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前回の続きです。■十二音技法までの「実験期(1908–1923頃)」調性の中心が揺らぎ、中心音の統率力が弱体化した結果として現れたのが、1908年以降のいわゆる実験的なfreierAtonalität(フライア・アトナリテート)で、ドイツ語で「自由無調」あるいは「自由な無調性」と翻訳される時代です。これは十二音技法に到達する前の無調音楽を指します。シェーンベルク6つのピアノ小品Op.19シェーンベルク3つのピアノ小品Op.11シェーン
前回の続きです。ここから先の話は有名なので記事にするほどのことはないかもしれません。すなわち十二音技法のことですが、そのコンセプトも代表作も既によく研究されていますし、シェーンベルクといえば十二音技法みたいな扱いになっているので既にご存じの方も多いのではないかと思います。しかし自由無調時代の最大の欠点だった長い曲が書けないという問題をどう克服したのかについては触れる必要がありますので、それについて書いてます。ちなみに私個人としては十二音技法よりも過渡期時代の自由無調の方が興味
バルトークの最も有名な作品の1つであるアレグロバルバロのアナリーゼを行ってみます。■この作品の立ち位置アレグロ・バルバロはバルトークが若かりし頃、当時のハンガリーの楽壇において前衛的と見なされ、社会的な評価を得られなかった時代の作品です。彼の最も人気のある作品の一つであり、比較的若い頃の作品ではありますが、晩年の円熟した技法の萌芽をすでにアレグロ・バルバロに見ることができます。作曲自体は1911年(30歳)ですが、出版されたのは1918年(37歳)で、元々は単に「嬰ヘ調のアレ
作曲家の名前を日本の苗字にしてみます。日本人からするとモーツァルトやベートヴェンは言葉の意味がわからないので、響きだけ聞いてなんとなくカッコ良さそうと感じたりもしますが、実際にその意味を調べてみると、ごく一般的なものだったり、あるいはむしろあまりカッコよい由来とも言えないものもたくさんあります。苗字の由来を探るのは非常に困難であり、1つの苗字に複数の由来があるものも多数あります。またこの記事ですべての可能性を網羅するのは難しいです。例えばラヴェルならラヴェル