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最近まで可能な限り患者さんを受け入れてきて、ちょっと(だいぶ?)精神的肉体的疲労のピークを迎えています。以前の主要都市の病院から、少し閑静な住宅街の中にある中規模病院に移り、少し落ち着けるかなと思っていました。引き続き私の治療をご希望される患者さん方の異動は何とか無事に済みましたが、今度は以前おられた先生の患者さんの引き継ぎ、これが申し送りがほぼ無い状態で20数人の転移・再発乳がんの方の受け入れ、それ以外の数百人の方々も引き継ぎ、何とか近医の先生方も頼って私の治療が必要な方々に時間を割ける状
50歳代女性左乳がんT2N1M0StageⅡBlt.Bp+Ax施行IDC、NG3、ER+(100%),PgR-(0%),HER2-(0),Ki6770%,n=3/8術後補助療法はAI剤(アナストロゾール)のみ。残存乳房照射(40Gy/25Fr)施行。手術からおよそ4年後、左腋窩リンパ節転移再発。左腋窩リンパ節および鎖骨下リンパ節郭清術(levelⅠ+Ⅱ+IC)施行。levelⅠ+Ⅱ3/3,Ⅲ1/1,ER+(100%),
50歳代半ば、両側乳がんの方が来院されました。胸部造影CT画像です。足の方から見た形になっています。向かって左上の赤い矢印が右乳房の局所進行・切除不能乳がんです。造影CT画像ですので、白い色のところが全てが乳がんです。皮膚に広範囲に浸潤し、皮膚の肥厚も見られます。下の赤い矢印は右肺の胸水貯留を示しています。向かって右のオレンジ色の矢印が左乳房の早期乳がんです。少し尾側のPET画像です。右乳房全体がオレンジ色から黄色、黄緑色に光っており、活発に活動している乳がんをしまいています。
60歳代前半、右乳がん局所再々発、左二次性炎症性乳がん(いずれもHER2タイプ)、多発肺転移、横行結腸がんの方が、根治を目指した治療を求めて来院されました。初発の手術から2年後に局所再発で再手術。その2年後に局所再々発で再々手術。その5年後に局所再々々発、対側二次性乳がん、多発肺転移で紹介受診されました。今もそうですが当時、今からおよそ5年前には、HER2タイプ乳がんの治療法は限られていました。術前化学療法として、◯nab-paclitaxel(ナブ-パクリタキセル、アブラキサン
ある本を読んでいましたら、マザー・テレサの次の言葉に出会う事が出来ました。「自分は、いわゆる偉大なことはできないが、小さなことの一つひとつに、大きな愛をこめることはできます。」私が乳がん診療を行う上で一つひとつの事柄に、正にその様な気持ちを込めて行っている事に改めて気付かされました。もちろん早期乳がん診療に対してもそうではありますが、殊更進行乳がんの根治を目指す為には、ありとあらゆる事に対して最大限に神経を研ぎ澄まさなければ、到底根治に辿り着く事は叶いません。(※あくまでも私の診療の場合
30歳代前半で右乳がんと診断。T1N0M0StageⅠER+(70%),PgR+(25%),HER2+(3+),Ki6720%Luminal-HER2タイプ根治手術先行術後補助療法としてLH-RHアゴニスト+タモキシフェンを投与される。その2年半後のCTで内胸リンパ節転移が疑われる。治療をトラスツズマブ(ハーセプチン)+ペルツズマブ(パージェタ)+LH-RHアゴニスト+レトロゾールに変更その1年1ヶ月後のCTで骨転移の出現が疑われ、針生検施行。
再度コメントより「今流行りの、よしりん先生の4毒抜きは、小麦粉、乳製品、砂糖、植物油ですよね⁉︎乳癌に乳製品は良くないとよく言われているので、元々大好きでしたが、2年前に患ってからはアイスクリームやケーキなどやめてました。パンも大好きで、毎朝食べていました。美味しいパン屋さんを見つけるのが楽しみでした。パンも、しばらくの間、遠ざけていました。」基本的に「食事」と「食事療法」は考え方・コンセプトが全く異なると思います。基本的に「食事」は何を摂っても良いと思っています。「食事」は大切な
40歳代前半ルミナルタイプ肝・骨・内胸リンパ節転移再発の方が転院して来られました。それまでの内分泌療法は良く奏功していました。この方は延命ではなく、出来る事なら無病状態到達からの根治を望まれました。『向かいたいゴールへ向かう為にベストな治療を選択する事』40歳代前半、右乳がん術後の方がお越しになられました。30歳代半ばに根治手術を受けておられました。ルミナルタイプ乳がんで、術後補助内分泌療法としてタモキシフェ…ameblo.jp内胸リンパ節転移と骨転移は完全寛解に到達と判断しました。
60歳代後半、ルミナルタイプ乳がん術後、骨転移再発、急速に進行する肝転移再発の方の治療に当たらせていただきました。『急速に進行する肝転移を目の前にしての医師の治療方針の違い』60歳代後半、ルミナルタイプ乳がん術後、肝転移再発、骨転移再発の方が来院されました。骨転移は何とかまだおとなしそうでしたが、肝転移は肝生検を挟んで2ヶ月足らず…ameblo.jp幸いにもこれまでにあまり治療薬は使われておらず、戦う武器は揃っていました。再発時の骨盤のCT画像です。矢印の先に骨転移があります。反対側の
50歳代半ばで左乳がん、ルミナルタイプ、根治手術を受けられてから10年目、術後内分泌療法を自己中断されてから2年後の60歳代半ばに多発皮膚転移で、再びお越しになられた方が居られました。『多発皮膚転移再発それでもの患者さんの願い』50歳代半ば、左乳癌、T1N1M0StageⅡA、ルミナルタイプの方が来院されました。lt.Bp+Ax(左乳房部分切除術および腋窩リンパ節郭清術)施行…ameblo.jp患側を中心とした多発皮膚転移、広範囲皮内リンパ管進展、対側腋窩リンパ節転移の診断でした。
トリプルネガティブ乳がんは、いくつかあるサブタイプのうち相対的に、特に進行乳がんで増殖速度が速く、治療困難例が多いと感じています。もちろんトリプルネガティブ乳がんでも比較的大人しいタイプがあったり、逆に他のサブタイプで増殖速度の速い乳がんも沢山あります。進行トリプルネガティブ乳がんの中でも治療に良く奏功し、一直線に完全寛解にまで到達する例もあります。この様なタイプは、たとえ進行乳がんであっても、その多くが長期無病状態から根治を充分に目指せると考えています。一旦治療に良く奏功して、一気に原
60歳代前半、右乳がん局所再々発、左二次性炎症性乳がん(いずれもHER2タイプ)、多発肺転移、横行結腸がんの方が、根治を目指した治療を求めて来院されました。治療開始前のPET画像です。長い道のりでしたが、走り出す前に目標を定めていた、1つひとつのハードルを丁寧に丁寧に確実にクリアして行きました。『無病状態到達の時を迎えて』60歳代前半、右乳がん局所再々発、左二次性炎症性乳がん(いずれもHER2タイプ)、多発肺転移、横行結腸がんの方が、根治を目指した治療を求めて来院されました。こ…amebl
50歳代半ば、両側乳がん、右切除不能・転移乳がんT4bN3cM1StageⅣ,ER-,PgR-,HER2-(1+,FISH-),Ki6750%,SP142,22C3共に陰性出来れば治りたいとのご希望があり、根治を目指した治療を開始しました。画像上遠隔転移が消失あるいはそれに近い状態と判断し、両側原発巣の根治切除術及び、右腋窩リンパ節郭清術を行いました。その4ヶ月後、右腋窩Rotterのリンパ節(levelⅡの一部)及びlevelⅢに再燃してきました。元々腋窩
「Ly0でもリンパ節転移する場合があると言うのはまさに私の事だと思いました。これは、何故なのでしょうか?もし良ければ、またブログに載せて下さい。よろしくお願い致します。」ご質問ありがとうございます。これは、「理論」と「実臨床」の差によります。理論的にはStage0の乳がんは転移しませんが、実際には多くの施設からは、Stage0乳がんの10年相対生存率は99-97%と報告されています。転移しないはずの乳がんが原因で、実際には10年以内に1-3%の方で、乳がんが遠隔転移再発
頭の中の引き出しには、皆誰でも、様々な知識や技術、経験がそれぞれ整理されて仕舞われていると思います。何かを考える時には、各々の知識が独立して出てくるのではなくて、必要な情報が全て飛び出てきて、それらが夜空の星座の様に複雑に繋がって、1つの明確な形を作り上げます。星座と異なるのは、状況の変化や新たな気づきが生じた瞬間にまた必要な別のセットが飛び出てきて繋がり、瞬時に別の星座を形作ります。セカンドオピニオンの紹介状の、「StageⅣ,肝転移,ルミナルA、AI剤(アロマターゼ阻害薬)
※40歳代前半Bp+SNBpT1N0M0StageⅠIDC+DCIS,f,ly0,v0,NG2,切除断端不明瞭ER+(90%),PgR+(80%),HER2-(1+),Ki67の情報なし術後治療:TC(ドセタキセル+エンドキサン)療法×4→残存乳房に接線照射50Gy+断端不明瞭のためboost照射10Gy追加+TAM(タモキシフェン)私はこの様な場合、残存乳房への術後放射線照射は賛成しますが、TC療法を提案する事はあ
50歳代、転移乳がんの方がお越しになられました。PET画像です。赤い矢印が右乳房の原発巣です。オレンジの矢印が肝転移巣です。もう少し頭側のスライス画像です。赤い矢印が右腋窩リンパ節転移です。オレンジ色の矢印が右の肋骨転移です。肝転移をもう少し詳しく見てみます。赤い矢印がS8に多数広がった肝転移です。オレンジの矢印が先程の右肋骨転移です。もう少し尾側のスライス画像です。向かって右の矢印がS4の肝転移巣です。残りの3つの矢印がS5からS6にかけての肝転移巣です。さらに尾側の
昨日2026年2月19日「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がん」に対する治療薬として、HER2チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)である、tucatinib(ツカチニブ、ツカイザ)の日本での製造販売が承認されました。経口投与薬で、trastuzumab(トラスツズマブ、ハーセプチン)とcapecitabine(カペシタビン、ゼローダ)との併用となりそうです。HER2蛋白は、「細胞外ドメインー膜貫通部分ー細胞内ドメイン」からなります。ツカチニブは細胞内ドメイン
昨年進行乳がん治療中の患者さん方と屋形船から花見をしました。『観桜の想い出』今年は私の大切な方々と船上から夜桜を観る事が出来ました。前日雨が少し降りましたが殆ど影響無く、当日も当初は雨予報でしたが良い天気に恵まれました。参加された皆さ…ameblo.jp満開でした。進行乳がん治療は本気で根治を目指すつもりなら、患者さんも医師もそれなりにとても大変です。全ての方が、本来殆ど治らないとされている病気に立ち向かう訳ですから、その精神的負担は尋常ではありません。来院された時の病状によっては、無
金刀比羅宮の奥社(巌魂神社)に詣りました。『金刀比羅宮御本宮から奥社(巌魂神社)へ』金刀比羅宮に詣ってきました。『春の金刀比羅宮へ』季節の変わり目です。皆さま体調崩されませぬ様に。私も様々環境が変わりつつあり、疲労・疲弊が蓄積してきています。…ameblo.jpお教えして良いのかどうか、、自らで実際に見つけたい方はこの先飛ばして下さいね。巌魂神社の左手の岩肌に天狗さまと烏天狗さまが居られました。こちらでしかいただけない御守りをいただいてきました。諸々の災厄から身を守る「身守り」の御