ブログ記事1,084件
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。はじめに、注意すべきところがあるのですが4枚の画像の左上に着目しますと、AとCは可視画像でBとDは赤外画像となっています。可視画像で白く写し出されてところは比較的下層にある雲、赤外画像で白く写し出されているところは比較的上層にある雲であることが気象衛星画像の基本を押さえていれば、この時点で推定できます。これを踏まえてAから順に見ていきます。Aは東北地方の例ですが、強い西風が奥羽山脈を越えた場合、一度断熱圧縮しながら下降し気温が上
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・専門知識(a)まず本文では、日本海北部の低気圧に伴う雲域について、「中心付近には中下層の雲渦がみられ、その北側にはバルジ状の厚い雲域がある。」とあります。文の後半にある「バルジ状の厚い雲域」が存在していることから、日本海北部の低気圧は発達期またはそれ以降の閉塞期(最盛期)のいずれかに絞られてきます。さらに、今度は水蒸気画像に着目しますとわかりやすいのですが、低気圧の中心に向かってその後面から暗域が入り込ん
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問1図3の雲域Aがある北緯30°東経110°の周辺について図2(上)でどうなっているか見てみますと、5760mの等高度線の低緯度側への曲率が大きく、そのさらに南側の5820mの等高度線も曲率が大きい部分が見られます。また、この付近での極大点を伴う正渦度の強い領域が見られることから、雲域Aは500hPaのトラフ付近に形成されことがわかります。そこで、正渦度の強い領域に着目しますと、+219の数値が見ら
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問1(4)今回は、図3(下)の水蒸気画像において、渤海から黄海を経て朝鮮半島南部にかけて西北西から東南東の走向に延びている暗域Qが図5の500hPa高度・渦度解析図における渦度場のどのようなところに位置しているのか、という設問になります。まず、水蒸気画像の暗域Qと図5の渦度場を見比べてみますと、この暗域Qそのものは負の渦度場にあるのですが、暗域Qのすぐ南側に並行して細長い正渦度域が延びているという特
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第50回試験・専門知識(a)大気中の水蒸気は波長が6.5~7.0μmの赤外線をよく吸収し、またその吸収した赤外線の一部を再放射する性質があります。水蒸気画像は、気象衛星ひまわりに搭載されている水蒸気帯センサよりその赤外線を観測して低温ほど白く、対流圏の上層~中層における水蒸気量の多い領域と少ない領域を判別しています。対流圏の上層~中層における水蒸気量が多く、白く写る領域を明域、逆に対流圏の上層~中層における水蒸気量
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。(2)①問題文を整理してみます。いま、300hPa面のRS間の平均高度は9240mで平均気温が-40℃、PQ間の平均高度は9600mで平均気温は-33℃であることがわかっています。つまり、RS間とPQ間を同じ300hPa等圧面に揃えたときの平均気温を比較している状態になっています。問題では、これを今度はPQ間の平均高度における平均気温を、RS間の平均高度の高さの9240mを基準に揃えたときのPQ間の平均気温の値がどうなる
みーしゃんさんのXより…😎👍x.comx.comつまり…5月18日☝️🙄の翌日…5月19日が出て来ず👇…いきなり20日になってしまうのは何故⁉️😆💦何かがある⁉️やはりこれは気になる❣️🤩🍿😎👍
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験1・問4今回は、前問の問4(1)の強雨域の形状の特徴に関連して、図10の気象衛星赤外画像では雲域で見たところ形状にやや違いがみられ、上層雲の幅が強雨域よりも広くなっていることについて、強雨域の雲の上端が到達する高さに着目して、上層雲の幅が広がる理由を述べよ、という問題です。(気象庁HP:積乱雲ってどんな雲?より)まず、赤外画像では、気象衛星で観測された地球放射を輝度温度に変換させ、輝
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識(a)気象衛星画像では、同じ雲でも、可視画像と赤外画像とで写り方が異なることを利用して雲型の判別を行うことができます。ちなみに気象衛星画像から判別した雲の種類を「雲型」、地上から観測された雲の種類を「雲形」と使い分けられています。気象衛星センター2002:「気象衛星画像の解析と利用」p8図1-3-1可視画像と赤外画像による雲型判別の概念図に加筆そこでこの図も参考にしながら下線部を考えてみます
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2・問1今回は、図2(下)の300hPaの強風軸と図3の気象衛星画像のうちの水蒸気画像について、北側にある強風軸と、水蒸気画像の暗域との位置関係を述べよ、という問題です。まず、問1(1)の考察では具体的に触れていませんでしたが、300hPa面の強風軸について改めて見てみます。300hPa天気図には等風速線が破線で描かれています。強風軸は風速の大きい領域が突き出していて尾根になっている部分に着目して解
こんばんは。今回から、第61回試験の実技試験に入りたいと思います。実技1は、2018年1月22日9時を初期時刻とした日本付近における気象の解析と予想についての問題です。初めは、図1の地上天気図、図2の気象衛星赤外画像、図3(上)の500hPa解析図、図3(下)の850hPaと700hPaの解析図を用いて22日9時の日本付近の気象概況を述べた文の穴埋め問題を次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験1問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用してい
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2・問1今回は、図3の気象衛星画像のうち、赤外画像を用い、黄海の地上低気圧の中心とその周辺の雲域の特徴を、雲頂高度と雲域の分布に言及して述べよ、ということで考えてみます。この黄海の地上低気圧について問1(1)では本文の第2段落の最後に、「黄海の低気圧の中心付近の気温が周りと比較して低くなっており、このような低気圧は寒冷低気圧(寒冷渦)と呼ばれている。」ということでした。この問題はすなわち、寒冷低気圧
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・実技試験2・問1今回は、図3の気象衛星赤外画像において、日本の東にある領域Aと東シナ海にある領域Bの雲域について、両者とも灰色に写り輝度温度に大きな差が見られないとし、図4と図5を用いて700hPaの乾湿の状況と700hPaの鉛直流が示す状況、および雲頂高度の700hPa高度の比較を答えよ、という内容の問題です。まずは日本の東の領域Aから見ていきます。(領域A)まず、図4で700hPa湿数を見ますと、領
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)まず、気象衛星観測における水蒸気画像とは何か、ということですが、地上や大気から放射される赤外線のうち大気中の水蒸気よく吸収される6.5μm〜7.0μmの波長領域を観測して得られた気象衛星画像のことを言います。下の図にありますように、画像の明暗が対流圏上・中層の水蒸気の多寡に対応している部分は正しい内容です。一方、「大気の窓」につきましては、一般知識の大気における放射で学習した内容ですが、赤外線のうち
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・専門知識(a)本文の初めの「擾乱」とは、とくに気象学では「気象擾乱」とよぶ場合もあり、水平規模が約10km程度の雷雨をもたらす積乱雲から台風、さらに大雨をもたらす温帯低気圧などの総観規模のスケールまで、一般的に大気が乱れる現象のことをいいます。(気象衛星センターHP:2015年10月10日03UTC赤外よりトランスバースラインの例(矢印))次に、本文を読みますと、「北側に広がる上層雲が急速に発達し、北縁に
こんばんは。今回の専門知識は気象衛星画像からの問題です。問題文の下にある赤外画像と可視画像を基に(a)〜(d)の下線部の正誤について、両画像の読み取りの留意点に触れながら、次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。10日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・実技2・問(1)図1の地上天気図でみると、関東の南東海上の気圧の傾きは緩やかなのに、実はこの付近に弱い擾乱が存在しているというのですが、その根拠は何でしょうか、各図で見ていきたいと思います。①《雲分布および上/中/下層雲の別》図3(上)の赤外画像において、関東の南東海上付近に着目しますと、灰色の雲域があり、雲域Aのような、明灰色の帯状で一様な雲域ではなく、それよりは暗く、まとまっていることから、中層雲
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・実技2・問1図2の300hPa天気図を見ますと、実線で描かれている等高度線とともに、破線で、等風速線が描かれています。一般的に強風軸を解析するときはこの等風速線の最も大きな領域に着目し、その鞍部を通る形で強風軸が解析されるのですが、今回の問題はそれだけで解析してしまいますと誤りになってしまいます。すなわち、図2でいうところの、八丈島を取り囲んでいる100ノットの等風速線が最大となっているのですが、この付近を
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。(3)①問題では雲域と、東経126°線の断面で見た湿数の鉛直分布との関連について問われています。つまり、湿潤域、すなわち雲の素となる水蒸気の多い領域に雲ができるはずですから、解答では、湿潤域を論点として、それがどの高さに分布しているのかについての特徴を述べることになります。なお、問3の問題文の冒頭に「湿数3℃以下の状態を湿潤と呼ぶ。」とありますので、図9の湿数3℃以下の湿潤域に色を塗ってみました。もちろん、本番の試験で丁寧
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問1(3)今回は、図3の雲域Bについて、一つ目は図2(上)に描かれている500hPaトラフとの位置関係について、二つ目は、雲域Bにおける雲の連なる方向や位置を地上の寒冷前線と関連付けて述べよ、という2つの設問について考えてみます。(500hPaトラフとの位置関係)まず、図2(上)の灰色で示されている500hPa面のトラフの位置について確認してみますと、トラフは朝鮮半島の東岸から南南西に延び、チ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問1第53回試験・実技2・問1(3)解答今回は、前問で解析した300hPa面の強風軸と図3(下)の水蒸気画像において矢印Pで示されている暗域との位置関係を述べよ、との設問です。解答図の300hPa面の強風軸と暗域Pの位置を見比べてみますと、強風軸は暗域Pのすぐ西側をほぼ南北に延びていることがわかります。前問で解析ができていれば、強風軸が暗域Pのどこの方位の側にあって、走向がどの方向に延びているかを解答欄に
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験2・問1今回は、問題文の前半部分、図2の気象衛星赤外画像に基づき、6日9時の台風周辺の雲分布の特徴を述べよ、という問題です。もしも単に「6日9時の台風周辺の雲分布の特徴を述べよ。」という問題だったとしますと、具体的に何に着目して言及すればよいのかわかりにくい難問になったかと思いますが、この問題では、「台風中心北西側と南東側を対比し、対流雲と上層雲に言及して」との指示をヒントに、あとは台風の構造の知識を背景
こんばんは。今日、6月14日(月)から第56回試験の受験申請期間が始まりました。7月2日(金)消印有効までということですが、受験の予定の方はお早めに申請されますことをお勧めします。それでは問題を考えてみたいと思います。第55回試験・実技2今回の問題は図8の水蒸気画像を用いて、鹿児島県吐噶喇列島の平島(たいらじま)付近上空への乾燥空気の流れについて、暗域または明域の位置と朝鮮半島付近の渦状の雲に着目して述べよ、という問題です。まず、問題文中の「平島付近上空への乾燥空気の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・実技試験2・問1まず、問題にある、「(1)⑨の雲」について、問1(1)の回のおさらいしますと、『中国東北区の雲域の低気圧に伴う極側に膨らんだ状態になっている帯状の雲域は、対流圏下層において南側から暖かく湿った空気が流れ込んでそれが上昇していることを示しており、低気圧が今後発達する可能性が高いことを示唆しており、このような雲域の状態のことを「バルジ状」とよんでいます。』ということでした。つまり、(1)⑨の雲とは、
こんばんは。今回は、図10の赤外画像と、図10に示されている東経129.5°に沿った鉛直断面の相当温位・風・湿数12時間予想図を用いて、一つは地点aにおける950hPaから500hPaにかけての風向の特徴、もう一つは地点bにおける950hPaと500hPaの風速の違いを読み取って解答する内容の問題です。後に続く問題で得点できるよう、まずはこの問題で確実に読み取りましょう。次回一緒に考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験・問4問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援セ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1今回は、穴埋め問題ということで、本文の段落ごとに読んでいきながら考えてみます。(第1段落)まず、「地上天気図(図1)によると、九州の南西海上に中心気圧(①)hPaの低気圧があって、東北東に(②)ノットで進んでおり、低気圧から前線がのびている。」とあります。図1を見ますと、北緯30°東経128°付近にある、前線を伴った温帯低気圧がこれに該当します。地上天気図において等圧線は4hPaごとに実線で引か
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問1今回は、図4の300hPa天気図に基づいて、図3の気象衛星画像を参考にして、主要な強風軸1本を流れの向きを示す矢印付きの実線で記入せよ、という設問です。始めに300hPa天気図に盛り込まれている情報について図4を見ながら確認したいと思います。実線で描かれているのは等高度線で120mごとに引かれており高度240mごとに数値が付されています。低圧部の中心は「L」、高圧部の中心は「H」が記され、暖気の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験1今回は、本文を読み進めながら空欄を穴埋めしてみます。(第1段落)まず、「図1によると、九州の南には前線を伴って発達中の1008hPaの低気圧があり、(①)ノットの速さで東北東に進んでいる。」とあります。この九州の南にある低気圧に関する詳細な情報は図の右下にある英文で記載されています。直訳しますと、発達中の低気圧中心気圧1008hPa中心位置北緯31°東経130°東北東へ35ノ
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。図に示されている、気象衛星赤外画像・850hPa気温解析図・500hPa高度解析図をある日の12時・21時・翌日の6時にそれぞれ並べ替えて、過程の中間にあたる「ある日の21時」に対応する3種類の図の組み合わせはどれですか、という問題ですが、3種類を同時に見ながらだとややこしいので、種別に見ていった方が早そうです。(気象衛星赤外画像)赤外画像から見ていった方が温帯低気圧の構造の変化がどのステージからどうなっていくのかがわかりやす
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2(第1段落)図1の地上天気図を見ますと、佐渡付近に中心を持つ低気圧があります。その中心気圧はその右側の数値にあります通り、①1006hPa、移動速度と移動方向は、②10ノットで、16方位で③南東へ進んでいることがわかります。次に、中国大陸から山陰にかけて梅雨前線が延びています。この前線の表示されている記号は④停滞前線となります。次に図2の7月17日21時を初期時刻とする850hPaの相当温位・風12時間予想図に