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構造という名の他力、あるいは無力さの救いについてふとした弾みで、唯円の『歎異抄』を手に取る機会に恵まれました。以前から気になってはいたものの、まるで向こうから私の前に現れたような不思議な巡り合わせを感じつつ、ページをめくってみたのです。仏教の素人である私が言うのもおこがましいのですが、この本を貫いているのはやはり「他力」という思想であるように思えます。それは、「人間は自分の力だけで生きているのではなく、自分の力の及ばない大きな力によって生かされている」という感覚ではないでしょうか。ふと考え
歎異抄と聖書の御言葉―時代を超えた共通のメッセージ今回は、「歎異抄」と「聖書」という一見すると異なる宗教文献に見える2つの書物を取り上げ、これらの間に共通する深いメッセージについてお話ししたいと思います。どちらも非常に古く、異なる文化や時代に生まれましたが、その教えは時を超えて、私たちの心に深く響くものです。実際、これらの書物には人間の弱さや救い、愛についての共通するテーマがあり、驚くべきほど似たメッセージを含んでいるのです。歎異抄とは?親鸞の死後、あちこちで親鸞は自分にだ