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〜side翔〜いよちゃんは俺の顔と、手のひらの上のおやつをじっと見つめている。リビングが静まり返り、こっちに来た安藤先生が、息を呑んでこちらの様子を見守っているのが空気で分かった。ファイブは空気を読んだのか、せかすこともせず、じっとお座りをしたまま、いよちゃんの手元を見つめている。《いよ、イケメン翔がくれたやつ、美味そうだぞ。お前から欲しいな》しばらくの沈黙の後いよちゃんの小さな指先が、俺の手のひらに触れた。かすかに震える手で、彼女は小さなおやつをひとつ、つまみ上げる。その様
➖雅紀side➖「へぇ〜、この人が新しい看護師さん?」『はい。今日からここで一緒に働いてくれることになりました』「あっあっ相葉雅紀です!一生懸命覚えて頑張りますのでっ、よよょよろしくお願いします」「おいおいおい。参ったなぁ、頭下げられちゃったよ。こっちがお世話になるっちゅうのに。な?先生」『ふふ。慣れるまでは緊張してしまうと思うので、僕の方からもよろしくお願いしますね、梅さん』「かぁ〜。先生にまで頭下げられちまったら、そりゃ人肌脱がないわけにはいかねぇなっ、と。よし、患
翌日6時。アラームが鳴る前に起きた。…実際はもっと前から目は覚めてたけれど小学生の遠足かっつーの。「あら、早いわね。」「ん、今日は出かけるから。」「休みでしょ、今日。」「約束があるんだよ。」かあさんにふーんという顔をされながら準備を始める。映画でも遊園地でもいける服っていえば。7時50分。「あ、ショウちゃん。おはよー」外に出た途端にマサキの明るい声が聞こえた。玄関先から数メートル。にこにこしながら手を振って。……まて、可愛くてイケメンだぞ。……いや、イケメンで可
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸「よっし!!じゃあ、カフェOPENするぞーー!!」ぶっきーがみんなに声を掛ける。それに加えて、隆ちゃんもみんなに声を掛ける。「1年の中で、売上、人気ともに1番取るぞー!!」「「「おーーー!!!!」」」男子も女子も、2人の声掛けでSwitchが完全に入り、やる気満々!!!嫌だとか言ってる雰囲気じゃないなぁ⋯まぁ、いいや。端っこの方でおとなしくしてよ
〜side翔〜安藤先生のお宅で手伝いをするようになり何度目かのこの日。ファイブがいつものように姿を現す。《おう、イケメン翔、待ってたぞ!》ファイブは嬉しそうに尻尾を大きく振ってくれるようになってた。その姿が嬉しくて俺もファイブにたくさん触れる。その後、先生の仕事の手伝いのため奥の部屋に籠るんだ。数時間後休憩になった。俺の視線は自然とリビングの奥へと向かう。そこには、小さな車椅子に座ったまま、じっと庭の方を見つめているいよちゃんの姿があった。安藤先生の話の通り、彼女は
「・・・探そう。」松潤が言う。「うん。」俺は頷く。「・・・松潤。」「ん?」「ボランティア活動・・・翔太さんと翔が会った場所。そこを探せないかな。」「活動先が分かれば、参加者名簿が残ってる可能性はあるな。」「うん。」「ただ、翔くんが偽名を使ってたなら・・・」「それでもいい。」俺は即答した。「何かわかるかもしれない。」お母さんが静かに口を開く。「翔太が話していたことなら・・・」俺たちは振り向く。「確か、最初にその方と会ったのは、あの災害のあとです。」「はい。」「避
Side−S「それでは…始めましょうか」眉間にしわを寄せた理事長が口を開いた。この人が、相葉先輩のお母さんなんだ。オレはそう思って理事長を見ていた。「この度は、雅紀が大変ご迷惑をお掛けしました。櫻井さんには、深くお詫び申し上げます。」「ちょっと待って下さい。」頭を下げた理事長を、父さんが制止した。「確かに、翔がしたことは、褒められた事ではありませんが、そちらの…雅紀くんに非があるとは思えないのですが…」「いえ、大いにあります。櫻井くんは優秀な生徒さんです。それをウチの雅紀が誘惑した
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸帰り道は、また電車に揺られ家路に着いた。コッキング苑で、軽く食べ歩きしていた事、そして前日のテスト勉強と江ノ島で思いっきり遊んだ事もあり、少しだけ空腹も満たされていた俺たちは、電車では2人揃っていつの間にか眠ってしまっていた。翔ちゃんは途中で目が覚めてたみたいだけど、爆睡してしまっていた俺は、思いっきり翔ちゃんに身体を預け眠っていたようで、翔ちゃんに最寄り
〜side翔〜安藤先生の恐妻と言われる、奥さんのことが少しわかった。奥さんはここから少しのところで、子供食堂をやっているらしい。いよちゃんが生まれる前からもう何十年もされていて、いよちゃんが生まれた時、お世話をするのに手がかかるからと1度は子供食堂をたたもうとしたらしいけど、要望が強くて、たたむことはできなかったんだと安藤先生から聞いた。そのため今もかなり多忙で、家に帰ってくるのも遅い日も多いらしい。そしていよちゃんは元々すごく明るい子だったそうだが、半年ほど前くらいから、心を
セーターが長めでTシャツのインナーで……その下がこれかよ。思わず手を止めて見てしまう。マサキノマサキガキレイナキョクセンガヒクヒクッテフルエルサママデ「…翔ちゃん?」雅紀の声が小さく、不安そうな色になった。「引いた?でも、ぼ…ん、んんっ」雅紀の口を勢いでふさぐ。見開く目。—ん、ちゅぐ、んんっシタヲカラメテマサグッテイキガデキナクナルマデハナサズニクチノナカモアタマノナカモグチュグチュオトガヒビイテ—ぷ、は離れてもマサキノムネノサキカ
救急車を呼んだが、搬送先の病院がなかなか見つからず自分の診療所で受け入れることにした・・『気分は…どうですか?』「…ここ……は?」『覚えてませんか?』「…すみません」『いえ、仕方ないでしょう。かなり具合が悪そうで意識も朦朧としてましたし。ぇえと…お名前が…』「あいば…相葉雅紀です」『ありがとうございます。相葉さんは昨夜8時過ぎ、公園通りのバス停の前で倒れていたので、こちらへ運んで、一晩点滴で様子を診させていただきました。幸い朝方には血圧も安定し、熱も下がりましたが
それからというもの。三宅さんのLINEは、ほぼ毎日になった。「帰ったか」とか「飯食ったか」とか「風邪ひくなよ」とか・・・内容はほとんど変わらない。用事があるわけでもない。長電話をするわけでもない。ただ、一言二言やり取りをするだけ。そんなことがいつの間にか当たり前になっていた。俺も気づけば返信を返すのが当たり前になっていて。返事が少し遅いと「仕事かな」なんて考えるようになっていた。そんなある日のことだった。その日は珍しく二人とも定時で仕事が終わった。「相葉」「はい
昨日は【解説】を読んでいただきありがとうございます。まだの人は【解説】先に読んでね。✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽俺……相葉雅紀はただ今、カレシの翔ちゃんと同棲中。忙しいテレビの仕事をお互いしてる中でもちゃんと2人で暮らしてるマンションに定期的に帰ってきてる。そんな俺には………翔ちゃんにも言えないひみつがある。夜。「……今日は絶対平和。」俺はコーヒーを飲みながらつぶやいた。「もう何も起きない」「翔ちゃん……」「なんだよ」振り向いた瞬間——固まる。雅紀、な
Side−S夏休みが近づき、オレは相葉先輩から休み中の予定を聞かれた。「部活の他は、特になにも…」「だったら、さ?塾の夏期講習を受けない?」「夏期講習?」「父さんが勤めてる塾なんだけど、俺は毎年夏期講習を受けてんの」「あ…そうなんだ?」「もし、受けるんなら、時間は翔ちゃんの予定に合わせるよ。」塾の夏期講習を受けるか受けないかは、両親に相談してからと、相葉先輩に返事をしておいた。「塾の夏期講習?」「先輩のお父さんが講師をしてる塾なんだけど…。もし、良かったらどうかなって聞かれた
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸そして、なんだかんだと言いながら時は過ぎ、放課後やら文化祭の準備の時間やらを何とか駆使して、制服カフェなるものを完成させ、いよいよ文化祭当日!!男装、女装をする人は、全員事前に写真を撮りそれを教室の入口に貼ってある。そして、お客さんにその写真を見て誰に飲み物やらスイーツやらを運んで欲しいかを選んでもらう指名制らしい。指名後、入店、そして注文という流れにな
Side−Sオレは、自宅で一週間の謹慎処分を受けた。その日の夜、相葉先輩から『会いたい』というメールが着たけれど、オレは『少し距離を置いたほうが良いのかな』と返信した。『やっぱり、呼び出されたんだ?』『うん』『滝沢先生って先輩のお兄さんだったんだね』『黙ってて、ごめん』『いや、それは言えないでしょ、流石に』『それに、暫くは会わないでくれって言われた』『俺も同じ
シェアハウス『シェアハウス〜1』Side−A「雅紀、ちょっと…」母ちゃんの『ちょっと』は、大抵『大事な話がある』っていう『合図』なんだけど…大した話じゃない時が殆どだから、その時もテキトーに…ameblo.jp↑今回はコチラのお話からSide−Aエクアドルから久しぶりに帰国した俺と櫻井は、直ぐに櫻井の家に帰らず、一旦ホテルに泊まることにした。そのホテルは海辺にあり、窓からは海が一望出来る。普段は山しか見ないから、帰国した序でに日本の海を眺めようと、櫻井が提案してくれ、実現したの
本日の「キミだけを見つめてる⋯」はお休みします櫻葉短編1話ぽっきり小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸🍀︎*。,。*゚*。🌸🍀︎*。,。*゚*。🌸🍀︎俺は大学病院の外科医。今日も今日とて、いつもと変わらない朝を迎え、いつも通りフルーツ、牛乳、シリアルを胃の中に流し込み、いつも通りの満員電車に乗るため、駅のホームでいつもの電車を待っていた。はぁぁぁ、今日もいつもとなんの変わり映えもしない一日の始まりかぁ⋯つまんない人生だよなぁ⋯。
ふぅ〜疲れたぁ夜間診療を終え、重い脚を引きずり自宅へ戻るん?玄関のドアを開けたとたん鼻に届いた炊き立てのご飯の香りその匂いにつられキッチンへ向かうと相葉さんが振り返り笑顔で迎えてくれた「あ、先生、お疲れ様でした。勝手に台所使わせて頂いてます」『いえいえ、どうぞ。ご自由に使ってください。相葉さんって料理するんですね?』「手の込んだ料理とかは作れませんが、簡単なものくらいなら、、お口に合うかどうか分かりませんがお夜食作ったので良かったら食べてください」『え⁈僕の分まで⁈
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸雅紀の何でもって言葉に完全に持っていかれ、気付いたら、雅紀の手を握り俺の近くに引き寄せていた。「⋯翔ちゃん⋯///」雅紀のか細い声で、ふと我に返った!!!俺は雅紀の手をパッと離した。危ねぇ!!!思わず抱きしめるところだった///抱きしめて、俺の想いを伝えて⋯キスして⋯///頭の中ではイケナイ妄想が膨らむ。頭を左右にブンブンと振り、イケナイ妄想を
長い。本当に長い手紙だった。最初の方には、妻と子どもへの言葉が並んでいる。謝罪。感謝。一緒に過ごした日々。そして災害で二人を失った日のこと。俺は黙って読み進めた。しばらくしてある一文で指が止まった。あの日から、俺は何をして生きていけばいいのか分からなくなった。2人を亡くして生きていても仕方がないと思っていた。そんな時、ボランティアに来ていた一人の男と出会った。そいつは、俺に無理に生きろとは言わなかった。ただ、飯を食えと言った。明日のことは明日考えればいい、と笑っ
Side−S謹慎処分が開けた日、オレは課題を手に登校した。シューズボックスの所で、ニノと多部ちゃんが待っていてくれた。「おはよう」「おはよう、翔やん」「一緒に行こう?」「うん…」二人なりに気を遣ってくれているのが分かった。教室に入ると、好奇心混じりの視線が痛かった。自業自得とは言え、流石に足が震えた。HRが終わると滝沢先生が教室に迎えに来て、オレは別館で一週間、授業を受けることを知った。あの好奇心混じりの視線から逃れられると思うと、少しホッとした。「あの…相葉先輩は…」滝沢
お疲れさまで〜す。と言われて電話を切った。これでしばらくは解放される。オレは軽く伸びをして椅子から立ち上がり、リビングに向かった。「あ、翔さん。お仕事終わりました?」キッチンにいた雅紀がふんわりと微笑んだ。「まぁな。二宮から確認の電話が来たからもう大丈夫だ。」「よかったです。コーヒーでも淹れましょうか。」「ん、頼む。」数分後に雅紀がコーヒーとお菓子を用意してオレの隣に座った。雅紀と選んだローソファーはとても座り心地が言い。「…羊羹?」「疲れたときには糖分補給が大事ですって。
「ご馳走様でした。美味しかったです」『ね!美味かったでしょ!時々ここの蕎麦、無性に食べたくなってさぁ。でも2人前からしか出前頼めなくてね、、相葉さんのおかげです。ありがとう』「ありがとう、だなんてそんな、、こちらこそ本当にありがとうです」先日手持ちのお金がなくて払えなかった診察代を払いに来ただけなのに、お昼までご馳走なってしまったにしても一度しか面識のない患者にここまで親切にしてくれるなんてこんな優しい医者、他にはいないよなぁ『相葉さんは、コーヒー派?紅茶派?』「どっち
採用条件に住所不定だとダメなのか心配していた彼問診でネットカフェを住所欄に記入していたことを思い出すまだそこで寝泊まりしているのならうちに下宿してみてはどうかと提案してみた突然の話の流れに驚いていたけれども彼にとっても好都合だったのだろうその日の夜のうちに荷物をまとめて診療所の隣にある我が家に看護師兼下宿人としてやって来たそこまでしてくれる理由を彼に尋ねられ『寂しいから…』と、思わずこぼしてしまったけど彼にはどうやら聴こえていなかったようでキョトン顔で首を傾げるその