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〜side翔〜いよちゃんとはその後、おやつあげはその一回きりだった。次の機会もその次の機会も心を閉ざしたままのいよちゃんだった。少しだけ一歩行けたと思ったあの日だけが奇跡だったのかもしれない。その日は安藤先生の恐妻と言われる奥さんは凄かった。いつもは俺や大ちゃんがいる時はそこまであからさまに恐妻ぶりを出さないんだけれども……この日、かなりピリついてたんだろう。「今日はあなたがリビングの掃除担当よね?見てここ!ほら!ここの隙間に埃があるじゃない!」「え?どこ?」「ほ
Side−S滝沢先生から言い渡された処分は、『なるべく二人きりにならないように』という、ごく軽い物だった。「無理に仲を引き裂こうとすれば、二人には逆効果だろうから」というのが理由だそうだ。「なんか、ちょっと拍子抜けしちゃったよね」だなんて、相葉先輩は明るく振舞っていたけど、その後で言った「あぁ…ホッとした」というのが本音だと思った。久しぶりに美術準備室で、ニノと多部ちゃんも一緒に4人で昼休憩を取った。「わぁ…今日も美味しそうなお弁当だぁ…」多部ちゃんが素早く、相葉先輩からオレに手渡され
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸そこからも女装チームとしては、翔ちゃん(これは当然///だって、可愛いから///)と俺(なんでか分からないけど⋯?)はとにかく指名数が多くて、男性客を相手にほぼほぼ2人で働いてるんじゃないかってぐらい、接客をしていた。時々、斗真くんと英二くんも指名されて、それはそれは嬉しそうに接客に向かい、喋って喋って喋り倒して、なかなかテーブルから戻ってこないって現象が起
何時間経ったのだろう?時々、施設の人から「まだやってるんですか?大変ですね〜」なんて言われながら・・・。でも俺も松潤もずっと紙とにらめっこした。違う。違う。違う。何ページめくっただろう。指先が痛くなってきた頃。「・・・あ」松潤の声がした。「まーくん」「何?」「これ」指差されたところを見る。そこには一人の名前が書かれていた。当然『櫻井翔』ではない。俺が知らない名前だった。名簿の横には、活動内容が書かれていた。泥出し物資運搬避難所清掃炊き出しその名
急に周りが明るくなって思わず隣を探った。…そこにいるはずの、、、カラダ…そこにあるはずの、、、ぬくもり「どこ?」ばさり、とブランケットを剥ぐ。隣で眠っているはずのマサキがいない。え、え?「くふふ、しょーちゃん。どうしたの?」窓いっぱいの光を背にしてマサキが笑っていた。「寝ぼけてた?」「-っ、そんなことないけど。てかマサキ、おまえこそなんでそんなとこに?」いつもなら。オレの腕の中でとろとろまどろんでオレの髪をまさぐって半分起きたらキスをする。いつものマサキは。
〜side翔〜いよちゃんは俺の顔と、手のひらの上のおやつをじっと見つめている。リビングが静まり返り、こっちに来た安藤先生が、息を呑んでこちらの様子を見守っているのが空気で分かった。ファイブは空気を読んだのか、せかすこともせず、じっとお座りをしたまま、いよちゃんの手元を見つめている。《いよ、イケメン翔がくれたやつ、美味そうだぞ。お前から欲しいな》しばらくの沈黙の後いよちゃんの小さな指先が、俺の手のひらに触れた。かすかに震える手で、彼女は小さなおやつをひとつ、つまみ上げる。その様
Side−A帰り道、父さんが運転する車の中で俺はずっと黙り込んでいた。「ごめんな、雅紀。また、母さんと言い合いになってしまって…」「あぁ…。久しぶりに見たわ、夫婦喧嘩…って、元夫婦、だったね?」「ハハッ…。って、あまり笑えないか。オレ達が別れてても、雅紀にとっては母親だもんな?」「でもやっぱり理事長なんだなって思ったよ?」「理事長、か…。まぁ、あれはあれで大変なんだろうな…。隙あれば理事長の座を引き摺り下ろそうとするヤツだっているだろうからな。」「…そうなの?」「雅紀には言ってな
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸「お待たせしました⋯///」「おぉーー!!セーラー服の子、キターーー!!めっちゃ可愛いなぁ♡」「ほんと!!まじでそこらの女子より可愛くね?」「⋯///ご注文の方は、お間違えないでしょうか///」「うん!大丈夫!!」「ありがとね〜!!」俺はぺこりと頭を下げると、その場から離れた。「はぁぁぁ⋯///」「相葉くん、大丈夫??」「英二くん⋯///なん
➖雅紀side➖「へぇ〜、この人が新しい看護師さん?」『はい。今日からここで一緒に働いてくれることになりました』「あっあっ相葉雅紀です!一生懸命覚えて頑張りますのでっ、よよょよろしくお願いします」「おいおいおい。参ったなぁ、頭下げられちゃったよ。こっちがお世話になるっちゅうのに。な?先生」『ふふ。慣れるまでは緊張してしまうと思うので、僕の方からもよろしくお願いしますね、梅さん』「かぁ〜。先生にまで頭下げられちまったら、そりゃ人肌脱がないわけにはいかねぇなっ、と。よし、患
翌日6時。アラームが鳴る前に起きた。…実際はもっと前から目は覚めてたけれど小学生の遠足かっつーの。「あら、早いわね。」「ん、今日は出かけるから。」「休みでしょ、今日。」「約束があるんだよ。」かあさんにふーんという顔をされながら準備を始める。映画でも遊園地でもいける服っていえば。7時50分。「あ、ショウちゃん。おはよー」外に出た途端にマサキの明るい声が聞こえた。玄関先から数メートル。にこにこしながら手を振って。……まて、可愛くてイケメンだぞ。……いや、イケメンで可
Side−S「それでは…始めましょうか」眉間にしわを寄せた理事長が口を開いた。この人が、相葉先輩のお母さんなんだ。オレはそう思って理事長を見ていた。「この度は、雅紀が大変ご迷惑をお掛けしました。櫻井さんには、深くお詫び申し上げます。」「ちょっと待って下さい。」頭を下げた理事長を、父さんが制止した。「確かに、翔がしたことは、褒められた事ではありませんが、そちらの…雅紀くんに非があるとは思えないのですが…」「いえ、大いにあります。櫻井くんは優秀な生徒さんです。それをウチの雅紀が誘惑した
〜side翔〜安藤先生のお宅で手伝いをするようになり何度目かのこの日。ファイブがいつものように姿を現す。《おう、イケメン翔、待ってたぞ!》ファイブは嬉しそうに尻尾を大きく振ってくれるようになってた。その姿が嬉しくて俺もファイブにたくさん触れる。その後、先生の仕事の手伝いのため奥の部屋に籠るんだ。数時間後休憩になった。俺の視線は自然とリビングの奥へと向かう。そこには、小さな車椅子に座ったまま、じっと庭の方を見つめているいよちゃんの姿があった。安藤先生の話の通り、彼女は
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸「よっし!!じゃあ、カフェOPENするぞーー!!」ぶっきーがみんなに声を掛ける。それに加えて、隆ちゃんもみんなに声を掛ける。「1年の中で、売上、人気ともに1番取るぞー!!」「「「おーーー!!!!」」」男子も女子も、2人の声掛けでSwitchが完全に入り、やる気満々!!!嫌だとか言ってる雰囲気じゃないなぁ⋯まぁ、いいや。端っこの方でおとなしくしてよ
「・・・探そう。」松潤が言う。「うん。」俺は頷く。「・・・松潤。」「ん?」「ボランティア活動・・・翔太さんと翔が会った場所。そこを探せないかな。」「活動先が分かれば、参加者名簿が残ってる可能性はあるな。」「うん。」「ただ、翔くんが偽名を使ってたなら・・・」「それでもいい。」俺は即答した。「何かわかるかもしれない。」お母さんが静かに口を開く。「翔太が話していたことなら・・・」俺たちは振り向く。「確か、最初にその方と会ったのは、あの災害のあとです。」「はい。」「避
本日の「キミだけを見つめてる⋯」はお休みします櫻葉短編1話ぽっきり小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸🍀︎*。,。*゚*。🌸🍀︎*。,。*゚*。🌸🍀︎俺は大学病院の外科医。今日も今日とて、いつもと変わらない朝を迎え、いつも通りフルーツ、牛乳、シリアルを胃の中に流し込み、いつも通りの満員電車に乗るため、駅のホームでいつもの電車を待っていた。はぁぁぁ、今日もいつもとなんの変わり映えもしない一日の始まりかぁ⋯つまんない人生だよなぁ⋯。
〜side翔〜安藤先生の恐妻と言われる、奥さんのことが少しわかった。奥さんはここから少しのところで、子供食堂をやっているらしい。いよちゃんが生まれる前からもう何十年もされていて、いよちゃんが生まれた時、お世話をするのに手がかかるからと1度は子供食堂をたたもうとしたらしいけど、要望が強くて、たたむことはできなかったんだと安藤先生から聞いた。そのため今もかなり多忙で、家に帰ってくるのも遅い日も多いらしい。そしていよちゃんは元々すごく明るい子だったそうだが、半年ほど前くらいから、心を
Side−S謹慎処分が開けた日、オレは課題を手に登校した。シューズボックスの所で、ニノと多部ちゃんが待っていてくれた。「おはよう」「おはよう、翔やん」「一緒に行こう?」「うん…」二人なりに気を遣ってくれているのが分かった。教室に入ると、好奇心混じりの視線が痛かった。自業自得とは言え、流石に足が震えた。HRが終わると滝沢先生が教室に迎えに来て、オレは別館で一週間、授業を受けることを知った。あの好奇心混じりの視線から逃れられると思うと、少しホッとした。「あの…相葉先輩は…」滝沢
ふぅ〜疲れたぁ夜間診療を終え、重い脚を引きずり自宅へ戻るん?玄関のドアを開けたとたん鼻に届いた炊き立てのご飯の香りその匂いにつられキッチンへ向かうと相葉さんが振り返り笑顔で迎えてくれた「あ、先生、お疲れ様でした。勝手に台所使わせて頂いてます」『いえいえ、どうぞ。ご自由に使ってください。相葉さんって料理するんですね?』「手の込んだ料理とかは作れませんが、簡単なものくらいなら、、お口に合うかどうか分かりませんがお夜食作ったので良かったら食べてください」『え⁈僕の分まで⁈
〜side翔〜数日後、安藤先生のご自宅に正式に呼ばれた。今後どのような手伝いをしていくのか説明を受ける。《お、よく来たな?イケメン櫻井》イケメン櫻井って……(^_^;)犬に言われるの、どうなの?とりあえず挨拶しておこう。「ファイブ、こんにちは。お邪魔してます」《爽やかな男だな》「まずは次の月にこの講義に入ってもらいたい。『居住空間論』この講義は、建築学部と生活学部の生徒がどちらも受けられる講義でね。だけど内容的には数字と法律(建築基準法)なんだ。学生の中にはこの難し
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸そして、なんだかんだと言いながら時は過ぎ、放課後やら文化祭の準備の時間やらを何とか駆使して、制服カフェなるものを完成させ、いよいよ文化祭当日!!男装、女装をする人は、全員事前に写真を撮りそれを教室の入口に貼ってある。そして、お客さんにその写真を見て誰に飲み物やらスイーツやらを運んで欲しいかを選んでもらう指名制らしい。指名後、入店、そして注文という流れにな
Side−Sオレは、自宅で一週間の謹慎処分を受けた。その日の夜、相葉先輩から『会いたい』というメールが着たけれど、オレは『少し距離を置いたほうが良いのかな』と返信した。『やっぱり、呼び出されたんだ?』『うん』『滝沢先生って先輩のお兄さんだったんだね』『黙ってて、ごめん』『いや、それは言えないでしょ、流石に』『それに、暫くは会わないでくれって言われた』『俺も同じ
長い。本当に長い手紙だった。最初の方には、妻と子どもへの言葉が並んでいる。謝罪。感謝。一緒に過ごした日々。そして災害で二人を失った日のこと。俺は黙って読み進めた。しばらくしてある一文で指が止まった。あの日から、俺は何をして生きていけばいいのか分からなくなった。2人を亡くして生きていても仕方がないと思っていた。そんな時、ボランティアに来ていた一人の男と出会った。そいつは、俺に無理に生きろとは言わなかった。ただ、飯を食えと言った。明日のことは明日考えればいい、と笑っ
〜side翔〜「着いたよ、ここが駅だ」「ありがとうございました」「お礼を言うのはこっちだよ、櫻井くん、ありがとね?」《おいイケメン、忠雄のことよろしくな?今、こいつ……すげーピンチなんだ。》え?しばらく止まってじっとしてると安藤先生が、ん?みたいな顔で俺のことを見ていた。《忙しさがピークで、今後さらに忙しくなるらしい。人間の世界はわからんが、こいつをこれ以上、忙しくしないでやってくれ。またご飯食べなくなる。俺に出来ることは母ちゃんの機嫌を良くすることくらいだし、こいつも
Side−Sそれからというものオレ達は、時々相葉先輩の家で欲を満たしていった。繋がることはしないで、お互いのソレを握り合い、時には咥えたままで果てる。そんなことを繰り返していた。熱病に侵されたみたいに覚えたての快楽に溺れたオレは、相葉先輩にその行為を求め、その関係をずっと続けた。夏休みが開けると、直ぐに試験があった。あれ程夏期講習に通ったというのに、結果は芳しく無く、順位を落とし、初めて二桁になった。相葉先輩との行為に浸り続けた、当然の結果だった。オレは学年主任の滝沢先生から、放
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸まぁ、大体のことは決まったから、細かいことはまた後日話し合いながら進めるって事で決定。とりあえず、ホームルームの時間が終わり、休憩時間となった。「はぁぁぁ⋯」「相葉くん、どうしたの??溜息ついて??」「英二くん⋯そりゃ、溜息もつくよ、女装だなんて、それもセーラー服だなんて⋯!」「いや、相葉くん、めちゃくちゃ似合うと思うよ〜!!」「似合うって⋯全然嬉
➖雅紀side➖『じゃ、僕は診療所に戻るので、荷物片付けたら今日はお風呂入ってゆっくり休んでください。あ、もし出かけるなら、戸締りよろしくお願いします』櫻井診療所は昼間診察に来れない人たちのために毎週火曜と金曜日は夜間診療を行なっている夕食らしきものを口に詰め込みモグモグさせながら白衣を着た櫻井先生を玄関先で見送ったそれにしても無警戒だなぁ櫻井先生は人を疑うってこと知らないのかな?いくら雇用契約を結んだ相手でもほぼほぼ初対面に近い奴を、自宅に下宿させちゃって、鍵まで預けち
「ということでさ。」『ふぅん。いいんじゃないの。生徒会長といちゃいちゃできるよ。』「いっ、いちゃいちゃなんてしねーし。」マサキとの話のあとまったくもっていいタイミングでサトシくんからの電話。まだ寝ていなかったって珍しい。そして面白がっているのは明白。『はいはい、照れないの』「あのなぁ、、、」『楽しんでくればぁ?でもって経過報告、忘れずにオイラにちょーだいよ。』「だから、なんでだよ。」『そこは友だちだからね。オイラの大事なショウくんが楽しんでること共有したいもん♡』「共有っ
〜side翔〜《誰?こいつ、イケメンだな》ファイブの心の声が聞こえてきて俺はめちゃくちゃ驚いた。……というのも今まで何匹か動物の声を聞いてきた俺だけれどもだいたいの声はお腹空いた、とかそろそろ水飲もうかな、とか、休憩場所ここ気持ちいいな、とかそういったいわゆる知能の低い言葉しか聞こえてこなかったから。なのにファイブは今まで出会った心の声が聞こえる動物とは一線を画すほどの頭脳の持ち主だった。人間のことを誰?とかイケメンとか考える犬は出会ったことがないから。あまりに驚い
Side−S相葉先輩のお父さんは、昼メシを食べると直ぐに、塾へと戻って行った。…と、いうことは今、オレは相葉先輩と二人きり…後片付けを済ませると、相葉先輩は「今日の授業の復習と、課題を済ませてしまおうか?」と言うと、当たり前のように、テーブルにノートやテキストを並べた。そうだよな…。折角、夏期講習で習ったんだもの。やっぱり、勉強が一番だよな。それでも心臓は痛いほど、『ドク…ドク…』と、鳴り止まない。オレは二人きりで居ることを、意識し過ぎているのかな…オレは二人きりになったことで、
櫻葉小説です苦手な方はこちらで回れー右、お願いします大丈夫な方、お付き合い頂けたら嬉しいです🌸+†+🌸――🌸+†+🌸――🌸+†+🌸出し物が決まったら、何の制服を着るか、お店のカフェでは何を出すか、みんなで話し合った。カフェでは、アイスコーヒー、アイスティー、コーラ、メロンソーダ、オレンジジュース、ピンクグレープフルーツジュース!それにスイーツを出すのは、どうか?って話になった。たまたま、家がケーキ屋さんの子がいて、クッキーとかフィナンシェとかマドレーヌとかチーズケーキとか??そんな