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50歳代半ば、両側乳がんの方が来院されました。胸部造影CT画像です。足の方から見た形になっています。向かって左上の赤い矢印が右乳房の局所進行・切除不能乳がんです。造影CT画像ですので、白い色のところが全てが乳がんです。皮膚に広範囲に浸潤し、皮膚の肥厚も見られます。下の赤い矢印は右肺の胸水貯留を示しています。向かって右のオレンジ色の矢印が左乳房の早期乳がんです。少し尾側のPET画像です。右乳房全体がオレンジ色から黄色、黄緑色に光っており、活発に活動している乳がんをしまいています。
40歳代前半、ルミナルタイプ、胸骨転移、多発リンパ節転院の方がセカンドオピニオン外来を受診されました。denovoStageⅣ乳がん(無治療の転移乳がん)で、もう治らない、延命治療になると告げられておられました。「もう治らない。」「あとは延命」とてもよく耳にするフレーズです。まだまだ小さなお子さまがお2人おられました。告げられた余命では、中学生になられたお2人の姿は見る事が出来ません。私がこれまでに治療させていただいた方々の中では、7臓器転移再発までの方が長期無病状態に到達さ
トリプルネガティブ乳がんは、いくつかあるサブタイプのうち相対的に、特に進行乳がんで増殖速度が速く、治療困難例が多いと感じています。もちろんトリプルネガティブ乳がんでも比較的大人しいタイプがあったり、逆に他のサブタイプで増殖速度の速い乳がんも沢山あります。進行トリプルネガティブ乳がんの中でも治療に良く奏功し、一直線に完全寛解にまで到達する例もあります。この様なタイプは、たとえ進行乳がんであっても、その多くが長期無病状態から根治を充分に目指せると考えています。一旦治療に良く奏功して、一気に原
久々の休日に「99.9刑事専門弁護士」と言うドラマを観ました。『99.9%勝てない戦いに挑む事』先週末は、久しぶりにゆっくりと休みが取れました。中々脳の疲労が取れませんが、少しでも頭の中をオフにしたくて久しぶりにドラマを観ました。…ameblo.jpドラマと言ってしまえばそれまでですが、この弁護士チ-ムは次々と0.1%の戦いに勝ち続けていきます。たとえ0.1%の勝率でも勝ち続けていれば、やがてそれは「不可能な事」とは言われなくなります。私の診察室では、も
ご訪問ありがとうございます。初発乳癌36歳(ルミナルb)再発39歳多発肝転移根治目指して闘病中!センノシドの腹痛と闘う日々。午後には元気になるけど、朝は粗大ゴミのよう、、でも、夜間の腹痛は改善傾向。よくなってるのかなぁ、、さて、最近気づいた事ブログのマイページに検索経由で読まれている記事という項目があって、おそらく、Googleさんとかで検索されてクリックされた記事って事なんだろうけど、この検索ワードがベージニオ寛解ブログだった気持ちはわかる。
セカンドオピニオンの紹介状に、「StageⅣ,肝転移,ルミナルA、AI剤(アロマターゼ阻害薬)+CDK4/6阻害薬開始...」と言う様な記載や、それに似た記載を時に目にします。問題点の1つとして、実際にルミナルA乳がんとルミナルB乳がんは存在しますが、実臨床の場においてルミナルA乳がんとルミナルB乳がんは、区別出来ない事を書きました。『ルミナルAとルミナルBと』セカンドオピニオンの紹介状に、「StageⅣ,肝転移,ルミナルA、AI剤(アロマターゼ阻害薬)+CDK4
乳がんの治療をされている方で、食事制限をされておられそうな方に時に出会います。表題の如く、食事で乳がんが治るとは考えていませんが、進行乳がんで無病状態を目指したい方には、必要であれば事細かに食事や水分摂取の種類や方法のアドバイスをさせていただきます。乳がんが食事では治らないと考えているのに、何故食事指導をするんだと一見矛盾に思われるかもしれません。昔むかし、私が乳がんの手術をさせていただいた方で、乳がんの再発予防の為に、ニンジン🥕ジュースを毎日2リットル飲まれていた方が居られました。私は
乳がん診療ガイドライン2026年版の「転移・再発」の項のうち、「総説」「転移・再発乳がんに対する外科治療」の項について自分なりに考察しています。「転移・再発巣に対する外科手術はその目的に応じて考慮される。①遠隔臓器転移を伴わない局所・領域リンパ節再発(温存乳房内再発、局所再発、領域リンバ節再発)に対しては可能な限り、治癒を念頭に置いて外科的治療を含む集学的治療を施行する。②遠隔臓器転移に対して生存期間の延長を目的とした外科的切除は勧められないが、オリゴ転移に対しての積極的局所療法の意
40歳代前半ルミナルタイプ肝・骨・内胸リンパ節転移再発の方が転院して来られました。それまでの内分泌療法は良く奏功していました。この方は延命ではなく、出来る事なら無病状態到達からの根治を望まれました。『向かいたいゴールへ向かう為にベストな治療を選択する事』40歳代前半、右乳がん術後の方がお越しになられました。30歳代半ばに根治手術を受けておられました。ルミナルタイプ乳がんで、術後補助内分泌療法としてタモキシフェ…ameblo.jp内胸リンパ節転移と骨転移は完全寛解に到達と判断しました。
今回、私はER+HER2-(ルミナルタイプ)乳がんに絞った発表を行いました。患者さんの数は150例以上を登録しました。ワンアーム(1群)のみの解析ですので、数的には遜色ないのではと思います。StageIVと再発乳がんのみに絞りました。無治療の方々だけではなく、内分泌療法や化学療法、分子標的治療薬を投与された方々も全て対象としました。対象の年齢制限もしませんでした。よって私の治療を行った方々の平均年齢は50歳代でしたが、5%は70歳代と80歳代の方々でした。登録した方々の転移臓器
たまたま新幹線に乗っていましたら、体調を崩された方がおられました。脈が弱まっており、意識も無かった事より、取り敢えず緊急処置をした所脈が戻り、意識も何とか戻られました。『新幹線での急患』たまたま新幹線に乗り合わせていたところ、「体調を崩されたお客様がおられます。医師の方か看護師の方が居られましたら、◯両目の多目的ブースまでお越しいただけます…ameblo.jp大腸がんと、甲状腺未分化がんに対する分子標的治療薬中の現病歴から、「甲状腺未分化がんの進行により、次第に血圧が下がり、今まさに天
名古屋での講演会の次の日、熱田神宮に参詣しました。『きしめんと熱田神宮再訪』名古屋で3回目の講演会を開催させていただき、無事に終える事が出来ました。ご協力いただいた皆様方、ご参加いただいた皆様方に心より感謝申し上げます。『第3回無病…ameblo.jp久しぶりに心が洗われました。参詣を終え社務所に向かおうとしたその時、本宮の西側の方に入っていく人影を見つけ、何かとても気になりました。そちらにも神様が居られるのかな、時間はまだ充分にあるので、折角なので覗いてみようと思いました。突然、真
名古屋で第3回目の一般の方々に向けての講演会を開催させていただきました。『名古屋へ』昨日は天候に恵まれた中、名古屋に赴いてまいりました。朝の8時にスライドが完成し、8時30分に家を出ました。途中在来線でしばらく緊急停車しておりましたが、時間に…ameblo.jp暑い中、また週末のお忙しい中、北は北海道、南は福岡県まで25都道府県から100名以上の方がご参加下さいました。第一部は、いわゆる標準的に行われている治療と私の行っている根治を目指した治療の、理論や方法論の違い等につきお話しをさせてい
私はどちらかと言うと、セカンドオピニオン外来を通して、日本全国の進行乳がん(切除不能乳がん・転移乳がん・再発乳がん)治療にあたっておられる先生方の治療方針や、ガイドラインの捉え方等を、具体的に多く知れる立場にあるかと思っています。その機会を通して、セカンドオピニオン外来に紹介下さった多くの施設での、転移・再発乳がん診療における原発巣切除療法の考え方について窺い知る事が出来ています。『StageⅣ乳がんの原発巣切除臨床試験から解ること、実臨床から解ること』私はセカンドオピニオン外来を通して
50歳代半ば、両側乳がん、右切除不能転移乳がん、遠隔リンパ節(右頚部、縦隔、右内胸、右鎖骨上、右鎖骨下、右腋窩levelⅠ-Ⅲリンパ節)転移、胸膜転移、胸水貯留の方が来院されました。右:T4bN3cM1StageⅣ,ER-,PgR-,HER2-(1+,FISH-),Ki6750%切除不能転移乳がん、トリプルネガティブタイプ22C3,SP142は共に陰性でした。左:T1N0M0StageⅠ,ER-,PgR-,HER2+(3+),Ki6725%早期
40歳台女性、肝転移再発、骨転移再発、ルミナルHER2タイプの方が、出来れば治りたいと転院して来られました。前施設で再発発覚時に、ハーセプチン+パージェタ+ドセタキセル+ランマークを投与されました。投与4ヶ月後の再評価で、肝転移は縮小(部分寛解)、骨転移は多くが縮小も一部は増悪していました。『40歳台肝転移・骨転移再発ルミナルHER2タイプ奏功と増悪に思う次の手』40歳代、乳がん術後肝転移再発・骨転移再発LuminalHER2typeの方が転院して来られました。転院前
40歳代、女性、乳がん、多発骨転移の方が、セカンドオピニオン外来を受診されました。浸潤性乳管がん、ER+,PgR+,HER2-(0),Ki6735%ご提供いただいたPET画像です。黒い所はほとんど全てが骨転移です。左乳房の原発巣(赤い矢印)と腋窩リンパ節転移(オレンジ色の矢印)にも集積が見られました。胸椎の一部に放射線治療をされておられました。デノスマブ(ランマーク)が投与され、内分泌療法としてLH-RHアゴニスト(リュープロレリン、リュープリン)が投与されていました。そ
50歳代女性左乳がんT2N1M0StageⅡBlt.Bp+Ax施行IDC、NG3、ER+(100%),PgR-(0%),HER2-(0),Ki6770%,n=3/8術後補助療法はAI剤(アナストロゾール)のみ。残存乳房照射(40Gy/25Fr)施行。手術からおよそ4年後、左腋窩リンパ節転移再発。左腋窩リンパ節および鎖骨下リンパ節郭清術(levelⅠ+Ⅱ+IC)施行。levelⅠ+Ⅱ3/3,Ⅲ1/1,ER+(100%),
私はがん治療外科医の道を志しました。進行がんを自分の手で根治させられる医師を志しました。しかしその壁は厚く、自分の無力さに打ちひしがれる日々が続きました。最終的には、がん治療の臨床医を諦めるかどうかまで悩むところにまで行き着いてしまいました。その様な折、日本で最高峰の基礎医学研究機関での研究生活の機会をいただきました。私ははじめに、「拘束時間(研究に携わる時間)は何時間ですか?」と尋ねました。すると、「13時間以上」との返答でした。今では考えられない事ですし、実際に今その様に
40歳代女性、T2N0M1StageⅣ術後多発肺転移ER+(100%),PgR+(100%),HER2-(0),Ki6750%乳がんの肺転移は、遠隔転移の中でも比較的無病状態に到達しやすい転移形式であると考えています。ただ治療が奏功した時に転移巣は縮小、瘢痕化する事が多く、それが完全に消えるまでには長い時間を要する事もしばしばです。肺条件のCT画像です。両側肺野に多数の転移を認めます。小さいものからある程度大きく育ったものまでありました。この方は直ぐに原発巣切除
「Ly0でもリンパ節転移する場合があると言うのはまさに私の事だと思いました。これは、何故なのでしょうか?もし良ければ、またブログに載せて下さい。よろしくお願い致します。」ご質問ありがとうございます。これは、「理論」と「実臨床」の差によります。理論的にはStage0の乳がんは転移しませんが、実際には多くの施設からは、Stage0乳がんの10年相対生存率は99-97%と報告されています。転移しないはずの乳がんが原因で、実際には10年以内に1-3%の方で、乳がんが遠隔転移再発
昨日2026年2月19日「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がん」に対する治療薬として、HER2チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)である、tucatinib(ツカチニブ、ツカイザ)の日本での製造販売が承認されました。経口投与薬で、trastuzumab(トラスツズマブ、ハーセプチン)とcapecitabine(カペシタビン、ゼローダ)との併用となりそうです。HER2蛋白は、「細胞外ドメインー膜貫通部分ー細胞内ドメイン」からなります。ツカチニブは細胞内ドメイン
基礎医学的には、「ルミナルタイプ乳がんには、少なくとも2種類の全く異なるタイプの乳がんが存在する」「一方は内分泌療法に良く奏功するタイプ、もう一方は内分泌療法(少なくともアロマタ-ゼ阻害薬)が効きにくいタイプ」と言う事が分かっており、「臨床の場でこの2種類の乳がんは判別出来ない」「免疫染色を元にした、サブタイプ分類によるルミナルAライク、インターメディエイト、ルミナルBライク等の分類で代用は出来ない」事も分かっています。たとえ基礎医学に精通していなくとも、この可能性については201
乳がん診療ガイドライン2026年版の「転移・再発」の項のうち、「総説」「転移・再発乳がんに対する外科治療」について、個人的に考察しています。「③StageⅣ乳がんにおいて生存期間の延長を目的とした原発巣切除は勧められないが、局所制御を目的とした切除は勧められる。」私なりに思う最大の問題点は、この③の項目になります。この文章の根拠としている前向き臨床試験は5つです。それぞれ気になる所は以前に書いた事があったかと思いますので、今回は省略します。StageⅣ診断後直ぐの原発巣根治
HR+HER2-乳がんを対象とした臨床試験で、「LuminalsubtypeAとLuminalsubtypeBを同定し、2群間に均等に割り振っていない臨床試験は、その他の因子をいくら均等に割り振って条件を揃えたとしても、その結果の信頼性は低い可能性が極めて高い」事を述べました。『ER+HER2ー乳がんを対象とした臨床試験の信頼性』乳がん診療ガイドラインは、主に一見適切に設定された前向き臨床試験に基づいて作成されています。しかしながら基礎医学的見地からは、トリプルネガティブ乳がんの