ブログ記事10,381件
読書日記2024-68アミュレットホテル方丈貴恵(著)[光文社2023年7月発行]あらすじ警察の介入が一切なく、偽造パスポートでもグレネードランチャーでもルームサービスでお届け可能な犯罪者御用達ホテル。そこでは守るべき2つのルールが存在する。①ホテルに損害を与えない。②ホテルの敷地内で障害・殺人事件を起こさない。そんな絶対的なルールが破られる時、ホテル探偵が独自の捜査で犯人を追い詰める。感想犯罪者御用達なんていう凄いホテルで起こる事件を解決するホテル探偵の話。久々にこれ
読書日記2024-5猫弁と狼少女大山淳子(著)[講談社2023年9月発行]✩✩✩✩✩あらすじ冴えない容貌、天才的な頭脳……自分のことは後回しで人の幸せを第一に考える稀代のお人好し弁護士、百瀬太郎。婚約者である大福亜子と同居中で、幸せをかみしめている。猫がらみの脅迫事件の依頼を受けて調査中、未成年者略取の疑いをかけられて留置場に!当番弁護士の、「透明人間」こと沢村透明以外との面会を断り、事件については黙秘を貫く百瀬。警察から連絡ももらえず蚊帳の外に置かれた亜子は、百瀬を信じ
読書日記2022-183笑うマトリョーシカ早見和真(著)[文藝春秋2021年11月発行]✩✩✩あらすじ親しい人だけでなく、この国さえも操ろうとした、愚か者がいた。四国・松山の名門高校に通う二人の青年の「友情と裏切り」の物語。27歳の若さで代議士となった男は、周囲を魅了する輝きを放っていた。秘書となったもう一人の男は、彼を若き官房長官へと押し上げた。総理への階段を駆け上がるカリスマ政治家。「この男が、もしも誰かの操り人形だったら?」最初のインタビューでそう感じた女性記者は
そうか、今日は世間的には〈御用納〉なんだ。毎日が日曜日の私にとっては全く関係のない世界になった。家で仕事の出来るグラフィック・デザイナーと名乗ってはいるが、休みの合間に仕事しているって状態なので世間との関わりも限定的になり……。なんともはや。No.0582023.5.13(土)殺戮の狂詩曲/中山七里/講談社/2023.3.27第1刷1600+10%読み始めの印象は先をある程度頭の中で道筋(先読み?)を付けたり、言ってみれば「こう進むだろうな」もしくは「こんな展開でラストのどんで
グルメを楽しむ旅のエッセイ。取材旅行等で訪れた日本を含む世界各地を諸国漫遊しての食のリポートで、様々なおいしい食やお店が紹介されていました。旅友の御八家千鈴さんとの女ふたり旅「ぼよよんグルメ」の際には、ご当地グルメスポットを巡るので、マハさんは事前に旅先ゆかりの作家のエッセイや小説などをまず読んで、その中に登場する食事や店を訪ねてみたく、旅程の中に組み込むそうです。千鈴さんは、おしゃれな一般人のブログをもとにリサーチをかけながら、是非とも行ってみたいという選りすぐりの場所をチェックするそう
九段理江著『東京都同情塔』。芥川受賞作。罪を犯す者は、その生い立ちや生育環境など、同情すべき点がたくさんある。そして受刑者達の、シンパシータワートーキョーという刑務所が建設される事になった。建築家・牧名沙羅はコンペに参加するのだが…。読みかけては寝落ちし、ついに読むのを断念したのですが、「あの本、読みました?」で、平野啓一郎さんが本書の話をされていて、やっぱり読んでみようと、頑張って何とか最後まで読みました。感想ですが…私にはさっぱり言わんとすることが理解できませんでした途中ほんの
読書感想になります。「植物病理学は明日の君を願う」これ、Xで紹介されてました。「はたらく細胞」のような擬人化ではありませんが教科書的な漫画かと思います。農作物の病害虫を研究する「植物病理学」を題材とした異色の漫画が登場した。その名も「#植物病理学は明日の君を願う」。植物病理学に興味を持つ学生が増えてほしいと、現実の研究者も全面的にバックアップする。#植物病理学#竹良実#週刊スピリッツ#小学館https://t.co/8fyWpjtoaqpic.twitter.com
アクター財津一郎さん他界。ヤフーの記事をよんでもタケモトピアノのCMとドラマふうバラエティ「てなもんや三度笠」前後のことしか触れていない。「てなもんや三度笠」の怪浪人・蛇口一角役は、なるほど強烈だった。わたしは小学生だった。朝日新聞のラテ欄、無署名のコラムでは「植木等以来の逸材」と評されていた。この場合、キャラクターの立ち方の強さという範疇で植木等と括ったのだろう。これが、60年代後半。財津一郎さんの全盛期は、70年代後半ー80年代の舞台だろう。たしか、「洪水の前」というミュージ
ミュージカルとしてかの有名な''Wicked''。劇団員の友人が、何気なく「オズの魔法使いの世界が舞台のミュージカルがあって、何年か前に劇団四季がやってたんだけど、その時は見れなかった」と話していて、私は「なになに、それ!オズの魔法使いとは違うんですか?」「エルフィーとグリンダ?」「西の悪い魔女と?南の良い魔女が?友達?」と質問責めしました。友人は、私の食いつきに若干引きながらもあらすじを話してくれて、それ以来私はWickedに心惹かれておりました。ついにアマゾンで中古品を購入。
タイトルにしたことは米国在住の映画評論家町山智浩さんがXに投稿していたことだ。同感である。1970年11月25日の朝日新聞の夕刊一面で三島の生首を目にしたときのショックは、心身に彫みこまれた。わたしは中学1年だった。自決とか切腹を軽率に賞賛するひとは、端的に命の重みがわかっていない無類の莫迦である。山田風太郎が集団自決を呼びかけたのは悪趣味の洒落である。山田自身が70代半ばだったから自虐の意味合いもあった。深沢七郎の「楢山節考」には「世間」を愕かせてやろうという下心がある。過激と
No.1232020.11.8(日)もう、聞こえない/誉田哲也/幻冬舎/2020.8.25第1刷1600+10%これは新しい形の推理小説になるのか。でも、この設定だとなんでもありになってしまいそうだが。何しろ、捜査協力(者?)が「他界した者」なのだから。とりあえず、あらすじは……中西雪実は浜辺友介に怪我を負わせ(後に死亡)自ら110番通報し傷害致死容疑で逮捕される。犯行を認めているので早々に片が付く事件だと思ったが雪実が事情聴取において終始無言で犯行動機や事件の概要が分か
森博嗣さんの「Xシリーズ」最終話(第七巻)「ダマシXダマシ」読了しました。とても面白かった。最近読んだ森さんの中では断トツに面白い。付録もてんこ盛りとはいかないまでも、中盛くらいはありました。18日の列車の中で読了していたのだ。『「もしかして、ある人に騙されてしまったかもしれないんです」上村恵子は、銀行員の鳥坂大介と結婚したはずだった。鳥坂に求められるまま銀行口座を新設し、預金のすべてを振り込んだ。だが、彼は消えてしまった。預金と共に。鳥坂の捜索依頼を受けたSYアート&リ
宮島未奈『成瀬は信じた道をいく』です。私の好きさレベル5段階評価の『5』です。成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!?読み応え、ますますパワーアップの全5篇!成瀬、お帰り~~~年齢も重ね、さらにパワーアップした成瀬。
まいど~)))(ワカメ状態からだいぶ回復してきた)絵本講師のくがやよいです16日は、月に一度の絵本学講座の日でした。2015-2016年度は「日本の絵本作家たち」2017年度は「アメリカを生きた女性絵本作家たち」について学んでいます。5月・『100まんびきのねこ』のワンダ・ガアグ6月・『ちいさいおうち』のバージニア・リー・バートン7月・『かあさんのいす』のベラ・B・ウィリアムズ9月は『ABCのおかいもの』『アリスン
先日、インターネット読書会で辻村深月さんのお話を聴き、彼女の作品を読んでみたくなりました。今まで何作か拝読していますが、多作の作家さん。未読の作品がまだまだあり、どれを読もうか迷ったのですが、「元タカラジェンヌの母を持つ娘が主人公」のお話と知り、タカラヅカ出身であることがどう作品と絡んでくるのか気になりまして、こちらの『盲目的な恋と友情』を手に取りました。主人公の母は、あんまり関わってこなかったのですが、おそらく”育ちのいい””上品な””美人”といった主人公の背景を強調するための肩書だっ
わたしは高校の時、世界史を選択していたんですけどね。世界史の先生が、授業中にさりげなくオヤジギャグをとばすことをライフワークにしていた方で。持ちネタがいくつかありました。「ヒッタイト台頭」「ウマイヤ朝は上手いや」・・・あといくつかあったのだけど、忘れてしまった。そのうちの一つがコレ。「ヴァレンヌでバレた」微笑ましいですな。当時初老の先生だったから、まだご存命なのかどうか。他の数々のネタ、メモっとけばよかった。ということで、ヴァレン
「いけない」では写真を見て謎が解けるという展開でしたが、今回は音声(第五話のみ音声+動画)によって最後に謎が解けるようなプロット立てで、非常に趣向を凝らした新感覚のミステリーでした。読み終えてQRコードからYouTubeで音声を聴くと、「えっ、何で?わけわかんない!どういうこと?」ってなって、もう一度読み返してみると「あー、そういうことだったんだ‼️うーん、やられた…、すごい🫢」といった感じで、ミスリードされていたことに気付き、文字だけでは見えなかった真相が分かるという、今までにない、
阿部智里さんのファンタジー「烏に単は似合わない」(文春文庫)人間ならぬ、しかし、通常は「ひと」の姿をしている八咫烏たちが住む異界、山内(やまうち)。日本の平安時代を思わせる世界です。今年は特別な年。日嗣の御子、若宮の后「桜の君」候補である東西南北の四大貴族の姫君たちが、后選びのために後宮、桜花宮に登殿するのです。東家の姫君、あせびは本来の后候補だった姉姫が病に臥せってしまったため、その代わりに急遽、后候補となった姫。漆黒のストレートロングヘアーが美しいとされる山内にあって、
「第1話コロッケ(三上沙也加)」「第2話トンカツ(雑色みさえ)」「第3話から揚げ(三上沙也加)」「第4話ハムカツ(常連客の高津)」「第5話カレー(三上沙也加・雑色みさえ)」「第6話握り飯(三上沙也加)」「エピローグ(雑色みさえ・三上沙也加)」の全6+1話が収録され、各話の話し手(主人公)が変わる連作短編集。第1話の「コロッケ」を読み始めると、「あれ?この話、読んだことあるかも?」と思って過去の読書記録を振り返ってみたら、「ほろよい読書」に掲載されていたお話でした。『ほろよい読
私が高校の時に大好きだったシドニィシェルダンの有名作品です。書店ではもう見かけなくなりましたが、この間ブックオフでシドニィシェルダンの本をたくさん発見し、大人買いしてしまいました。一言でこの小説の内容を説明するならば、ノエルパージというフランス人女性の復讐物語です。ここからはネタバレになりますので、読みたくない人はここまでで。真夜中は別の顔上Amazon真夜中は別の顔下Amazonあらすじノエルは、フランスの漁師の街で生まれます。ノエ
昭和の学校教育では、「農民は文字が読めなかった」と当たり前のように教員は語ってきた。小さい頃から村々の古文書を見てきた私には滑稽な話しであったが、メディアが拡散したことも手伝い、世の中、農民は文字を読めないことが当たり前の話であった。今の教科書は「阿弖河荘上村百姓等言上状」を載せ農村の文字文化を教育の現場でも体感することが出来る筈なのだが、はたして教える側がその意味を理解しているかは謎である。本来は、日本の文字文化に対する認識が、世の中全体で前進していいはずなのだが、一部の学者と呼ばれる者に
『墓じまいラプソディ』垣谷美雨タイトルだけで魅力的いつもの垣谷美雨ワールド全開に違いないと期待して読んだら、期待通りいや、期待を通り越して「いや~!もうやめて~!」となりましたお墓がここまで厄介だったとは…何度もうちのお墓が頭をよぎりました。我が家は私で代が終了する気配。ということはあの墓地はすさんでいく一方か…ご近所さんにとても迷惑をかけそう…いや、そもそも私一人になったときにあの墓地の草むしり、無理などなど、自分のことが気になって話の内容が頭から離れがちそして夫婦別
●取れちゃってスッキリ♪ですね^^)おはようございます。小山美恵です。先日ご来院くださったY様。前回から頬の「黒い点」を出しちゃいましょうか?とチャレンジ中だったのですが・・・こういうやつ↓ですね。(粉瘤・・ふんりゅうともいわれます)今回、すっきり♪何事も無かったかのように取れました(*´艸`)取れた中身は思ったよりも大量ですよ!とお声をかけたところ・・・見たいみたい!!出たやつ(笑)うわっ(*´艸`)こんなに!?何か気持ちいい~(≧
ご訪問ありがとうございます。OXFORDBOOKWORMSSTAGE4の「TheSilverSword」語数:14,960/YL:3.7(3.4-3.8)/本文73ページを読みました。第二次世界大戦下のポーランドに住んでいたある家族の物語。theheadmasterofaschoolだった父とスイス人の母、三人の子どもたちの家族が、ある時、Nazisにその父を収容所送りにされ、母も連行され子どもたちだけが残されます。父は巧妙に収容所から脱出
主人公の松尾純一郎の立場になって、自分と松尾さんを重ね合わせながら読み進めました。自分の夢を叶えるために55歳で大手ゼネコンを希望退職して、退職金を注ぎ込んで喫茶店をオープンしたがうまくいかず、家族からは見放されて卒婚(熟年離婚)となってしまったバブル世代の57歳のおじさんのお話。妻から「あなたって本当に何もわかってないのね」と言われ、娘からは「お父さんって、本当に何もわかってない」前妻からは「あなたは相変わらず、何もわかっていない人なんですねえ」同期入社の友人からは「お前は本当に、何
小説(読書感想)ランキングにほんブログ村☆これまでの記事はこちら【薔薇王の葬列最新話(77話)月間プリンセス1月号2021年12月6日発売】【薔薇王の葬列(76話)月間プリンセス12月号2021年11月6日発売】【薔薇王の葬列(75話)月間プリンセス11月号2021年10月6日発売】【薔薇王の葬列(74話・73話)月間プリンセス10月号・9月号】☆薔薇王の葬列ネタバレその一主要登場人物解説と私的萌えポイントまとめその二15巻までの
この本、おすすめ。ミステリーとしても濃厚だし、女と政治っていうテーマでも深い。いやむしろわたしは、後者の女と政治っていうのが心に突き刺さりました。哀しみあり、憤りあり、そしてガンバレー!っていうエールもある。良かった。野党第一党・民政党所属の衆議院議員・高月馨は、中堅の女性議員です。口癖は「憤慨しています!」で、そう叫ぶ様子が面白おかしくテレビで取り上げられ、”憤慨おばさん”などとあだ名されています。この高月が、与党の衆議院議員・朝沼侑子にいつもの口調で噛み付くところからお
【腐女医の医者メシ!】著者:さーたり出版社:KADOKAWAISBN:9784046823854発売日:2023年8月9日【作品紹介】オタクで3児の母の現役外科医が描く、食×医療、家族、オタ活、健康の話。医者の食事事情、さーたり家の時短レシピ、推し活でのコラボカフェ事情など、「食」にまつわるエピソードを収録した『腐女医の医者道!』スピンオフ!レシピも収録!(ブクログ/作品紹介・あらすじから引用)【感想】やっぱりさーたりさんの本は、面白い(笑)ガッツリ「料理の本
ご訪問ありがとうございます。OXFORDBOOKWORMSのステージ3の「LoveStory」(ある愛の詩)語数:8,755語/YL:3.2(2.8-4.0)/本文55ページを読みました。ライアン・オニールとアリ・マッグロー出演の映画を、たぶん映画館で観たと思います。昔はリバイバル上映などあって、同時上映で2本立てとか、観たければ映画館が閉まるまで観ることが出来ました。いい時代でしたね。(どれだけ昔か!?)少し読み始めて、映画のことを調べていたら、あのトミー・リ
短編集ということ以外、まったく予備知識なしに読んでみた米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』そこにはわたしなどの想像をはるかに超えた衝撃と、底知れない毒気を含んでいました。儚い羊とは、どういう意味なのか…。読み終わってからぼんやりと真相が浮かび上がってくる様は、分かりやすいホラーよりも背筋が冷たくなるようでした。読後、スッキリした気分で本棚に仕舞える本と、少し気になってパラパラと読み返す本があるとすれば、こちらは後者でしょう。古典ミステリーのファンならば、より深く作者の思惑を感