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愛読書の文庫たち。森真沙子さんは美しいホラーの書き手。森さんの現代ものは殆ど読んだ気がする。コレットのシェリは、男女の会話が洒落ている。女同士の嫌味の応酬も秀逸トーマス・マンのトニオ・クレーガーは何故か5冊もある。少年時代の主人公の気持ちが痛いほど分かるからな~トニオが大人になってからの後半は難しくてあまり理解できてなかったけど、ちゃんと読み返してみようかしら・・・・トーマス・マンは高見沢さんもお好きなようだけど、この作品も読んでらっしゃるのかな?矢川澄子さ
関裕二さんの『蘇我氏の正体』に続き、『藤原氏の正体』『物部氏の正体』を読み終わりました。日本史の教科書で習う古代史とは一味も二味も違い、もし関さんの説が本当だったら歴史はもっと人間臭く、ドラマチックに想像でき、正解がないだけに人の心を惹きつけてやまないのだと感じます。藤原氏の正体(新潮文庫)Amazon(アマゾン)157〜4,200円Amazon(アマゾン)で詳細を見る楽天市場で詳細を見る物部氏の正体(新潮文庫)Amazon(アマゾン)100〜4
おはようございます今日は本の読書感想です。「清く貧しく美しく」清く貧しく美しく(新潮文庫)Amazon(アマゾン)83〜4,495円まず、タイトルに惹かれましたなんか、シンプルでステキ。久しぶりに一気読みした小説です。普段あんまり小説は読まないんですが、たまにヒットすると、一気読みしてしまう本の4分の1ぐらいは、そんなに話の展開もなく、ダラダラと進んでいくのですが、そこを過ぎたあたりから物語は急展開。本を
4月の読書&漫画4月の読書メーター読んだ本の数:10読んだページ数:2896ナイス数:18殺人出産(講談社文庫)読了日:04月25日著者:村田沙耶香感想はこちらおそろし三島屋変調百物語事始(角川文庫)の『曼殊沙華』読了日:04月22日著者:宮部みゆき感想はこちらこれ描いて死ね(5)(ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)読了日:04月21日著者:とよ田みのる感想はこちら羅針盤の殺意天久鷹央の推理カルテ(実業之日本社文庫
念のため妻にも学校に電話してもらうと妻はええええええええええええええええええええやん?おっさんさっき電話したら男の人がお父さん安心してください日付が変わるまでは大丈夫取り消されませんよって言われたのに10分後に電話した妻はHPに書いてある通りです。って若い女性に言われたというのです。どっちよ・・・・
予約が開始になりました‼️🎊ようやく情報解禁できます!🔴『カフカ断片集』頭木弘樹編訳新潮文庫カフカの作品で何が好きって、断片がいちばん好きです短い、未完成な、小説のかけらたちです✨断片集を出したいと、ずっと願っていました!渾身の1冊です!新訳です!カフカ断片集フランツ・カフカ(著/文)-新潮社カフカは完成した作品の他に、手記やノート等に多くの断片を残した。その短く、未完成な小説のかけらは人々を魅了し、断片こそがカフカだという評価もあるほど。そこに記されたなぜか笑える絶
【読書記録】390冊目「松嶋智左巡査たちに敬礼を」地方にある架空の警察署を舞台に描かれる警察官の人間模様。「市民を守りたい!」という熱い思いで任務にあたっている彼らにもそれぞれ胸に抱えたものがあり、苦悩しながらも任務に当たっている。6つの短編からなりたっていますが、少しずつ繋がっています。登場する警察官が人間味に溢れており、普段接することない彼らが自分に近い存在だと思わずにはいられない。初めて松嶋智左先生の作品を読みました。他の作品も読んでみたいと思います。
パクス・ヒュマーナ〜平和という“奇跡”〜歴史上の戦争には、ある「共通点」があります。それはどの戦争も必ず、終わりを迎えていること。人類は戦争を終わらせ、たとえ束の間でも「平和」を築いてきました。そして、世界各地で戦争が相次ぐ今だからこそ、「平和」という”奇跡”を考えます。www.nhk.jp佐々木蔵之介さんのパートが、今、終わりました。塩野七生さんの、こちらの本に、書かれている内容を、映像で見ました。皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上下)合本版(新潮文庫)A
さて、今ぼくが一番入れ込んでいる栗花落静探偵の使用人シリーズです。先日Twitterで本格の先生方へ訪問をしているとアメンバーで書きました。アメンバーを読まれていない方は分からないのですが、折角Twitterをしたのですから好きな作家の所に出入りしようとアメンバーで公開しました。Twitterは作家目的ではないのでHNも違いますし、ファンの○○さんを応援のために始めました。でもそれだけでは飽き足らず本格作家のTwitterにお邪魔するのに使うために、断りを入れたのです。それはア
《毎月一回行っている海馬文学会の読書会です。テーマ本は、近現代の国内外の古典や純文学、中間小説などの中から、同人・会員の推薦で決定(基本は文庫本)。他に芥川賞受賞作を年二回、同人誌「海馬」合評会を年一回実施。自由に感想や意見を述べ合う場ですので、老若男女どなたでもお気軽にご参加ください。丁寧に読むことを通じて、いろんな気付きや新たな発見があると思います。特に文学や人生とは何なのかとお悩みの方、あるいは小説を書いている方や、これから書いてみたいという方の参加は歓迎です。その一歩が、あなたの人生
さて、本日のニ杯目は、「UCCフルーティウェーブ」。「生豆生産国名」は「ブラジル、インドネシア」です。「ふわふわたまご蒸しパン」(恵庭市・山崎製パン株式会社札幌工場)を添えて。『銀座のカラス』(椎名誠/新潮文庫)の下巻を読みながら。
佐藤春夫『田園の憂鬱』(新潮文庫)詩をあまり読まないので、佐藤春夫についてもそれほど詳しくありません。たまたま先月の読書会で幻想文学者の須永朝彦の小説選を読み、その最後の方で江戸川乱歩、佐藤春夫、谷崎潤一郎、稲垣足穂の四人による架空の対談という作品がありました。その中で佐藤春夫や谷崎潤一郎も一時期ミステリーや探偵小説のようなものを書いていたとの話があり、谷崎はわかるとしても佐藤は意外でしたのでちょっと調べてみました。その過程で出会ったのがこの『田園の憂鬱』です。佐藤春夫は1892(明
新潮、角川に続き、岩波さんの『罪と罰』を読んでます。1999年11月文庫本第1刷発行訳江川卓ちょっとね、もう目からウロコでした。すごい!この流れるような透明感増し増し訳✨湧き水のような透明度、今まで謎だった思想、文脈がほぼクリアに。素晴らしいじゃないですか!まだ上巻ですが、今まで何言ってるのかよく分からなかった酔っ払いのクズオヤジ、マルメラードフが言ってることが初めて理解できた~。(理解できたところでクズだったけど…)ラスコーリニコフの考えにしても、今まで一つ一
短編集ということ以外、まったく予備知識なしに読んでみた米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』そこにはわたしなどの想像をはるかに超えた衝撃と、底知れない毒気を含んでいました。儚い羊とは、どういう意味なのか…。読み終わってからぼんやりと真相が浮かび上がってくる様は、分かりやすいホラーよりも背筋が冷たくなるようでした。読後、スッキリした気分で本棚に仕舞える本と、少し気になってパラパラと読み返す本があるとすれば、こちらは後者でしょう。古典ミステリーのファンならば、より深く作者の思惑を感
NHKのドラマ「茂七の事件簿ふしぎ草紙」を観ました主演は高橋英樹さん、原作は宮部みゆき先生の「本書深川ふしぎ草紙」です。いやぁ、とにかく役者さんの演技が素晴らしかったですよ!まあ高橋英樹さんって、そもそもが私好みの緩急ある演技がうまい役者さんなのでそもそも私のストライクゾーンだったってのもあるんですけども。主演の高橋英樹さんがうまいからでしょうね、周囲の役者さんたちも極めてやらせ感がないというか、その役がまさにそこに生きているようでした。脚本もすごく良くて。人々の小さな
ダッカから檸檬の礼が✿彌陀が出る❁黒海を彫る(゚∀゚)2024年5月5日「ダッカから…」「檸檬の霊が…」「小松菜…」「ぬったとおり」「ぬたて何?」「あんたの祖先ちょせんじん…何が言いたいの?!」「編隊,蓮司」「うっちやまくーん…御免,誰?」「私等は,ただ波が来た情報が…知りたかっ…」「何?…この人,頭痛の時,耳が聴こえ難い人だと…思う…?」「先生…先生には関係無い…この部活Zoomは…映った人が部室にいる訳では無いの…」…「だから…何で,こんな変な…仕方ないでしょ!皆,楽し
前作「不思議の国のアリス」の続編です。こちらも、色々な訳を読んでみたくて、久し振りに購入しました。「鏡の国のアリス」は、鏡を通り抜けたアリスが、鏡の国で、チェスのルールにしたがって不思議な冒険をするお話です。アリスは白のポーンとしてゲームに参加し、アリス女王となるのを目指しながら、次々と不思議なキャラクターに出会っていきます。その中には、ディズニー映画の「ふしぎの国のアリス」に出てくるトゥイードルディーとトゥイードルダム、セイウチと大工、おしゃべりのできる鏡の国の花なども含まれていますよ
はじめにみなさんこんにちは。本野鳥子です。今回は、十二国記再読の一環で、短編集「丕緒の鳥」の中の「青条の蘭」についてです。ネタバレございますので未読の方はご注意ください。十二国記再読の第一弾はこちら。それでは今回も、十二国への旅、どうぞお楽しみください。「青条の蘭(「丕緒の鳥十二国記5」所収)」小野不由美(新潮文庫)石化するという奇病に犯された山毛欅を、引いてはその山毛欅に支えられている山間の里を救うため、国官である標仲と、その幼なじみである郷官の包荒、そして流れ者である興慶の
昨年、89歳で旅立たれた山田太一さんの小説、これがイギリスで映画化されると知り、読みまして『異人たちとの夏』山田太一著新潮文庫1991年11月25日(単行本は1987年発行)カバー絵榎俊幸後書き田辺聖子なんともせつなくなる部分と、モヤモヤする部分とが織り混ざる印象でした。主人公は1939年に浅草で生まれ、12歳の時に両親が亡くなってしまう。小説では、主に彼(主人公)が47歳から48歳になる夏の出来事が描かれてる
朝井リョウの正欲を一気読みしてしまいました。東畑開人さんの巻末解説も素晴らしい。正欲(新潮文庫)[朝井リョウ]楽天市場${EVENT_LABEL_01_TEXT}読んだら分かるのですが、説明するのが凄く難しい作品です。端的に、すごく面白かったです。少しでも内容を話したら、ネタバレになってしまいそうな作品でもあり、正しい説明ができるのだろうか?という問いが、恐ろしくて書けないという感じです。世間一般に言われる正しい生き方ができない人たちの世の中の生きづらさを描いた作
いよいよ本日、発売です!『決定版カフカ短編集』新潮文庫カフカ没後100年のこの機会にぜひ!原稿を焼却するよう遺言したカフカ🔥しかし、愛着を持っていた作品はありました。「この物語はまるで本物の誕生のように脂や粘液で蔽(おお)われてぼくのなかから生れてきた」(1913年2月11日の日記)そういうカフカ自身が愛した作品を集めました!『決定版カフカ短編集』新潮文庫決定版カフカ短編集(新潮文庫カ1-4)Amazon(アマゾン)${EVENT_LA
灯台ハイキングのガイドさんが教えてくれた島が舞台の小説帰宅して早速読んだ人物設定や心理描写を潔く見事に言い切るなのにそれが時々とても切なくてこみ上げるものがあるのが不思議というか職人技だなあと感動した福江島から島を眺め見えない島を探し富江付近を通りかかったそれだけで作品をぐっと身近に感じ長文も苦にならなかった新潮文庫電子書籍663円
おもしろいミステリを、ありがとう曼珠沙華(撮影:2022.9.17)2022年7~9月に読んだミステリです。29柄刀一「或るアメリカ銃の謎」光文社2022.7.30発行30中山七里「作家刑事毒島の嘲笑」幻冬舎2022.7.20発行31荒木あかね「此の世の果ての殺人」講談社2022.8.22発行32阿津川辰海「録音された誘拐」光文社2022.8.30発行33月原渉「九龍城の殺人」新潮文庫2022.9.1発行34知念実希人「生命の略
京都市京セラ美術館と疎水を挟んだ向かい側にある、「岡崎庵CAFE`」に行ってきました。きっかけは、患者さまから紹介された1冊の本。『おそめ―伝説の銀座マダム』(石井妙子著、新潮文庫、2009)銀座に川端康成、白洲次郎、小津安二郎らが集まった伝説のバー「おそめ」のマダムで元祇園芸妓、上羽秀(うえば・ひで1923-2012)の評伝です。この「おそめ」さんが晩年住んだ4階建ての大きな家は、一日一組限定の邸宅貸切ウェディング会場岡崎庵として、今も残っています。1階は
過去に「いなくなれ群青」というタイトルの本を読んで、この作者を知った。シリーズものだったが、読んだのが中学生頃だったためか、なかなかないように入り込めずに途中離脱してしまっているのでいつか読みたいは思っている。読み終わっていないシリーズがあるのに次に移るのはな・・・とは思いつつも、表紙が結構気に入ってしまい衝動的に1巻を買った。物語の冒頭、かすかに記憶に残っている「いなくなれ群青」の文章の雰囲気がして、もしかしたらこれもだめかもしれないな、と思った。しかし、そう思ったのも第1部までだった。
2021年9月25日からはじまった「十二国記30周年フェア」も終了次の新刊が待ち遠しいです!「十二国記」絵師山田章博の世界』発売になってます!その他の新情報は入り次第追記していきます!祝30周年!十二国記幻の短編「漂舶・幽冥の岸」はどこで読める?新刊はいつ?大好きな十二国記。読み漏らしは「東の海神⻄の滄海」CDブックに収録されていた「漂舶」と「一話が先に読める」プレゼントキャンペーンに応募した方が〈十二国記の日〉に読めた短編「幽冥の岸」のみ。幽冥の岸は短編集に収録予定なので一生読め
ひつぞうの偏愛的読書【27】小山清著『落穂拾い・聖アンデルセン』(新潮文庫)(1955年)(写真は一部を除いてネットより拝借しました)※ずっとずっと備忘録。こんばんは。ひつぞうです。今夜の一冊は一瞬の煌めきを残して去った寡作の作家・小山清の作品集です。甘えん坊の流行作家・太宰治にも私淑した弟子がいました。『オリンポスの果実』で知られる田中英光。牛のような巨躯のロマンチストですね。そしてもうひとりが珠玉の私小説を得意とした小山清でした。(今回は「小山」と表記します。なぜか長年の知
この小説は同じ宮部みゆきさんの小説『ソロモンの偽証』の第3部「法廷」の下巻2(新潮文庫のシリーズ6冊だけに収録)収録されている中編小説であります。文庫のページ数でいうと120ページ足らず。学校内裁判が終わって、20年後のある中学校の事件を巡って、検事役であった藤野涼子が弁護士になって登場する。そして、もう1人杉村三郎。『ペテロの葬列』で、妻の父親の創設した大企業を退職して、妻との婚姻関係を解消して、旅に出たあの杉村さんだった。彼は探偵になっていた。そして、その話には、藤野弁護士と杉村さんが探偵
砂漠の中から緑の小道をみつけていつかたどりつけるのだろうか、その場所へと─。高校の頃に出会ってから、愛してやまないひとつの詩がある。店をオープンした2012年、まだブログも始めてなかった私は「緑の小道便り」というフリーペーパーをごく限られた人にだけ配っていた。その第1号で紹介していた、ヘッセの『どこかに』という詩。『人生の砂漠を私は焼けながらさまよう、そして自分の重荷の下でうめく。だが、どこかに、ほとんど忘れられて花咲く涼しい日かげの庭のあるのを私は知