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㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。また一人、落第者が出た。というより追放された。下斎生という名で呼ばれる、本来は成均館に入れない頭の悪い者たちの内の一人だった。ソンジュンやユニと同じように、上斎生と呼ばれる正規の成均館儒生は、小科と呼ばれる初球の科挙に合格しておらねばならず、成均館にはそのうちの上位の者が入れる。成均館で学べる人数は当然ん有限で、その基準を成績に求めるのは当たり前の話ではあるが、金や権力の力で子弟をねじ込んでくるものは後を絶た
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。落第者が三度出る頃には、『呪い』が確定のものとなって、ユニは今までとは逆の意味で遠巻きにされていた。儒生たちも大きな声では何も言えないのだ。落第した者の落ち度でしかないから。理由がはっきりしているのに文句は言えない。けれど今までこんなに立て続けに起こることでもなかった。そのうちの二つは、博士への内通があった事も噂に拍車をかけていた。テムルに恨まれたら、テムルにその名をつぶやかれただけで成均館の亡霊が動く
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「あの・・・体の調子はいかがですか?」ユニはおずおずと聞いてみた。三人の儒生について冷たく語るその目の力は強いが、なぜか顔色は悪く思えたのだ。もし彼を幽鬼と見間違えた人がいるなら、それも頷けるぐらいに、男の顔色に血の気は少なかった。「ははは・・・心配してくれるのかな。気持ちの優しい人だね、君は。」男は冷徹な視線を納めて、穏やかな微笑みをユニに向けた。「そう言えば、テムル様はお優しい、西
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。呪い、成均館に居つく儒生の亡霊が呪った、という噂が走った。博士たちは、何を馬鹿なことを、と取り付く島もないが、儒生たちは半分は真剣に、半分は面白がって噂した。当事者となった三人の儒生とユニは、じろじろと見られる羽目になったが、ユニがいつも忙しそうに講義に臨み、課題のために書物をもって歩き、筆写の仕事で家族の生活のための金を稼ぐ暮らしの中に、呪いなどという行為をする暇がないことなどまるわかりだった。大体呪いの知識だって
㊟フォロワー様500名記念リクエスト。成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。あ、姉さん。と立ち止まる親友を、イ・ソンジュンは振り返った。高校からの帰り道。自習室を追い出されて、二人、明日どこまで勉強が進んだか競争しようと、同じ参考書でのスタート箇所を決めながら帰ってきたところだった。ユンシクの家の近くが通り道。まもなく分かれ道が来るところで、ソンジュンの隣からユンシクが消えたのだ。ユンシクの傍まで戻り、彼の視線の先を追う。そこには建設
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。鐘は今夜も鳴る。誰の耳にも、同じように聞こえるはずだ、鐘は一つしかないのだから。けれど、とジェシンは床の中で温かなユニの体を抱きしめながら聞く。あんなに何の感動もなく聞いていたただの時を知らせるだけの音が、今、こんなにも美しく聴こえるものなのか、と思いながら。婚儀を挙げてから時は経ち、間もなくジェシンは王様から指名された仲間たちと共に清に留学する。王様に期待されている若き才能の一人として誉れある指名だ
㊟フォロワー様500名記念リクエスト。成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「不正入試?!」素っ頓狂な声を上げたのはヨンハで、ソンジュンはむうと腕を組んだ。ジェシンは黙ったまま酒を呷っている。「小科は以前から・・・替え玉が横行していると聞きましたが・・・受ける人数の多さから、取り締まりは不可能のようですがね。」そういうソンジュンの言葉に、ユンシクはひょいと首をすくめた。実は姉ユニは替え玉受験を『引き受けた』ことがあるのだ。急に
先日ご報告させていただいた強烈ファンタジー史劇の「ホンチョンギ」『「ホンチョンギ」1-2話感想あらすじマジで騒然作品!ソンガンの蝶問題が解けた!笑』昨今の歴史歪曲問題の為時代設定を「タン王朝」という完全仮想時代に変更し役名も変更されてやっとこさの放送となったこの作品!アンヒョソプ、キムユジョン、コンミョン…ameblo.jpあの後もファンタジー感凄かったんですがamiのキスシタン事務局@ami88210085そしてバンドマンが虎と戦うファンタジーMVへ爆#ホ
㊟フォロワー様500名記念リクエスト。成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。やつれたウタクには、もう一人連れがいた。粗末な服を着た女だった。もうそこそこの年かと思ったのだが、実際は。「・・・30歳になったところ・・・。」ソンジュンやウタクと変わらない年齢なのだが、窶れ、髪も白いものが混じるその風貌は中年のものだった。元は。「・・・愛くるしかったのだ・・・俺の実家の近くの小作の娘なんだよ・・・俺が小科を受けるために書院に入るころ
㊟100万hit記念リクエスト成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。成均館は大所帯だ。二人になれる機会などない。ただ、大勢の中でぽつんと空間が二人きりを演出してくれるときがある。大科を受けない儒生達は無責任なもので、受ける者達の緊張や苛立ちなど関係なく自分たちの思ったことを投げかけてくる。今日も、「大科なんかに通ったらさ、末は博士か大臣か、ってか?」「全員はならないだろうよ・・・。」「
㊟フォロワー様500名記念リクエスト。成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。騒ぎは裏口から聞こえるようだった。「男衆がおさめるでしょうからお気になさらないで・・・。」と敵方の妓生はユンシクにすまなさそうに言う。隣の部屋からは相変わらず作り物めいた嬌声が聞こえるばかり。その合間に聞こえていたのはトック爺がク商団として開いている接待の宴の音曲。妓生が踊りを披露していたのだろうが、今は聞こえなくなった。争うような声はますます大きくな
イケメン大学生ソン・ジュンギが、今はアジアの女神こと“ソン・へギョの男”になった。デビュー、いやその前から素敵だった彼の魅力は変わらない。ソン・ジュンギはデビュー前から有名だった。成均館(ソンギュングァン)大学在学時代から“オルチャン(ハンサムな顔)”、“男神”という称号がつけられたソン・ジュンギ。学生の時から校内、そして外でも名前を知らせた。この知名度でMnet「恥辱!イケメンアロンサテ」に出演し、放送に入門した。俳優を始めたソン・ジュンギ。彼は映画「霜花店(サンファジョム)-運命、その
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。そうして二人は結婚という形をとって一緒に暮らしている。ユニが一人で『ユニイ』として暮らしたマンションは売り、二人でファミリー向けのマンションを二部屋、隣り合う形で購入した。一つはユニの資料兼仕事部屋だ。一つは家族のための部屋。まだ夫婦二人の部屋だが。ジェシンはミステリー作家の編集者として、作家との作品作りに着想からプロットづくり、シリーズ化のために長期の枠づくりを共同作業で行うことを経験させてもらいつつある。
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「・・・そうか、盲点だったね。」また次の5のつく日の夜更け、ユニは迷いはしたものの、行かないという考えは起こさなかった。迷ったのは着ていく服だ。ただ、夜中にきっちりした儒生服でうろつくのもヘンだし、誰かに見とがめられたときに、寝付けないから散歩をしている体で、寝床から出てきただけ、という格好が一番安全ではある。ただユニは、他の儒生のように肌着だけで寝ているわけではない。ソンジュンとジェシンという男二人と一緒に
㊟フォロワー様500名記念リクエスト。成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。その少女は、役所のあるところにほど近い市の小さな飯屋の娘だった。赤子の頃から母親の背中に負われて店で育った、地域の人々にかわいがられている娘。ようやく。「・・・何て言ったよ?」「だから。12歳だ、っつうの!」呆れかえったジェシンと、その背後で口を開ける下級武官たち。「・・・だんだん狙う娘の年も低くなってきている・・・ジニが連れ去られたときは、嫁
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。月末、成均館では試験が行われる。必ずだ。高度な講義、元から持っていなければならない基礎知識の上に行われるものだから、試験内容も高度だ。イ・ソンジュンは小科壮元の何恥じず、今までの講義で一位を譲った事はない。ユニは成績自体は上位で、二位を取ったこともあるが、ソンジュンのように毎回の好成績を保っていられるわけはない。成均館は優秀な儒生の集団なのだ。言葉選びひとつ、回答文の構成一つの違いで点数が変わる。ジェ
おはようございます。鑑賞休止の際は、オススメドラマを教えて下さりありがとうございましたオススメして貰う直前に、韓国時代劇ドラマを見始めていたので、まずは手をつけたドラマから鑑賞し終えました~♪今回は完走できたことに安堵です(笑)そのドラマとは…ちょうど休止した「キム秘書はいったい、なぜ?」に出演してたパク・ミニョンさんがヒロインの「トキメキ☆成均館スキャンダル」最初は「花ざかりの君たちへ」のようなラブコメ全開かなと思ってたけど、政治に身分問題にミステリーにと色々絡み合ってて面白かっ
㊟フォロワー様500名記念リクエスト。成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。またも話を持ち込まれたのはユンシクだった。成均館に呼び出されたのだ。恩師、イ博士に。イ博士は、勤勉に学ぶユンシクを最初に認め、その答案をほめ、精進するようにと、かつてイ博士が自らの恩師にもらった書物を譲ってくれたのだ。さらに学べ、考えよ、と。その感激を、ユンシクは姉ユニから聞いていたし、その時の会話は今でもそらで言えるほど何度も聞かされて覚えていたし、その大切な書物は
㊟フォロワー様500名記念リクエスト。成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。男の人は大きくて、乱暴で、汗臭くて、怖い。そんな恐怖を抱えてユニは門を見上げている。ようやくたどり着いた成均館だ。少ない着替えは大した荷物ではない。重いのはとにかく読もうと思って持ってきた父所蔵の書籍だ。靴は磨り減るのがもったいないので藁草履(チプシン)で歩き通してきた二刻の道のりで脚は棒のようだし、何しろ恐怖を胸いっぱいに膨らませてきたのだから頭も疲れ切った。
㊟完全なお遊びです。苦手な方は回れ右して下さい。うわ~・・・かっこいい人たちだあ・・・。あ、あの人、この間イ助教授とカフェテリアにいた人だ!やっぱり親友だったんだなあ・・・。親友で奥さんを通じて義兄弟?すごい縁だよなあ・・・。あの楽しそうに笑っている人がク・ヨンハさんだな?ネットにのってたとおり色男だけど・・・思ってたより背が高い。隣の人・・・かっこいいけど・・・軍人みたい・・・。怒ってる?「おい・・・。なんで金曜日なんだ・・
㊟成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。甘やかなユニとの夜を思い出さないように、ジェシンは大きく伸びをしてあくびを盛大に声まで上げてやってやった。新婚故、としばらくは免除されていた宿直も、普通に回ってくるようになったのだ。この晩はヨンハと一緒で、けれど交替で仮眠は取るので、今からしばらくはジェシン一人の時間だった。夕餉の弁当を届けに来た下人は、弁当以外にももう一つ小さな包みをジェシンに渡し、おじょ・・・若奥様がお夜食に、と加えられました、と言い置い
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㊟フォロワー様500名記念リクエスト。成均館スキャンダルの登場人物による創作です。ご注意ください。「嫁は・・・ユニ殿は一緒ではないのかね?毎日のように挨拶に来てくれているのだが。」「今日は息子一人の顔で我慢してくださいよ~、ユニだって気分のすぐれない日があるんですからっ!」気分のすぐれない原因を作ったであろう我が息子を軽くにらんで、ヨンハの父は長い息をついた。ヨンハの父だって一人の父親だ。暗行御史という、味方のいない孤独な任務に赴いた我が子の無事な顔を見て
㊟完全なお遊びです。苦手な方は回れ右して下さい。何だか騒いだだけで移動し始めたな・・・。先頭に立ってるのはイ助教授とク・ヨンハさん。後ろの二人は仲良く歩いてるね。まるで兄弟みたいだ・・・。さっきから先輩っていってたけど先輩後輩でもこんなに仲いいんだ・・・。あ、経済学部に入っていくね。ク・ヨンハさんは経済学部だったんだっけ。「テムル~!懐かしいな!」「僕もこの講義室で経済学概論をとりました。」「講義室なんて何処も似た
『トキメキ☆成均館(ソンギュンガン)スキャンダル』原題:성균관스캔들韓国KBS2010/8/30~11/2放送全20話出典:KBSはろはろ~!菜月です。(❁´︶`❁)✲゚『トキメキ☆成均館スキャンダル』最終回(第20話)のあらすじと感想です。予告編出典:zess1012※ネタバレ含みますので、スクロールするか否かはご自身の判断で!相関図出典:TBS最終回(第20話)あらすじついにユニ(パク
「俺は・・・・、」口ごもるソンジュンをじろっと睨みながら、ジェシンは考えていた。こいつは、俺とテムルの男色騒ぎの後、一度成均館を退学したのにすぐ戻ってきやがった。その後はそれまでのテムルを意識しすぎて避けていた態度を、コロッと変えやがった。いつもいつもテムルにくっついているようになったのは、俺の気のせいではないはずだ・・・。あの、月出山への遠出の日、テムルが川に落ちた、ってびしょぬれで帰ってきたことがあったよな・・・。「おい、カラン。お前白状しろ。テムルが川に
㊟完全なお遊びです。苦手な方、お嫌いな方は回れ右して下さい。事務所が忙しくなってきたので、連日帰るのが遅くなる。土日は基本役所が休みだから、事務所自体は休みになるから、できるだけ仕事を家に持ち込まないようにしているが、どうしても書類かばんの中にはいくつか資料が入ってしまう。車から降りて家の灯りを見る。遅いと言っても、大人としてはたいしたことはない。ただ、ミニョンやアインは寝る時間だ。今日も多分、風呂には入れてやれない。親父が嬉々と
㊟一周年記念リクエスト。五日後にジェシン達は清へと旅立つことになっていた。それに先立ち、ジェシンは妻を迎えた。7日前のこと。王様に清への留学を命じられ、出仕しなくても良くなってすぐに上げた婚儀。小さな家だから、という理由で、本来は花嫁の家で行う婚儀もムン家で挙げ、ユニは婚儀の晩からムン家に入った。恥じらう花嫁の可憐さに、ムン家の親戚も骨抜きにされ、留学に新妻も連れて行く、と言っているジェシンに反対していた者も、この可憐さなら
㊟完全なお遊びです。苦手な方、お嫌いな方は回れ右して下さい。最近、母さんが新しい情報を耳に入れて、なんだかんだと言い出した。ミニョンにバレエを習わせたいらしい。「絶対可愛いと思うの!それにあの練習着も女の子らしくって可愛いし、もちろん発表会の時はもっと・・・。」本音は後半のほうだろうが。ユニも、幼稚園に勤めていたし、今もヨンハの幼稚園の理事をしていることもあり、園児の習い事をよく知っている。今は、英語、ピアノが主流で、
ユニの実家は、南山谷という都のはずれにある。周囲は貧しい実りの農地と、小さく粗末な家が点々としている。チョン博士は、歩きながらもユニの境遇を思いやって、もう何度目になるかわからないほどの侘びの言葉を胸の中でつぶやいていた。ユニの父親は、たいへん学識の深い学者ともいうべき人物であったが、一時、南人(ナミン)は先王の怒りを受けることがあり、科挙を受けて世に出ることができなかったため、失意の時代を生きた人であった。同じ南人として、ユニの父親に学問の薫陶を受ける機会のあった