ブログ記事837件
久しぶりの建物探訪シリーズ。3月18日(土)、オペラを鑑賞するために、横浜にある神奈川県民ホールに行ってきました。私事になりますが、神奈川県民ホールは、半年間の改修工事を終えた2014年頃から、仕事で少し絡んでいまして、建物自体には何度か足を運んだ事があるのですが、大ホール内を訪れたのは今回が初めて。一度、訪れてみたいと思っていたホールでした。今回、観たオペラはこちら↓神奈川県民ホールは、県民の文化芸術の振興および福祉の増進を図るための施設として1975年に開館。2010年11月1日よ
■京都工芸繊維大学・松ヶ崎キャンパス(京都市左京区松ヶ崎橋上町)国立理系大学群「電名農繊」の一角。1902年創立の京都高等工芸学校、1914年設立の京都高等蚕糸学校が戦後に合併してできた学校だ。名前を見るとファッション・デザイン系のアートスクールと思ってしまいそうだが、正解は工業デザインコースのある工業大学だ。ちなみに、兄弟校ともいえる東京高等工芸学校は旧制・東京高等工業学校(東工大⇒東京科学大)の工業デザインコースがルーツで、現在は千葉大工学部。東京高等蚕糸学校
■法政大学・市ヶ谷キャンパス(私立・東京都千代田区富士見)2021年1月、7年がかりのリニューアル工事を完了した法政大学の市ヶ谷キャンパス。設計は日建。JR市ヶ谷駅で降りて、お堀端を進む。木々の間にボアソナード・タワーが見えてくる。さらに進むと、巨大なピロティをくぐって上る大階段。登った先は中央広場。キャンパスに到着だ。約2万8千平米とコンパクトな敷地。広場をぐるりと校舎が取り囲む。最近はやりの屋上庭園も、きっちり整備。見
■東京農工大学・小金井キャンパス(国立・東京都小金井市)大げさに言えば、「建築の玉手箱や!(関西弁)」という感じかもしれない。アールデコ(っぽい)からポストモダン(風)まで、何でもそろっている。と、言えなくもないかもしれない。緑と広場も豊富。池まである。散策しがいのある、素敵な近郊公園だ(違う)。見どころはたくさんあるけれど、特にコレというと、図書館でしょうか。横への広がりを意識した低層の建物だが、4本のキュービックなガラスタワーが中央部にそびえたっているのが印象的だ
■埼玉県立大学(公立・越谷市三野宮)看護師育成を目指した埼玉県立衛生看護短大を母体にして、1999年に発足した看護系4年制大学だ。開学時に山本理顕研設計の、実に現代的で格好いいキャンパスが作られた。あまりの素敵さにドラマや映画のロケも続々来訪、だ。とはいえ、キャンパスの外は、のどかなものではあるが。そんなキャンパスの最寄り駅は、東武スカイツリーライン線大袋駅。シドニーオペラハウスを模した越谷市北部市民会館がある駅前から、徒歩20分ぐらいだろか。で
■東京都立大学・南大沢キャンパス(公立・八王子市)気が付くと名前が都立大に戻っていた。旧・首都大学東京のメーンキャンパスだ。京王線南大沢駅で降り、右手に広がるアウトレットモールのさらに向こうに位置する。尾根線沿いにキャンパスを縦貫する大通りを作り、それに沿う形で校舎や広場を配置した。1991年に目黒区から移転してきたもので、今でも東急東横線には「都立大学駅」が名を残している。そのデザインは、1980年代末の時代感にあふれるポストモダン系だ。駅前の雰囲気も含めて
■立命館大学・朱雀キャンパス(中京区西ノ京朱雀町)立命館大学の市街地サブキャンパス。法科大学院と教職大学院が入る。一棟建ての校舎で、レトロ風に作られた現代建築。2006年、山下設計。別名は中川会館。事実上の創設者である中川小十郎の名前を取った。というと、創設者は西園寺公望では、という声が聞こえてきそうだが、微妙に違う。間違いではないが。公望が作ったのは明治2年の初代立命館。勤王家養成のための家塾。塾生たちがやんちゃをしすぎたので、創立1年で廃止。
■有名建築家でめぐる県庁・市役所①今回は菊竹清訓、山本理顕、妹島和世、隈研吾、新居千秋の5人が手がけた県庁・市役所を、ご紹介します。有名建築家に設計を頼んだ市役所や県庁は少なくありません。市役所や県庁は大学キャンパスにくらべれば、あっという間に見終わってしまうのですが、駅からの道のりや近くの繁華街、そばにある図書館や文化会館、市民公園なども合わせて散策するとすれば、なかなかの見応えになるものです。というわけで、そんな庁舎見物を、ご提案させていただきます。ぜひ、行って見てく
■日本大学・湘南キャンパス(私立・神奈川県藤沢市亀井野)生物資源学部が単独使用するキャンパス。元は農獣医学部という名前だったが、1996年にモダンな感じに改名した。ふつうは農学部の中に獣医学科があるものだが、こういう名前になった背景には、数奇な歴史がある。まず日大に1937年、専門部拓殖科が作られた。その当時、「万年不況の狭い日本を飛び出し、広いアジアの大地で活躍しようぜ」というのが、就職戦線のブームとなっていた。というわけで、日大も流行りの学
■東洋大学・川越キャンパス(埼玉県川越市鯨井)東洋大学が初の理系学部となる工学部を開設する際に、新設したキャンパスだ。1961年。とはいっても、おおむね現代型の新鋭校舎に建て替えられている。東武東上線鶴ヶ島駅から徒歩10分。正門から入ると、びっくりするような濃く、深い木々の中を延々歩くことになる。トトロの森?10分近く歩くと、ようやく文明の息吹。中央部にはシンボリックな五角形校舎がそびえたつ。航空写真が取れれば、さ
■木造洋館が自慢の大学キャンパス①歴史あるキャンパス。レンガ造りの古めかしい建物。と、言いたいところだが、実は日本の大学、レンガ造りの建物はほとんどない。ほとんどの大学は、コンクリ技術が普及したあとに作られた。従ってレンガ造りに見えても、実は鉄筋コンクリート造レンガ風タイル張り、ということが多い。それが悪い、というつもりじゃないんだけど。でも、木造洋館校舎なら結構多い。本物の木造洋館が。そんな歴史あるキャンパスを、ご紹介させていただきたく存じます。
■東京大学・本郷キャンパス前編(国立・東京都文京区)前中後編の3回に分けて、東大・本郷キャンパスを散歩しようと思う。まずは、正門から入場して、本郷キャンパスの西側エリアを攻略する。「赤門」が正門だと思っている人も少なくないと思うが、赤門からさらに西に進んだ先に正門がある。脇には擬洋風っぽい感じの門衛所。伊東忠太の設計。正門の先には、銀杏並木が続く。遠く先には尖頭アーチが垣間見える。両脇には、いかにも「大学」っぽい感じの校舎が立ち並ぶ。東大総長
早稲田大学・所沢キャンパス(私立・埼玉県所沢市)(写真と文章を入れ替えました)初回訪問時は特になんとも感じなかった。2回目訪問時は帰りの電車の中で「おや、意外にいいキャンパスだったような気がしてきたぞ?」と首をひねった。緑豊かな丘陵という立地条件をうまく生かしたキャンパスだ。周囲に溶け込んでいながら、ドラマ感もある。日吉とか大岡山にこんな感じの高級マンションがあれば、かなりの値段がつくに違いない。設計は早稲田大建築の教授・池原義郎だ。都の西北
■大阪大学・豊中キャンパス(国立・大阪府豊中市待兼山町)大阪大学の(比較的)古い方のキャンパス。旧7帝大の流れをくむ大阪大学ではあるが、あまり古い建物はない。大阪市中心部から郊外に全面移転したためだ。そんな中、唯一レトロな建物が残るのが豊中地区だ。まずはキャンパス入り口。総合学術博物館(待兼山修学館)。阪大の前身の一つ、旧制大阪医大の附属病院石橋分院本館として建てられたものだ。分院の本館…訳が分からない。設計は大阪府営繕課。1931年
■立正大学・品川キャンパス(私立・品川区大崎)日本仏教を代表する宗派の一つ、日蓮宗が作ったミッション系(?)の私大だ。抹香臭いキャンパスを連想してしまうが、全くそんなことは無い。アヴァンギャルドだ。そういえば宗祖の日蓮は超戦闘的な前衛派だった。その姿勢、今なお受け継がれているということか。行きはJR山手線の目黒駅から山の手通りへ。見えてくるのが高層11号館。キャンパスへの入り口ゲートとなっている。見るからにポストモダ
麻布大学(私立・神奈川県相模原市)(写真と文章を全面的に入れ替えました)気持ちのいい公園、じゃなくて、キャンパスだ。町田乗り換えでJR横浜線の矢部駅。新宿から約1時間。それなりにピクニック気分。何とも郊外感を漂わせた駅のそばにキャンパスはある。正門を入るといきなり左手に馬場。さすが獣医養成大学。ちょうど馬術部が練習していた。てくてく歩く馬に癒やされる。右手にはメーンストリートが一直線。年季の入ったイチョウ
■秀明大学(私立・千葉県八千代市大学町)住所は大学町1丁目1番地。すごい!でも町の中心にあるわけではなく、畑の中に浮かんだ新興分譲住宅街の端に位置する感じだ。キャンパス的には大学というより、高校と公団団地のあいの子的。ますますわかりにくい表現だが、キャンパスの半分は学生寮。これがもう、ワンルーム団地にしか見えない作りだ。いや、団地は原則としてファミリー向けなんだけど、単身者棟というのも昔はあったのだ。まあ、基本として白い。芝生。公