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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識流域雨量指数とは、河川の上流域に降った雨により、どれだけ下流の対象地点の洪水危険度が高まるかを把握するための指標です。流域雨量指数は、全国の約20,000河川を対象に、河川流域を1km四方の格子(メッシュ)に分けて、降った雨水が、地表面や地中を通って時間をかけて河川に流れ出し、さらに河川に沿って流れ下る量を、タンクモデルや運動方程式を用いて数値化したものです。流域雨量指数は、各地の気象台が発表する洪水警
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・専門知識(a)地球の大気の状態は放射や水の相変化、乱流や山岳の影響、大気と地表面との熱交換などがあり、モデル大気を実際の大気の状態に近づけるためには、これらの過程を加味することが重要です。これらの過程のことを「物理過程」と呼んでいます。したがって、大気中における降雪の融解や降水の蒸発の効果は、水の相変化に伴う潜熱の出入りの影響が大きいため数値予報モデルで計算されています。したがって、本文の内容は誤りということ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識(a)竜巻発生確度ナウキャストとは、本文にあります通り、竜巻やダウンバーストといった激しい突風が今にも発生する(または発生している)可能性の程度を推定するもの、つまり「発生する可能性の程度」を発生確度とよんでいるのですが、発生確度を10km格子単位で解析し、1時間後までの予測を10分ごとに更新して発表しています。したがって、本文の内容は正しいということになります。(b)(気象庁HP
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識(a)「一般気象学」p247図8.40「1983年7月29日15時、本州中部における(a)地上(海面高度)気圧と(b)地上風の分布」を見ながら考えてみます。熱的低気圧(ヒートロウ)とは、結論から言いますと本文の通りですが、春から夏の晴れた日などの日射の強い日に昼間の地表面が加熱されるに伴い中部山岳地帯などの内陸部に発生する局地的な低気圧のことをいいます。なお、日中の日射の影響がなくなる夜間には熱的低気圧は
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・専門知識(a)まず初めに、「北極振動(AO:ArcticOscillation)」とは、北緯60°を境にしてその南北の領域において、高気圧と低気圧とで逆の関係になる現象のことをいいます。図Aですと、北緯60°以北の北極域で高気圧が見られる場合、逆に北緯60°以南の中緯度域で低気圧が見られるという関係となり、この場合を「負の北極振動(AOマイナス)」、またこの逆で北緯60°以北の北極域で低気圧が見られる場合、
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識(a)数値予報モデルの地形データはモデルの水平解像度に応じて実際の地形を平滑化したものです。すなわち、実際の山の高さよりも低く表現されたり、谷が表現されなかったりすることがあります。設問では地上気温を例に挙げていますが、この場合、モデルの地形の標高が実際の標高との差があれば、数値予報モデルで計算される地上気温は水平解像度に合わせたモデルの地形に応じて算出されるため、実際の気温と比べて常に高く、あるいは低く予測され
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識(a)数値予報プロダクトの格子点値は格子の中心に対応する地点の値をピンポイントで表しているのではなく、格子に対応する水平の2次元あるいは水平と鉛直の3次元の格子点周辺の領域を代表する値を表しています。したがって、本文の内容は誤りということになります。(b)全球モデルにおける計算領域は地球全体を対象としていますので、境界がなく、大気の流れを全体的に取り扱うことができるわけですが、メソモデルは日本とその近海の限
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)湿った雪が降りますと、ふだんは雪が積もりにくい場所に雪が付着することによる気象災害を着雪害とよんでいます。例えば、鉄道や電力施設、特に架線や電線などに着雪することにより重みが生じて切断されて通信障害や停電が発生したり、交通標識や信号に着雪することにより交通障害が発生したりします。一般的に着雪が起こりやすい条件として、季節風型着雪(弱風時)と低気圧型着雪(強風時)に分類され、季節風型着雪は風速3
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)解析雨量と速報版解析雨量は、気象庁・国土交通省が保有する気象レーダーの観測データに加え、気象庁・国土交通省・地方自治体が保有する全国の雨量計のデータを組み合わせて、1時間の降水量分布を1km四方の細かさで解析したものです。解析雨量は30分ごとに、速報版解析雨量は10分ごとに作成されます。例えば、9時の解析雨量は8時~9時、9時10分の速報版解析雨量は8時10分~9時10分の1時間雨量となります。解析雨量や
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。第37回試験までの過去問題では、簡単のため、雪の比重を0.1、すなわち、1cmの降雪量が1mmの降水量に相当するものとして換算させる問題が出題されていましたが、実際は地上の気温によって雪の密度が異なってくるため、厳密に正確ではありません。同じ降水量でも地上気温が低いほど密度が小さく乾いた雪となるため、降雪量が多くなります。この場合は降雪や一度積もった雪が風で吹き上げられる地ふぶきによって、視界不良による交通障害が考えられま
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識まず、ア〜ウの鉛直分布の細実線で示されている、「飽和相当温位」とは何か、簡単に触れておきたいと思います。ある空気塊が水蒸気で飽和していると仮定して求めた相当温位のことを「飽和相当温位」といいます。例えば、ある空気塊の相当温位と飽和相当温位との差が小さいほど、その空気塊は飽和に近いことを表しています。(a)本文で「およそ6時間後に周辺でダウンバーストと思われる突風が観測されている。」とあることから、発達した積乱
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識(a)(気象庁HP竜巻等の突風データベータ>突風分布図>竜巻分布図(全国)より)発達した積乱雲がもたらす激しい現象のうち、まず竜巻の発生について気象庁HPの図を載せてみました。発生の確認数にバラつきがあるものの全国的に広く発生が確認されており、内陸部の発生例もありますが、傾向として沿岸部に多く発生していることがわかります。(気象庁HP竜巻等の突風データベータ>突風分布図>ダ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識(a)(気象庁HP:知識・解説>潮汐・海面水位の知識>高潮より)上図を見ながら考えてみます。台風や発達した低気圧の中心では気圧が周辺より低いため、気圧の高い周辺の空気は海水を押し下げ、中心付近の空気が海水を吸い上げるように作用する結果、海面が上昇します。このように気圧の低下によって海水が吸い上げられる効果のことを「吸い上げ効果」とよんでいます。概ね気圧が1ヘクトパスカル(hPa)下がりますと、潮位は約1
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第50回試験・専門知識(a)晴れた日の日中は、地表面が日射によって加熱されることで対流が起こりやすくなります。対流が起こりますと、主に顕熱・水蒸気量・運動量が混合されて、温位・水蒸気量・風速などがほぼ一様となる層が形成されます。この層のことを混合層とよんでいます。混合層が形成されますと、上空の相対的に強い風が地上付近まで影響が及ぶようになりますので、気圧傾度が同じであれば地上付近の風速は夜間より大きくなることが多くな
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・専門知識(a)気象庁が運用しているレーダーでは波長が5.7cmの電波を使用しています。いわゆるCバンドとよばれているものです。気象レーダーでは一般知識で学習する「レイリー散乱」を利用して観測されています。一般知識での学習では、「レイリー散乱における散乱の強さは、入射する電磁波の波長の4乗に反比例する。」すなわち電磁波の波長が短いほど強く散乱される。ということでしたが、もう一つ、降水粒子の大きさによっても散乱の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。(a)「台風に伴う風は一般に傾度風で近似でき、」とあります。等圧線または等高度線が円形であるとき、どんな風が吹くか考えます。中心付近ほど気圧が高くなる気圧分布を示す高気圧と、低くなる気圧分布を示す低気圧があるわけですが、設問は台風の場合ですので、中心ほど気圧が低くなります。風は地衡風と同様、等圧線(等高度線)に対して平行に、北半球においては反時計回りに吹きます。このとき風の流れも曲がっていることから、遠心力という外向きの力が生
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識(a)本文にあります通り、実際の大気中における総観規模の現象に対しては、コリオリ力と気圧傾度力が釣り合う地衡風平衡近似がよい精度で成り立っているのですが、あくまで近似的であり、完全に釣り合っているわけではありません。実際には、わずかに両者のバランスが崩れているため、大気の移動方向や移動の速さといった大気の流れが生まれているわけです。したがって、コリオリ力や気圧傾度力の変化を予測する必要が出てきます
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・専門知識(a)雷ナウキャストは落雷の被害を防ぐための気象情報として気象庁が発表しています。雷の激しさや雷の可能性を1km格子単位で解析し、その1時間後(10分から60分先)までの予測を行い、10分ごとに更新されます。したがって、本文の内容は正しいということになります。(b)(気象庁HP「雷監視システム」より)(気象庁HP「雷監視システム」より)雷の解析方法は気象レーダー観測
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識(a)まず、台風に伴う風の接線成分と動径成分について、一般気象学p257、図8.30「台風に伴う接線速度と動径速度の2成分に分解する」の右側、「(b)下層の風」を見ますと、接線成分は、台風の中心を中心とした円周に接した成分、一方の動径成分は接線成分に対して直角で台風の中心に向かう成分のことをいいます。これを踏まえて、まず、風の接線成分について、一般気象学p238、図8.31「風の接線成分の鉛直断面図」を
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・専門知識(a)(気象庁HP:知識・解説>降水ナウキャスト・降水短時間予報より)本文の通りですが、降水短時間予報は、6時間先までと7時間から15時間先までとで発表間隔や予測手法が異なり、6時間先までは10分間隔で発表され、各1時間降水量を1km四方の細かさで予報します。一方、7時間先から15時間先までは1時間間隔で発表され、各1時間降水量を5km四方の細かさで予報します。15時間先までの大雨の動向を降水短時間予報に
こんばんは。今回の専門知識は、数値予報からパラメタリゼーションについての問題です。数値予報におけるパラメタリゼーションとはどういう作業なのか、問題を通して、次回一緒に考えてみたいと思います。第58回試験・専門知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。19日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識(ウィンドプロファイラ美浜観測局2019.02.04「美浜のウィンドプロファイラへゆく」より)(気象庁HP:ウィンドプロファイラ観測網(平成26年4月現在)より)(気象庁HP:ウィンドプロファイラの観測原理の概要より)(気象庁HP:名瀬の気圧の谷の通過をとらえた観測の例より)(a)ウィンドプロファイラの観測原理についてですが、ウィンドプロファイラは、上空に向かって発射された電
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・専門知識(a)まず、領域Aの雲域ですが、北緯49°東経119°付近の中心気圧988hPaの低気圧の前面に位置しており、本文にあります通り、可視画像では灰白色、赤外画像では灰色で、上層雲ほど輝度温度が低くなく、霧または層雲ほど暗くないことから乱層雲などの中層雲あるいは中・下層雲と判断されます。したがって、本文の内容は正しいということになります。(b)次に、領域Bを見ますと、可視画像では灰色に写っており、赤外画像では領域全
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・専門知識(a)(b)(ブリューワー分光光度計気象庁HP「オゾン層の観測」より)ブリューワー分光光度計は、太陽光の波長毎の強度を測定し、オゾンに吸収されやすい波長の紫外線と、吸収されにくい波長の紫外線の強度比を地上で測定することによって、上空のオゾンの総量を観測する機器です。館野(つくば)および南極昭和基地でこの機器を使って観測しています。したがって、ブリューワー分光光度計の観測対象の中から「上空の
■特徴1天府星は祿庫で、保守・慎重・安定的本質に属し、自身は開創力が欠乏している。丑未二宮坐命は対宮廉貞七殺の影響を受け、その人は聡明で特殊技能・専門知識があり、事業領域中で安定した発展ができ、すばらしい行動や態度を見せる。ただしこの星系の福徳宮は紫微貪狼で、欲望が非常に強烈な星曜に分類され、これによって天府星の保守的性格と観念は影響を受け、心の中は財官に対しての追及欲望が大きく、一度は才能発揮や成功に向けて行為したいと強く思うが、表面はかえって保守・慎重で、進退中に取捨選択が難しい場面がい
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識(a)温暖前線面は、寒冷前線面に比べ傾きが緩やかで、前線面に沿って暖気はゆっくり上昇していきます。そのため、一般的には乱層雲などの層状の雲が発生し、地雨性の降水となることが多いです。しかし、温暖前線面を上昇する暖気が非常に暖かく湿ったものですと、大気の鉛直安定度が小さくなることによって、積乱雲が発生して寒冷前線付近で起こるような激しい雷雨になることがあります。したがって、本文の内容は、誤りと
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・専門知識(気象庁HP海上警報・予報より)(a)熱帯の海上で発生する低気圧を熱帯低気圧とよんでいます。この熱帯低気圧に対して海上強風警報が発表された場合を考えてみます。上にあります海上警報の種類を見ますと、海上強風警報は現在あるいは24時間以内に最大風速が34ノット以上48ノット未満になると予想される場合に発表されることになります。一方、台風は中心付近の最大風速が34ノット以上の熱帯低気圧と定義さ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・専門知識(a)(気象庁HP:知識・解説>高解像度降水ナウキャストより図の薄い灰色が250m解像度で予測を提供する領域で、やや濃い灰色が1km格子で予測を提供する領域。さらに濃い灰色は予測対象領域外。)高解像度降水ナウキャストは、高解像度化した気象庁の気象レーダーや国土交通省のXバンドMPレーダネットワーク(XRAIN)の観測データ等を利用して作成する250m格子の降水ナウキャストで、
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・専門知識(a)地上気象観測において、風速とは平均風速を指すことが多く、観測時前10分間の平均値を算出してその時刻の値としています。例えば、観測時が9時としますと、8時50分から9時00分の10分間の平均値を求めて9時の値としているわけです。したがって、下線部の内容は誤りということになります。(b)(a)の考察の内容を踏まえて次に、下の「瞬間風速の時系列図」を見ながら、9時10分の風速を求めてみます
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・専門知識まず、地点A、地点B、地点Cそれぞれの測定結果から、表1および表2に基づいて水蒸気圧および相対湿度を求めてみます。(地点A)気温が20℃であることから、表1より飽和水蒸気圧は23.4hPa、電気式湿度計の測定結果が70%ですので、求める水蒸気圧は、23.4×0.7=16,38(hPa)となります。(地点B)露点計による測定結果より、露点温度は15℃であることから、表1より、水蒸気圧は17.