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「ねえ」妻のチェギョンが、シンの耳元で小さく囁いた。珍しく何も予定のない休日。使用人たちも、「今日はのんびりするように」と臨時の休暇を与えた。ブランチをシェフに作り置きをしてもらい、自分たち夫婦の寝室へ運んだ。妙に静まり返った家で、シンは愛用のソファに腰を下ろし、前から読みたかった本を開いていた。すると、ほっそりとした腕が彼の背後から伸びてきて、背中に妻の重みを感じた。シンは口の端をあげて微笑んだ。そろそろ可愛い妻が甘えてくるだろと踏んでいたのだ。彼の思った通りの行動をするチェギョンが、
帰りのHRも終わり、シンが迎えの車へと向かうのにギョン達も付き合う。玄関先に陣取る相変わらずのギャラリーの中に、ヒスンとスニョンの姿が見えた。その後ろにチェギョンとガンヒョンがいる。無理矢理連れて来られたのだろう。その姿を見つけたシンがふと微笑むと、たちまち悲鳴が轟いた。「「「「「キャーー、殿下ーー、素敵ーー」」」」」あまりのシンの人気にチェギョンは少し気後れしたが、せっかくここまで見送りに来たのだからと、胸の前で小さく手を降る。嬉しくなった。スマホを取り出すとチェギョンを見る。うな
ファン「はははっ、君達って面白いね。ギョンと気が合うのもわかるよ。ギョンはさ、軽くて何も考えてなさそうに振舞ってるけど、ちゃんと人の本質を見ているんだ。そのギョンがすぐに仲良くなってこんなに信頼しているんだ、僕達も仲良くなりたいよ。よろしくね」この有名な四人組の中でも、可愛くて人当たりのいいファンから、ニッコリと微笑まれ、ヒスンとスニョンは失神寸前だ。ヒスン&スニョン「「よっ、よろしくお願いしますぅ」」チェギョン「うん、仲良しだね。よろしくねファン君」ガンヒョン「…チェギョン…あんた、い
ファン「シンは策士だね。既成事実でまわりから固めようとしてるでしょ。あんまりチェギョン本人には伝わってないみたいだけどさ(笑)」シン「あれは無意識だ。つい手が出てしまった。まあ、あれでまわりに伝わればいい。他の男への牽制にもなっただろう?」ギョン「シンはいいよなー。俺もあのガンヒョンの綺麗な髪に指を絡ませて、顔をうずめたいよ。いい香りがするんだろうな。なんだよ、一人でいい思いしやがって」ギョンがシンを小突くが、シンはチェギョンの髪に触れた手をジッと見ている。柔らかさや滑らかな感触や香りがま
スニョン「えっと、ここにいるヒスンと私は先祖代々の皇室ファンで、“シンデレラの会”というブログを立ち上げてて、殿下のファンクラブもやっています。多分、ファンクラブの規模は校内で最大だと思います。活動内容は、ほぼ殿下の観察のみで、朝夕の出待ちと写真を撮ったりすることです」ヒスン「私たちは運良く殿下と同じ高校に進学できて、毎日御尊顔を拝めますが、それができない人達にも普段の何気ない殿下を見せてあげたくて、学校内で撮った写真をブログにアップしています。ブログの運営も、ファンクラブも二人で始めま
ユルの誕生日を祝うために、皇室所有の別荘へと仲間達と集まった。ユルとシンも一緒に一泊できるなんて最初で最後かもしれないから思う存分楽しもうと、全員がワクワクしていた。そこにヒョリンも参加することを知り、少し不穏な空気が流れたが、イン達にとっては友達だからと渋々受け入れた。部屋割りでまた少し微妙な空気が流れたが、シンとチェギョンは同室ということで落ち着いた。部屋に荷物を置き、着替えをすませたら、テラスで昼食を食べようと、各自割り当てられた部屋へと移動する。友達と同室が良かったチェギョンは
初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次前のお話→247.帰宮~シンくんの顔みたら安心しておなか減っちゃった解りにくいので補足的に前置きさせて貰うと…このお話は祝賀パーティーの翌朝退院しましたが更にその翌朝のシン目線です当事者の俺は…あんなの意識も無かったんだしチェギョンだと思えばこその行為で当然浮気なんかじゃないと思っているでも…他の女とのキスなんて世間的に言えば完全に浮気だろう?彼女にと