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++++「ダメだ」「どうして?」「ルイを裏切ることはできない」「あなたとルイは兄弟よ。構わないわ」「ヒョリン…君の狙いはそれだったのか…?」++++「シン、見て」色とりどりの花を腕一杯に抱えて、幸せそうな笑みを浮かべたチェギョンが部屋へ入ってきた。シンは頭を軽く振り物思いを追いやると、妻の姿を目をすがめて見つめた。「…さながら、春の花の精か、あるいは花のプリンセスというところか」小さく呟くと、妻の腕から零れ落ちそうになっている花に手を伸ばそうと、彼女に近づいた。「さっき、
チェギョンは隣に立つ婚約者を見た。シンと婚約してから、チェギョンは彼の知らなかった一面を次々を知ることになった。絡まる指と指。シンの指はとても長くて美しい。彼の指の間に挟まる自分の指は、呆れるほど細く頼りなく見える。触れあう腕と腕。鍛えられた腕は固く、チェギョンの柔らかなそれと対照的。ふぅぅぅ思わずため息を漏らしてしまった。母の代理で出席したパーティは、いつもの面々が揃い、特に目新しいこともない。そろそろ帰りたい気分だ。「疲れた?もう帰ろうか?」そして、シンはとても目ざとい。チ
マリーが言ったことは、本当なのだろうか。チェギョンはあれからずっと考えていた。「チェギョン、あなた、シンを愛しているのね」あの時、咄嗟に「違う」と答えることだってできたのに、チェギョンは口を開くことができなかった。シンのことは好きだ。文句なしに。人ごみでもすぐに見つけることができる長身、男らしいシャープでハンサムな顔、洗礼された身のこなし。何より、ずっとチェギョンの“兄”だった。「どうした?疲れた?」カーテンの端を掴み、窓の外を見つめていたチェギョンは、背後から肩を掴まれて息をのんだ。
「チェギョン」名前を呼ばれてチェギョン・ボーナムは振り返った。「シン君」驚いた。ついさっきまで父と母が何度も「婚約を承諾していいのか」と確認してきた“その相手”が、ここにいるのだから。「どうしたの?」「チェギョンがここへ来るって聞いたんだよ」「パパとママね」チェギョンは笑った。両親はチェギョンの婚約者となったシンを、呼び寄せたのだろう。シンのほうはいつも通り隙のない完璧な姿。弟のユルは、もう少しとっつきやすい雰囲気で服装もカジュアルだ。シンがビジネスの場で、スーツ以外の服を着てい
チェギョンの目の前には、目がちかちかするほど沢山のドレスが広げられている。「一口にウエディングドレスと言っても―――」デザイナー直々の説明も、チェギョンはどこか上の空だった。原因は分かっている。シンだ。彼と婚約しているのだから当然なのかもしれないけれど、シンは毎日チェギョンに会いに来る。それなのに、この二日彼の顔を見ていない。仕事が忙しいのだろうと、チェギョンなりに理由付けをしてみた。「チェギョン。あなた、聞いてるの?」母の声で我に返った。チェギョンが瞬きをすると、母とデザイナーが
貼れていなかったリンク追加しました初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次前のお話→357.東宮殿から消えたモノ~俺を完膚なきまでに叩きのめす必要が有ったのかよ?に引き続きシン目線です皇室は窮地に追い込まれた乾清宮の火災現場で見つかったちぎれた王冠のネックレスと皇帝陛下宛に届いた手紙は乾清宮の放火を決定付ける証拠とされ「皇太子妃恵韻宮(ヘウングン)を東宮妃の位より廃し慈駕(ジャ
本日8/18を以って当ブログは3周年を迎えましたひとえにご愛読下さる皆さんのおかげですありがとうございます今後とも応援よろしくお願いします(初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次)前話→358.廃妃~あんな女が俺の妃だったならお久しぶりのシンママ皇后ミン・ユソン目線です苦渋の決断を迫られた私の夫皇帝陛下の下した命は皇太子妃の廃位皇帝陛下の忠臣である私の息子は…行方の分からないまま放火犯の容疑
「チェギョン、ここへおいで」「うん、シンお兄様」シンが声をかけると、小さなチェギョンが近寄ってきた。白い丸襟に水色のワンピース。童話に出てくる少女のように可愛らしい。シンは小さな手を握った。小さくて、小さくて、柔らかな手。彼は小さなチェギョンを見た。ポニーテールの水色のリボンが風に揺れる。「今日は、何して遊ぶの?」「チェギョンが好きな遊びでいいよ」「じゃあ、おままごとでもいい?」シンが考えた通りの答えだった。彼は年上らしくゆっくりと頷いた。もちろん、最初からそのつもりだったことは
初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次前のお話→247.帰宮~シンくんの顔みたら安心しておなか減っちゃった解りにくいので補足的に前置きさせて貰うと…このお話は祝賀パーティーの翌朝退院しましたが更にその翌朝のシン目線です当事者の俺は…あんなの意識も無かったんだしチェギョンだと思えばこその行為で当然浮気なんかじゃないと思っているでも…他の女とのキスなんて世間的に言えば完全に浮気だろう?彼女にと
「王女様、お行儀が悪いですよ。立派なレディはそのようなことは致しません」チェギョンは首を後ろに向けると、養育係のポケット夫人を睨みつけた。「んもうっ、そんなにガミガミ大きな声で言ったら、お兄様に聞こえてしまうでしょう?」「シン様に聞こえるように申しておりますから」澄ました顔の夫人にチェギョンは苦々しい顔で答えることにした。長年の経験から、夫人にこの手が使えないことは分かっているけれど。2人のやり取りが聞こえたのだろう、公式の来賓用応接室でどこかの立派な紳士と話をしていたシン王子が、チェ
「ほら、入って」「う、うん…」シンに背中を押されて、チェギョンはスイートルームに足を踏み入れた。ライトグレーと白を基調にした室内は、階下の喧騒が嘘みたいに静まり返っていた。「今夜はここに泊まろう」「どうして?急に?」チェギョンはシンに手を引かれながら、リビングルームへ入った。「シ…」いきなり項と腰を掴まれて、彼からの熱いキスを浴びる。執拗に絡みつき、強く吸われて、チェギョンは息ができなかった。一瞬だけ唇が離れた瞬間、急いで息を吸ったのに、またすぐに彼の唇にとらわれていく。持ってい
「ねえ」妻のチェギョンが、シンの耳元で小さく囁いた。珍しく何も予定のない休日。使用人たちも、「今日はのんびりするように」と臨時の休暇を与えた。ブランチをシェフに作り置きをしてもらい、自分たち夫婦の寝室へ運んだ。妙に静まり返った家で、シンは愛用のソファに腰を下ろし、前から読みたかった本を開いていた。すると、ほっそりとした腕が彼の背後から伸びてきて、背中に妻の重みを感じた。シンは口の端をあげて微笑んだ。そろそろ可愛い妻が甘えてくるだろと踏んでいたのだ。彼の思った通りの行動をするチェギョンが、
いつもご愛読ありがとうございます本編更新をお待たせいたしておりますが明日4/28(金)am8:18:18→395.双子~まるでそこにもう一人自分が居るような妙な気分でジヌの話す様を見ていたを更新しますSideStory『Kisstherain』と『Lovebroughtbysympathy』未読の方よろしければ合わせてお読みください『Loveisrevolution』リュ・ファンが主人公の恋物語です『PowerofLove』カン・インが主人公の恋物
「シン君、起きてっ」ドシンと背中に重みを感じる。うつ伏せで寝ていたシン・バンブスは顔を横にしたまま、わずかに上げた。睫毛が触れる距離に妻のチェギョンのブルーの瞳が見えた。「早起きだな」「うん、そうよ」シンは素早く体を回転させて、チェギョンを組み敷いた。彼女を見下ろすと目をキラキラさせている。「僕としては…もう少しベッドで“楽しんでも”いい気分だけどね」「うぅぅん、ダメダメ!それは今夜に取っておいて」チェギョンが楽しそうに笑い、体をよじりながら答えた。「そうか…それは非常に残念だ
初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次前話→399.狂言~ミルはあの日マカオで見たチェギョンと同じく丸く膨らんだ腹にユルの子を…こちらは→369.二度目の婚約式~私はシンが決めた事に反対をする気など無かったに続く皇帝陛下イ・ヒョン目線です昔馴染みであったイ・スンレとはすっかり疎遠になってしまった親友夫妻とその息子に託した筈の娘が我々は元より親元にも戻らず半年を過ぎても何の連絡も無い自ら姿
はじめまして→★初めての方はまずココからまたはいつもご愛読ありがとうございますそれから目次を作るきっかけをくれた○ッピーさんありがとうございますたくさんのみなさんのご愛読に感謝しますかおり流もうひとつの「宮」全体の目次です活用してくださいねプレオープン~50話51~100話101~150話151~200話201~250話251~300話301~350話351~400話401~最新話番外編サイドストーリーアメンバー申請を検討中の方及び申請
初めての方本編は、はじめましてから順にリンクしています。お探しのページがあれば目次をどうぞ→全体の目次こちらのお話は、sidestory『달빛/dalbich~Moonlight~』『人魚姫』や『吸血鬼』同様本編とは完全に別のパラレルワールド内のお話です。前話→달빛/月光10~地下室の天窓から射す月の光に照らされてピアノを弾く姿が何より好きだったsidestory『달빛/dalbich~Moonlight~』激走しました~。このお話は、私が『五本指/蒼のピアニスト』を改めて
あんにょん長らくお待たせしていたお話の更新楽しんで頂けていますか久しぶりに目次の方も更新してみましたソ・ジテ目線のサイドストーリー『Lovebroughtbysympathy』と、キム・ミニョン目線のお話『Kisstherain』をアメ限のLastまで読んでくださった方には、先が解って居ながらいったいどうなっているんだかジリジリされた事でしょう。さて改めてお伝えしておきますが、私のお話は殆どがどなたでも自由に読んで頂いて構いませんので、アメンバー限定作品を読みたい方だけが
初めての方本編は、はじめましてから順にリンクしています。お探しのページがあれば目次をどうぞ→全体の目次こちらのお話は、sidestory『달빛/dalbich~Moonlight~』『人魚姫』や『吸血鬼』同様本編とは完全に別のパラレルワールド内のお話です。前話→달빛/月光3~月夜に照らされた地下室の明り取りが僕を誘う様に光っていたサイドバーのいつもの曲を消してコチラを聞きながら読んでみてください↓次の満月の夜もまた誘われるように地下の扉を開けたん?中からピアノ
旅行するなら、どこに行ってみたい?▼本日限定!ブログスタンプあなたもスタンプをGETだそうですが今日はやっぱり私達にとってはチュ・ジフンssiの誕生日ですよね~♥(ちなみに昨日はウリアドゥルのセンイルでした♥)さて…お約束通り16日ですのでお話をUPしました!今日からの連載はコチラ달빛/月光1~だあ~~~~~~~~もうっ!そんなにママが恋しいの!?番外編をひとつ…とか思ってたら先日見た夢のせいで全く別のお話を書き始めてしまいましたしかも…まだ完成していません
初めての方本編は、はじめましてから順にリンクしています。お探しのページがあれば目次をどうぞ→全体の目次こちらのお話は、sidestory『달빛/dalbich~Moonlight~』『人魚姫』や『吸血鬼』同様本編とは完全に別のパラレルワールド内のお話です。前話→달빛/月光4~制服ぶかぶかだな借り物みたいだサイドバーのいつもの曲を消してコチラを聞きながら読んでみてください↓「じゃあ…おやすみ」今夜はチェギョンが先に戻った。バスルームは…メインの他にゲストルームにも有
あんにょんいつもご愛読ありがとうございます本編は勿論サイドストーリーも楽しんで下さってちょんまるかむさはむにだ昨日のお話はギョン篇「“Love”makeadetour」→“Love”makeadetour8~彼女が産むっていうからには俺父親になると決めたんだ明日のお話は本編です→346.大学二年春の女子会~浮気か…でもあたしもしシンくんが浮気しても離れられないと思うなぁ…さて今本編とギョン篇を小出しに更新しておりますが目次をチェックしてサイドストー
初めての方本編は、はじめましてから順にリンクしています。お探しのページがあれば目次をどうぞ→全体の目次こちらのお話は、sidestory『달빛/dalbich~Moonlight~』『人魚姫』や『吸血鬼』同様本編とは完全に別のパラレルワールド内のお話です。前話→달빛/月光2~お互い好きになれないと思ってるんだから仲良くなんかなれっこないよねサイドバーのいつもの曲を消してコチラを聞きながら読んでみてください↓<br/>まともに目が合ったのなんて初めて
コチラはサイドストーリー「“Love”makeadetour」ギョンが主人公の物語です正直アンモラルな部分がありますお許し頂ける方だけ読んでくださいねギョン目線リスト→“Love”makeadetour他チャン・ギョン目線初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次男と女は…想い合っていてもその時がこなきゃ上手く行かないもんなんだタイミングときっかけだよな俺だって別れる直前までガンヒョンも俺
初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次前のお話→198.勢揃いの昼食会~ドアを開けた途端とんでもない物を目にしたのよ!?197.身も心も~切実な思いを唇から注ぎ込むように何度も…に続くシン目線です東宮殿のパビリオンで宮家の一同が集まり昼食を共にするなんて初めての事だった十二月の最初の日曜日あんな風に帰国した姉上と共にホームドラマを見ていたおばあ様がどうしてもやりたくなったと言いだしおばあ様のイメ
初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次前話→398.行方不明~定刻を過ぎてもユルの妻キム・ミルが現れず電話も繋がらぬ為慶熙宮に様子を伺いにこちらは→397.拉致~連れ去る事が目的なんじゃないかと思ってるに次ぐイ・シン目線です火事の真相を突き止められ俺の要求を拒めない皇太后付きのハン女官は俺の名を出さず「媽媽義誠大君殿下がお見えです」そう言ったハン女官が開た扉の向こうで手にしていた新聞を閉
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初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次前話→400.偽りの婚約式~その声は耳を疑うほどシンのものに酷似しており肌がざわめく前話にひき続き皇帝陛下イ・ヒョン目線です「欺いた事をお詫び申し上げますいかなる罰も厭いません」その声は…耳を疑うほど我が息子イ・シンのものに酷似しており肌がざわめく「何者かと訊いておる!」「私は…ソ・ジヌと申します数日前から皇太子殿下より殿下の影の役目を仰せつか
初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みくださいお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次9月は全くブログ更新しておらずご心配をお掛けしました10月も10日を過ぎてしまいました皆さんいかがお過ごしですか?中秋の名月も過ぎ田の稲も頭を垂れ刈り時を迎えたと言うのに、真夏日に苦しむ日が来るとは数日前までは思いもしないほど涼しく成っていたというのに…余りの異常気象に胃薬や頭痛薬の力を借りた程です…😅さて、短時間でお話を纏める能力が落ちてしまったために、すっ
よろぶんおれんまにえよすっかりご無沙汰してしまって、本当に申し訳ありません。みなさんおかわり御座いませんか?私は元気です今日はお陰さまで44才の誕生日を迎えました。かむさはむにだなんの変鉄もない平凡な暮らしを繰り返す事ができる幸福を噛み締める間もない日々を送って居ます。子供会活動がやっと一段落しましたが、上の子の進路相談でモヤモヤ揉めて下の子の部活動は他校との合同練習や合併問題色々有り仕事にはあまり出れず…開いた時間に録り貯めた『太陽の末裔』『上流社会』『タンタラ』