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2020.5.18一日一季語夏の蝶(なつのちょう《なつのてふ》)【夏―動物―三夏】信号青渡るよ夏蝶まつ先に三輪静子*2017年撮影遮る者のない青信号、元気に飛ぶ姿は夏らしい景ですね。ある研究では、蜜蜂と揚羽蝶の色に対する見え方には、多少の違いがあるという。団体生活で蜜を求める蜜蜂より、単独行動の揚羽蝶の方が、色をより多く感じ取り、蜜を求めて飛んでいるのだそうです。また、別の研究で、蝶には、花がどのように見えているか、紫外線が映る特殊なカメラの画像から
2021.5.21一日一季語竹の皮脱ぐ(たけのかわぬぐ《たけのかはぬぐ》)【夏―植物―三夏】竹皮を脱ぐやこどもはいつも旬辻美奈子初学の頃、沖にて一緒に学んだこともある辻美奈子氏。彼女の接している職業柄か、命を大事にし、生命力を感じられる句には秀句が多い。この句からも、季語の持つ成長していく力と子供を対比させ、生命力溢れた句に仕上げている。俳句はわび、さびの世界、美しい物を詠む、などだけの世界では無い、普段目にする、触れ合う事からも、生き生きとした句は生まれるのです
俳句生活~よ句もわる句も~兼題「霞」戦火の報きな臭くなる霞の香月城龍二佳作でした。ありがとうございます。
ときおりは猫追ふことも弥生尽三月尽花々咲くや散りゆくやこぼす茶に翌なき春の怨みかな少女らのポニーテールや四月尽弥生尽き花茣蓙なぞを仕舞ひたる【笑い仮面】お雛祭りも終わっちゃったし、桜もほとんど散りかけて……あ~あ、春も終わっちゃうんだなあっていうふんいきなのかもしれない。もうちょっとしたら夏になっちゃうじゃん、暑いしやだな~みたいな(笑)まあ、惜春のおもいにかられてみるのも一興だろう。ところで、《四月尽》ってなんなのよさ?(ピノコ?)って
2020.4.4一日一季語風光る(かぜひかる)【春―天文―三春】風光るこはさぬやうに嬰抱きて都筑智子*2020.4.3御殿場平和公園より春は自然界の息吹を特に感じる季節だと思います。太陽の光を受けて心地よく吹くそよ風。生まれたての嬰児の頬を優しくそよいでいるのでしょう。首も据わっていない嬰児を抱くのは、本当に気を遣います。壊さぬようにの措辞はこうした雰囲気を表現しているのだと思います。【傍題季語】光る風」(ひかるかぜ)「光風」(こう
2022.4.4一日一季語花(はな)【春―植物―晩春】花ざかり動物園に迷い込み星野早苗東京、上野公園の桜、動物園を思います。コロナ禍以前は、上野公園の宴会、場所取りなど、新入社員が早朝からブルーシートを広げるのが恒例だったように思います。こんな騒ぎの先にある、上野動物園。喧噪さからちょっと離れている動物園。迷い込むが、意図せずに、訪れたようにも感じられました。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】花盛り(はなざかり)花明り(はなあ
藤浪のうへに藤浪たちにけり老農の背ナ丸かりき藤の花山羊啼かせ藤房ふいの雲となり眼帯の向かうの村の藤ひらく藤棚の下で野点のあるらしく【笑い仮面】このところ体調がすぐれず、いささか気分が凹んでいた。でも、体調がすぐれないのはいまにはじまったことじゃないしと、藤の花のゆれている景を思い浮かべてみたりする。数年前まで、郊外の、藤棚のある老人施設で勤務していたんで、たやすく脳裏にそのながめが浮かびあがってくる。わざわざ遠くまで出かけていかなくても、リーズ
2019.7.11一日一季語夏薊(なつあざみ)【夏―植物―仲夏】山姥の通ひし道や夏薊堀江恵子昨日見事に咲いている夏薊を見つけたのは、埼玉県は熊谷の山近くの遊休地。人が入ることの無い、敷地内には、雑草が生い茂り、虻や蜂も飛んでいました。この句の、山姥の通ひし道。やはり、人里離れたところなのでしょう。【季語の説明】「夏-植物」の季語薊はキク科アザミ属の総称。薊は種類が多く春から秋にかけて花が咲いているが、夏に咲く薊を夏薊と呼んでい
2024.4.29一日一季語風炎(ふうえん)【春―天文―晩春】風炎や関東ローム駆け抜ける須賀敏子上空の風が、関東平野の北側や西側の山を越えたあと吹きおりてくることがあります。地上は上空より気圧が高いので、吹きおりてくるにしたがって空気が圧縮され、温度が上がります。この現象が「フェーン現象」と呼ばれます。この温度が上がった空気が熊谷付近に流れ込み、気温が上がります。2007年8月16日に熊谷で当時の日本の最高気温である40.9℃を記録したのは、フェーン現象によるも
2022.5.4一日一季語白菖(しょうぶ《しやうぶ》)【夏―植物―初夏】将門の里の菖蒲を鉢巻に大坪景章菖蒲湯に浸かりながら湯船に浮かんでいる菖蒲の葉を、はちまきのように頭にくるっと巻いてお風呂につかります。菖蒲を頭に巻くと、頭に邪気が入ってこないので、頭がよくなる。お腹に巻くと健康になる。などの風習がある。菖蒲湯は子供の日だけのものでは無く、ショウブという名前から“勝負に勝つ!”という縁起が良いものとして広く愛されています。将門は、平安中期、10世紀に朝廷(京の
こんにちは今回は、これから使える「4月の季語」です★2024年4月やわらかな日の光おだやかな春風に心華やぐ季節に故〇〇様が人生の幕をおろしそのご生涯を静かに閉じられました★2024年花の便りに心弾ませる季節しかし4月○日美しい春の日に悲しい知らせが届きました★桜の花も盛りを過ぎ吹く風もあたたかく感じられる頃故◯◯様が沢山の思い出を胸にいのちのふるさとへとおかえりになられました★季節の花が時とともに静かに移ろいゆく
2020.7.16一日一季語蜜豆(みつまめ)【夏―生活―三夏】蜜豆や美女といはれし婆二人清水保甘味処へは、老いも若きも女性の姿なら似合いますね。私にとっての、蜜豆の記憶は、缶詰を開けて食べた子供の頃の思い出。姉と半分づつにして食べるくらいの、めったに食べられない贅沢品。さくらんぼは一つしか入っていない。色の付いた寒天とともに、いつも取り合いになったように思います。*2020.7上野にて【傍題季語】餡蜜(あんみつ)【季語の説明】賽(さい)
2024.4.23一日一季語梅若の涙雨(うめわかのなみだあめ)【春―天文―晩春】2024年4月23日は、旧暦の3月15日で梅若忌。旧暦3月15日の江戸は、雨になることが多かった。梅若の悲しい運命を悼み、天が雨を降らすと言われている。この雨が季語となった。梅若丸の死後、哀れんだ里人たちが柳を植えた塚を築き、手厚く弔った。この塚は「梅若塚」として知られ、今もなお多くの人々にその物語を伝え続けている。梅若塚が存在する木母寺は、梅若丸の名を冠して名付けられたとも言われている。陰暦3月15日
このブログもオリンピックが終わって、元の俳句の記事に戻しますが、興奮冷めやらぬので、今日は、オリンピック特集でいきます。先ずは、私の拙い川柳から見てください。ジョコビッチ負けてしまってもうしょ(猛暑)がないジョコビッチは猛暑を理由に試合変更を提案しました。「もうしょ」が掛詞です。東京の聖火点灯大坂さん東京オリンピックなのに大坂さんとは・・制裁でも露出度多い露西亜人露で韻を踏んでみました。ロシアは制裁受けているのに目立ち過ぎ、強過ぎ?札幌で暑くて
本日絵手紙サークル活動日。テーマ「春のパン祭り」モチーフは「パン」そして言葉には春の季語を~。俳句は(私にとって)未知の世界…言葉だけ春の季語を入れました。喫茶店のモーニングセットいつもならトーストなのだけどGWはちょっと気分を上げてホットドッグ。(パンをやめると決めたけど今回は特別!)(笑)大阪新世界(大阪市浪速区)喫茶タマイチのモーニングセット季語は「ホットドッグ」ではないですよ!「ゴールデンウイーク」でした。
子育てをしていて不幸になったとは思いたくないのが親心なのか…子どもがいれば幸せになれるはずと信じた過去の自分の間違いを認めたくないからがむしゃらに本心を無視しているのかはわからないけれど…満たされてない人は必ずこういう。「こんな世界に産んでごめんね」いやいやいやいや。なんかいい親とりつくろって人間様代表みたいな顔して誰に謝ってるのかさっぱりわからない。毎回おもしろく拝見してしまう性格の悪いわたし。だいたい以下の文脈とセットなのね。「子どもはかわいいし、いなかった
2024.4.20一日一季語春深し(はるふかし)【春―時候―晩春】美しき人は化粧はず春深し星野立子「化粧はず」は「けわわず」妙齢の艶を感じる。高浜虚子の次女。虚子に師事し、初の女性主宰誌『玉藻』を創刊・主宰した。虚子一族で特に評価の高い人物。女性俳人では同時期に活躍した中村汀女・橋本多佳子・三橋鷹女とともに四Tと称された。星野立子の名を冠する俳句賞として、星野立子賞・星野立子新人賞が設けられている。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】
2018.08.10一日一季語盆用意(ぼんようい)【秋―生活―初秋】倍々に百味を刻む盆支度能村研三能村研三(のむらけんぞう、1949年2月17日-)千葉県出身の俳人。能村登四郎の三男として市川市に生まれる(兄二人は研三の出生以前に死没)。東洋大学を卒業後、市川市役所に勤務。1971年、父の主宰する「沖」に入会。福永耕二から手ほどきを受け、登四郎、林翔に師事。1976年、「沖」同人。1992年、『鷹の木』により第16
2021.5.4一日一季語柏餅(かしわもち《かしはもち》)【夏―生活―初夏】柏餅三種類あり三種買う鎌田慶子春の初めには、鶯餅、蓬餅そして桜餅。5月が近づくと柏餅をみかけます。粒餡・こし餡・よもぎ粒餡。この三種類が柏餅ではポピュラーな三種類でしょうか。私の実家の方では、よもぎ粒餡よりは、みそ餡。とある地方の和菓子屋さんのホームページでは、こんな案内もあります。定番の「白生地とこしあん」、よもぎの香りも爽やかな「よもぎ生地と粒あん」、餡に一工夫凝らした「黄色生地とみそ
2019.6.27一日一季語結葉(むすびば)【夏―植物―初夏】祝・春燈800号結葉や脈々と継ぐ師の余情小局昭夫歴史有る句誌の一つ、「春燈」の800号(平成25年7月号)に対する挨拶句。季語の持つ、力強い生命力が結社の繁栄をと継続をたたえている。「春燈」は、安住敦(あずみ・あつし)と大町糺(おおまち・ただす)が、久保田万太郎(くぼた・まんたろう)を擁立し、戦後の混乱のさなかの昭和21年1月1日に創刊されました。久保田万太郎、安住敦、成
日に当たるアイスのように溶けてゆく僕の記憶は甘く冷たい月城龍二2024/5/1(水)聖教歌壇道浦母都子先生選評もいただきました。ありがとうございます。
2023.5.16一日一季語夏の旅(なつのたび)【夏―生活―三夏】何もかも散らかして発つ夏の旅大高翔松尾芭蕉が歩いたとされる奥の細道は、江戸の深川から岐阜の大垣までの距離約600里(約2,400km)。距離に関しては諸説ありますが、東北経由の150日間にも及ぶ歩き旅。松尾芭蕉は生涯で何度も伊勢参りをしており、他にも全国各地を歩いて回っているのだとか。俳句を嗜むなら、夏の旅を是非季語にしてみたいものだ。*2018年⇒画像をクリックするとブログ記事が読めま
うとうとと春の列車に運ばれて言葉のいらぬ世界へ行きたい月城龍二2024/5/1(水)読売新聞とうかい文芸大辻隆弘先生選ありがとうございます。
2021.4.10一日一季語青麦(あおむぎ《あをむぎ》)【春―植物―三春】故郷に初恋のあり麦青む岩垣子鹿1989年に発売され90万枚を売り上げた東北弁のデュエット曲「麦畑」を思い出す。歌詞が東北訛りで、この句の景のような素朴さの歌であった。(男)おらと一緒に暮らすのはおよねおめえだと(男)ずーと前から決めていた嫁っこさ来ておくれ(女)やんだたまげたな急に何言うだ(女)おらも前から松っあんを好きだと思ってた⇒画像をクリックするとブログ記事が
ツルニチニチソウ(蔓日々草)キョウチクトウ科。ヨーロッパ原産、日本へは明治時代園芸用として渡来。寒さに強く繁殖旺盛で今では野生化している。先日NHKの園芸で雑草対策として植物でのグランドカバーの草花の中で取り上げられていた。裏庭の厄介物と思っていたが上手に利用しようと反省。開花期は3~6月。花言葉はどんどん蔓を伸ばし根付く様子から生涯の友情、楽しい思い出。誕生花は4月10日。花名は日々草に似た花で蔓性に由来。よく見ると中心部に特徴ある五角形の星形が清々しい。五月晴れ蔓日々草馳めぐり歌子
こんにちは今回は、これから使える「5月の季語」です★輝く青葉に風薫る2024年〇月〇日故〇〇〇〇様が満〇歳にて尊いご生涯を閉じられました★若葉が一段と爽やかに感じられる季節に故◯◯様が沢山の思い出を胸にいのちのふるさとへとお帰りになりました★2024年日差しの中にも夏の気配が感じられる頃故〇〇様が人生の幕を下ろしそのご生涯を静かに閉じられました★新緑の美しい季節今日は悲しみの涙雨が木々を濡らし緑が一層深ま
2024.4.27一日一季語桜蝦(さくらえび)【春―動物―晩春】打つて出づ桜えび漁大船団神蔵器「駿河湾の宝石」と呼ばれるサクラエビが今年は豊漁です。水揚げ量が去年の倍に、地元ではうれしい悲鳴が上がっています。駿河湾のサクラエビは潮の流れが変わる黒潮大蛇行などの影響で2018年から漁獲量が激減していました。この状況を打破するため漁師たちが考え出したのが“逆転の発想”でした。宮原淳一組合長「取らないで子孫を残そうと、そういう努力をして。令和元年(2019年)からも、沖
2024.5.2一日一季語栗の花(くりのはな)【夏―植物―仲夏】花栗のちからかぎりに夜もにほふ飯田龍太栗の花は、「アレ」とそっくりの臭いがする。特徴的なにおいは、スペルミンという成分が原因ではないかといわれていた。スペルミンは人間の体液にも含まれている成分。そんな事を思うと、この句の夜もにほふに、エロスを感じてしまう。⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。【傍題季語】花栗(はなぐり)、栗咲く(くりさく)【季語の説明】白に近いクリーム色の花
2019.02.14一日一季語杉の花(すぎのはな)【春―植物―初春】桜咲き杉の花粉もしづまれり右城暮石*2019.2.12NHKより近年は、「花粉症」が春の季語として認められ始めました。しかし、花粉症は、杉の花粉だけでなく、人によっては、ヒノキの花粉、カモガヤの花粉、更に、秋のブタクサの花粉にも悩まされる方もいるようです。イネ科やイチョウ科の植物の花粉は厳寒期以外はほぼ通年飛んで花粉症を発症させているようですから、季節感はないことになってしまいます。
仕事柄全国の公立高校入試の国語問題を解いています私が住む静岡県の高校入試の古典の問題に「茶話指月集」が出ていました宗旦四天王の一人藤村庸軒(ふじむらようけん)が話した内容を娘婿の久須美疎安(くすみそあん)がまとめた書物です入試問題に出ていた部分のあらすじは雲山という肩衝を堺の人が所持していて利休などを招いてはじめて茶会にだした利休は全く気に入らない様子それを感じた亭主は客が帰ったあと利休が気に入らぬ茶入はつまらないと言って五徳