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内湖の傍のアメリカ楓の紅葉から望む比良山系「子規新報」は、愛媛県松山市の小西昭夫さんが編集長の月刊俳句新聞です。表紙は、坪内稔典氏のエッセイとあんパンの写真。俳句は作者と読者が創り上げるものだという小西昭夫・編集長の考えが反映されている特集記事は、愛媛県八幡浜の俳人後藤明弘さんの俳句です。後藤明弘さんの俳句30句(小西昭夫氏抄出)が挙げられ、その中から45名が、各々好きな句を選んで鑑賞しています。特集後藤明弘の俳句より夏帽子太平洋へ飛びたがる後藤明弘風にあおられて飛ばされそうに
体内の水のたっぷん秋高し鶴濱節子作品集「窓」(2025年春号)16頁たっぷんというオノマトペが豊かさを伝える。体内の水をたっぷんと感じる人は、多分、豊かな日々を生きている。しかも瑞々しく。「たっぷん」のあとで「秋高し」と視点が地上から天上へ一瞬に転換するのも快い。体内の水音が空にまで広がる気がする。ちなみに、80代のボクの水音はちゃぷんくらいだ。それもたまにちゃぷんなので、体内の水はすぐに乾く。数滴というのが実際かも。今日の句の主人公は中年、しかも働き盛りなのだ
酒俳句大賞の最終選句会を12月5日オンライン会議で開催した。選者長嶋有さん、佐藤文香さん、岩田奎さん。坪内稔典さんと予選選句を担当した西谷剛周さんは事務局のブースに来てもらって。(稲畑廣太郎さんは講演で欠席、事前選句)第一部門は「酒のある生活を描いた自由な句」を5人の選者が選句する。個性の強い選者たちではあるがほぼ10句がダブった。ダブるというのは意見が一致するということなので選考会としてバラバラより嬉しい。続いて「酒メーカー、ブランドを詠み込んだ句」の第二
酒俳句大賞第二部門酒メーカー、ブランド名を詠み込んだ俳句の部門最優秀賞はアーケードたたく夕立や辛丹波大久保加州アーケードに打ち付ける夕立の音と辛口の酒「辛丹波」とを組み合わせた作品。角打ちでの作者の体験からきた句らしい。夕立の激しい音の中で飲む人たちと酒。どんな気分なんだろう。興味深い。大賞、最優秀賞の選句で選者の意見がほぼ一致した。ただ、選者には、「これも見逃せないなあ」とアタマに残っている推しの作品があるはず。そこで設けたのが「選者賞」であ