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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問3㏗今回は、図8(上)に基づいて図1の初期時刻の日本付近にあるこの前線が、12時間後にどういう予想位置になるかを図7(上)の地上予想図の枠で囲った範囲内に解析せよ、という問題です。まずはじめに、12時間後の地上において予想される前線の位置を解析するには、図8(上)の850hPa面における前線の位置を解析してみる必要があります。その理由は後ほど述べることにします。今回の850hPa面における前
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問2今回は、解答用紙の図に予め27日9時に北海道の北から日本海北部にある前線の28日9時の予想位置が記入されており、これにならって27日9時に日本海中部にある低気圧に伴う前線の28日9時の予想位置を前線記号を付して記入せよ、という作図の問題を考えてます。まず、問題となっている前線を伴っている日本海中部の低気圧の動きから見ていきます。初期時刻の図1では、この低気圧は30ノットの速さで東北東に進
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問2まず初めは、新潟付近に見られる閉じた等温線の値を答えよ、ということで読み取ってみます。850hPa面の等温線は3℃ごとに引かれています。大東諸島付近に12℃、朝鮮半島の東岸付近に-6℃で極側ほど気温が低くなっていますのでこれらの数値を参考に、3℃ごとに気温を追っていけばOKです。四国から北陸で屈曲して東海地方に延びている等温線は9℃ですが、新潟付近では、6℃と9℃の等温線の間に独立して閉じた等温線
こんばんは。今回は第45回試験・実技2の最後の問題です。前半は風と気温の時系列図から前線がいつ通過したかを考えます。後半はエマグラムからSSI(ショワルターの安定指数)を求めて、大気の状態を読み取り、防災上注意すべき大気現象を考えます。第45回試験・実技試験2・問5からです。問5図12は名瀬で20日9時〜20時に観測された毎正時の地上風と気温の時系列図,図13は名瀬で20日9時に観測された状態曲線である。これらを用いて以下の問いに答えよ。(1)
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・実技2・問3帯状エコーP-Q-Rの位置が地上の前線に対応しているとし、図12でわかる850hPa面の前線こ勾配の大きさを求めるという設問です。図12の850hPa面の前線の位置は、地上前線の後面にある等相当温位線の集中帯の南東縁にあたります。これを赤の線で入れてみました。850hPa面の前線の位置がわかったところで、設問から、地上前線の地点Q付近における前線の勾配を求めていきます。地点Qから8
こんばんは。今回は問2(1)の枝問①から④のうちの前半として、相当温位・風の予想図をつかって前線の解析をする問題と、もう一つは東経140度線を挟む2地点において相当温位に差がある要因は何かという2つの問題を一緒に考えてみたいと思います。なお、解答用紙は気象業務支援センターHP「過去の試験問題→平成28年度第2回(47)問題(zip)」からダウンロードできます。第47回試験・実技試験1・問2図5〜図7および図9は12時間予想図である。このうち図7は東経140°線に沿った南
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技1・問2(4)(気象業務支援センター解答例)今回の問題文を一気に読んでしまいますと論点がわかりにくいですので、3つに分けて考えてみます。(a)8日21時に時点で、局地解析によると関東地方には①で描いたようなシアーラインが解析され、(b)総観スケールでは(2)で描いた850hPaの前線に対応する地上の温暖前線が本州を通過している。(c)②のシアーラインの特徴を踏まえて、このシアーラインと地上の
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問3今回は、初期時刻(27日21時)において、図9、図10を用い、図1の日本海の低気圧付近の700hPa鉛直流について、前線付近及び、本州付近の地形の影響による各特徴をまとめて45字程度で述べよ、という設問です。以前、問2(2)②の設問において解析した、日本海の低気圧に伴う850hPaの寒冷前線と温暖前線を図9に重ね合わせてみました。重ね合わせてみますと、温暖前線付近では、風のデータと図10よ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験1・問3今回は、図9において、15時〜18時頃にかけて見られる高度0.7kmと1kmの間の鉛直シアーと最も関連しているものを、問題文の下枠にあるア〜エの中から一つ選択せよ、という内容で考えてみます。まず、実際に図9を見ますと、この時間帯において、高度0.7kmの風向が概ね東風であり、高度1kmでは南東〜南南東となっており、顕著な鉛直シアーが見られます。ここで、一般知識の大気の力学の復習になりますが、鉛
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第50回試験・実技2まずは、図1と図5(下)を参照しながら、本文の第一段落から読んでいくことにしましょう。①は日本の南にある低気圧についての中心気圧ですので、そのまま数値を読み取って1008hPa、速度15ノットで、②の進行方向は16方位で答えよとの指示ですので、きっちり読み取って東北東ということになります。(気象庁HP「国際式の天気記号と記入方式」より)次に、左下の「父島の実況」を見てみます。父島ではこの低気圧
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問3今回は、図12の状態曲線(エマグラム)において、この図に見られる逆転層は前線の転移層であることに関連し、28日21時における館野の転移層の上端の気圧と厚さを求めよ、という内容です。問題文だけを読みますと、ややこしいですが、解答欄を見ますと、上端の気圧(hPa)、上端の高度(m)、転移層の厚さ(hPa)、転移層の厚さ(m)をそれぞれ答えよ、という内容になっていることがわかります。まず、上端の気圧(hPa)
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第51回試験・実技2・問2(1)前問の問2(1)④において、5日21時に低気圧の中心は500hPa強風軸の北側にあると予想されているということは、今回の問題の「閉塞過程と考えられる」一つの目安となります。そこで、この時点における閉塞点の位置はどこか、図4(下)の850hPaの予想図を見てみることにします。5日21時の低気圧の中心位置を北緯34°東経144°の位置として、ここから温暖前線は等温線集中帯の南縁の3℃の等温線に沿っ
こんばんは。今回は、12時間後予想図(図6)を用いて、一つ目は左下の850hPa予想図の温度分布から新潟付近の閉じた等温線の値を読み取る問い、2つ目は同じく850hPa面の気温分布から温暖前線及び寒冷前線を解析して解答図に作図せよ、という問いになります。このケースの前線解析の要点を押さえながら次回一緒に考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問2解答図はこちら→(一財)気象業務支援センターHP「過去の試験問題令和2年度第2回(55)」※記事中の問題文及び図
こんばんは。今回は、初期時刻に四国の南にある低気圧が24時間後の5日21時には閉塞過程にあると予想されていることから、閉塞点の位置を、また850hPa面における寒冷前線に対応する等温線の値をそれぞれ解答する問題について、次回一緒に考えてみたいと思います。第51回試験・実技2・問2(1)※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの許可を頂いて使用しています。19日分の考察編は次回更新する予定です。
こんばんは。今回は、図9の8地点における風と気温の時系列図を用いて、一つ目は潮岬では16時~17時に地上の温暖前線が通過したことを参考に、勝浦で地上の温暖前線が通過した時刻を「○時~○時」にように1時間の時間幅で解答せよ、という問い、二つ目は潮岬と勝浦を除く6地点で8日21時においても地上の温暖前線が通過していない地点をすべて挙げよ、という問いになっています。このような時系列図において前線が通過したとみられると判断する着目点は何か、次回一緒に考えてみたいと思います。第55回試
こんばんは。今回で実技2の最後の問題となります。最後は28日21時における地上の前線の位置から館野までの距離を260kmとしたときこの前線面の勾配の大きさを分数値1/Fとしたときの分母の値Fと、地上の前線位置から館野までの転移層の厚さは一定と仮定した時の地上における前線帯の水平幅を求めよ、という内容の問題です。問題文だけで分かりにくい場合は図を描いて考えますと、出題者の意図するところがわかってきます。「前線帯の水平幅」とはどの部分を指すのか、次回、一緒に考えてみたいと思います。第
こんばんは。第50回気象予報士試験の受験申請期間は7月6日(金)までとなっています。受験を予定の方は、お早めに申請されますことをお勧めします。それでは、問題を考えてみたいと思います。問1①この問題での湿潤層とは、問題文にあります通り、湿数6℃以下の気層ということですので、これに従って図4の(ア)から順に10hPa刻みで読み取っていきます。(ア)の鉛直プロファイルでは湿潤層が2箇所見られることがわかります。一つは地表から870hPaにかけての気層、もう一つは410hPa
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・専門知識(a)温暖前線の模式図とある任意の地点Aにおけるエマグラム(状態曲線)を載せてみました。温暖前線では、寒気の上を暖気が滑昇している構造をしていますが、寒気の上にいきなり暖気があるわけではなく、接している部分には転移層(遷移層)という部分があります。この部分の温度分布はどうなっているかを右側の地点Aにおけるエマグラムで見ますと、下層では寒気、上層では暖気がありますので、高度が高くなるにつれて温度が高くなっ
こんばんは。今回は28日21時には前線が関東の南にまで南下する、という状況で、図12の館野の状態曲線(エマグラム)と風の鉛直分布の図を使って、この図に見られる逆転層は前線の転移層であるとし、その上端の気圧(hPa)と高度(m)、厚さ(hPaおよびm)を求めよ、という内容の問題になります。問題の終盤に細かい指示があるので厄介ではありますが、落ち着いて取り組んでみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問3問題文及び図表は一般財団法人気象業務
こんばんは。今回は、解答用紙の図に予め27日9時に北海道の北から日本海北部にある前線の28日9時の予想位置が記入されており、これにならって27日9時に日本海中部にある低気圧に伴う前線の28日9時の予想位置を前線記号を付して記入せよ、という作図の問題です。受験をされた方、すでに問題を解かれたことのある方は「あれ?」と戸惑われた方がいらっしゃるかと思いますがいかがだったでしょうか。今回の前線解析の問題は、解析の基本的なところを押さえながらも、過去問題から少し踏み込んだアプローチも必要
こんばんは。今回は、図9の関東地方を中心とする28日8時のアメダス実況図を使って、前線に対応するシアーラインを解答図に記入せよ、という内容の作図問題になります。シアーラインの作図について留意点を踏まえながら、次回一緒に考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2(解答図)解答図はこちら⇒気象業務支援センターHP気象予報士試験>「過去の試験問題」問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。18日分の考察編は次回更新の予定で
こんばんは。今回は、36時間後の28日21時に南西諸島付近で発生すると予想される低気圧の発生に至る過程について述べた文の穴埋め問題になります。あちこちの資料を用いながらですので、試験本番で問題の冊子から資料を切り離すか、切り離さないか、ご自身でどちらの方が見やすいかを次回受験の予定の方は考えた方がよろしいかと思います。ちなみに僕の受験時代は「切り離さない派」でした。次回一緒に考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援セ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験2・問2今回は、36時間後の28日21時に南西諸島付近で発生すると予想される低気圧の発生に至る過程について述べた文の穴埋め問題です。早速、本文を読みながら考えていきます。(第1段落)「27日9時に日本海中部にある低気圧の中心から南西にのびる前線は、(①)には鹿児島付近に進み、その後南西諸島付近に南下する。」とあります。初期時刻の27日9時(図1)に日本海中部にある低気圧から南西にのびる寒冷前線およ
こんばんは。今回は、図3(下)、850hPa気温・風、700hPa鉛直流の分布から、前線の波動から低気圧が発生することを示唆する鉛直流と温度移流の分布の特徴について解答用紙に予め示した書き出しに続けて解答せよ、という内容です。鉛直流に着目してわかる特徴、温度移流に着目してわかる特徴について図からどう読み取って文に落とし込むのか、次回一緒に考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験1・問1問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。
こんにちは。約1か月ぐらい空きましたが、今年1月に行われた第53回気象予報士試験を見ての感想と言うか雑感をつらつら書くシリーズ。4回目は実技1の問3についてです。問題の分量や配点を見ても問3が実技1のメインとなると思います。話は逸れますが、前回投稿した時は、コロナウイルスの感染状況について「ここ1、2週間が正念場で極めて重要」とアナウンスされていたような記憶がありますが、あれから1か月が過ぎ、事態は収束するどころかさらに拡大の様相を見せています。見立てが甘かった
こんばんは。今月に入って急に仕事が忙しくなり暫く更新出来ませんでした。この間に日本の上空をミサイルが通過するわ、プロ野球の優勝チームが決まろうとするわ、よりによって3連休に台風が近づく可能性があるわ、様々な事が起きました。そして先月27日に気象予報士試験を受験された方、お疲れ様でした。既に問題と解答例が公開されており、実技問題だけざっと目を通しましたが、あれ?いつか見た問題って感じでした。過去問をじっくり解いて本番に臨めば取っつき易かったかも知れませんね。たかが過去問、さ
こんばんは。今回も前々問・前問の続きで、8日21時において、問2(2)で解析した総観スケールの前線と局地解析におけるシアーラインとを比較したときのシアーラインと地上の温暖前線の関係を述べよ、という問題です。それぞれの解析結果において違いが出る要因は何か、次回一緒に考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問2(4)(気象業務支援センター解答例)※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。12日分の考察編は次回更新の
こんばんは。今回は、前回の考察のオサン(韓国)における逆転層の上端について、この高度が3039mとわかっており、これを基に低気圧の中心~オサン間の平均の勾配の大きさを求め、分母にあたる数値を解答せよ、との問題です。地上天気図には距離のスケールが示されていませんが、どのように距離を測って勾配を求めるのか、次回一緒に考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問1(4)※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。28日
こんばんは。今回は、図9の初期時刻の700hPa鉛直流分布について、前線付近の特徴と本州付近の地形の影響による特徴を述べよ、との問題です。このような問われ方をする設問では、ほぼ対照的な特徴が見られることを述べることが多いですが、今回はどうでしょうか。次回一緒に考えてみたいと思います。第53回試験・実技1・問3※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。10日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。今回は、前線解析の問題です。図8(下)の24時間後の地上予想図において、北海道の南海上の低気圧に伴う温暖前線と寒冷前線、および図1の台湾海峡付近から沖縄の南にかけて延びる前線上に発生する低気圧に伴い東進する温暖前線と寒冷前線を図1、図3、図7(下)、図9に着目して解答図に前線記号を付して作図せよ、という内容です。前線解析の基本的なところ、今回の前線解析における主な着目点について、次回、一緒に考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2・問2(解答図)解答図はこちら