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平たく言うと、植物から撮った油かそれとも石油から作った油かと言う違いになります。どちらも一長一短ありますが、最近では日本美術刀剣保存協会なども鉱物油や更に化学合成したオイルに変わっていってるようです。私の場合、お店で扱っている刀は、丁子油を使い、居合の稽古に使う刀は鉱物油を使って居ます。一般に、丁子油は高価では安いです。ただ、丁子油もそれほど大昔から日本にあったと言うわけでは無いようです。けいはんな小さな博物館の山本先生によれば、丁子油が普及したのは
今日、お客様から替え鞘の照会が有りました。買った刀の鞘も長くて鞘鳴りが酷い。柄もガタついている。との事でした。恐らく、合わせの拵でしょう。元々、その刀の為に作られたのではない。全く別の刀の拵を持ってきて、見た目を整えただけのものです。使用には全く適しません。刀剣商の市に行くと、拵だけで、刀身の入っていない物が結構販売されています。今時は、刀は飾り物として販売している事が多いので、使用を想定していないから、多少ガタついていても構わないと言う考え方です。良く、ヤフオク
昨今の食品の値上げを始めとした、色んな物の値上げに伴い、職人さんからも刀匠さんからも値上げを求められて来ました。特に鞘師さんは、高齢化が激しく、比較的若い方は、食べて家族を養っていかなければならないので、安い料金では、仕事を受けてくれません。今日、割合当店と客層の近い店の諸工作を見て回りましたが、自社製品以外の工作を休止して居る店が多数有りました。悩みました。当店も、自社製品以外の工作を引き受け停止にすべきか、価格を上げて、対応可能な工房を増やして行くのか。
昨日、研ぎと拵の相談でお客様が来られました。実家から、日本刀が出て来たと言う事で、綺麗に保管できる様、研ぎと拵をしたいと言うお話でした。当店に来られる前に、近くの研師さんを訪ねられた様ですが、20万円と言われて腰が引けてしまったようです。ただ、その研師さんは、由緒ある神社の宝物の研ぎを任されるなど、かなり腕の良い高級な研師さんで、一般の「寸〇千円」といった計算をするのではなく、そのお刀を見て、誰に見せても恥ずかしくないものにするのに、どれだけの日数(金額)がかかるのかと
本歌の拵(上撰)にサンプルとして載っているこの太刀拵作るのに、どの位費用が掛かったと思いますか?もう2年以上前に作ったので金具代が変わっているかもしれませんが、凡そ60万円掛かりました。この時、工作料としては、一般の打ち刀拵に比べ、かなり手間がかかりますが、それでも17万円にさせてもらいました。金梨地の変わり塗が、+1万円。後は全て金具等の刀装具代でした。金具は、岐阜県関市の有名な居合刀メーカーから取り寄せましたが、受注生産の上、
(写真は、長船助光刀匠の新作刀です)今朝、事務所に来て仕事中に何気なく、ユ―チューブを見ていると、次の様な動画が、流れて居ました。もしかして、今日到着予定の刀の事かな?と思って、、助光刀匠にメールで確認した所、「そうです」という回答。待ちに待った物がやってきました。助光刀匠は、修行中と言って、大変安い料金で作刀を請け負っていた付けが未だ会って、更には、実用刀剣を打つ刀匠として売れっ子刀匠に成ってしまって、二年待ち位で無いとなかなか売ってもらえない様に成っ
昨晩、うちで柄作成をしてくれている職人さんが、お願いしていた柄が出来たと持ってきてくれました。遅い時間にわざわざ車で持ってきてくれたので、「何かのついでがあったの?」と聞くと、「ついでは無かったけど、居合刀を見せて欲しい。」との事。職人と言っても、元は、同門の同期入会の友人ですが、古今の金具や工作に詳しく、今では、無くてはならない、当店の戦力です。何時も破格の手間賃で、面倒な柄を作ってくれています。他流派も掛け持ちでやっていて、現在は他流派一本に絞りましたが、今も親交が続いてい
「斬れ味保証」の研師さんからお借りした、脇指です。差し込み仕上げの美しさを見て頂ければと思います。どうでしょう、地肌が極めて美しく、このお刀の本当の刃紋がありのままの姿で映し出されていると思います。当店で居合研ぎと言って行っているのは、基本的に差し込み研ぎです。研ぎ代は、2尺4寸程度の刀で換算すると、寸3300円程度です。勿論、刀の状態によっては、価格を相談させていただく事があります。また、刃取り仕上げをし
こちらの脇指、先日、、サイズが少しおかしいと思い、先日現物確認に行って、唯一、登録証とは別物と完全否定された一振りです。登録証では、昭和26年3月と本当に、所謂大名登録の初期の登録証です。お客様から買取したお刀ですが、長さも反りも若干合いません。登録証には、各都道府県に元票と言って最初に登録された時の情報がいろいろ書き込まれています。例えば、鍛え目、刃紋、時代等が詳細に書かれています。それと合わなければ、「全国照会」と言って、「こんな刀がお宅の教育委
先日拵の依頼を受けて、工作をして居たお刀を、工作を中止して、買い取りをして欲しいと言う依頼がありました。正直、刀が何だか可哀想で辛いです。勿論、買い取りも当店の通常業務なので、買い取り、綺麗にして販売に回します。まだ工作先で暫く返って来ません。ただ、刀がちゃんと使える姿に成ったのをみてから、一度でも振ってから買い取り依頼をして欲しい気がします。初めてでは有りませんが、何時も何だか心が痛みます。業物の長脇指です。59㎝有って、大刀の代わ
刀の、使い易い、使い難いを考える上で、大きな要素の1つとして、反りがあると思います。使うための刀の場合、反りはどのくらいが1番適当なのでしょうか。これは、居合であるか、剣術であるか、流派は何処か、個人の体格等で様々意見の分かれるところであろうかと思います。私の場合は、刀を注文打ちで発注する時は、全て18ミリから20ミリの間に指定しています。(お客様から、別なサイズの指定が有れば、勿論それに従いますが)普段使っている刀も、大体18ミリ前後と言うのが中心になります。
買ってきた刀の鞘が合わせであったり、市販の替鞘を使用していて、鞘の先の方を振るとカラカラと中で刀身が暴れるという経験をされた方は居られませんか。ちゃんと直したいと思えば、本歌で職人さんに鞘を作ってもらうしかありませんが、それは高額に成るので嫌だなーと思っておられる方に、比較的簡単に出来る修正方法をお教えします。私も、古い刀剣商に教えてもらってやり始めた事ですが。一ひねり加えました。いろいろあるやり方の一つとして、考えて頂いたら良いかと思っています。必要な物は、釣
不覚にも、今日の稽古で手を少し切ってしまいました。今日は、指導者交代で、私と同期入会の同じく六段の人に、前で各形の解説をしながら指導をして貰いました。時々、「そうだったっけ?」と思いながらも、聞きながら、みんなと合わせて稽古をしていると、「うっ!やったか。」納刀時に鯉口を絞り過ぎて、刀身が手を少し擦りました。一瞬置いて、血がジワー。鈍臭いですね。納刀する時に手を切るのは、あまり経験が無いのですが、やってしまいました。何時もは、手入れ用具の箱に
当店の場合、拵の注文が非常に多いです。常時5振りから10振り前後の拵の注文をいただいています。その時、偶に、問題点として浮き上がる事に、目釘穴の位置の問題があります。ちなみに、大刀の場合、もともと太刀として打たれた刀身は、目釘穴の位置が、刀として打たれた刀身に比べ茎の中央より、つまり鍔からやや遠い位置に開けられている場合が多いです。次の2つの写真は一般の刀として打たれた刀身の目釘穴の位置です。よくある感じだと思います。下の2枚は、太刀として打たれた刀身に、打ち刀の柄を付
鍔鳴りの基本的な修正方法は、銅による責金ですが、バーナーや、しっかりとしたバイス、金床も必要で、一般の家庭で簡単にとはいきません。しかし、一般の家庭でも簡単に出来る、鍔鳴りの修理方法も有ります。鍔鳴りの簡単な修理方法は、いくつかあります。その症状によって、どのやり方を選択するか考えなければなりません。今回お見せするのは、縁と鍔の間に隙間はなく、単純に鍔の穴が大きい場合に効果的なやり方です。まず、市販の「グルーガン」を用意します。これは、ホームセンターで、700円位で買ってきたグルー
当店は、基本的にお刀を整備して、使用しても問題の無い状態にして販売しています。しかし、しっかりと柄を締めて、店でしっかり振って見た物が、使っている内に直ぐに鍔鳴りがして、少しガタつくように成ったと言われる例が出た時期が有りました。原因は、目釘穴の大きさでした。特に、刀身の目釘穴と柄の目釘穴の大きさが違う場合が結構ある事に気付きました。通常流通しているお刀の場合、本来その刀の為に作った拵では無く、別の刀の拵を持って来て、目釘穴の位置等を合わせて使っている様な場合が
この新装開店にあたっては、多くの方から、胡蝶蘭の豪華な鉢植えをいただきました。ただ、私も含め、、スタッフに花のお世話をする心得のあるものが居りませんでした。そこで、お客様に差し上げようか、どういう風にしようか考えていたところ、胡蝶蘭を回収して、老人ホームや介護施設に寄付している団体を見つけました。連絡を入れて早速きれいなうちにお願いをしました。お金にはならない話ですが、皆様のお気持ちを、生かせる道と思いましたので、そのようにさせていただきました。これは、私た
刀の研ぎの仕上げ方法は、所謂「化粧研ぎ」と言われるものと「差し込み」に分かれます。大きな違いとしては、「化粧研ぎ」は最期に「刃取り」と呼ばれる工程で、刃紋を小さな石でなぞるように研いで、刃紋部分を白く浮かび上がらせる点でしょうか。現在は、この化粧研ぎと言われるものが刀剣研磨の主流で、研ぎと言うと、化粧研ぎを施された物をイメージされる方が多いです。当店の場合は、説明に書いては居ますが、差し込み仕上げを基本として、化粧研ぎをしていません。その分安い料金で研ぎをさせて
昨日、本日と連続で刀剣商の集まる市場に行って来ました。特に本日は、岡山の市に昨晩から乗り込んで買って来ました。昨日は、二振りしか買えませんでしたが、本日は、お金が空っ欠に成りながら、八振り買って来ました。どんどんアップしていきます。3日.4日は、先日来から告知している様に、みやこめっせで、開かれる京都刀剣祭りに出店する為、店舗は、全面的にお休みさせて頂きます。来店頂いても、不在と成りますので、ご注意下さい。よろしくお願いします。🙇
本日も、刀剣商の市場が有りました。更に、買い取りのお客様も来られたので、結局6振り手に入りました。30日の市、1日の市、京都刀剣祭りに出店で、写真を撮る時間も無かったですが、これでやっと落ち着きます。補修の出来ている物も多数有りますので。ドンドン写真を撮ってアップします。大いに期待して下さい。面白いのも、いっぱい出します。久しぶりに、1振りアップ出来ました。日本刀入門的な一振りで大変お求めやすい設定にしています。
先日の中国の方に限らず、最近海外の方から、照会をいただく事が増えました。現在も、一件、東南アジアの方で日本にも住居をお持ちの方からの購入依頼が有って、国外へ刀を持ち出す為の手続きをしています。高額な新作現代刀なので、こちらとしてはありがたい話だったので、勉強の為意味もあり、切手代のみ頂いて、海外発送の手続きを行ってみました。必要な書類を作るのも案外簡単でした。写真も必要ですが、こちらは、元々、ホームページ様に写真を撮りますので、印刷するだけで出来上がります。今回は、日本語の
2017年7月の記事に、娘が既に手伝ってくれていた跡を発見しました。懐かしさと、ありがたみを思い出したので、もう一度載せて見る事にします。居合人口の拡大を図りたいと、地元の小学校(私は娘で五代はこの小学校に通っています)の体育館を借りて居合教室を始めました。自宅の前(うちの村では昔からのメインストリート)に大きなポスターを張り出して、一ヶ月、やはり中々人は来ませんねー。位置づけとしては、私が会長をしている居合団体の稽古場の一つとしていますので、そちらの会員で