ブログ記事1,795件
大きな目釘穴が開いている刀に、柄の目穴を細めに作れば、当然の如く、刀身が動いてきます。周りの柄木がしっかりしていれば、最初は動きませんが、何度も振っている内に、だんだんとずれて隙間が生じてきます。そのため、頭身の目穴に合わせる形で目釘を作り直しています。しかし、持ち込まれるお刀や買ってきたお刀で、ぴったりと合っているものの方が少ない位です。居合や抜刀道をされている方の方にもそういうものをよく見かけます。皆さんも、鍔鳴りがしだしたら、少し確認してみてくださ
昨年六月に次の様な記事を書いていました。経木で締めるのが苦手な人には、簡単ですが有効なので、皆さんの参考にそのまま載せます。この記事が自動で投稿される頃には、大阪に居ないと思います。申し訳ありませんが、土日と奉納演武で遠征です。連絡が付かないと思いますが、ご容赦願います。最近、柄内のガタツキを締めるのがずいぶんと成れました。先日も、柄作成の依頼を受けたお客様のお刀を、「少し締めれば、このままでも使えますよ。」と送料だけ頂いて、サービスでガタツキを無くして差し上げました。
この新装開店にあたっては、多くの方から、胡蝶蘭の豪華な鉢植えをいただきました。ただ、私も含め、、スタッフに花のお世話をする心得のあるものが居りませんでした。そこで、お客様に差し上げようか、どういう風にしようか考えていたところ、胡蝶蘭を回収して、老人ホームや介護施設に寄付している団体を見つけました。連絡を入れて早速きれいなうちにお願いをしました。お金にはならない話ですが、皆様のお気持ちを、生かせる道と思いましたので、そのようにさせていただきました。これは、私た
居合と名のつく団体の多くは、試斬を行いません。特に、全日本剣道連盟傘下の団体では、基本的に斬る事は、ご法度です。では、どのようにして刃筋正しく振れているか確認するかと言うと、樋鳴りで判断をします。樋鳴りの音を聞けば、刃筋正しく振れているかどうかが分かると言う考え方です。実際に、物を切断して、刃筋を確認しないので、樋鳴りの良い刀を選ぶしか無いのです。この考え方が間違っているとは思いません。居合は、あくまで、試斬術では無く、武道ですから、動いていない的を切断したりする事より
あまりお勧めするわけでは無いのですが、時々依頼を受けるので、工作の研ぎのところに樋彫りの項目を設定しました。ただ、やるなら、現代刀で、それほど高額な刀でないものでやった方が良いかと思います。時代がある名刀に対して行うのは、文化財の破壊であると思います。居合の場合、試斬を禁じている団体が非常に多く、形のみで優劣を競うことが多いです。そういう場合、刀を振るときに鳴る、樋鳴りで刀を正しく方が振れているか、刃筋は正しいかと言うことを判断されるため、樋鳴りを少しでも大きく
明日の日曜日、昇段審査を受けるため、アメリカ支部のユタ道場から、9人の方が来られています。審査は、夕刻から、京都支部において実施されることになったようですが、その前に肩慣らしをしたいので、昼間稽古をしている私達、誠和会で稽古させてもらえないかと、理事長より申し出がありました。もちろん、歓迎の旨返信返答しましたが、話の流れで、誠和会の稽古が終わった後、私のお店に立ち寄ってから京都支部に行くことになりました。「9人も入るスペースが、無いな〜」と思って、今日、一日掛かって、片
かなり使い込んだ刀の鯉口ですが、ここまで傷む前にまめに補修してあげると、簡単に補修出来るのですが。写真の鯉口は、抜刀道の方が長く使われた刀の鯉口です。こちらの鞘もかなり酷い状態ですね。そんなに長期間使われた訳では無いようなのですが。ここまで傷めると鯉口の補修もかなり面倒に成りますが、早め早めに補修していたら、物の5分で終わる作業なんですが。こちらは、私が普段の稽古に使っている刀の鞘です。替鞘でもなく、本歌の鞘でもなく、模擬
(某居合刀メーカーの柄巻き例を参照させて頂きました)これだって、沢山有る巻き方の一部に過ぎません。蛇腹糸等を使った、観賞用の柄巻きは、更に沢山の種類が有ります。当店では、基本的に、諸捻り巻きをを標準にして、お客様の予算に合わせて色々させてもらっています。先日、させて頂いた仕事等は、太目の蛇腹糸で複雑な模様で巻いていると思いきや、革靴に使われる紐を、蛇腹糸の代用にして、巻いてあるものも有りました。(これには、柄巻師さんもビックリでした)今、当店のスタッフの
今や、絶滅危惧種と言っても良いのが、鞘師等の刀職の人達です。現在も、70歳代後半から80代の方達が頑張ってこの世界を支えてくれて居ます。しかも、人数は、毎年の様に減って行ってます。当店にも、「刀鍛冶に成りたい!」と相談に来た方は居られますが、鞘師に成りたいと相談に来た人は居ません。一つには、工作代金が安過ぎるのが大きいと思います。それだけで食って行くには安過ぎます。かく言う当店もその様な価格帯の職人さんにお願いして居るのが実態ですが。それでも、美術刀
(写真は、長船助光刀匠の新作刀です)今朝、事務所に来て仕事中に何気なく、ユ―チューブを見ていると、次の様な動画が、流れて居ました。もしかして、今日到着予定の刀の事かな?と思って、、助光刀匠にメールで確認した所、「そうです」という回答。待ちに待った物がやってきました。助光刀匠は、修行中と言って、大変安い料金で作刀を請け負っていた付けが未だ会って、更には、実用刀剣を打つ刀匠として売れっ子刀匠に成ってしまって、二年待ち位で無いとなかなか売ってもらえない様に成っ
2017年7月の記事に、娘が既に手伝ってくれていた跡を発見しました。懐かしさと、ありがたみを思い出したので、もう一度載せて見る事にします。居合人口の拡大を図りたいと、地元の小学校(私は娘で五代はこの小学校に通っています)の体育館を借りて居合教室を始めました。自宅の前(うちの村では昔からのメインストリート)に大きなポスターを張り出して、一ヶ月、やはり中々人は来ませんねー。位置づけとしては、私が会長をしている居合団体の稽古場の一つとしていますので、そちらの会員で
お客様から頂いたお褒めのメールが出い分溜ってきましたので、久し振りにご披露したいと思います。「お刀をお買いいただいたお客様から」池田さま、本日、良いお刀が届きました!正月明けで忙しい中、毎回素早い対応、ありがとうございます!今後とも末長く、よろしくお願いいたします!〇〇「お刀をお買いいただいたお客様から」昨日早速受け取りさせていただきました^^ありがとうございます^^所有者変更届けは本日投函します。2.6尺弱で軽量なお刀で最後に買おうと思って
研師さんから電話がありました。一昨日送った、3振りの内、1振りについて「焼き刃がなく、研いでも刃がつかない。」と言うお話でした。しょうがないので、研ぎの依頼をされたお客様に電話をして、「一旦研ぎは見合わせましょう。」と言う話をしました。少し、話を聞くと、有名工の刀が安くで出ていたので、ヤフオクで落札したとの事でした。「何か方法が有りませんか?」と仰るので、再刃を検討しています。現状、刀としての機能は、無くなってしまっているお刀なので、これ以上お金を掛ける
刀の柄巻きには、下図のように、様々な巻き方があります。ただ、多くは、「諸捻り巻」が中心になっていると思います。少し高級な巻としては、「撮み巻」と言うものがあります。居合で使うならどれが良いか、職人さんの腕の問題が大きいので、一概には言い難いのですが、「諸捻り」が1番使い勝手は良いかと思います。その1番の理由は、強くしっかりと巻き易いと言う点です。使う側としては、非常に安心して使えます。「撮み巻」の場合、下手な人が巻くと、巻が緩く、使っている間に、だん
刀用の油には、石油から作る鉱物油と、植物由来の丁子油がある事は、皆さん結構ご存知と思います。現在はバルブオイル(楽器用油)等も良く使われる様に成りました。そして、丁子油と言えば「岡村平兵衛」さんの丁子油が全国的にも有名かと思います。当店でも非常に良く売れるので、毎回20~30個と大量に入荷していましたが、「岡村平兵衛」さんが、ここ数か月、丁子油の生産が出来ずにおられます。当店でも、大量に有った在庫が殆ど底を着いたので、残った数個を価格を少し上げさせていた
当店、拵の依頼を多く頂きますが、時代の古い刀の中には、馬上で片手で扱い易い様に、茎の短い物が結構あります。居合の形や、片手での試斬を行う場合には、何も問題は無いと思うのですが、両手での試斬を行う場合には、少し不安が出ます。今までの所、柄折れしたと言う話は聞きませんので、そう簡単には、折れない様ですが。大東亜戦争時の軍刀の補修で、柄折れが特に多かったと記録が、資料として残っています。当店でも、多くの軍刀を売買してきましたが、伝家の宝刀を軍刀に仕込んだものに
昨日も、新店舗への移転準備でバタバタでしたが、「ここは人海戦術だ!」と思って、居合の同期入会の二人に手伝いをお願いしました。一人は、先日からむお願いしていましたが、もう一人は、昨日いきなり呼んでみました。それでも、「準備したらすぐ行くわ」と快諾してくれました。私達が入会した年は、香取慎吾さんが近藤勇にふんした、「新選組」の大河ドラマがされていて、誠和会の同期入会は6~7人居たと思います。(最大で40人を超えていましたので)しかし、一人抜け、二人抜けで、中堅どころにな
先日、「せいきぬと、ひときぬって何が違うんや?」と、娘に聞かれました。何のことかと思っていると、どうやら下緒の正絹と人絹のことだったようです。(ちなみに、正しくは”しょうけん””じんけん”と呼びます。)こちらは当店のオリジナル下緒の正絹を使っているものです。(左から、銀煤竹色と紺桔梗色です。)こちらは当店のオリジナル下緒の正絹絹紡糸を使っているものです。(左から、墨色、葵色、勝色です。)こちらは当店のオリジナル下緒(人絹)を使っているものです。(鮮やかな変
昨日、石清水八幡宮の奉納演武を、無事終了しました。最初は、昨夜「本日は、」と書き始めましたが、昨日は、疲れてフロアで寝てしまいました。朝から、微妙なお天気でしたが、早朝、大量の畳表を洗い、斬り台等準備一式を積んで、出発しました。直前まで、神社側も迷いましたが、結局雨が強くなり、体育館での演武と成りました。それでも、1人の怪我人もなく、無事終われた事は、大成功だと思っています。いつもは、本殿脇で試斬奉納もするのですが、小雨が降っていたため、会全体としては中止とな
何かブログネタの材料に成る良い物が無いかと、自分のブログの古い記事をテーマを絞って見ていました。懐かしいですね~。ある程度テーマを絞っても「あの時、こんな事もやったな~」と言う事が懐かしく思い出されます。嬉しかった事、嫌だったこと、その時は嫌でも何でもなかった事でも、今見ると苦しい事もいろいろ書いてますね。特に、いろんな理由でここを去ったスタッフの記事などを見ると心が痛むものも少なくありません。方向性の問題で去った人(もっと美術刀剣中心にしたかった人)。
最近、また、目釘が欲しいという照会が増えてきたので、以前書いた記事ですが、目釘を簡単に作成する方法について、久々に載せる事としました。基本的に、刀に合わせて作るので、予備はあまりありません。それに、刀ごとに微妙に穴の大きさも変わるので、どちらにしても必要な時は刀に合わせて作ります。以前に私の場合の作り方を紹介しましたが、もう一度紹介します。簡単ですよ。素材は、基本的には、竹箸と、斬った後の竹の乾燥した物です。出来るだけ古い竹が良いので、実家にあった古
なかなかに大迫力のお刀です。作者は、慶正刀匠、無鑑査刀匠松葉國正刀匠の門下と成ります。新作刀展での優秀賞など、既にその優れた技量が世間にも認められている刀匠さんです。今回は私が懇意にしている、助光刀匠の紹介で、こちらのお刀を分けて頂きました。正確には88.㎝余りで、1cm強、3尺には足りないのですが、大迫力は変わりません。助光刀匠に「現代刀匠で、誰の刀なら全力の試斬が出来るか?」と質問した所、松葉一門の刀なら間違いが何い。」という言葉で
昨日は、新装開店初日ということもあり、お花やお祝いを多数の方から頂きました。ここまでこれたのは皆様のおかげと感謝しております。何よりも変わったのは。この接客スペースです。今までの事務所は、ウナギの寝床状態で細長く、一度に1件のお客様とお話しするのが限度でしたが、今回の接客スペースなら、最低でも2件同時に対応することが可能と成りました。皆様の来店をお待ちしています。オーソドックスで扱い易いお刀です。長さ、二尺
今日は定休日で、雑用を片付けていますと、(池田美術は、変則的ですが、日祝と火曜日が定休日に成っています。)大手の刀剣商の方から、「刃引き刀」を置いてませんか?」という照会を頂きました。どこかの学校で、剣道の指導をされていたお客様から、「引退するので、探して欲しいと頼まれた様です。」ただ、当店は、「斬れる刀が無いか?」と聞かれると「有ります。」と言えるのですが、わざわざ刃引きした様な刀は有りません。刃引きした刀をわざわざ探す位なら、真剣で無くても居合刀(模擬刀)で少し金具
毎週月曜日は、スタッフブログの日です。いつも”池田美術”のブログをお読み頂き、ありがとうございます。こんにちは、スタッフのNです。本日は池田美術で取り扱っている目貫を厳選し、紹介したいと思います。目貫って本当にたくさんの種類がありますよね!何気なく見ていた目貫ですが、シンプルなものから華やかなもの、また、花や動物などの可愛らしいものまで…、一体、何種類あるのでしょう。先生曰く、無限にあるそうです。(職人さんの手作りで作ってきたものですしね!)こんなに沢山の目貫があるんだ
こちらの脇指、先日、、サイズが少しおかしいと思い、先日現物確認に行って、唯一、登録証とは別物と完全否定された一振りです。登録証では、昭和26年3月と本当に、所謂大名登録の初期の登録証です。お客様から買取したお刀ですが、長さも反りも若干合いません。登録証には、各都道府県に元票と言って最初に登録された時の情報がいろいろ書き込まれています。例えば、鍛え目、刃紋、時代等が詳細に書かれています。それと合わなければ、「全国照会」と言って、「こんな刀がお宅の教育委
10万円台で、しっかり使える刀をお探しの方へ、現在販売している大刀で10万円台のお刀3振りを具体的に説明してみました。書く時間が厳しかったので、動画て取ってみました。上の動画ても説明した一振り、本日アップした、お刀です。昭和の軍刀身ですが、拵はしっかりとした物なので、長さが気に成らない方には安価で使える日本刀入門として良いかも知れません。【訳あり特価】「兼男」63.2cm、鑑賞に・居合・試斬刀として!!!
このたびの、池田美術の新店舗への移転に関しまして、日頃お世話になっている皆様に少しばかり恩返しをしたいと思います。平素、1540円で販売している山本安右衛門の丁子油ですが、15日以降、990円にて販売させて頂きます。(手作りの為、数に限りがありますので、在庫が無くなり次第終了します。また、お一人様、1瓶のみとさせてください。)鉱物油にはない強い皮膜と、柔らかく香る、丁子の香りを皆様にも楽しんで頂こうと思います。あくまで、15日以降の申し込みに限ります。更に!
当店を含む多くのお店で、拵も請け負っておられる所で、基本料金を明示している店の場合、基本的には、金具代(縁頭、鍔、目貫は最低限必須です)は別と成っているのが一般的です。当店でも、昔やっていたのですが、稀に選べる金具をある程度指定して、金具セットでやっておられる所も有りますが、基本は金具料金は別と考えて頂いた方が良いと思います。居合をする人の場合は、ほぼ100%「打刀拵」を注文されますが、美術鑑賞や神社への奉納刀等の場合は、「太刀拵」を希望される方も居られます。江戸時代に
本日、お客様から、工作の進捗と、刀が到着した時点での連絡が無かった事にお叱りを受けました。確かに、最近連絡が滞りがちなのは仰る通りかと思います。申し訳無いとは思っています。ただ、昨夜の夜中から先程までに来たお問い合わせや、拵の相談は27件。正直、当店のキャパを超えているのが現状です。数秒で返せるものから、絵図も書いて説明しなければ成らないかなり時間のかかるものまで様々です。一日、パソコンの前に座って打ち続けても返し切れない事も有ります。中