現在でも続いているNHKの朝ドラは、1961年の『娘と私』から始まります。ラジオで小説を楽しむ“ラジオ小説”というのがあって、テレビ時代を迎えて、文学とテレビが結びついた“テレビ小説”が誕生。原作・獅子文六の『娘と私』は、連続テレビ小説と称され、出勤の支度などに追われる朝の忙しい時間帯だけに、ナレーションで心理描写や情景、動作などを説明するという新しい演出法が試みられました。壺井栄の『あしたの風』、武者小路実篤の『あかつき』、林芙美子の『うず潮』、川端康成の『たまゆら』と続き、6作目が『おはなは