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さて、卍巴に降る雪の中、日本橋本石町三丁目の公事宿『小山屋』を出た大石内蔵助は、サクサク、サクサクと其の雪を踏み締めながら、向かう先は麻布の南部坂、三次浅野家の下屋敷で御座います。此処、三次浅野家には、亡君の内儀(奥方)阿久里、今は剃髪し尼と成りました瑤泉院が預かり於かれます。伴に参りますと言う倅主税には、宿の精算を申し付けまして、一人、黒の紋服の上には二つ巴の麻裃、仙台平の新しい袴に白足袋の雪駄履き。威風堂々たる大石内蔵助の出立ちに御座います。薄い合羽に柘植笠を被り、傘を差して雪の中で
『幕末』映画トーキー120分カラー昭和四十五年(1970年)二月十四日公開製作国日本製作言語日本語配給東宝中村プロダクション製作協力高知県鹿児島県製作小川矜一郎原案司馬遼太郎脚本伊藤大輔資料平尾道雄撮影山田一夫美術伊藤喜一録音野津裕雄照明中山治雄整音下永尚音楽佐藤勝監督助手安井治編集阿良木佳弘効果金山実装置吉田良雄装飾伊佐信三衣装福本邦彦美粧鵜飼浜四結
SNSで多様な年代・職業の人たちとフォローし合っているが、時に「話がかみ合わないな」と感じることがある。ひとりが「テレビドラマの黒部ダムプロジェクトに感激した。今は生き方がたくさんあっていまいち目標がバラバラなことがあるが、昭和のように皆が一方向を見ていた時代はよかったなと思った」と投稿してらした。少し考えて、「映画『黒部の太陽』はいいですよ」とだけコメントしておいた。「皆が同じ方向を見ている社会」:果たしてそれは良い社会なのかな。標題は、小学校の体育館で見せられた。「
昨5月4日で、ルークが我が家にきてミャル9年である。病気もなくよく元気でいてくれた。これからもフォースとともにあれ(^ω^)今日は昼稽古。の前に顔合わせ。あらためて、みなさんヨロシクお願いします(^_^)最後のシーンの稽古ののち、セリフと仮歌の録音。そのあと振り付けだが俺は踊りなし(^O^。2日木曜から今日までに4本の映画を観た。一本除いてAmazonプライム(^_^)フリッツ・ラング監督「M」。すげえひさびさに観たが、もっともっとハラハラする映画だと記憶してたけどなあ。しかしピー
山本周五郎原作の『赤ひげ診療譚』を基に、巨匠・黒澤明監督が三船敏郎、加山雄三主演で映画化したヒューマニズム溢れる人情ドラマ。江戸時代の小石川養生所を舞台に、そこを訪れる庶民の人生模様と通称赤ひげと呼ばれる所長と青年医師の心の交流を描く。-赤ひげ-監督黒澤明原作山本周五郎出演三船敏郎、加山雄三、山崎努、団令子、香川京子、二木てるみ、土屋嘉男他こちらは1965年制作の日本映画です。(185分)
戦争映画中の三船敏郎!「太平洋の嵐」(1960年)!「太平洋の嵐」中の三船敏郎(山口司令官役)!三船敏郎の出演した戦争映画は、作品数も多いですが、ここでは2作品のみをご紹介します。東宝映画、「太平洋の嵐」また「太平洋の翼」です。「太平洋の嵐」は、松林宗恵監督、円谷英二特技監督の作品。脚本は、橋本忍+国弘威雄。「太平洋の嵐」の正式な作品名は、「ハワイ・ミッドウエイ大海空戦太平洋の嵐」です。ストーリーはまさしく題名の通り
この本でも紹介されているテレビ時代劇『江戸の鷹御用部屋犯科帖』の再放送が、4月いっぱいで終わったので、次は何かしら❓と思っていたら、まさかの『江戸の牙』(同じく【蔵出し絶品TV時代劇】に収録)が始まりました🎉いや、『やってくれるといいなぁ〜』って、仄かな期待をしていたら、ナント‼️まさかの本当に『江戸の牙』🎉🙌いやね、約20年前❓に再放送した際、第1話を録り損ねるという失態を演じてしまいましていつかまた再放送してくれないかと20年待ちましたよ1979年放送
既に、この連続ドラマも半分を過ぎまして、赤穂浪士の目的も、吉良邸討入り!ただ一つと絞られたのですが、このドラマ、三十話を過ぎて、恐ろしいくらいのダレ場に突入致します。つまり、前回ネタ振りをした天野屋利兵衛の武器調達噺も、その続きの『天野屋利兵衛は、男で御座る!』の噺を期待して観たのですが。。。違いました。まずは、本傳の方の物語です。大石内蔵助は、一旦は『清書』に血判を押した同志面々に、真意を確かめる必要が有ると、強く感じていた。そこで内蔵助は、『清書』に血判した大石家の身内、父方の叔父で
山田宗徧(岡田英次)に入門を許された大高源五(御木本伸介)が、茶会に潜入して十日余りが過ぎて、いよいよ十一月も残り五日。しかし、吉良上野介主催の、次の茶会の日程は決まる様子は無かった。そんな中、師走を前に赤穂浪士の脱落者は、小山田庄左衛門に始まり、中村清右衛門、鈴田十八(鈴木重八)、そして仲田利兵衛次が抜けて、五十名を切った状態だった。一方、渡り仲間(ちゅうげん)として、柳沢出羽守の屋敷に潜入している寺坂吉右衛門(小林昭二)から、礒貝十郎左衛門(長谷川昭男)に対し、上杉邸に米沢から来客が極
先月紹介した「SHOGUN〜将軍」。男くさい写真と共にゲイ的見所満載という話をブログに書いたら「いいね」の数は普段より少ないのに、記事へのアクセス数が5倍くらいに増えるという現象が起きてました。それだけ、興味をそそる内容だったのでしょうか。アメリカのゲイ界隈では、アジア人男の人気はあまり高くありませんが、「SHOGUN〜将軍」でざわついているように、SAMURAI的概念は例外的にエキゾチックな男くさいファンタジーを誘う要素として根強い人気があります。そして、そのファンタジーを作り上げたのが
内儀・陸と幼い子供たちを陸の実家へ帰した大石内蔵助は、居を山科から京の金禅寺、門前に有る梅林庵へと移します。是は、人混みに紛れて賑やかな街中で、大坂思案橋より参る天野屋利兵衛との密会を、バレない様にする大石なりの工夫でした。そして、梅林庵には、内蔵助、松之丞、そして大石三平の三人が住み、金禅寺の門前市には、売卜師を装う三村次郎左衛門(左右田一平)と、剣劇大道芸人に扮した早見藤左衛門(和崎俊哉)が所司代と奉行所の隠密を警戒していた。そんな大石内蔵助を京都所司代の松平紀伊守(佐藤慶)と、柳生か
1991年NHKのドキュメンタリー番組「七人の侍は、こうつくられた」を「クロサワ・アーカイブス特集」として2008年にBSで再放送されたものです。ナレーションは、農民役で出演されていた土屋嘉男さん。土屋さんは当時、黒澤監督のお家に居候していたそうです。この作品は以前にもアップしたことがあるのですが最近、録画してあったこの番組を観直し加えて、斎藤忠夫さん著作の『東宝行進曲』からの記録や映画『MIFUNE:THELASTSAMURAI』を観ることが出来ましたので
黒澤明監督観れば、観るほど、惹き込まれる。シェイクスピアの戯曲『マクベス』を戦国時代に置き換えた作品。能の様式美を取り入れ海外ではシェイクスピアの映画化作品では最も優れた作品として評価されています。お話。戦国時代。蜘蛛巣城の城内では北の館(きたのたち)の主・藤巻の謀反に合い打つ手なく籠城の覚悟を決めていた。そこへ早馬の使者が駆け込み鷲津武時(三船敏郎)と三木義明(千秋実)が藤巻を倒したと報告。喜んだ主君・都築国春(佐々木
1965年6月19日公開東宝監督:丸山誠治特技監督:円谷英二出演:三船敏郎、山村聡、佐藤充、中丸忠雄、平田昭彦、土屋嘉男、西村晃、藤田進1943年、戦局の悪化する中、アメリカ軍に包囲され孤立したアリューシャン列島のキスカ島から、守備隊5200名を救出する物語。脚本、須崎勝也、千早正隆。ミッドウェイ攻略の陽動作戦として実行された北太平洋リューシャン列島上陸作戦は、ミッドウェイの大敗と引き換えに、皮肉にも成功してしまいます。日本軍が占領したアッツ島、キスカ島は、もはやアラスカの目と
一旦は、上杉江戸上屋敷から出て本所松坂町の自身の屋敷に戻った吉良上野介だったが、また、見舞いと称しては上杉邸に足を向けた。そんな上杉江戸上屋敷を見張る役目を担うのは、大高源五(御木本伸介)、茅野和助(島田順司)、そして小山田庄左衛門(中山仁)の三人である。小山田庄左衛門は、百石取りの小姓上がりの江戸勤番で、父親・小山田一閑の代からの江戸詰めなので、江戸生まれの江戸育ちだから、遊び慣れていて、赤穂からの同志の中には、小山田庄左衛門のチャラチャラした性格を嫌う者もあり、小山田も赤穂組が野暮に感
さて、ドラマはいよいよ『赤穂義士傳』本傳での中盤のハイライト!講釈や浪曲でもお馴染み『大石の東下り』のお噺で御座います。天野屋利兵衛から、無事に武器と打ち壊しに使用する道具一式を手に入れた、大石内蔵助は、京・大坂と自分と行動を共にして来た、三村次郎左衛門、そして、浅野内匠頭の刃傷から切腹の一番早打を、江戸から赤穂へ知らせた。早見藤左衛門と共に、大坂は堺に来て居た。天野屋利兵衛が、調達した『討入り道具』は、密かにおんぼ小屋から、此処、堺の和泉屋と言う廻船問屋へと運ばれて、大石内蔵助たちは
公儀が表だって赤穂浪士を見張る事が無くなり、又、吉良上野介が本所松坂町の屋敷に戻ってからは、大石内蔵助を大将とする赤穂浪士は、日本橋本石町三丁目の公事宿『小山屋』に連日集まり、内蔵助の指図に従い、日夜吉良邸の探索を行っていた。そして、岡野金右衛門が手に入れた絵図面を下絵に、討入の想定問答(シュミレーション)を繰り返していたが、軍師・吉田忠左衛門には、三つの解かねばならない疑問/課題が有った。先ず一つ目は、吉良邸の表門と裏門から同時に討入った場合、吉良上野介は逃げるのか?其れとも邸内に隠れて
箱根を越えた大石内蔵助は、川崎大師に近い平間村の富森助右衛門の農家に、早見藤左衛門、三村次郎左衛門と潜伏していた。天野屋利兵衛によって調達され、和泉屋のお浜が運んだ武器、打ち壊し道具は、粗方、江戸市中に運び込まれて、最後の荷を、早見と三村が百姓に化けて、川崎から江戸へと運び込み、此れで、富森助右衛門と大石内蔵助以外の同志が全て江戸に集結した事になる。冨森助右衛門は、寛文十年、赤穂藩御留守居役・富森助太夫の子として誕生している。母は山本源五右衛門の娘である。父が早世したため幼くして浅野長矩
「黒澤明・自作を語る」「野上照代・天気待ち」より『蜘蛛巣城』はエピソードがたくさんあるので2度に分けました蜘蛛巣城の門のオープンセットは富士山の2合目の火山灰地に建設された足場の悪い火山灰地での建設のため進駐軍にも手伝ってもらいブルドーザーで火山灰を掘って土台を建てた門のセットは巨大なもので晴れた日にはふもとの御殿場市の街から見えたという土屋嘉男や千秋実らは撮影期間中富士山のロケ現場と麓の旅館を三船敏郎のジープに乗せてもらって
「石中先生行状記」★★★★1950年1月22日公開/モノクロスタンダード/96分/新東宝・藤本プロ/製作藤本真澄原作石坂洋次郎脚色八木隆一郎監督成瀬巳喜男撮影鈴木博音楽服部正美術中古智出演-宮田重雄、池部良、三船敏郎、堀雄二、若山セツ子、杉葉子、渡辺篤、藤原釜足、中村是好、進藤英太郎、飯田蝶子、中北千枝子成瀬巳喜男は1947年に監督した「春の目ざめ」のあと、東横映画で「不良少女」を撮り、そして1950年にこの映画が公開されている。前年、この映画のプ
TV番組表を観ていたら、BSで初代黄門:東野栄治郎の「水戸黄門」(1978年作品)があったので、懐かしく思い観た。当時は「国民的時代劇」として絶大な人気があったTV番組の映画版である。歴代「黄門」は、【初代】東野英治郎【2代目】西村晃【3代目】佐野浅夫【4代目】石坂浩二【5代目】里見浩太朗4代目の「石坂浩二」の分は短命だったために記憶にほとんど残っていないが、あとの4人は記憶に残ってる。皆さん若いし、「世界の三船敏郎」が出ていたことも驚いた。「座頭市」や先日
ようこそ映画の小部屋へ今夜は『七人の侍』をお迎えしました映画『七人の侍』(1954)予告編映画『七人の侍』(1954)1954年4月26日公開207分巨匠・黒澤明監督の代表作。寄せ集めの七人の侍が、命がけで野武士と戦い、貧しい農民の村を守る。監督:黒澤明出演:志村喬、稲葉義男、宮口精二、千秋実、加東大介、木村功、三船敏郎、ほか════════════════日本を代表する監督のひとりであり、海外...youtu.be『七人の侍』(しちにんのさむらい)は、
今から40年以上前にアメリカにて放送されたテレビドラマ「将軍」。日本でも短縮版で映画公開された、後ほどテレビ放送されたらしい。この有名な作品がリメイクされ、今年度中にはアメリカで放送される予定だとか。三船敏郎さんが演じた吉井虎長役(徳川家康がモデル)が、今や正真正銘のハリウッドスター、真田広之さんで復活。というわけでまあ、中学、高校時代、根っからの真田ファンだった私はなんとしてでも、今年は無理でも、来年中にはこの作品を見ることになるだろう。何としてでも。しかもよくよく調べたところ、
次回の「午前十時の映画祭12」が発表になりました(2022年4月1日(金)から2023年3月30日(木)まで)ラインナップを見ると、だんだん観ていない作品が減ってきていますね(苦笑)未見なのは、三船敏郎版の『無法松の一生』と『ウォレスとグルミット』シリーズでしょうか今更ながら、俺もか・な・りオッサンになったもんだなあ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★〈TOHOシネマズ渋谷〉スクリーン1・最前列からの鑑賞感覚×(かなり見上げる)・安全圏D列(4列め)以降スクリーン2
大河でございます、今年も早5月になってしまいましたお笑いにお越しいただきありがとうございます今回は特別編でございます(大)大河でおます。お元気でしたか、あのゴールデンウイークどっかへ行かれましたか?(河)おいおい、誰と喋ってんねん、舞台の端っこ行ってからに(大)あ~悪かったの、あの、お美しいご婦人と会話をしとったんや(河)知り合いの人、もしくは親戚の方?(大)いや、全然知らん人や、でもな、これから
黒澤明にとって最後のモノクロ映画そして黒澤監督と三船敏郎のコンビの最終作評価:★★★★★三船とヤクザの乱闘シーンなどダイナミックなアクションもあり、オムニバス形式で描かれる様々な道徳的エピソードも教科書的ではあるがいかにも黒澤らしく、まさに集大成。物語の主軸は若い医者:加山雄三の成長記。<ストーリー>長崎に留学していた若き医師:保本登(加山雄三)が小石川療養所にやってくる。ここのボスは“赤ひげ”(三船敏郎)と呼ばれていて、貧しい患者からは慕われ尊
「ハードボイルド大河」というジャンルを、実は私は勝手に作っているのである。そして恐らく、このジャンルに含まれるのは『天と地と』、『樅ノ木は残った』、『国盗り物語』、『独眼竜政宗』といった男くさい名作だが、2000年代の作品に1作だけこのジャンルに含めたい作品がある。それが『風林火山』である。内野聖陽が井上靖の原作をベースに、オリジナルストーリーも交えられた中で演じる山本勘助。最初から隻眼・跛行でありながら、それらを超えた無類の男臭さを演じていた。また、最終回「決戦川中島
『雨のシーン』という括りで語るならば、本作『七人の侍』は外すことができないでしょう。『七人の侍』あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。さて、2010年も本格的に稼動しだした感じですね。私の、2010年冒頭にレビューさせていただ…ameblo.jpジョン・フォード監督を尊敬する黒澤明監督が、フォードの作品に効果的に使われる砂埃に対抗して、クライマックスの野武士たちとの闘いに土砂降りの雨のシーンを演出しました。そしてこのシーンは、当時画期的だったマル
ひとつ前の当ブログの続きです。『銀嶺の果て』(1947谷口千吉監督)は、三船敏郎さんのデビュー作であり、『ゴジラ』(1954本多猪四郎監督)の音楽で有名な伊福部昭さんの映画音楽デビュー作という風に映画史においても重要な作品です。その『銀嶺の果て』で出会った若山セツコさんと谷口千吉監督は結婚します。『青い山脈』(1949今井正監督)という国民的大ヒット映画で「メガネっ子」を演じアイドル的人気を得た1949年のことです。このとき若山さん20歳、谷口監督37歳ですから17歳の年の差。既に書
林芙美子原作千葉泰樹監督私、千葉泰樹監督も好きなんです。原作は『放浪記』『晩菊』『浮雲』などの林芙美子さん林芙美子さんの短編には幼い頃、旅商人だった両親と歩いた行商のお話がたくさんありますがこの作品もその一つですねお話、完全ネタばれ終戦から四年後リヨ(山田五十鈴)は一人息子を育てながらシベリアからいつ帰るとも分からない夫を待ちつつ大きなリュックを背負いもんぺに運動靴でお茶の行商をしている「静岡のお茶はいかがですか」しかし、まだ