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まだ夜が明けきらぬミラノ。センター駅の巨大なアーチの下、案内板に「PARISGDL6:25」と黄色く光る文字を見つける。パリ行きのフレッチャロッサ9292号だ。赤く艶やかな車体は日本の新幹線を思わせるが、どこかイタリアっぽい。スーツケースを引く観光客、眠たげなビジネスマン。早朝にもかかわらず、車内はすでにほぼ満席だ。ベルが鳴り、列車はゆっくりと動き出す。窓の外に広がる工業都市の風景はやがて途切れ、アルプスの山並みが迫ってくる。
昨年、金融機関から一本の電話が入った。「金利見直し」という言葉に、正直、嫌な予感がした。弊社はホテルを購入する際、銀行融資を受けている。融資契約は、プライムレートにプラスして金利を上乗せすることになっているからプライムレートが上がれば、連動して返済金利も上がる。「0.5%上がります」そう言われても、ピンと来ない人は多いだろう。数字だけ見れば、たいしたことがないように感じる。だが、借りている金額が大きくなると話は別だ。100万円の0.5%は5000円。10億円の0.5%は500
ここ数年、タワーマンションの価格が高騰している。湾岸エリアでは、新築はもちろん、中古でも億超えの値がつく。「こんなことなら、遊び感覚で1つくらい買っておけばよかった」と思わなくもないが、住みたい、と思ったことは一度もない。理由は単純だ。面倒くさいからだ。タワマンというのは、敷地に着いてからが遠い。敷地に着いて、車寄せ、エントランス、セキュリティ、エレベーター、そしてようやく部屋に着く。これが毎日だと思うとウンザリする。日常というのは、もっと軽やかであってほしい。あれでは、コン
先週末、ホテルの売り情報が回ってきて、週明けの月曜日に担当者が内見した。「かなりいい物件です」とのことなので、購入するつもりだ。今回の物件も、取引業者とのつき合いの中で情報をいただいた。さて、「ラブホテルを買いたい」という相談を受けることがある。しかし、ラブホテルの売り情報は一般に出回ることもほとんどない。その理由は、ラブホテルの売買は業界関係者に限られるためだ。売り情報が表に出ない理由まず、売主が売買の事実をギリギリまで秘密にしたがることが大きい。ラブホテルは事業として運営され
先日、所有しているホテルを見に行った帰りに、知人がやっている蕎麦屋に立ち寄った。看板は出ているが、いわゆる蕎麦屋ではない。そこは「そば打ち体験」を専門にした店だ。この店主とは、数年前に一度、真剣な相談を受けたことがある。大企業を定年退職し、退職金をつぎ込んで蕎麦屋を始めたものの、どうにも立ち行かないという話だった。平日は客が多くて10人、休日でも20人ほど。月商は30万円前後。家賃が安いのが唯一の救いだったが、光熱費や食材費、交通費を差し引けば赤字。自分の給料は一円も取れず、
午前3時。大学時代の仲間と酒を飲んできたのに、ブログを書き始めたら妙に眼が冴えてしまった。さて、経済格差について、記事を書こうと調べていたら、恐ろしい現実を見てしまった。まずは、このグラフを見てほしい。WorldInequalityReport2022、GlobalWealthReport2023より世界の資産分布と平均資産(2023年)層保有割合人口割合1人あたり平均資産円換算(@150円)上位1%44.7%1