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翌日から、カシム、アリとタオがヒョジュと共に働きだした。カシムも八ヶ月に入ったがすこぶる元気だった。男達はソンムに聞きながら、屋敷の外の事をやった。ヨンや、早馬を都に頼みたい!なんだ?まさか、辞めるのか?そう思っておるが、一度戻らねばならぬ。しかし、今は孫守りをしていたい。屋敷の子供をみる者…ムガクシのウォルとヨンシをマンボの所まで行かせて、此処に連れて来て欲しい。ああ、鳩を飛ばしてやる!マンボおじさんの所でいいんだろ?おお、いつの間に気の利く男になった?頼むぞ
翌朝、アリとタオが部屋に来て、ヨンを外に出した。おっぱいの時間だ。うわっ、ほんと小さいけど元気ね?やだ、ヨンさんそっくり!ごめんね〜。まだおっぱいが出ないから朝から大変でしょ?大丈夫よ。ほんの少ししか飲まないから。ヨンスとスヨンに少しお乳をあげると二時間後にまた来ると行って出て行った。入れ替わりで婆さんが来た。おお、亭主!もう少し此処で待っておれ!産後の状態をみる!あ、ああ、わかった。ヨナ婆さんに診て貰って、晒をほどいた時に、ウンスは愕然とした。二人も腹に入
アンジェは、ウダルチの兵舎へ行った。チュンソクテジャン!南の海に倭寇が400隻程、見受けられたようだ。明日、出立する!え?400ですか?そうだ!禁軍1000とウダルチで行く!王様は、大将をやる!はい?足りますか?足りんだろうな…水軍の隊長から、鳩の伝令があった!水軍?まだあったのですか?アンジェは、ため息をついてチュンソクを見た。水軍隊長は、ヨンと同じ位、剣の腕も立つ!甘くみるな!ヨン…テジャンですか?そうだ!お前達が剣を向けた、元ウダルチテジャンだ!ウダルチ
親子三人で、グッスリと寝た。レンは、早目に目を覚まし、ウンスのパンパンに腫れた瞼に手をかざした。そして、殴られて腫れて、唇も切れたヨンの顔にも手をかざし治した。レンは、自然から沢山の気を貰ったのだ。ん?レン?内攻が…戻ったのか?あい!どうやって?とおしゃま?しじぇんはしゅごいの!レン、こんなおおきなうみは、はじめましてでした。チュオンしゃんがね、しゅごいだろ?って。しじぇんからたくしゃんのちからをもらえるって、レン、しじぇんをりょうてでちゅかみました。はっ?凄
お産婆の部屋に行くと奥様が布団に寝て居た。奥様!いつからですか?明け方から、お腹の張りが酷くなって。まだまだ時間がかかる!半分も開いておらぬ。奥様!ほら?時間を教えたでしょ?腕時計を渡すから、何分間隔か計ってみて下さい。ヨン!皆んな起こして、男性陣は、あの大鍋でお湯を沸かす準備をして!わかった!飯の準備もする!あっ、カシムさんは、安静にね。おお!任せておけ!婆さん?朝餉を食べた頃に生まれるのか?ウリン!もう少しだ!たわけが!初産は時がかかる!これから、痛みが段
屋敷にまた鳩が飛んで来た!なっ…ねえ?見つかったの?レンは?グスッチュオンの軍船に…えっ?行商の荷馬車に乗って、隣り村に行き、食物の貯蔵庫に居たらしい…戻るのは、二日後だと…俺が育てる!諦めろ!とも書いてある…。そんな…家出したの?駄目だ!今から、行って来る!アイツの事だ!引き返して来る!例え二日後でも、じっとしておられない!ヨン!私も行くわ!奥様!大丈夫です!坊ちゃまとお嬢様は、私達が責任を持ってみています!早く!若様の所へ!ヨンとウンスはチュホンに乗っ
大所帯になった屋敷だが、子供がいる者は、天界で言う有給休暇を旦那様が下さった。ジュンサンとカシムは、新しく入った使用人、ソヌとアロシジンとソヨンゴウンとアヒョンの働きぶりを見た。ウンスの身体は、ヨンに頼んで、腹筋したり、腕立てしたりで、すっかり元に戻り、双子が寝ている時は、二人で、庭や畑を散歩した。ソヨンは不思議に思った。カシムさん?あの二人は、本当に使用人なんですか?何だか描いたように美しいのですが?あの二人は、特別なんだよ。ヨンさんは、剣の腕が尋常じゃない
ヨンは天門の様子を見に行った帰りに此処に来て、とてもお世話になったお婆さんの所へも寄った。おや、いつも寄らなくてもいいのに。いや、婆さん、そろそろ会えなくなる。そうか、帰るのか?一年と半年くらいだったか?子供達は元気か?して、いつなのだ?明日だ!べっぴんさんの奥さんを大事にするのだぞ。ああ、わかっておる。明日はわしも、天門とやらに行こう!このお婆さんが居なければ、ヨンとウンスは、ユ・チョンの屋敷で使用人をする事はなかったと感謝してもしきれないのだ。しかし、
皆んなはそれぞれの役割についた。男達は外で火をおこし、大鍋をかけた。二つのたらいも用意していた。女達は、真新しい産着とおしめを用意して、赤子が小さかった時の為に体が冷めないようにお包みは真綿の物を作っていた。小さな布団も二つ、部屋に用意した。少し遅れて、ヨナ婆さんの娘と婿も末っ子を抱いて来た。娘婿は、医官の資格を持っていて、子供も診れる。婆さん!俺も産所に入れてくれ!なに?男は駄目だ!何故だ?女は身体を張って命を生み出すが、それは、きれいなものではない!血も付
国が平和過ぎると小競り合いが増える。ウダルチは、市中の見回りをして、そういった諍いを止めたりする役目が主になっていた。王と重臣の間では、世継ぎ問題に関してだけが、重要な案件だった。王様!そろそろ側室を娶り下さい!このままでは、お世継ぎができないのでは?ならば、王家の血筋を辞めるが良い!優れた者をこの玉座に座らせれば良い事ではないのか?毎回、世継ぎ、世継ぎ、他に気にかける事はないのか?なにゆえ、拒むのですか?もはや、この国では、側室はあたり前となっております。正
海辺の屋敷では、町役場の者が大勢来ていた。奥方様!表ができました!しかし、大量にあるので、試算に時間がかかります!表を受け取ったウンスは、うん!大丈夫よ!これなら、簡単だわ!ウンス?試算できるのか?たし算、ひき算、かけ算、わり算なら簡単よ!私ね、珠算は三段だったの!しゅ、しゅざん?とは?サンムさん?アレは?出来上がりました!十程造りましたが大丈夫ですか?すっごーーい!デキる男は、モテるわよ!はい!ありがとうございます!ヒョジュにだけ、モテれば良いです!とソロバ
皆んなを集めて、屋敷の中を案内した。チェ尚宮とソンムとヒョジュは、子守りだ。屋敷内の敷地は広く、使用人の家が幾つもあり、客人用の家、他にも沢山の家や納屋物置があり、屋敷の中は、とても広かった。庭は綺麗にされており、屋敷の裏の方には、川のような物があり橋を渡れば、広大な敷地に少しばかりの畑があった。ねえ?あの川って、温泉?足湯にもできるわね?あそこに竹で囲っている所も大きな湯殿だぞ?マジ?露天風呂なの?凄いっす!マジ、有り得ないです!前の屋敷の数倍はあります。
ウンスが来てから、お昼休憩は、使用人皆んなが、何か食べながら、お茶を飲むのが習慣になった。使用人が仲が良いのは、咎められなかったが、ウリンは、楽しそうなのが面白くなかった。旦那様!あの二人が来てから、何やら、騒がしいですわ!よく働く二人だ!買い出しにも一人で行ってくれるし、畑仕事も前に比べると、手際が良い!何も咎める事はない!そんな時だった。シッ!ウンス?こちらへ!なに?蒙古?数が多いが、大丈夫だ!斬ってもいいか?うん。屋敷が狙われてるんでしょ?ああ。だった
叔母上?チェ家の印章は持っておるか?あ、ああ、お前はもう死んだ事にすると持って来た。はっ、俺が天界で楽しく暮らしておると思っておったのか?ま、まあ…まさか100年前に居たとは、誰も思わぬだろう。して、あの者達は?俺とウンスは生き延びる為に、ある屋敷の使用人をしておった。夫婦者としてな。し、使用人?叔母様!使用人を見下したりしてはいけません!私達は、蒙古が彷徨く中で、皆んなで協力し合って暮らしました。給金も使う所がないので、大金持ちになりました!それに、1
翌日起きると、何だか力が漲っていた。あれ?ウンスは?起きた?随分とグッスリ寝てたから、起こさなかったの。そういえば、あまり熟睡する事はなかったけど、ウンスとその…愛し合うと、グッスリ眠れるし、力もついたような…。私もよ?高麗では魘されてばかりいたけど、グッスリ眠れたわ。ご飯の用意ができたから、食べましょう。ヨンは、何だか胸が暖かくなった。兵舎では、ただ横に寝ていただけなのに、朝起きると、ウンスが食事を用意してる。これが、結婚したと言う事なのか?コレは、何ですか?
それから、チョモの両親も連れて来て、暫くは、危害が加えられないようにした。チリは、みるみる元気になって行った。師叔は、市中で噂を流した。イ・テピョンと実の娘は、不義な関係で、婚儀も偽りだった!偽の夫に見限られた!平和な世には、そのような噂が大好物のようで、ついには、娘は実の父親の子を身ごもったと言う話になっていた。イ・テピョンも娘のヌンジャも白い目で見られたり、石を投げつけられ、『恥知らず!!』と罵られた。その影響は、イ・ジェヒョンにも及んだ。一族諸共、『恥知
使用人の夕餉は主夫婦が済んで、後片付けをしてから、屋敷にある使用人部屋で皆んなで食べる。沢山食べるんだよ!ウンス!初日から、頑張り過ぎたんではないかい?カシムさん!ありがとうございます。若い頃は、寝る間もない位、働いてました。研修医時代の事だ。そうかい…苦労してきたんだねぇ。ヨンさん!大事にしてやんなさいよ!はい!その覚悟がなければ、かけおちは、しておりません!おっ、かけおちしたのか?皆んな、似たようなもんだよ。あの、カシムさん?夕餉の時って、あんなに静かなん
ウンス?大丈夫か?うん。少し疲れたけど、命の誕生だもの。あーっ、早く、私達の子供も生まれないかなぁ。あっ、カシムさんは?ジュンサンが言うには、干貝の粥が気にいってるらしいぞ?他に問題もなく、直ぐに仕事をしたいと申しているようだ。あはっ、カシムさんらしいね?でも、アリとタオって、子供が生まれた日が同じだなんて、ほんとに仲がいいわね?ああ、ヘソンもヒョヌクも大層喜んでいたぞ。ウンス?俺達の子は、いつ頃だ?う~~ん。早産しなければ、六月の初め頃?あっ、ヨンと誕生日が
二日後…トウマ村では、苦戦していた。数が多いのだ。上陸を試みる敵もいた。地上戦で、何とか制したが、怪我人もいた。チュオン率いる水軍も砲弾の数に限りがあるので、接近しては、砲弾を撃ち込むと言う、もどかしい作戦になっていた。陣幕では、ブルブルと震える王と重臣達。王様!王宮に帰りましょう!そ、そうじゃ!王妃を守らねば!しかし、どうやって戻るのですか?馬に乗れる者は、一人しかいません!こうなると、王も重臣も関係ない。命惜しさに我先にと、飛び出した。死にたいのかっ!!
おかえりなさい!大きなお腹で出迎えた美しいウンス。凄く揺れたわ。ああ、やりすぎてしもうた。国境が跡形も無くなった。これで、100年後の紅巾の乱も頓挫するだろうな。やっぱり…気になる?いや、天界の方が気になる。子供が産まれたら、ご両親に会わせる事はできないのか?う〜ん、ジンさんに頼めば何とかしてくれるかも…ジンさん?元彼か?違うわよ!大統領の補佐官?をやってるわ。元彼は、アン・ジェウクよ!他にはお茶したり、食事に誘われた男はいたけど、アン・ジェウクは、最低だっ
ウンス!!抱き止めたヨンだ。ヨン!部屋に連れて行って寝かせておけ!町医を連れてくる!私が、連れて来ます!ヘソンが走って行った。顔色が悪いねぇ。無理をしたんだろうね。カシムが布団を敷いてくれた。ヨンはウンスの手を握っていた。はっ!私?どうしたの?倒れたんだ!まったく無理しおって!うん…貧血だと思う。でも助けろ!と言ったのは、ヨンでしょ?ごめん…息を切らして、ヘソンが町医者を連れて来た。どうしたんだい?何だか目の前が真っ暗になって…。どれ、血虚だろう。脈をと
グダグダとして二日後に南のトウマ村に着いた時には、数多くの大小様々な軍船が遠くに見えた。か、数が多いではないか!!だから、申し上げました!300〜400と。もとより、大将は、先陣を切り、指示を出す者です!チェ・ヨンならば、先陣を切り、一人で数百を相手にしても、負け戦は、致しませんでした。なっ…そ、それで…我軍の軍船は?それも、わかりませんか…右側です!足りぬではないかっ!!足さなかったのは、王様でございます!今の高麗に攻め入るには、海しかありませぬ。其処に気
↑今宵はスーパームーンです🌕どうして?私が何か悪い事した?いえ…全て俺のせいです。嫌だ!って言ったでしょ?殺さないで!とも言ったわ。あの人の手術もしたわ!貴方が脅したから!手術中は、寝ていたくせに、何が助けて欲しいよ!本当に大事な命なら、寝てられる訳がないでしょ?誰なのよ!あの人は!元より高麗の王宮に連れて参る途中でした。魏王の娘であり、第三十一代高麗王の妃…王妃でした。魏王の娘って…魯国公主?第三十一代って…恭愍王?恭愍王?天界ではそう呼ぶのですか?とても仲睦ま
夕餉は遅くにとった。旦那様と奥様は部屋で。みんなは、いつもの広間でひと息つきながら、夕餉を楽しんだ。しかし、婆さんは凄いな?まるで、見て来たように奥様を上手く唆したな?そそのかした?産婆も長くやってると色々と思いつくものだ。命を産むと言う事は、大変な事だ。陣痛の痛みは、想像がつかぬだろ?でも、今日の奥様の苦しみ様を見ていたら、相当なものだ。一歩間違えば、死ぬ!簡単に産む女人もいるぞ?まあ、此処の奥さんは、安産だった!あれで安産なのか?では、双子なら二倍は苦しむと
戸板を作り、皆んなで運んで来た。ヒョヌク?ねえ?どうしたの?腹が血だらけのヒョヌクにタオが泣きながらすがる。いやぁーーっ!!目を開けて!ヒョヌク!ヒョヌク!ウンス!!ウンス!!どうしたの?えっ!頼む!ヒョヌクを助けてくれ!痛みで気を失ったようだ!ヨン!!町の医院へ!旦那様!一刻を争います!ウンス!後は俺が何とかする!ヒョヌクを頼む!かなり深いわね。内臓までいってたら、大変だわ!部屋に運んで!なっ!ウンスに何ができるの?命を助けるのよ!!タオを未亡人になんてさ
おっ!沢山来たな!旦那様!直ぐに鶏小屋を造ります!全く、苦労したんだよ!王宮にも居ない数だよ!ああ、すまんな。100年前では、あたり前だったんだ。牛の肉は?手に入らないか?へっ?牛か?国境が通れないから、山道からだが…行商に頼んでみるが、干し肉になるぞ?牛、一頭連れて来れないか?なんだってぇ〜っ!生きた牛を捌くのか?猪肉だって、同じだろ?旦那様!牛は、余す所なく、頂く事ができます!屋敷から一番離れた所、畑の向こうでやります!そうよね…殺生は残酷だけど、自然の
チェ尚宮がマンボの店に着いた。大丈夫だったか?万事オッケーじゃ!しかし、どこぞの小僧が後をつけて来たようじゃ。チェ尚宮様!テジャンは?本当に天界へ行ったのですか?お前は…ウダルチの…チョモです!ヨンに何か用があるのか?はい…テジャンに…ウダルチに戻って欲しいと思っていました。ウダルチには、テジャンがおるであろう?今更か?はい…チュンソクテジャンが…鍛錬してくれません。チュンソク殿にも考えがあるはずじゃ。部下が不満に思うなら、チュンソク殿に直接言えばよかろう?
翌日、起きたのは昼近くだった。身体は?大事ないか?腰も痛いし、あちこち痛いわ。本当に離してくれなかった…俺は…約束は守る男だぞ?これで本物の夫婦になったから、役所に行かねば。だけど…ウンスのせいで俺も布団から出られないんだ。どこか、痛いの?いや…また布団の中に引きずり込み、柔肌に酔いしれ、ヨンのヨンをおとなしくさせた。役所に行くんでしょ?そうだった…俺の妻だと言う証を届けなければ。こっちにも籍を入れるって、あるの?勿論。それに、町に行きたかったのだろ?うん
チュオンが出ていって、直ぐにこっそり屋敷を出たレン。この町は、許可なく入れないが、行商は別だった。レンはトコトコと歩き、聞いた。おじしゃん?どこいくの?あれ?小さなお客さんかな?どうしたんだい?ぼ、ぼく…いえがわからなくて…あしょんでて、おうまさんのばしゃで寝てちまいました。なんて事だ!家は?どこか?わかるかい?く…くっちゃろー?クッシャロ村か?しょです!ちょっと、待ってろ!同じ行商仲間の所に行くと、クッシャロ村から来た奴がいた。あれ?見かけない子だけど、
白濁した湯は温泉のもとが入っているから大丈夫だと、申した。温泉のもととは、何なのだ?疲れがとれるとか?身体の大きいチェ・ヨンは、少し身を屈めて入った。ふ~っ、心地よい。良い香りもする。ウンス殿の匂いだ。風呂から出るとてーしゃつと、パンツを履いて膝丈位の昨日とは違うモノを履いた。何とも楽な衣だ。着てないみたいだ。高麗では、何故、あんなに着るのか?重ね着が多過ぎる!動き難い事に今更気付く。当たり前のように寝室に行く。あら?やっぱり、髪を切って正解ね!いい感じ