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昼休憩の後、少しだけ教室を抜け出して戻ってくると、いつも隣の席にいるはずの青子の姿が見当たらずに、オレはぐるりと室内を見渡した。やっぱりいない。(どこに行ったんだよ?)もちろん青子には青子の用事があるし24時間ずっと青子のそばにいる事は出来ない。それでも少しでも姿が見当たらないと不安に感じてしまう自分は相当重症だと思う。きっと青子に話したら笑われるに違いない。(そんな情けない事言えるかって・・・。)そこまで考えてまわりに気づかれない様にひとりで微かに苦笑していると、不安気な表情で廊
青子は泣き疲れて、寺井の店のカウンターにうつ伏せて眠り込んでいた。突然青子の携帯電話が鳴り出す。父からの電話の着信。「もしもし。お父さん?快斗は?!」『快斗君は保護したよ。ただ・・・。怪我の具合が酷くてな。全治二カ月で入院が必要だそうだ。』青子の瞳から再び涙の滴が零れ落ちる。『病院には事情を説明しておくから、快斗君についていてあげなさい。』父は病院の名前と連絡先を伝えると、手短に電話を切った。まだまだ父の仕事は終わらないのだろう。青子は寺井に病院の名前と連絡先を伝えた。「青子
『キス《快青バージョン》』http://ameblo.jp/infinity20021008/entry-12234711063.htmlで青子視点で公開した作品を快斗視点で書いてみました。よろしければお楽しみください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「なんか腹減ったな。」「そうだね。今日はお父さんも泊まりだし。夕飯何にしようかな?」そう答える青子を見ながらオレは思わず苦笑をもらす。「そうだな・・・。」(ホント・・・高校生男女の会話じゃねぇよな。)『
快斗は一人メールで指示された高層ビルの入口に立っていた。真新しいオフィスビルの様に見えるが、テナントなどは何も入っていない。このビル全体が組織のアジトなのだとしたら、組織全体はどれほどの規模であるのだろうか?快斗は一瞬後ろを振り返るがすぐに前を向き、そのまま入口に足を踏み入れる。身を隠す必要は無い。自分は敵に呼び出されてここに来たのだから。先ほどの電話の男・・・スネイクの声が広々としたフロアに響き渡る。「待っていたぞ。怪盗キッド!」何十人もの黒服の男達の拳銃が快斗を取り囲む。「