ブログ記事1,481件
★★★★「ハザードランプ」「念のため」「車止め」「父の輪郭」「知らない目」「お守り」6話収録の短編集。芦沢さんの新作は、全編を通して不穏な空気に満ちている。人生は選択の連続であり、分岐点を見誤ったことで思わぬ方向へ進んでしまうことがある。読みながら何度も危険信号が点滅した。どの物語もイヤミスのような味わいを持ちながら、決定的な結末は描かれない。多くが読者の想像に委ねられているからこそ、登場人物たちの抱える闇がじわりと広がり、背筋に薄ら寒さが走る。分かり合えない関
主人公「深瀬」は、大学時代に起きた親友の事故死にうっすら関係しており、日々罪の意識に悩んでいる。だが心のどこかでは自分は悪くないのでは、最も悪いのは、一緒にいた他の仲間で…と責任転嫁している感情も持ち合わせている。そんな彼とその他仲間に、おまえは殺人犯だという告発文が届くのをきっかけに、告発文の犯人探しをすることとなり、死んだ親友と事故の真相が明らかになっていくという話だ。湊かなえの作品は生まれて初めて読んだけれども、人物の人となりを書くのがとても上手だなと感じる。主人公のジメジメした感