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1月の記事でアップした小面が完成しました。今まで掛かりきりなわけではなく、合間に手を入れていたものです。彫刻の本面は昨年11月の記事に載せた江戸中期?に作られた小面で、その面から採取した型紙を使っています。ちなみに武蔵野市の教室で最初に打って頂く手本はこの小面です。彩色は金春本面の小面、いわゆる雪の小面を写した河内や近江、洞白など江戸期の名工の作品を参考にしています。わたしにとっては龍右衛門などといっても現実味がありません。(申楽談義に龍右衛門は尉や男面の作者と書かれており、女面の作者
能meetsブログ特別企画番外編②杉江能楽堂紹介其の六今回は前回の橋掛とも密接な松、そして白洲です!この橋掛の前にある三本の松。舞台に近い方から「一の松・二の松・三の松」と言われ舞台から揚幕に向かって背が低くなっています。これは遠近感を現しているそうです。昔からこういう視覚的な工夫がなされていたんですね。これも杉江能楽堂の特徴なのですが、こちらの松は本物の松です。今は作り物が多い中、珍しいですね。伊地知さん曰く、2.3年ごとに植え替えているそうです
「翁附五番立とは」ー能楽にまつわるちょっとしたネター今年も式能が近づいてまいりました。年に一度、能楽協会が主催するシテ方五流が一同に会するお祭りのようなものです。現在では、「翁附五番立」という形式での上演は、この時だけになっています。この形式は、江戸時代に幕府の儀式として「式楽」とされた正式な形式で、一日掛けて「翁」から始まり、『神・男・女・狂・鬼』の能、その間に狂言を挟む形で上演されます。今の能楽の上演時間は、江戸時代の頃の方が短かったのではないかと大師匠は言っていましたが、
能meets北浜雷電が7/17北浜RONDO(青山ビル地下1階)で開催されました。ご来場ありがとうござました。前回が3/2でしたので、4ヶ月半ぶりの能meets北浜。開催出来たことを感謝しております。ご来場いただいた皆様には、マクス着用や、換気、そして体温チェック、アルコール消毒などご協力もいただきありがとうございました。ご協力なくしては開催する事ができなかったと思います。まだまだ温度調節などうまくいかず、ご迷惑をおかけしましたが次に活かして改善して
こんばんはカニ蔵です先日のお出かけ(こちら)で締めたアンティークの名古屋帯を改めて見てみたら、、、。ありゃまぁ〜あちこち金駒刺繍がビョ〜ンビョ〜ンの悲しい姿になっちゃっててあまりにも可哀想なので修復をしました。前柄部分補修前もはや金駒刺繍自体ない部分も。補修後お太鼓部分補修前補修後ん〜んちょっといびつだけど全然オッケーそれより作業中、刺繍に手や針が触れただけで、毛羽立っちやって。帯を締める時や帯締めを締める時や帯留など、刺繍の帯には注意が必要だなぁ〜と改めて感じました
こんばんは〜カニ蔵ですまだ5月なのに・・・暑いです今年の夏もおそらくきっと、すごく暑いんでしょうね〜でも、暑くても、着物は着たい!昨夏は「持ってる浴衣、全部着る!」を完走したので、今夏は正絹の夏着物を楽しみたいな~。その為には暑さ対策は必須ですねさて、少し前のことになりますが、ゾウとお能を観に行きました。(ゾウが和装コートを着ているのは、朝からバタバタで帯が思い通りに決まらなかったらしく、とりあえず隠してきたと。「直して〜」と言われたけれど、見てみたら全然綺麗だっ
能meetsブログ特別企画番外編③能の道具其の三先生がお持ちの能の道具、まずは主に持ち道具に注目して数回お送りしたいと思います。いくつか、道具とそれをお持ちいただいた写真を撮っていただいたのですが、これをどうお伝えするか…と考えたところ、先生からいくつかのカテゴリーをいただきました。今回のテーマは「攻める」お能にも、斬組という、殺陣がありますし、鬼を神様が、或いは僧侶が倒すというような場面があります。そんな「攻める」同じ攻めでも相手によってその道具が変わるそうで
能meets始まって以来初の能楽堂開催!能meets杉江能楽堂ブログ企画が7/19杉江能楽堂(岸和田市)で開催されました。杉江能楽堂さまにお世話になり、4月からの自粛期間にお送りした、ブログ企画でしたが。予想以上に反響をいただきました。延期になってしまったきしわだ杉江能と、能meetsに代わり、まだまだ本公演は難しいこの時期に、出来る事をと企画させていただきました。元々140名ほどの客席がご用意できる能楽堂ですので、かなり余裕をもって座席を組むことが出来ました。換気もばっ
昨日は、待ちに待っておりました59回「式能」国立能楽堂で開催!和結の会でも参加を募らせていただき総勢10名の皆様と観能♪遠くは、青森から、京都から、都内、神奈川、埼玉などなどこの日を楽しみにしてくださった皆様とのお時間は本当に豊かで幸せでございました♪心より感謝でございます♡式能は、もう59回を迎えるとのことで、歴史ある能公演。『翁』に始まり一日を通して上演される由緒正しい能楽公演です!式能について、公益社団法人能楽協会からの解説を引用しますね。「式能」は江戸式楽の伝統を
前回も書きましたが、改めて。番組のホームページをスクショしたものを上げさせて頂きます。能狂言と文楽を特集するテレビ番組は少ないので貴重かもしれません。十六の制作工程を追って頂いたわけですが、今まで来て下さった取材で多くの工程を撮影したいと仰っても、その日数は4日くらいが普通でした。(完全密着の映画「面打」三宅流監督は別です)しかし今回は6日来られました。年末の忙しい時期にも関わらず毛描きなどの繊細な工程も撮影されたいとのことで熱心に来て下さったのは良かったです。しかし何分くらい使って
引き続き、銀座シックスの観世能楽堂で拝見した同門別会の番組より、今日はご宗家が舞った「羽衣」について。お能を見たことあるんだけど、もー苦痛で苦痛で…二度と見たくない😭という話をたまに耳にしてちょっと悲しくなったりします。伝統芸能系はなんでもそうなのでしょうが、特にお能は何を見るか、かなり選択に工夫をしないとトラウマになりかねません。お友達を誘ってみようなんて思う方はとくに番組(プログラム)をよーーく吟味しないと友人を失ったりして…。というのは冗談ですが、「幽玄」な世界にいざなってあげよう
早とちり勘違い多い深く考えないっていうやっかいな性格ランチどこ行こうって調べていてそのやっかいな性格ゆえにギョエ~~ってなったお話です。全く知らなかったお店ふ~~ん古民家カフェかな?って行ってみますとえ??これってお能の舞台やん!能楽堂ですがな場所は岸和田市役所のお向かいあたり公諷庵さん(こうふうあん)公諷庵さんから岸和田市役所を見たところ
あっという間に一月も最終日年末年始に印象的だった観劇と映画について書きたいと思います。冬休み初日。銀座SIXで「能狂言・鬼滅の刃ー継ー」を鑑賞ポスターが吾峠先生描き下ろしの煉獄さんなのも嬉しいお話は無限列車編・遊郭編を合わせて二時間ほどにまとめられています。場面によって能と狂言がミックスされているようで、以前お能を鑑賞した時のように言葉がわからないこともないし眠くなることもなかった笑「無限列車編」はお能になってもやはり分かりやすく、最後の煉獄さんのお母さんの言葉にホロリ「遊郭編」
またまた寒くなるらしいですね。だけども少しずつ春の準備が始まっている。この表題の表現を使っていいのか、全く違っていたらされている方申し訳ないです。だけれども別の世界の幽玄でした。ありきたりのいい方ですみません。わたしが明野の薪能を観たのはつくばに住んでいた30年近く前です。運動場のような所に舞台が作ってあり、まさに桜が満開の下でした。桜の花びらが沢山舞いました。途中ゴーってっていう地鳴りがしました。夫は違うって言うので違うかもですが、全てが幽玄でした。子どもは小さかったのですが、家に
お能で、主に演じる人を「シテ」といいます。これは漢字で書くと「仕手」もしくは「為手」です。つまり「仕る(つかまつる)人」、「演ずる人」。(『能・狂言なんでも質問箱』檜書店P59より)“仕”の字そのものの意味は、字訓白川静著によりますと、『“士”は小さな鉞(まさかり)を、刀を下にして置いた形で、戦士階級の身分を示す儀礼用の器である。士は戦士階級として王に「つかえる」者をいう。のちすべての人に「つかえる」ことを仕という』面白いのは、「仕舞う」です。手元にある広辞苑第三版に
梵保庵特等席『お能のいろは』観世流シテ方・林本大氏による「現代人が能を楽しむための」講座、閑静な住宅街にある蕎麦屋で開催されるアットホームな講座で、今までも何度か出席している。新型コロナの影響で、開催を自粛されていたのが、数ヶ月ぶりに災禍となった。ますは、林本氏が疫病退散の神力を持つ中国の道教神が題材の能『鍾馗(しょうき)』のサビ部分を披露された。地鳴りのごとく低く重く響く謡が、圧倒的な凄みで浄化された空間を広げる様に感じる。舞は、浮遊しているか如く滑らかに、そして悪病を切り裂