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三軒茶屋で居酒屋を探すと、正直、雰囲気のいい店はいくらでもある。でも料理までちゃんと覚えてる店って、意外と多くない。ユキツバキ。三軒茶屋の地下。新潟の郷土料理と聞くと、どこか素朴で垢抜けない印象が先に立つ。でもここは、少し違う。階段を降りると、無機質さと温もりが混ざった空間。三茶らしい、少しだけ洗練された夜の空気が流れている。最初は名物ネギたんユッケ。細かく刻んだタンに卵黄、ネギ。脂で押す料理じゃない。口に入れた瞬間に分かるのは、食感の
勝どきでもんじゃを食うってなると、正直、店選びは味より“焼きの上手さ”で決まるところがある。材料は似ていても、最後に差がつくのは焼き方だからだ。月島の隣、勝どき。もんじゃの街に近いこの場所で、同じ鉄板を前にしても満足度が変わるのは、そのヘラを握る人間の技術だと思っている。ひょうたん。勝どき駅から徒歩1分。昔ながらの下町っぽさを残した店で、もんじゃ、お好み焼き、鉄板焼きを広くやっている。営業時間は16時から深夜2時。こういう業態で遅くまで開いているのは普通に強い
「プロレスラーが運営している店」その情報だけで、ガッツリ系の大味な料理を想像するなら、それはただの先入観だと思う。新宿・歌舞伎町のエビスコ酒場。DDTプロレスが手掛ける居酒屋で、現役レスラーが厨房やホールに立つこともある店だ。ただ、出てくる料理は想像よりずっと理にかなっている。使っているのは国産ブランド鶏「錦爽どり」。高タンパクで脂が少なく、いわゆるヘルシーな鶏。身体作りをするレスラーたちが扱う食材としては、むしろ自然だ。雑多な歌舞伎町のビルを上がり、店内へ。
中目黒で焼肉を食うって聞くと、だいたいは「雰囲気のいいデート焼肉」か「予約困難の高級店」の話になる。そして、そこに必ずついてくる言葉がある。“百名店”。でも正直、今やそれはただの記号だと思っている。誰が選んだかより、俺が知りたいのは一つだけ。その肉が、俺に何を残すか。中目黒『ビーフキッチン』。百名店という肩書きを一度外して、フラットに向き合うべき店の一つ。駅から少し歩いた地下。清潔感のある入口から席までの導線はスムーズ。でも、ここで期待を膨らませすぎるの
新橋で魚を食うってなると、寿司か、立ち飲みか、雑多な居酒屋か。魚無双トオダはその中間。古民家を改装した海鮮居酒屋で、毎朝豊洲で仕入れた魚を出す店。焼酎の種類も多くて、魚をつまみながら飲むにはちょうどいい。最初はおばんざい4種。季節の品や珍味を少しずつ。小鉢で出てくるタイプで、酒のスタートとして軽い。次に刺身盛り。炙りの入った白身、〆た魚、貝。派手ではないけど、鮮度は分かりやすい。豊洲仕入れの店らしい皿。魚介の出汁を効かせたスープ。澄んだスープで、魚介
焼肉牛印神楽坂店神楽坂で焼肉を食う。場所が場所だけに、自然と期待値は上がる。焼肉牛印。あの焼肉トラジの系譜にある高級ライン。でも店に入った瞬間、分かる。これは大手チェーンの延長ではない。トラジが本気で“質”に振り切ったら、こうなる。その答えがここだ。黒を基調にした落ち着いた空間。個室に座れば、神楽坂の喧騒は静寂に変わる。肉はすべてスタッフが焼き上げるフルアテンド。焼かせない。任せる。その時点で、この店の自信が見える。最初の増田牛。皿の上で艶
新橋で「コスパ」と聞くと、どこかで身構える。安さの理由を探す癖がついているからだ。でも本当に強い店は違う。価格を武器にしながら、中身で黙らせる。魚と肴ぶりばり。ビルの4階。扉を開けると、活気と清潔感が同居した和の空間。新橋の喧騒とは切り離された、鮮度のいい魚の匂いが立つ。この瞬間に分かる。今日は正解だと。ここは「安く魚が食える店」ではない。ぶりで飲ませる店だ。料理の流れがうまい。いくらとじゃこのポテトサラダ。遠慮のないいくらの量。ねっとりしたポテサラ
錦糸町で寿司を食うって聞くと、正直そこまで期待値は上がらない。便利な街ではあるけど、“わざわざ寿司を食べに行く街”って印象ではないから。でも龍月は、入口の時点で空気が変わる。エレベーターを降りた瞬間、目の前にあるのは水が流れ落ちるガラスの自動ドア。店の入口なのに、中がはっきり見えない。ここで一回、「あ、普通の店じゃないな」って理解させられる。中に入ると、アクアリウムの受付カウンター。水草が揺れていて、音も静かで、さっきまでの錦糸町の雑多な空気が完全に切れる。
錦糸町でラーメンを食う時、正直「無化調」って言葉を見た瞬間に少し身構える。身体に優しいとか、素材の旨味とか、そういう理屈は分かる。でもラーメンに求めてるのは、理屈じゃなくて“衝動”の方だから。麺や佐市。広島県産の牡蠣を使った、無化調の牡蠣出汁ラーメン。入口で食券を買い、白木のカウンターに座る。店内は静かで清潔で、どこか小料理屋みたいな空気。漂ってくるのは、脂の匂いじゃなくて、濃密な牡蠣の香り。この時点で、「今日はそういう一杯なんだな」と理解させられる。丼が来
北参道でカレーを食うって聞くと、普通は“スパイスの強さ”とか、“行列の長さ”の話になる。でも、Mineはそこじゃない。ここは最初から、ワインに合わせるためにカレーを設計してる店。北参道駅からすぐ。階段を降りた地下の小さな空間。カウンター越しにキッチン、その背後に並ぶワインボトル。レストランというより、ソムリエの作業場に席を置かせてもらってる感覚に近い。メニューは明確で、マッシュルームの旨味を軸にしたMINEカレー、ハニーマスタードのハチカレー、ココナッツと甲殻類
恵比寿駅西口から駒沢通り沿いを進み、恵比寿南交差点を渡ってすぐ。1階にカフェが入るビルの地下1階にある兜奥座。階段を下りると、肉塊が並ぶ冷蔵庫が迎えてくれる。店内は全席完全個室。周囲を気にせず食事に集中できる環境は、接待やデートといった外したくない場面において非常に実用的だ。佐賀牛一頭買いを掲げる通り、肉のラインナップは多彩。希少部位「トモサンカク」はきめ細やかなサシが美しく、脂の甘みが際立っている。一方、厚切りの「赤身ロース」は肉本来の濃い旨みを楽しめる。また、鮮度の良さが伺える「レバー
【大和駅近でミシュラン監修の味を。沼るパンと開化楼パスタが光る隠れ家ビストロ】大和駅から徒歩2分。ビル2階の少し奥まった場所にあるビストロヒーロー2nd。最近できたので、ピザ食べ放題0円なる大盤振る舞いキャンペーンもあるそう。ミシュラン星付き出身のシェフ監修ということもあり、料理のベースはしっかりしている。特に「名物モッツァレラチーズの沼るパン」のチーズのボリュームと、浅草開化楼の麺を使った「ボロネーゼ」の歯応えは、この辺りではなかなかお目にかかれないクオリティだ。他にも「子牛といくら
西荻窪犇く西荻窪駅からすぐ。ビルの2階に位置し、落ち着いた和の空間が広がる和牛しゃぶしゃぶ・すき焼きの専門店。ここは百名店ではない。だが、提供されるA5ランク黒毛和牛の質を見れば、その評価以上の価値があることは一目瞭然だ。特筆すべきは、食べ放題・飲み放題の圧倒的なコスパの良さ。このレベルの肉を心ゆくまで堪能できるのは、肉好きにはたまらない。また、8種類から選べるおばんざいも非常に嬉しいポイントで、最後まで飽きることなく楽しめる。店内は雰囲気も良く、非常に居心地がいい。上質な肉を
BRUSSELSFRIES新宿西武新宿駅からすぐ。黄色い看板にピンクのロゴ、店頭の巨大なポテトのオブジェが目印。ここは韓国から日本初上陸したばかりのブリュッセルフライの専門店だ。新しくオープンしたばかりの店内は清潔感があり、注文は券売機。特徴的なのは、豊富なシーズニング1種類に、ソースを2種類選べるというカスタマイズ性の高さ。今回はサワークリームオニオンのシーズニングに、トリュフマヨとわさびマヨをチョイス。揚げたてのアツアツなポテトに、このソースの組み合わせはかなりジャンク。だが
赤坂、一ツ木通り沿いの角地に構える「炭べゑ」。ガラス張りの開放的な店構えが、この街の夜の熱気をそのまま映し出している。まずは厚切りで供される刺身。そして看板の『鰻と半熟卵のせいろ蒸し』は、卵を崩し、その重厚な脂と向き合う。豪快に串を打った、車海老の塩焼き。薬味と共に流し込む『ハツユッケ』。滴る脂を湛えた、真ホッケの開き。溢れ出す出汁を愉しむ『出汁出汁玉子』。香ばしく焼き上げられた『せせり焼き』。甘みが際立つ『さつまいもポテト』に、解けるような食感の『飲めるシューマイ』。最後
新宿三丁目馬鹿とけむり新宿三丁目の綺麗なビル7階。窓の外に広がる新宿の夜景が、食事の格を一段引き上げてくれる。まず驚かされたのは、ポテトサラダかと見紛うほど大量のチーズを削りかけたシーザーサラダ。この豪快なビジュアルが、こちらの期待値を一気に跳ね上げさせる。さらに、サクッと揚がった鯖の竜田揚げに、揚げたての天ぷら。出汁巻き玉子も、箸を入れた瞬間に職人の丁寧な仕事が伝わる逸品だ。メインの「常夜鍋」は、シンプルながらも素材の旨みが凝縮されている。鍋を堪能した後の締めは、その出汁を余すことな
韓国家庭料理チプノミ赤羽駅前店赤羽駅前で「家飲み感覚」を謳う韓国料理店。結論から言うが、ここは「韓国の家庭の味」。メニューは定番のチゲやチヂミから、ケジャン、チャプチェ、キンパまで幅広い。特にチャプチェは具材の彩りも良く、家庭的な温かさがある。キンパも断面が美しく、丁寧に作られているのが伝わってくる。さらには、スンドゥブ鍋、カムジャタンやプデチゲといった本格的な鍋料理まで揃っており、複数人で囲めばそこはもう韓国の一般家庭の食卓だ。一品料理のキムチやカクテキといった基本もしっ
ジンギスカン羊はち立川通り店立地は正直言って良くない。立川駅からバスで10分ほど揺られる。なのに、店内は終始満卓。その理由に行けばすぐに納得した。立川に住む人を魅了する良さがある。まず、一度も冷凍されてないないという肉の鮮度とコスパが素晴らしい。看板の「生ラム」は厚切りで臭みが一切なく、噛むたびに旨みが溢れる。塩ハラミは他ではあまり見ないスタイルだが、牛や豚と違うなんぼでも食べれるあっさりさの中にちゃんと肉の満足感と旨みを持つ。特に「草原焼き」と称された山盛りの春菊をバターで
恵比寿ゆうゆ恵比寿の住宅街に潜む、大人の隠れ家。渋谷の人気店「うゆう」の姉妹店。ここは間違いなく、今行くべき一軒。藁焼き鴨ドッグ。これだけは、絶対に外せない。目の前で豪快に上がる藁の炎。香りを纏った鴨と、パンの甘み。一瞬で心を持っていかれる。桜海老茶碗蒸し。溢れんばかりの桜海老。出汁の優しさが、身体に染み渡る。揚げ海老パン。この密度の高さを見ればわかる。自家製の海老塩が、旨みをさらに引き立てる。安納芋ポテトフライ。自家製バターソースの誘惑。ねっ
家系って、結局は「今日はこれでいい」って腹と気分を一瞬で納得させられるかどうか。家系ラーメン武将家は、その点ではちゃんと仕事してる。スープは豚骨の厚みがあって、塩気も分かりやすい。一口目で方向性がはっきりしてて、家系に求める安心感はしっかりある。麺は太めで短め。啜るというより噛んで進むタイプで、スープを持ち上げる力も十分。後半になってもダレにくいのは好印象。ほうれん草はクタ寄りで、海苔は米と合わせる前提の存在感。チャーシューも主張しすぎず、全体の
新宿でマグロを食うって行為は、実は店選びのセンスが一番出る。キラキラした高級店もいいけど、たまには肩の力を抜いて、「ここはいいな」と素直に思えた店の話をしよう。新宿のトロ政。人生一番の店でもなけりゃ、予約困難な超高級店でもない。いわゆる大衆居酒屋。でも、侮ると痛い目を見る。赤身がまず強い。色じゃなく、噛んだ瞬間に「あ、魚だ」って分かる芯がある。中トロも脂で殴ってこない。旨味が先に立つから、途中で飽きない。刺身でテンションが上がって、なめろう
新宿の伊まる。小滝橋のラーメン二郎の隣にあると言えばイメージはつくだろうか。名物のつくねは串じゃない。もう団体で来る。一個一個が主役顔してて、味変というより人格が違う。まずベースのつくねがちゃんと強い。ふわふわであると同時に肉としての芯がある。その上に梅、チーズ、トマト、ネギ、紫蘇、よく分からんけど美味いやつが好き勝手に乗っかってくる。「つくねで遊んでます」じゃない。つくねで殴ってきてる。鶏塩鍋も良い。団子が主役なのに、鶏も野菜もちゃんと仕事してる。
上野炭火焼き和牛牛桜。最初の一皿で分かる。今日は「焼肉を食べる日」じゃなくて、何かが始まる日だな、って。炭火に乗せた瞬間、脂が騒がない。甘いのに軽く、焼くほどに肉の輪郭だけが浮き上がってくる。火と肉の距離感が、ちゃんと計算されてる。ここで空気が変わる。月1回以上開催されているミートオークション。今回は10万円相当の山形牛が競りにかけられる回。希少部位を前に、店内が一段静かになって、全員の目が本気になる。ただ食べるだけじゃない。欲しいと思った価値を、自
東京で一番うどんが強い場所って、たぶんここ。うどん丸香。百名店。神保町。そして、行列。回転がいいとか、並ぶ価値があるとか、そういう理屈の話じゃない。丼が来た瞬間に分かる。「あ、これは“芯”だ」って。麺は太いのに暴れない。コシが主張しすぎず、噛むたびに静かに跳ね返してくる。出汁は澄んでるのに弱くない。優しい顔して、ちゃんと背骨がある。毎日食える味なのに、たまに食うと毎回感動するやつ。天ぷらは添え物のフリして主役。玉子落とした瞬間、完
鶴橋でキムチを買うって行為は、もはや「選択」じゃなくて「覚悟」だと思ってる。どうせ辛い。どうせ臭う。どうせ白米が死ぬほど減る。そこまでは全員想定内。で、今回の戦場は黄さんの手造りキムチ鶴橋店買ったのはたこ、とびっこチャンジャ、梅干し、にら。まず言っておくと、全部主役級。誰かを添え物にする気が一切ない。たこは弾力で殴ってくるし、とびっこはプチプチじゃなくて小爆発。梅干しは完全に変化球なのに、「はいはい、これ正解ね」って顔して座ってくる。にらはも
大阪駅構内。百名店2023のパスティチュリア・デリチュース大阪店。正直、ショーケース見た瞬間は「はいはい、綺麗で優等生なやつね」って思った。でも違った。主役はチーズ。甘さで押さない。香りとコクで黙らせてくるタイプ。看板のチーズケーキはねっとりしてるのに重くない。舌に残るのは甘さじゃなくて余韻。これ、ワンカットで止まらないやつ。シューもティラミスも全部ちゃんと“店の味”がする。どれ取っても手抜きがない。映えるかって言われたら、正直そこまで
クレープってだいたい最後こうなる。「甘っ」「重っ」「もう一口無理」。でもこれは違った。まず皮が強い。中身より主張してくる。「俺を噛め」って顔してる。リンゴ?いる。バナナ?いる。チョコ?いるけど静か。全員、皮にビビってる。甘さもあるけどテンションは低め。陽キャじゃないクレープ。食べ歩き用だと思って軽い気持ちで持ったら、手に伝わる重量感で「あ、こいつちゃんとしてるな」ってなる。映え?しない。優しさ?ない。でもなぜかもう一枚
大阪は鶴橋の人ル、3回目。初回は衝撃。2回目は確信。3回目はもう「確認作業」…のはずだった。なのに普通に負けた。完全予約制の百名店、1時間の一斉スタート、遅刻厳禁。分かってる。慣れた。もう大人だから余裕で行ける。と思ってた俺が一番あぶない。メニューは相変わらず一択。参鶏湯一本勝負。選択肢を与えない優しさ。俺の人生にもそれが欲しい。そして例の、「1、2、サムゲターン!」で蓋オープン。3回目でもやっぱり少し気まずい。コールドストーンの歌と同じで、
大阪のユニバーサルスタジオジャパンの前にあるポップコーンパパ。今回買った3つはこれ。梅カツオキャラメルナッツ明太子マヨネーズまず梅カツオ。一口で「あ、和だ」ってなる。梅の爽やかさが最初に来て、鰹が裏側から追いかけてくる。軽いのにちゃんと味が立つやつ。次、キャラメルナッツ。甘いんだけど全然くどくない。ナッツの食感で噛んでる感があるから、「映画用のおまけ」じゃなくて「完食するやつ」。そして明太子マヨネーズ。これが今回のNo.1。明太子のピリッとした塩
久しぶりに福太郎。前にうまかった店って、時間が経ってから行くと「あれ?こんなもんだっけ」ってなることがある。でもここは違った。ふわふわ。トロトロ。一口目で全部思い出す。ああ、これだ。俺が好きだったのは、これ。派手な進化があるわけじゃない。新しい驚きもない。ただ、記憶と味がズレてない。それが一番すごい。大阪に来るたび他も行かなきゃと思うのに、結局またここに戻ってきてしまう理由がある。お好み焼きってソースとマヨの食べ物だと思ってた頃