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前回の記事では、「診断機で異常なし」と表示されても、クルマが本当に正常とは限らないという話を書きました。診断機が表示しているのは、ECUが受け取った情報と、その情報を基にECUが下した判定です。今回は、そこから一歩進めてみます。※故障コードは、異常が検出された系統を示すものです。表示された部品そのものが故障原因だと確定したわけではありません。診断機に表示されたセンサー値がおかしいとき、あるいは数値上は正常範囲でも、実際の車両に違和感があるとき。その原因は、本当にセンサ
現在の自動車整備では、不具合が発生すると診断機を接続することが当たり前になっています。警告灯が点灯した・・・エンジンの調子がおかしい・・・何らかの制御が正常に働かない・・・そこで診断機を接続し、DTC(故障コード)を確認する。もちろん、これは非常に重要な作業です。しかし以前から私は、ここで少し引っ掛かることがあります。診断機が「異常なし」と判断したら、そのクルマは本当に正常なのでしょうか?私のAirRepairiQ、NAGIでは以前、SRS(エアバッグ)警告灯が点
SHINOの燃費について、少し前から少し気になる動きが続いていました。今年4月頃には11km/L台だった燃費が、6月には9.5km/L台。8月には8.5km/L台。そして8月29日の給油時には、とうとう8.0km/L。もちろん、季節は春から夏へ向かっています。外気温は上がり、エアコンの使用時間も増えています。ですから、「夏だから燃費が悪くなった」そう考えてしまえば、それまでなのかもしれません。でも、本当にそれだけなのでしょうか?AirRepairとして
RN1ステラカスタムRS“SHINO”では、これまで車体周辺の空気の流れを確認するため、アンダーフロア周辺にタフトを取り付けて走行テストを行ってきました。40km/h、60km/hでは比較的整った流れが確認できた一方、80km/h付近になるとリヤ側の流れに乱れが増える傾向が見られました。※アンダーフロア周辺の流れを確認するために行ったタフトテスト。車速によって流れ方が変化する様子を確認しました。そこで、その結果をもとにアンダーフロアの一部へ整流対策を行っていま
古い方式を、古いまま使わない【零式水上観測機から考える技術の進化】※彩雲は高速を生かして敵情を探る三座の艦上偵察機。「我ニ追イツク敵機無シ」の逸話でも知られています。一方の零式水上観測機は、戦艦・巡洋艦などから発進し、弾着観測や偵察・哨戒などを担った複葉の水上機です。一見すると世代が違うようにも見える二機ですが、どちらも1940年前後に登場した、任務から逆算された機体です。先日、ディアゴスティーニの「日本の傑作機」シリーズで、零式水上観測機を組みました。正直なと
今、私はディアゴスティーニの「日本の傑作機」シリーズを定期購読しています。最初は純粋に航空機が好きだから、というところから始まったのですが、完成した機体が増えてケースの中に並ぶようになると、少し見え方が変わってきました。零戦、隼、鍾馗、飛燕、雷電、紫電改、烈風、屠龍、九九艦爆、九七艦攻、流星、零式水上偵察機……。同じ時代、同じ国が造った航空機なのに、驚くほど似ていません。そして今回、彗星を組み立てました。これがまた凄い機体です。液冷12気筒のアツタ発動機を搭載
アンダーフロア整流後に見えてきたRe-Bornプロジェクトの現在地先日、RN1ステラカスタムRS“SHINO”について、『SHINORe-Bornプロジェクトとは何か』・・・旧い軽自動車を、現代の視点で走れるシステムへ整える・・・前回の記事では、RN1ステラカスタムRS“SHINO”について書きました。外気温38℃…ameblo.jpという記事を書きました。SHINOで行っていることは、単なる修理でも、旧車的なレストアでも、市販パーツを取り付けて楽しむだけの
陛下の国民への信頼に、我々は応えられているのか亡くなられた先人たちへの追悼の思いを込めて、靖国神社の写真を添えました。今日は8月15日です。一般には「終戦記念日」と呼ばれることが多い日です。ただ、私はこの言葉に以前から少し抵抗があります。記念日、という言葉には、どこか祝意や出来事を区切って語る響きがあります。しかし、この日は記念する日ではなく、静かに追悼し、考える日ではないかと思うのです。ですから私は、できるだけ「終戦の日」と呼びたいと思っています。亡
・・・旧い軽自動車を、現代の視点で走れるシステムへ整える・・・前回の記事では、RN1ステラカスタムRS“SHINO”について書きました。外気温38℃から40℃という条件で、23℃設定のオートエアコンを使っている方が、トルクレスポンスが良く、乗りやすく、きびきび走る。普通に考えれば、少し不思議な現象です。エアコンを使えば、コンプレッサー負荷が増えます。軽自動車であれば、その影響は決して小さくありません。実際、昨年までのSHINOは、夏場にエアコンを使うとノーマルモ
・・・RN1ステラカスタムSHINOで見えてきた制御環境の整え方・・・RN1ステラカスタムRS“SHINO”。この半年間、冷却風、熱、CVT、GND、接点、制御環境を少しずつ見直してきました。派手な部品交換ではなく、車両全体の成立条件を整えることを重視しています。RN1ステラカスタムRS”SHINO”、外気温38℃から40℃。この条件で、23℃設定のオートエアコンを使っている方が、トルクレスポンスが良く、乗りやすく、きびきび走る。普通に考えれば、少し不思議
※写真はAirRepairで検証を続けている実車。GND対策は線材の太さや素材だけで判断するものではなく、車両ごとの電位差、戻り経路、接点状態、制御系の反応を見ながら判断しています。少し前に、「AirRepairのCNTP+GNDは、何を整えているのか?」という内容を書きました。その後、前回の記事ではタフトによる空気の流れの見方にも触れましたが、今回はもう一度、CNTP+GNDの補足に戻ります。今回のテーマは・・・GND線の太さと、その役割について・・・です。
前回の記事では、AirRepairのCNTP+GND施工について書きました。CNTPという素材そのものを売りにしているのではなく、現代車の制御環境を整えるための施工である、という話です。ECUを書き換える前に、まずECUが正しく情報を受け取り、正しく判断し、正しく出力できる環境を整える。電源、GND、接点、センサー信号、アクチュエーターへの伝達。そうした部分を見ずに、いきなりECU内部の数値だけを触ることには、私は違和感があります。これは、空力でも同じです。空力パーツを追加
AirRepairのCNTP+GNDは、何を整えているのか?・・・素材ではなく、制御環境を見るという考え方・・・※AirRepairiQ“NAGI”のエンジンルーム。CNTP処理やGND最適化は、単独の部品ではなく、エンジン、ECU、センサー、電源、GNDをひとつの制御環境として見ながら施工しています。前回は、MOTECにPDMという電源管理ユニットが存在する意味について書きました。MOTECといえば、高性能ECU。エンジン制御、燃料、点火、過給圧、各種補
これまで、V1飛行爆弾とスピットファイア、そしてグロスター・ミーティアについて書いてきました。第1回では、スピットファイアMk.XIVがV1の制御限界を読み、翼端を使って姿勢を崩す迎撃方法について書きました。第2回では、V1という兵器が持っていた「飽和攻撃」という考え方について書きました。単体性能だけではなく、数によって相手の防空システム全体に負荷をかけるという発想です。第3回では、V1という脅威が英国の高速迎撃能力、そしてジェット戦闘機の実戦投入を促したという皮肉について書きました
前回は、V1飛行爆弾が持っていた「飽和攻撃」という考え方について書きました。V1は、単体で見れば現代の精密誘導兵器ほど高度なものではありません。しかし、比較的単純な無人兵器を多数投入することで、防空側のレーダー、対空砲、戦闘機、燃料、弾薬、人員、判断力に負荷をかける。そこに、現代にも通じる兵器思想がありました。今回は、そのV1が英国側の技術進化に与えた影響について考えてみたいと思います。V1は、英国にとって非常に厄介な存在でした。有人爆撃機であれば、迎撃戦闘機や対空砲によ
V1は終わっていない──飽和攻撃という現代にも残る発想前回は、スピットファイアMk.XIVがV1飛行爆弾の制御限界を読み、翼端を使って姿勢を崩す迎撃方法について書きました。機銃で撃ち落とすだけではなく、相手が何によって安定して飛んでいるのかを読み、その安定条件を崩す。そこには、単なる武勇伝ではなく、制御系を読むという非常に高度な判断がありました。今回は少し視点を広げて、V1という兵器そのものについて考えてみたいと思います。V1は、第二次大戦中にドイツが英国本土攻撃のために使用
※グリフォンエンジン搭載のスピットファイアMK:XVI私自身、今回改めて見て驚いたのが、スピットファイアMk.XIVが5枚プロペラを装備していたことです。優雅なスピットファイアという印象とは少し違い、グリフォンエンジンの大きな出力を受け止めるために、機体そのものが高速迎撃機として進化していたことが分かります。※発射台にむけ運搬されるV1飛行爆弾先日、Yarnhubの動画で、第二次大戦中のスピットファイアMk.XIVとV1飛行爆弾との戦いを紹介しているものを観ました。邦題では
昨年8月頃に頭の中で形になり始めたG-SculptorLINK。ようやく、このたび実用新案登録まで持ってくることができました。正直、ここまで長かったです。構想が浮かんだからといって、すぐ形になるような話ではありませんでした。普通車版試作品をAirRepairiQ"NAGI"に実装し、実走で確かめ、違和感を拾い、また修正し、また走る。そうやって昨年10月頃から12月まで、地道に積み上げて、やっと「これなら行ける」という感触を掴みました。そして年明けに
最近、以前AirRepairで手を入れたiQのメンテナンス案件が続いています。これは少し面白い流れだと感じています。チューニングというと、どうしても「何を装着したか」「どれだけ変わったか」「どれだけ速くなったか」という部分に目が行きがちです。もちろん、それも大切です。しかし、AirRepairが考えているのは、装着したその日だけの変化ではありません。一度仕上げた車を、どう良い状態で走らせ続けるか。時間が経った後に、どこが変化しているのか。その変化をどう読み、ど
ここ最近、AirRepairiQ“NAGI”の記事が続いていました。S-VSCとの付き合い方。オンボード映像で見てほしい車両運動。ジムカーナ専用車ではないNAGIが、なぜジムカーナを走れるのか。そして、二輪時代に学んだ低速域での車体の扱い方。それらはすべて、今のAirRepairが車をどう見ているのか、という話でもあります。ただ、その裏で、もう一台かなり手こずっている車があります。RN1ステラカスタムRS“SHINO”です。この車に向き合い始めてから、気
先日のジムカーナ練習会の記事で、AirRepairiQ“NAGI”はジムカーナ専用車ではない、と書きました。それでもジムカーナのような場面で大きく破綻しにくいのは、単に足回りやタイヤだけの話ではありません。私自身が、車やバイクを通じて学んできた「車体をどう動かすか」という考え方が、かなり反映されています。その中でも、今でも強く記憶に残っているのが、二輪レーシング時代に元白バイ教官から受けた低速練習です。色々なカリキュラムがあったのですが特に印象深いのがショートコース
先日のジムカーナ練習会で、AirRepairiQ“NAGI”を走らせてきました。2026年5月6日、Lubross主催のソロアタック&スラG練習会です。朝の入場待ちの時点では、まだ誰も到着していなく空気も少し落ち着いていて、「今日はどこまで確認できるかな」と考えながら準備していました。会場の雰囲気はこんな感じです。練習会とはいえ、ジムカーナは低速域での減速、向き変え、再加速が連続するので、車両の動きがかなりはっきり出ます。今回のコース図です。オンボー
AirRepairiQ“NAGI”の走行映像を、時々ブログでも紹介しています。ジムカーナのオンボード映像。ジムカーナの外撮り映像。サーキット走行映像。そして、本宮山でのオンボード映像。面白いことに、再生回数の伸び方にはかなり違いがあります。ジムカーナのオンボード映像は、分かる人にはかなり濃い内容だと思います。ステアリング操作、ブレーキのタイミング、サイドターンの入り方、ターン後の立ち上がり。見るべきポイントは多いのですが、どうしても経験者向けになりや
現代の車をチューニングするうえで、よく耳にする言葉があります。「電子制御が邪魔をする」「VSCがすぐ介入する」「勝手にスロットルを絞られる」「だから遅い」特にトヨタiQのようなコンパクトな車では、そういう話を良く聞きます。たしかに、S-VSCが介入すれば、ドライバー側からは「車が前に出ない」「スロットルを閉じられた」「思ったように曲がらない」と感じることがあります。しかし、ここで少し考えたいのです。本当にS-VSCが悪いのでしょうか?私は、そこを少し違う
・・・受ける前に整える、という走り方・・・FF車の走りでも、「テールが出たらカウンターを当てて立て直す」そんな言い方をされる場面があります。でも、少なくとも私の中では、FFで大きくカウンターを当てるような状況になっている時点で、すでに何かが遅れているという感覚があるのです。もちろん、瞬間的に逆ハン方向へ舵角を少し抜くような操作はあります。ですがそれは、FR的な意味での「滑ったからカウンターステアで対処する」という話とはかなり違います。FFで本当に大切なのは、乱れた挙動を派手
前回はAirRepairiQ“NAGI”のギヤ比とタイヤの話を書いたので、今日は少し違う話を・・・(^_^)久しぶりにJourneyのOnlyTheYoungを聴いたら、妙に心に染みました。気が付けば、鼻歌が出るくらい聴き込んでいたりして・・・(笑)この数日間、AirRepair以外の仕事でもあるタクシー乗務が入っていたのですが、不思議と苦もなく、むしろ少しハイテンションなくらいで楽しみながらこなせてしまった。やはり音楽って不思議でよすね。理屈を超えて、その
AirRepairiQの純正ギヤ比への違和感、クロスレシオ化、そして“つながる回転域”の話今の自動車趣味界を見ていると、少し気になる事があります。それは、MTであること自体が価値のように語られすぎていることです。もちろん、MTにはMTならではの楽しさがあります。でも私は、ただ3ペダルだから良い、とは思っていません。むしろ、ギヤ比が感覚と合わないMTなら、よくできたCVTの方が価値があるとすら思っています。私にとって大切なのは、操作形式そのものではありません。本当
【NACA2412の前縁部思想と、エアクリーナーBOX容量の関係から見た吸気部品の在り方】吸気系の話になると、どうしても「どれだけ多く吸うか」「どれだけ抵抗を減らすか」「どれだけ大きな口を持たせるか」という方向で語られがちです。もちろん、それ自体が間違いというわけではありません。ですが私は昔から、そこに少し違和感がありました。吸気というのは、単に“たくさん入れれば良い”ものではない。本当に大切なのは、空気をどう受け入れ、どう整えて次へ渡すかだと思っているからです
ーRN1/2ステラカスタムRSから見えてきた、時代の境目ー【忘れられた初期CAN世代車を、いま改めて見直す理由】車というのは、後になってから「あの時感じていた違和感は、こういう事だったのか」と腑に落ちる瞬間があります。最近、まさにそんな感覚をあらためて持っている車があります。それは、私が普段乗り用に使ってきたRN1ステラカスタムRSなのです。AirRepairの中では、これまでどちらかといえばサブカー的な位置付けでした。一方で、iQはずっとメインテーマとして向き
最近、改めて感じていることがあるのです。足回りのセッティングというと、どうしても「硬くする」「抑える」という方向に意識が向きがちですよね。しかし、実際に走らせていくと、それだけでは辿り着けない領域が確実に存在します。バネもショックも、現状で出せるセッティング範囲はほぼ出し切った。でも・・・その先で残る僅かな違和感。でもそれは、剛性ではなく「動き出しの条件」や「位相のズレ」に起因しているのではないか?と感じているのです。つまり、“ゼロから動く”のではなく“どの状態から動き