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【鉱物言葉集】中島敦「木乃伊」より石に関する言葉そうだ。確かに、あの女だ。忽ち、一人の女の眼が、孔雀石の粉を薄くつけた顔が、ほっそりした身体つきが、彼に馴染のしぐさと共に懐かしい体臭迄伴って眼前に現れて来た。ああ懐かしい、と思う。それにしても夕映の池の紅鶴の様な、何と寂しい女だろう。それは疑もなく、彼の妻だった女である。中島敦「木乃伊」(『文字禍・牛人』所収、角川文庫)中島敦の短編。タイトルの「木乃伊」は、「ミイラ」と読む。古代ペルシアの武将パリスカスは、遠征でエジプトを訪
【鉱物言葉集】モーリアック『テレーズ・デスケルウ』より石に関する言葉窓をあけ、手紙を粉々に引き裂き、石の淵をのぞきこんでみた。(中略)引き裂いた手紙の片は、くるくる舞いながら下のバルコンに舞い落ちる。何か植物の匂いがするが、それはどこかの田舎からこのアスファルトの砂漠におくられてきたのだろう。テレーズは歩道の上につぶれた自分の肉体の黒いかたまりを想像してみる。モーリアック著/遠藤周作訳『テレーズ・デスケルウ』(電子書籍グーテンベルク21)この作品を愛した遠
どうも!恋梅です行って来ましたミネラルショー天然石が所狭しと並ぶ、鉱物好きにはたまらないイベントです!毎年、見るだけ見にいくのですが、、、今年はパワーストーンブレスレットをお迎えしました!!その名もスーパーセブン会場をウロウロしながら、今年は良いクラスターが多いな〜と思っていたら・・・呼ばれた気がした。うわ〜一体だけ呼んでくれてる子がいるな〜〜どこだ〜わからない〜〜と探すこと30分・・・色んなブースのスーパーセブンに
実際に参加する方のミラクルご報告。お名刺を作成している間、従業員さんがやめて、御自分がたくさん働くことになったそう(実はその場所でたくさん働きたかったそうで、魂で望んでいたこと)、やめた方は若干空気を乱す方とのことで、最適化が起きたそうです。もうそうるなるべきタイミングで起きただけかもしれませんが、お名刺のタイミングと合っていたそうです💪良かったですね〜🌟また、受け取り許可をたくさんしたら、100万入ったかたもいました!毎度みなさん流石です🙏黄金の座席の瞑想、楽しかったですね!案
【鉱物言葉集】飯間浩明『辞書を編む』より石に関する言葉…私にとって、この用例群は、どれもかけがえのない、宝石のように大切なものです。飯間浩明『辞書を編む』(光文社新書)著者の飯間さんは『三省堂国語辞典』の編纂にたずさわっている。その仕事のひとつに「用例採集」がある。本や新聞、会話や放送の中から、実際に使われた言葉(用例)を拾い、記録していく作業だ。今ある辞書にはない言葉や、実際の使われ方を確かめるために、欠かせない仕事だという。飯間さんは、集めた言
【鉱物言葉集】春日武彦「猫・勾玉」より石に関する言葉ときおり〈ねごと)が書斎に入ってきて、机の上をチェックしていく。勾玉には気付いたようだったが、2、3秒ほど訝しげに鼻で嗅いでからそのまま立ち去ってしまった。感想を聞きたいところだが喋ってくれない。やるだけのことはやったのである。茶トラの猫と虎眼石の勾玉とで、もはやわたしの運勢は盤石である。春日武彦著「猫・勾玉」(『作家と猫』所収、p158.159)「人生がつまらない」と感じていた著者は、ある日、占い師のもとを訪れ
【鉱物言葉集】井伏鱒二『山椒魚』より石に関する言葉初夏の水や温度は、岩屋の囚人たちをして鉱物から生物に蘇らせた。井伏鱒二『山椒魚』山椒魚は、住処である岩屋から外へ出ようとするが、頭がつかえて出られない。2年のあいだに体が成長していたのだった。途方に暮れた山椒魚は、意地悪な気持ちになり岩屋に迷い込んできた蛙を閉じ込めてしまう。岩屋から出られない二匹は、口論を繰り返すことで互いに自分を保っていた。「岩屋の囚人たち」とは、山椒魚と蛙のこと。冬眠中、まるで
【鉱物言葉集】朝井リョウ「十八歳の選択」より石に関する言葉あなたは、生きるたび、選ぶたび、強くなっている。それは、間違いない。きれいごとだと言われるかもしれないが、宝石だってなんだって、きれいなものは大抵硬いのだ。そんなに簡単に崩れはしない。朝井リョウ「十八歳の選択」(『文学国語』所収、p.17)「十八歳の選択」は、高校の教科書に掲載された朝井リョウさんの文章。朝井さんは、第一志望の国立大学に落ちたあと、浪人か進学かの選択を迫られた。しかし物語を書きたいという強い衝動
ラリマーの良さは、明るく楽しく、前に進ませてくれる所に、あると思うのですが。プロテクションに使われる事が、多いです。でもま、明るいブルーは、お好きな人が多いですね。やはり、気分を明るくしてくれるのでしょう。(^^)他の石を探していたら、ラリマーのペンダントが、出しっぱなしになっているのに、気がついて。慌てて、磨きました。銀のアクセサリーは、放っておくと、すぐ黒くなるし。さらに放っておくと、色が落ちなくなるのですよ。私としては、使わない銀のアクセサリーは、小さなビニール袋に、出来るだ
【鉱物言葉集】モーム『月と六ペンス』より石に関する言葉ポール・ゴーギャン《タヒチの女たち(浜辺にて)》(WikimediaCommons)「美は、この世で最も貴重なものだ。浜辺に転がっている石ころとは違う。通りがかりの人が何気なく拾い上げるようなものじゃない。美というのはね、不思議ですばらしいもの、芸術家が心で苦しみ抜いて、この世の混沌の中から生み出すものなんだよ。…」モーム『月と六ペンス』(光文社古典新訳文庫)『月と六ペンス』は、画家ポール・ゴーギャンをモデルに書かれた
【鉱物言葉集】種村季弘「石の夢あるいは木内石亭」より石に関する言葉石の夢を見た。時は寛保元年(1741)、正月18日夜のことである。夢のなかで市中を通りすぎて、ある古鉄店の前にさしかかった。店先に青々とした葡萄の実が糸で吊り下げてある。近づいて見ると葡萄の実と見えたのはじつは石だった。葡萄石。値段をきくとべらぼうに安い。かねて念願の葡萄石を手に入れて、してやったりとばかりほくそえむ。そこで目がさめた。夢だったのだ。種村季弘著「石の夢あるいは木内石亭」(
【鉱物言葉集】片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』より石に関する言葉ああ、これが自分の知っているアキだったのだ。他愛のない日記を交換しているアキ、僕のことを幼なじみのように「朔ちゃん」と呼ぶアキ。いつも身近すぎて、そのためにかえって透明な存在だった彼女が、いま大人になりかけた一人の女として立っていた。まるで机の上に放り出しておいた鉱物の結晶が、眺める角度によって、突然美しい光彩を発しはじめたかのようだった。片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』(小学館文庫)『世界の中心で、愛をさ
【鉱物言葉集】千住博『日本画を描く悦び』より石に関する言葉岩絵の具…今私たちの使っている岩絵の具は、少なくとも約46億年前に衝突した小惑片そのものです。(中略)したがって、足もとの小石を見て、「なんだ、こんな石ころ」と思うのは、ちょっと待ってほしいと思います。なぜなら、私たちの目の前に現れた、角の取れた丸い小さな石ころというのは、いろいろあって約45億年前に地球が誕生して以来、気の遠くなるような間、雨に打たれたり、風に吹かれたり、川に流されたり、海で洗われたりした存在だから
又々お久しぶりの記事になってしまいました😅しかも今回はちょいスピとも神社仏閣参拝とも関係がないという😅というのも、実は昔集めていた鉱物標本の数々をそろそろ終活断捨離しようと考えていて、ならせめてその前に写真に撮ってその美しさを残しておきたい…というのを、もうず〜〜っと前から考えていたのですが😅今春になってやっとその気になったと😅で、思い立ったが吉日とばかり、勢いでXの鉱物専用アカウントを作ったんですが😄そこでふと思ったのが、そういえばこのジャンルには石好きさん、鉱物好きさんが結構
【鉱物言葉集】北園克衛「夜のバガテル」より石に関する言葉夜のバガテルこの夜のなかにひとつの風と風の谷間をすぎていくこの僕の黄金を囲繞する暗黒のアブソリュウト消えていく水と瑪瑙とそしてあの針のなかの火の颶風羽毛よそれはただそれまで北園克衛「夜のバガテル」(『北園克衛全詩集』p.541〜542)※バガテル=フランス語で「ささやかなもの」「小品」という意味。夜を小さく折りたたんだような詩。ひとつひとつの断片が集められ、夜は濃くなって
【鉱物言葉集】周木律『眼球堂の殺人~TheBook~』より石に関する言葉まだら窪地の内面を埋め尽くす滑らかな白い材質。(略)その表面には、灰色や黒の特徴的な斑模様が、うっすらと見て取れる。これは、大理石だ。大理石が、この巨大な窪地の内側にびっしりと張られているのだ。目を細めつつ、藍子は心の中で呟く―――要するにこれは、大理石でできた巨大な「白い器」なのだと。周木律『眼球堂の殺人~TheBook~』(講談社文庫)物語の舞台となるのは、天才建築家・轟木煬が設計し
【鉱物言葉集】ディック・フランシス『大穴』より石に関する言葉石は餌なのだ。斑岩を下において別の石を取り上げた。卵を四角に削ったくらいの小さなもので、美しく、ガラスのように透明であった。ラベルには「水晶」と記してあるだけだった。ディック・フランシス『大穴』(菊池光訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、p.27)主人公・シッド・ハレーは元一流騎手。大怪我で騎手生命を絶たれ、調査会社に勤めていた。騎手だったころの情熱を持てず、だらだらと仕事をしていたが、ある日撃たれて負傷する。そ
【鉱物言葉集】霜月流『遊郭島心中譚』より石に関する言葉長屋のそこかしこに並べられた石ころ衆は、もはや溢れんばかりになっている。肌身離さず持ち歩いている小箱にも、宝物のあめじすとを取り囲むようにして、たくさんの石ころがひしめいていた。霜月流『遊郭島心中譚』(講談社、p.20)幕末の横浜を舞台にした物語『遊郭島心中譚』には石を愛する町娘・伊佐が登場する。幼いころ、石屋でもらった「あめじすと」。それが、伊佐と石との出会いだった。店主は光る塊を一つ手に取り、駆け
【鉱物言葉集】宮沢賢治「暁穹への嫉妬」より石に関する言葉薔薇輝石や雪のエッセンスを集めてひかりけだかくかゞやきながらその清麗なサファイア風の惑星を溶かさうとするあけがたのそら宮沢賢治「暁穹への嫉妬」より一部抜粋(『春と修羅第二集』青空文庫)宮沢賢治は、明けてゆく空の色をピンク系統の鉱物「薔薇輝石」で表現している。そこに「雪のエッセンス」が混じる。まるで夜明けの空が、理科室のビーカーの中で調合されているようだ。そしてその出来上がった光が、「サファイア風の惑星」
【鉱物言葉集】エドガー・アラン・ポー「アッシャー家の崩壊」より石に関する言葉ビアズリー『アッシャー家の崩壊』の挿絵(WikimediaCommons)…しかし、彼の持論が(さきほども少々は言ったように)父祖伝来の館の黒ずんだ石材に関わっていたのだとは言える。石を見れば知覚に達したことがよくわかる、と彼は考えた。エドガー・アラン・ポー「アッシャー家の崩壊」(『アッシャー家の崩壊/黄金虫』小川高義【訳】、光文社古典新訳文庫)『アッシャー家の崩壊』は、ポーの代表的ゴシック
【鉱物言葉集】薄田泣菫「石を愛するもの」より石に関する言葉米芾(米元章)の姿とされる図(WikimediaCommons)『どうです。こんな石を手に入れてみれば、誰だつて愛さないわけに往かないぢやありませか。』薄田泣菫著「石を愛するもの」(青空文庫)この随筆には、宋代に実在した書家・米元章の石への深い愛が描かれている。彼は石をまるで兄弟のように扱い、昼も夜も石を集めては愛でる。役所の仕事はそっちのけであった。引用は、そんな彼に上役・楊次公がチクリと言
【鉱物言葉集】西脇順三郎の詩より石に関する言葉むらさき水晶恋情の化石か西脇順三郎著『西脇順三郎全集第1巻』(p278)私は紫水晶が好きである。紫の複雑な濃淡を眺めていると、なぜか秘密めいた気分になるのだ。この詩を読むと、紫水晶に触れたら忘れていた過去の恋がよみがえるかも…?と思う。けれど、「そんなこともあったなあ」と思い出の1ページをめくるだけ。恋の記憶は、もう化石のように固まっている。あの瞬間の私はもういないが、紫水晶のなかに恋の足跡を探してみたく
【鉱物言葉集】遠藤周作『深い河』より石に関する言葉「塚田さん、石の話をしてくれました」とガストンは嬉しそうに語った。「石の話」「塚田さん、川に行って石を探しました。富士山の形をした石」「この外人に盆石の話ばしとった。盆石のごと風流なもんは、異人さんにわかるまいね」と塚川も下血の不安を忘れたように答え、気をほっとさせた。遠藤周作『深い河』(講談社文庫)遠藤周作『深い河』は、人生の痛みや葛藤を抱えた日本人たちが、インドの聖なるガンジス河を訪れる群像劇である。引用は、イン
【鉱物言葉集】ジェローム・K・ジェローム『怠惰について』より石に関する言葉わたしは3週間も貯めこんだ精力で石と向き合い、老人が1日かけてやっていた以上の量を、ものの20分でやり遂げたが、それで老人が気を悪くするようなこともなかった。ジェローム・K・ジェローム『怠惰について』(5分文庫)『怠惰について』は、「怠け者」を自称する著者が、怠惰について語る随筆である。彼は言う。「真の怠け者」はめったにいない、と。彼によれば、怠惰とは単なるサボりではなく、むしろ多忙である者だ
【鉱物言葉集】長田弘「海辺にて」より石に関する言葉空には空のことば。雲には雲のことば。水には水のことば。砂には砂のことば。石には石のことば。草には草のことば。貝殻には貝殻のことば。漂着物には漂着物のことば。(略)目に見えるすべては、世界のことばだ。長田弘「海辺にて」より一部抜粋(『長田弘全集』みすず書房)この詩は海辺を舞台に、世界そのものの在り方に耳を澄ましている。空や雲や砂、貝殻や石――物言わぬものたちの「ことば」。それぞれが沈黙を保ちながら、何かをそっと
【鉱物言葉集】バルザック『グランド・ブルテーシュ奇譚』より石に関する言葉地面はいつもじめじめしていた。わが物顔に闊歩するトカゲやマムシ、カエルに気をつけなくてはいけなかったし、なによりもぞっとする冷気を恐れてはならなかった。というのも、そこにしばらくいると、ドン・ジュアンの首をつかんだ石の騎士の手のように、肩のあたりに氷のマントをかけられるような気がしてくるのだ。バルザック『グランド・ブルテーシュ奇譚』(宮下志朗訳光文社古典新訳文庫)物語の舞台は、フランスの町外れ
【鉱物言葉集】枡野俊明『仕事も人生もうまくいく整える力』より石に関する言葉心を池、悩みを静かな水面に投げ入れる小石にたとえると、悩んでいるときは波紋が広がっている状態です。それをなんとかなくそうと手を入れると、また新たな波紋ができます。そのようにして悩みは広がっていくのです。それでも何もしなければ、やがて静かな水面が戻ってきます。枡野俊明『仕事も人生もうまくいく整える力』悩みや不安があるとき、そのことばかり考えてしまう。どうにかしようとするほど、悩みが深刻になるこ
【鉱物言葉集】バード・ベイラー『すべてのひとに石がひつよう』より石に関する言葉神奈川県大磯町こゆるぎの浜すべてのひとに石がひとつひつよう。(中略)どんな石でもいいのではない。私が言っているのは特別な石。あなたが自分で見つけていつまでも永遠に大切にできるような石バード・ベイラー著ピーター・パーナル画『すべてのひとに石がひつよう』(河出書房新社)この絵本には、「特別な石」を見つけるためのルールが書かれている。たとえば、こんなルール。大きすぎず、小
【鉱物言葉集】有島武郎「惜しみなく愛は奪う」より石に関する言葉外界の刺戟をそのまま受け入れる生活を仮りに習性的生活(habituallife)と呼ぶ。それは石の生活と同様の生活だ。石は外界の刺戟なしには永久に一所にあって、永い間の中にただ滅して行く。石の方から外界に対して働きかける場合は絶無だ。有島武郎「惜しみなく愛は奪う」より(『有島武郎全集』所収、芙蓉文庫)毎日、同じことの繰り返し。いつも同じ順番で支度をして、同じ道を通り、同じ反応を返す。そんな生活は、
【鉱物言葉集】与謝野晶子「朝晴雪」より石に関する言葉女達の踏む所に紅水晶の色の香水光の如くに降り注ぎ、雪の上に一すぢ春の路は虹の如くほのぼのとして現れぬ。与謝野晶子「朝晴雪」より一部抜粋(『与謝野晶子全集』芙蓉文庫、所収)春へ向かう季節を思わせる与謝野晶子の詩。抜粋部分は、雪の上を軽やかに進む女たちの行進の情景である。風に逆らう「髪」や「槍の穂のように伸びた両手」、「軽やかに雪を踏む足取り」など、彼女たちは「理想」や「愛」を象徴しているかのよう。その足元に