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電車に乗っている間、たいていの人がスマホで何かを見ています。昔は新聞や雑誌(マンガ含む)を読んでいる人が多かったのですが、今ではさっぱり見かけません(駅の「新聞・雑誌」用のゴミ箱もカラのことが多い)。スマホで何を見ているのか観察していると、少し前はLINEやTwitterといった文字中心のSNSが多かった気がするのですが、今はInstagram(画像)、さらにYouTube(動画)のSNSに移行しています。通信事情がよくなったため、いつでもどこでも動画にアクセスできるのです。広報活動にも動
菊地臣一福島県立医科大学前理事長兼学長の「専門家から見れば噴飯もの」という発言で物議を醸してしまいましたが、元福島県立医科大学の村上道夫准教授らは、子どもの甲状腺がんの過剰診断(無症状のうちに発見されなければ、生涯症状を出したり生命に影響を及ぼしたりすることのなかったがんを見つけること)による害を4つ指摘しています。1.小児がんを経験した人は、身体的な負担だけでなく、就職や結婚などに際し、心理的・社会的な不利益を被る。2.過剰診断を防ぐことができなかった医療従事者は罪悪感に苦しむ。3.
菊地臣一福島県立医科大学前理事長兼学長の「専門家から見れば噴飯もの」という発言で物議を醸してしまいましたが、元福島県立医科大学の村上道夫准教授らは、子どもの甲状腺がんの過剰診断(無症状のうちに発見されなければ、生涯症状を出したり生命に影響を及ぼしたりすることのなかったがんを見つけること)による害を4つ指摘しています。1.小児がんを経験した人は、身体的な負担だけでなく、就職や結婚などに際し、心理的・社会的な不利益を被る。2.過剰診断を防ぐことができなかった医療従事者は罪悪感に苦しむ。3.過剰
今朝の日経の投書欄で「日本ではがん検診によるがん死亡率の低下は報告されていない」と、日本のがん検診の問題点がズバッと指摘されていました(日経2022年6月14日)。確かに外国の検証結果は報告されています(そして有効と認められたものが推奨されている)が、日本では聞いたことがありません。投稿者は弘前大の松坂先生です。弘前(青森県)と聞いて、長年がん検診の研究をしておられる斎藤先生の力のこもった投書(日経2019年4月9日)を思い出しました。この投書で知ったのですが、厚労省「がん検診の利益・不利
菊地臣一福島県立医科大学前理事長兼学長の「専門家から見れば噴飯もの」という発言で物議を醸しましたが、元福島県立医科大学の村上道夫准教授らは、子どもの甲状腺がんの過剰診断(無症状のうちに発見されなければ、生涯症状を出したり生命に影響を及ぼしたりすることのなかったがんを見つけること)による害を4つ指摘しています。1.小児がんを経験した人は、身体的な負担だけでなく、就職や結婚などに際し、心理的・社会的な不利益を被る。2.過剰診断を防ぐことができなかった医療従事者は罪悪感に苦しむ。3.過剰診断が起
読者の方から教えていただいたブログです。リブログするとめんどいことになるかもしれないので、URLで紹介します。『発達障害が見逃されるという人達』みなさまこんばんは発達障害が見逃される、気づかれなかった、などと言っている人達は、まるで自分達は臨床能力が高く専門知識が高いかのように自画自賛して、発達障…ameblo.jp大人になってから、発達障害と診断されなおされている事例が多いことに憤慨されているようです。大人になってからの症状は、発達障害が見逃されていたわけではな
日本内分泌外科学会誌が福島県での甲状腺検査を特集していました(2022年第39巻1号)。以前のブログ(くすり×リテラシー2022年3月8日、5月10日)で紹介した論文(内分泌外会誌.2021;38(4):265-8)の筆頭著者でもある病理医の坂本先生が、病理診断について解説していました(内分泌外会誌.2022;39:23-7.)。それによると、2021年6月30日までに、細胞診で「悪性ないし悪性の疑い」とされた266人中、222人が手術を受けました。その結果、乳頭がん218人、
福島県の「県民健康調査」検討委員会(第44回)が5月13日に開催され(資料一式)、東京医療保健大学の明石先生が、「UNSCEAR2020報告書」(くすり×リテラシー2021年3月10日)の説明をされました(資料1pdf、福島県県民健康調査YouTube2022年5月13日16分あたりから)。報告書は多くの研究を検討した上で、「被ばくによって引き起こされる甲状腺癌の識別可能な過剰は、30歳または40歳まで、または生涯にわたって可能性が低い」(スライド13)とし、県民健康調査で多数の甲状腺癌
過剰診断の定義に関する病理医の独自の見解(くすり×リテラシー2022年3月8日)について、昨年の過剰診断国際(オンライン)シンポでお世話になった(くすり×リテラシー2021年10月9日)若年型甲状腺癌研究会(JCJTC)が見解を公表していました(JCJTC2022年4月16日)。見解は、過剰診断という語を誤診の意味で使っている病理医がいるのは確かだが、国際的には(病理医も含めて)疫学的な意味で使っているとした上で、少なくとも「過剰診断を「病理学的な誤診」の意味で使っているとの注釈をつけるべ
▼本日限定!ブログスタンプあなたもスタンプをGETしよう色々誤解を招きかねないので控えていたのですが私は日常の当たり前の話題が苦手なのです。コメントにも窮してしまうのです。実は60年近い人生で床屋さんに行ったのは15回もないと思います。美容院なんてモチロン1度もナッシングです。最後に行ったのは昭和61年です。色々あってメンドーになったのですw幼いときの記憶は定かでないですが少なくとも小学入学以降風邪で病院に行ったことも一度もありません。若いときは毎年冬場
このところ、新しい、あるいは知らなかった情報は(TVではなく)Twitterから得ることが多いのですが、これもその一つ。福島県の県民健康調査を担当している病理医が、過剰診断(くすり×リテラシー2021年2月17日、3月18日、10月9日、2022年1月21日)の定義について書いている論文(内分泌外会誌.2021;38(4):265-8)です。驚いたのが、病理医にとって過剰診断は「良性病変を癌と診断する様な誤診を示す場合のみに用いている」という事実。えっ、そうだったんですか?筆者は、
東日本大震災での原発事故の影響で甲状腺がんになったとして、17~27歳の男女6人が東電を提訴すると報道されました(朝日2022年1月19日)。記事によると、甲状腺がんの発症について住民が訴えを起こすのは初めてで、27日に提訴する運びとのことです。時間的経過としては確かに、原発事故→スクリーニング検査(県民健康調査)→甲状腺がん発見→甲状腺切除です。だからといって、原発事故(に伴う放射線被ばく)が各人の甲状腺がんの原因、言い換えれば被ばくと発がんの間に因果関係があることの証明にはなりません。
私はてっきり、専門医に診断されたことで、自分がADHDであることが公然と証明されたと思っていました。言わば、科学的にお墨付きがなされたと思い込んでいました。それが全く違うということを私に気付かせたのは以下の本です。発達障害のウソ――専門家、製薬会社、マスコミの罪を問う(扶桑社新書)|米田倫康|本|通販|Amazon以前の私であれば、間違いなく読んで激怒していたことと思います。おそらく、大人の発達障害とされる当事者が読めば、大半は怒り出すことでしょう。しかし、それは
主治医は人当たりの良いやさしい人でした。比較的話も聞いてくれました。私が感じていた生きづらさの原因を見つけてくれた恩人だと思ってもいました。しかし、それは幻想だったのです。私はてっきり発達障害の診断は科学的だと思っていました。専門家である医師が診断したということは、間違いなく私が大人のADHDであったと証明されたのだと思い込んでいました。でも、どうやらいい加減な専門家もいるということを知ったのは、この榊原先生の記事です。これが幻想を解くきっかけでした。何か変だよ、日本の発達
ADHDと診断されたことで納得と安堵していた時期が自分にもありました。大人の発達障害が世間に認識されるにつれ、生きづらさが解消されると期待を抱いたこともありました。しかし、次第にその診断や主治医の対応に疑問を抱くようになり、その診断自体が詐欺行為だと確信するに至りました。
「過剰診断(overdiagnosis)」がPubMedのMeSHタームになりました(BMJ.2021;375:n2854)。overdiagnosisは「発見されなかったとしてもその人に害を及ぼすことはなかったであろう病気や異常な状態のレッテルを貼ること、普通の生活体験を医学的に解釈(medicalize)して新たな診断を作り出すこと、あるいは、結果が改善されたという証拠がないのに閾値を下げたり基準を広げたりして既存の診断を拡大することである。過剰診断によって、身体的、心理的、または
今日のZoom(第74回メディアドクター研究会)で、少人数に分かれてのワーク(ディスカッション)のときに、各グループにGoogleドキュメントを配布して議論の内容を記録してもらったのですが、これはとても便利でした。あらかじめホストが各グループ用のGoogleドキュメントを作っておいて、それを各グループのメンバーが共有すると、メンバー皆が書き込むことができます。そして、メンバーの一人がZoomで画面共有すれば、書かれていることをリアルタイムで見ながらディスカッションができます。さらに、そのG
今の”訳のわからない”パンデミック騒ぎの前から、時々外来に真面目な顔してやってくる人たちがいました。”先生、診断書書いてください”。僕は脳と脊椎が専門なので、”差し当たり”その観点から診察して、特に大きな異常はなく安心してください、と告げると、どこに行ってもそう言われます、でもどこかに異常があるはず。内臓は全て検査しました、”残りの”神経を徹底的に調べてください。”ま、ここで反論したくても我慢して、一応、MRI”は”撮ります。ほんとはこれも過剰診療。異常ないことを確認し、詳細に画像見せ