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こんにちはこちらの続きです。『東京ディズニーリゾート/2泊3日の夢の国へ~ランド編~』こんにちは去る10月、まだまだ暑さ厳しい中(マジで蒸し暑かった💦)、コンサートのついでに行ったランド(約5時間)で撃沈し、不完全燃焼のまま帰路につきました(…ameblo.jp2日目はシーです。ミラコスタの外観(ディズニーリゾートライン側)朝食を食べたレストラン「オチェーアノ(イタリア語で"海")」のクリスマスツリー🎄ディズニーホテルの宿泊者特典、ハッピーエント
夜です。「ねえテリィ、初めて逢った時のことを憶えてる?」キャンディは上目遣いに夫を見つめた。「勿論。憶えているさ」テリィの脳裡に、船上での出逢いが鮮烈に蘇る。「あれは強烈だった」「強烈ですって?」キャンディは眉を吊り上げた。「その言葉、そっくりそのままお返しするわ」「あの頃に比べたら、随分薄くなったんじゃないか」テリュースは、妻の柔らかい桃色の頬に触れる。「もう、そばかすの中に顔がある、なんて言えないな」「テリィ!思い出させないでっ」「そんなに膨れる
こんにちは去る10月、まだまだ暑さ厳しい中(マジで蒸し暑かった💦)、コンサートのついでに行ったランド(約5時間)で撃沈し、不完全燃焼のまま帰路につきました(ついでに行く場所ではないと思い知る)。しばらくは「もう疲れた、当分いいや」と思っていたのですが、お一人様ディズニーのYouTubeを観ている(未練があるということじゃ)うちに、もう一度行きたい、リベンジしたい欲がむくむくと。そして、約1ヶ月かけて計画し、念入りに下調べし(Dオタ系YouTubeを観まくり)、満を持して、行ってきま
「月が滑り落ちてきそう」上弦の月を見上げて、キャンディが言った。テリュース・グレアムは、地上に向かって星の河を緩やかに前進する舟を想像した。薄いグリーンの夜着が淡い光に透けている。その面積が徐々に大きくなる。「カーテンを閉めてくれ」──錯覚だ。「何故?」彼女が振り向く。「こんなに綺麗なのに」「君を攫われそうで、怖い」「……え?」訝しげに微笑む顔。「テリィったら想像力が豊かなのね……きゃッ」テリィは、彼女の両手をシーツに拘束する。「怒ったの?冗談よ
先ずは、主演二人による告知SSからご覧くださいこれまで数多の〖シチュおま(シチューよりお前が食べたい)〗シーンを書き散らかしてきたけれど飽きないなぁ…と思いながら今回も書きました♡アパートの入口でコートについた雪を払い落とすと、俺は階段を駆け上がり、玄関のドアノブに手をかけた。カチャリ、と軽い音とともにドアが開く。俺は溜息をついた。また鍵をかけていない。無用心だから一人の時は必ずかけろと口を酸っぱくして言っているのに。女ひとりで国境を越えてくる度胸はあるくせに、どこ
愛している、とは言ってくれなかった。けれど、私を見据えるその目は確かに「愛している」と訴えかけていた。だけど、どうすることもできなかった。私も、彼も……。私と彼は、幼い頃から、十分世間擦れするほどの厳しい現実を泳いできたつもりだった。それでもまだ私たちは若かった。若過ぎて、未熟だった。もっと上手く立ち回れば良かったのか。もっと狡く擦り抜ければ……。薄紙一枚の正しさが私と彼を引き離す。泳ぎたいのに泳げない。水を掻く前に、みるみる水面
声が融けてゆく……ちろちろと命が尽きる火のなかに、夜から朝への息継ぎの間に。ふぅわりと、白と、透明いろの、中間の空気を纏まとい、ひちゃりと、人と、人形の、あわいの淡いかたち、やわらかく、搦みつく、夜。ゆぅるりと、俺と、お前の、透き間を埋める、生ぬるい、風。喘鳴ぜいぜいと、獣が、天使を、追い詰める、唸り。「獣?貴方が?」全然怖くないわという微笑。「試
水彩の涙なら、いつか溶けるだろう。彼が彼女と、出逢えた刹那とき──人間には二種類ある。大雑把で限定的な分け方をすればの話だが。躰の成長と共に分別がついていく者と、いつまでも子供の心のままの者。キャンディだって、流石にこの歳になって嬉々として木登りをしたりはしない。ごく稀に見事な枝振りの樹を見つけると(昔取った何とやらで)、躰が疼き、ふらふらっと引き寄せられそうになる。しかし。──先ず、あの枝を右手で摑んで、それからあそこの窪みに左足を……。
聖者と天使なんて最高の相性じゃないかと思っていたのは僕だけで、彼女は安穏な地を捨て、高い雪壁の向こうへ行ってしまった──。神々が足並み揃えて降臨した──ような名前。といえば聞こえが良いが、不本意なことに、実生活ではよく揶揄からかいの対象になった。ファーストネーム、ミドルネーム、ラストネームを口にすると、生徒どころか教師にさえ、十中八九失笑される。酷い時には爆笑だ。自己紹介は憂鬱だった。どうせ名前負けだよ。下級の神が雁首揃えてやってきたとでも思ってくれ。なんて不貞腐れた
運命の糸は──再び二人を手繰り寄せる。俺の腕の中で、彼女の躰は強張り、小刻みに震えていた。「寒いのか?キャンディ」「ううん……違うの」掠れた声が答える。俺は、儚げな白い裸体を抱き締めた。「ぁ」と、あえかな声が洩れる。「貴方の肌……、温かい」痛みに耐え、歯を食い縛り、「テ、リィ……」それでも、「ん……っ!」細い腕は俺にしがみつき、背中を捕えて離さない。彼女は拒んでいなかった。躰は十分受け入れようとしてくれている。ただ……、「ご
「誕生日おめでとう──キャンディ」今では夫となったあの人が言った。私の名前に殊更力を込めて。いや、心を込めて……だろうか。「ありがとう」だから私も、その想いの丈を何倍にもして、あの人に返す。「……テリィ」「どうしてかな……?名前を呼ばれただけなのに、凄くどきどきするよ」彼は一旦、ソファから腰を浮かせ、「その二つのエメラルドに、何か魔法をかけたのかい?」私の瞳を見つめて囁く。吐息がかかるほど近づいて。そんなことをされたら、私の方がどきどきしてしまう。テ
「ねえ、私の好きな数字はね……」そう言って、キャンディは三つの数字をテリィに告げた。一月だというのに良く晴れた暖かい日だった。幾何の授業中、窓際の席でキャンディは必死に眠気と戦っていた。午後の陽射しが彼女の頭と顔を直撃し、昼食後の満腹感とダブル効果で、幾度となく、ぐらぐらと首が折れかける。(脳みそが溶けそうだわ……)キャンディは真剣な表情で前方を直視しているクラスメイトたちを感心するように眺めた。(みんな、よく平気ね)少しでも気を紛らわせようと、欠伸を堪えなが
「文庫ページメーカー」で、『翼を広げて①』のなかから、テリィの手紙と小説の一部を背景を変えて作成してみました。テリィの手紙★背景①『翼を広げて①』★背景②テリィの手紙★背景➂イラスト(配置上、「T・G」がどうやってもテリィの顔にかかるため、別枠にしました)文庫ページメーカーテキストを文庫ふうにレイアウトsscard.monokakitools.netにほんブログ村
「おはようございまぁす」背後から、拍子抜けするほど呑気な寝惚け声が聞こえた。しかし、テリィにとっては、それはまさしく天使の声であった。「どうしたの?テリィ。なんだか顔が強張っているみたい」座ったまま微動だにしない夫を、半分だけ開いた緑の眼でキャンディが見つめる。「いや……おはよう、キャンディ」テリィは妻の姿だけを視野に収めようと、無理に首だけを回転させた。ぐき……っ。「いててて……ッ!」「ちょっと!大丈夫?テリィ」キャンディは慌ててテリィのもとへ走り寄る。
夕焼けのような朝もやだった。まさかそんなに寝過ごしたのかとテリィは一瞬ひやりとするが、ベッドサイドテーブルの時計を確認して安堵する。カーテンを開けたまま愛を交わし合い、閉めるのを失念して眠ってしまったようだ。──星たちに抱かれながら、貴方に抱かれたいの……。(そうだ……あの言葉にやられたんだった)意識的なのか、それとも夢現の境にいるのか、ごく稀に心臓を撃ち抜くような台詞を彼女は囁く。(まったく……あれが天性なのだとしたら、俺は到底太刀打ちできない)テリュース・グレアム
一晩中……彼は私を抱く。季節の移ろいを感じると。水仙の蕾が綻び、向日葵が空に笑い、りんどうが夏を乗り越え、クリスマスローズが馨る神聖な夜に。何があなたをそんなに不安にさせるの?尋ねてはみたけれど、彼はただ黙って息つく間もないほど私を貪り、私の名を呼び、私に溺れ……一晩中──泣いた夜も確かにあった。拭っても拭っても、夜が、悲しみの扉を叩く。あの慟哭が嘘のように、不思議なくらい、今は心が凪いでいる。耳のあわいを通り過ぎる微風。そう思ったら
『LePrisme~ル・プリスム~』お陰さまで完売しましたご購入された方、到着までもうしばらくお待ちください。(キャラクタシールで封がしてあったらアタリです)18時販売開始から約2時間30分、最後の一冊が売れました。オンリーイベントよりは持ったものの、予想よりも早かったです。しばらくボーっとしておりました。早速リクエストメールが届いており、感謝の気持ちでいっぱいです。今回限り……の気持ちが早くも揺らいでいます。もう少し考える時間をいただけたら幸
こんばんは大変お待たせいたしました。『LePrisme~ル・プリスム~』明日、9月27日(土)18時より、BOOTHにて販売開始いたします夏のオンリーイベントで手に取れなかった方、メンバーのイベントドタバタ顛末記を読み、ご興味を持たれた方、再販は今回限り。より一層多くの方とのご縁が広がりますようにhttps://sachi-booth.booth.pm/items/7398812※販売開始後に表示されます。【注】BOOTHを利用するには、pi
道は交わる。其処に光が射す限り──階段を下りると誰もいなかった。気が緩んだのか、大きな欠伸が出てしまう。その時、後ろから、くすっと空気の漏れる音が聞こえた。思わず口を手で塞ぐ。それから、おずおずと振り返った。「夕べの雷で眠れませんでした?」Aubergeオーベルジュのオーナーが笑いを堪えて言う。(あぁ……)キャンディは息を飲み込んだ。「い、いえ……その……」まさか寝不足の理由をありのまま告げるわけにもいかず、キャンディは赤面して口籠る。「本当に
※夜這い星……流れ星の異名。二週間はちょうどいい……と、唐突にテリィが言った。「あの時は無我夢中で余裕が無かった。その上、十年間待たされた」「やめて、テリィ」キャンディは身を躱そうとする。「そんなことをして、いったい何の意味があるって言うの?」「意味がないことをする──それが休暇の、いや、人生の醍醐味だと思わないか?キャンディ」「意味が分からないわ」「分かるよ、すぐに……」テリィが耳元に息を吹きかけるように囁くと、途端に腕の中の彼女の力が抜けていく。もう
Afterallthatwe'vebeenthrough(僕たちには色々あったけど)Iwillmakeituptoyou(きっと埋め合わせをする)Ipromiseto(約束する)Andafterallthat'sbeensaidanddone(結局のところ)You'rejustapartofmeIcan'tletgo(君は僕の一部なんだ離れられないよ)Couldn'tstandtobekeptaway(一
袋詰め終わった。明日、倉庫へ発送。(まだ先は長い)クリスタルパックの空気が上手く抜けなくてどうしても膨らんでしまう~とぼやいたら、「袋の角をチョンと切るといいよ」と教えてもらう。スッキリ~世の中にはまだ知らないことがたくさんあるなぁ。にほんブログ村
「それで──ニューヨークへはいつ来られる?」その台詞は、仕事も何もかも捨ててついて来い──と同義だった。テリュースは煙草に火をつける。「仕事の引き継ぎと挨拶が済んだら──」にも拘わらず、まるで用意していたかのようにキャンディは即答した。「その日の夜行に飛び乗るわ」煙草を持ったまま、テリィは黙った。「この一週間がなかったら、迷わずついていったかも」今日はその最後の夜である。これ以上休暇は延ばせない──公演に穴をあけてしまう──ぎりぎりの。「でも、やっぱりそれは不
私は死ぬまで自分のことが嫌いだろう。彼女にしてきた数々の嘘や隠匿。彼に課している悔やんでも悔やみ切れない仕打ちと足枷。最期まで自分を嫌いなまま、私は死んでいくのだろう……。一緒に暮らし始めて半年を過ぎても、テリィは私を抱かなかった。理由は知っている。口にしたくもないけれど。それでも辛抱強く待っていれば、いつしか彼を苛さいなんでいた恋慕は淡々しく風化して、懐かしい思い出となって、誰よりも傍にいる私を見つけてくれると思っていた。キャンディではなく、私を。
──好きなやつはいるのか?──ええ、いるわ。この中に。ふたりしかいないピアノ館で、背中を向けたまま彼女は言った。余りにも唐突で、呼吸が止まる。(……まいったな)俺を遣り込められる人間は、後にも先にも君だけだ。部屋の中は、あっという間に彼女の匂いでいっぱいになった。足元がぐらりと揺れる。俺はよろめいた振りをして、よろめいた振りをして……、君が振り向く。手を後ろで組みながら。はにかんだような笑みを湛えて。「ここも世界の一部、でしょ?」(ああ……)今日は、ど
シルヴァー、あなたがほしい。あなたがほしい。これはみんなあなたのせいよ。けれどあなたを責めるわけにはいかないわ。あなたにとっては、わたしなんか存在していないもの。(生きた肉の感触はもしかしてあなたにはぞっとするものだったのじゃない?)でも、あなたといっしょにいたわたしはきれいだった。あなたがいっしょにいたひと晩と何時間か。わたしはきれいだった。前には決してそうではなかったのに。【TheSilverMetalLover(銀色の恋人):TanithLee】翌朝、雪は止
こんにちは皆さま大変お待たせしております。メンバーがほぼ通販初心者のため、前回、再販決定の記事を上げた直後に問題発生すったもんだ話し合いの末、ようやく今ここ【現在鋭意印刷中】(※印刷発注担当ぴちょんさん)BOOTHによる発送代行を利用するため、本が出来上がってからが長いです。販売担当の私のもとに印刷所から本が届いた後、一冊ずつ袋詰めしてBOOTH倉庫へ発送。(我が家へメンバーを招集するわけにもいかず)一人で①倉庫へ発送②倉庫へ到着③商品の検品④商品の梱包
昨日まで……いや十年の間、独りで眠りについていたのが嘘のような夜が明けた。がっしりとした大胸筋は隙間なく背中に重なり、同様に、発達した二本の上腕二頭筋に雁字搦めにされている。(わ、私ったら、ここは病院じゃないのよ……)キャンディは、今の状況にまるで相応しくない、色気も何もない専門用語を思い浮かべた自分に呆れ果てた。それにしても──(テリィは、こんなに逞しかったかしら?十年前は……)十年も経っていれば変わっているのは当然だ。十代から二十代──青年期における身体的成長は女
昨日は、【秘密の薔薇の庭】によるアンソロ本『LePrisme~ル・プリスム~』の再販告知に多くの反応をいただきありがとうございました。大変申し訳ないのですが、諸事情により訂正箇所が発生したので、一度記事を下げさせていただきます。再販を心待ちにしてくださっていたのに、誠に申し訳ありません。通販は行いますのでご安心ください。後日、改めて投稿しますので今しばらくお待ちいただけたら幸いです。よろしくお願いいたします<(__)>
生きていてもしかたがない……。あの不幸な事故で、一度は、彼女は奈落の底に突き落とされた。──生きていて!スザナ!けれども。あの言葉で、一転、幸福を攫つかみ取ったのだ、と彼女は確信した。(これで彼は私のもの、永遠に……。私の……テリィ)「こんな中途半端な状態をいつまで続けるつもりなの?スザナ」何十回目かの痺れを切らした母親が刺々しい声で詰問した。「ママ……先生の前よ」母親が場所をわきまえないのはいつものことだ。「関係ありません。大事なこと