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寒くなりましたねぇ~。今日、通販でロングダウンコートをポチってしまいました。さて、昨日・今日の2日でこちらの本を読み終えました。東京都同情塔[九段理江]楽天市場2023年度の第170回芥川賞受賞作品です。市川沙央さんの「ハンチバック」以来、芥川賞作品にはノーチェックでした。読もうと思ったのはこちらの記事を読んだからザハ・ハディドの《新国立競技場》が建っていたらどうなっていたのか?建築家・永山祐子と芥川賞作家・九段理江が建築と人の関わりを語る|対談・鼎
文章が癖があってムズイ。けど描いてるのは好奇心旺盛な向学心のある青年が不思議なもの、未知なるもの異端とされるもの等を解明しようと旅に出るお話。旅の途中で立ち寄った村で錬金術師と出会い両性具有者と出会う。この異端二人組が村人からリンチを受け死刑になるのを見て中断していた旅を続けるべく村を去る。その旅の思い出を僧侶となってから振り返る、振り返りながら異端という理由で犯罪を犯してる訳じゃないのに吊し上げられ八つ裂きにあって惨殺された彼等を自分と重ねる、というお話。つまりそんな捻ったお
はぁ?って感じで…カミュの「異邦人」がアップデートされた感じかなぁ。現代人って多かれ少なかれ実存感が希薄、昔に比べて生存に余裕が生まれ余計なことを考える余裕が生まれたからだろうけど。有事を体験すると凪の状態の有難さが身に沁みてそんな贅沢な状態には陥らない。けどベースが贅沢ではあってもそれは選択肢のない世界に生まれ落ちた訳で、その人に基本的な責任がある訳じゃなし、不幸な状況ではある。実存感の希薄さは客観的には不幸に陥り易い。本人的には自覚がないから不幸ともいえないかも。仮に死刑になっても
よく知ってる人、近しい存在で知ってる人。の筈が全然知らなかった、この人どんな人だったんだろう?って後で思い返すことがある。近しく接していれば居るほど、その時は疑問に感じない。でもある時知らない顔を垣間見てしまう。ってかこの人のこと何も知らないってことに気がついてしまう。自分は身内の遺品を整理してる時に思いかけないものを見てえっ?この人こんなものに興味あったの?って驚いたり。彼女の仲良くしてた人達彼女のお友達から生前の思い出話を聞いて意外な一面を知り、改めて何も知らなかっ
面白かった。主人公は結合双生児の杏と瞬。でもどういう状態で精神、心、頭脳が分離独立してるのか特に双頭じゃない場合謎は多い。自分と他者の違い、区切りって何?物理的肉体的に共有してる杏と瞬に凝縮されて突き詰められてる「我々の問題」。それだけじゃない、胎児内胎児が駄目出しじゃん?って感じで出てくる。濃い絆。濃い繋がりの存在が2種、自と他の存在について突き詰めて考える作品。作者のインタビューも見応えあるし、他の作品も読んでみたい。沢山書評動画はあったけどこれは↓いいんでね?って感じだった。作
1991年、芥川賞受賞作。小鳥が果実をついばむ、微笑ましい表紙絵と題名から想像するのは、妊娠・出産を経て、生まれてくる子への愛情や夫婦愛・家族愛などですが、真逆でした。奇妙で、かなり大きなインパクトのある、異色な作品です。主人公の「わたし」は姉・義兄との三人暮らしの女子大学生。両親を早くに病気でなくした後、姉妹ふたりで生きてきて、義兄を迎えました。義兄はおとなしめの歯科技師です。12月に姉の妊娠がわかってから8月の出産まで、姉の様子が妹「わたし」の日記風に描かれます。「わた
芥川賞受賞作ということで手にとってみた。感想は、特にないlol短編が2本、理由はおそらく短すぎlolそれぞれ短すぎだから2冊でやっと売り物になる1冊分の分量になったって感じ??もう1つのお話はギリでお見合いをしたが見合い相手がくだらなかったんで途中棄権(笑)中途退場してしてしまったってギリが立たない、どうやって謝ろうとダチとお飲みながら愚痴ってる話。飄々と微妙に面白い味が隠れてるような、いないような??クセは強くないけどこの独特のペーストに嵌る人もいるでしょう。デジタル遺産、これ
最近、日本の小説が海外でけっこう人気を博していますとか。早速、人気がある作品を読んでみました。たとえば村田沙耶香さんの芥川賞受賞作の『コンビニ人間』。以来、コンビニに対する見方がガラッと変わりましたよ。コンビニって、工夫とアイデアの宝庫なのですね。柚木麻子さんの『BUTTER』も。これは全世界で100万部突破しましたとか。新潮文庫の紙カバーが日本版と英国版のリバーシブルになっているのが目から鱗が落ちる感じで。日本の小説の人気はどこにあるの?と思いましたけど、日本人って日
松永K三蔵著『バリ山行』。芥川賞受賞作。転職して2年の波多は、会社の飲み会などには全く参加しないスタイルを通していた。だが、ある時、山に誘われ登ってみることに。山を登りつめたときの爽快感も悪くないと、そのまま会社の同僚達とたびたび行くようになる。そんな時、会社の中でも異質な存在の妻鹿(めが)さんが、バリ(バリエーションルート)をしてると知り、興味を抱く。田舎育ちの私は、子供の頃、学校の遠足や親戚達と、よく登山したり、渓谷を歩いたりしていました。低山ばっかりですが。なので、そんな山
久しぶりの読書おいしいごはんが食べられますように(講談社文庫)Amazon(アマゾン)初読み作家さんほわんと優しい感じのタイトルなのに内容はもやもや&後味悪い系短いので、サクッと読める系だけど、最初の方はちょいちょい視点がかわるのでちょっと読みにくかったかな。会社に『あ~こんな社員いるわ』っていう感じの登場人物達。読み終わったあとモヤモヤ感が残るけれど、なかなか共感できる所が多くて面白かった私も芦川さんみたいな女大嫌い。繁忙期で忙しいのに、頭痛が
11月5日(水)朝吹真理子さんの「きことわ」を読みました📚芥川賞受賞作です✨25年の時を経て再開する2人の女性の物語です。夢と現実が錯綜し雨がよく降ります💦長文かと思うと突然句点で止まる。評価が分かれる作品だと思いました。
ご訪問ありがとうございます。うしずのです。今回は小説「ハンチバック」の感想を書かせて頂きます。背骨が右肺を圧迫する程、湾曲してしまうミオチュブラー・ミオパチーという病にかかっている重度障害者の女性が主人公の小説です。「ハンチバック」市川沙央文藝春秋弱者である事を武器に変えていて著者の方は強かだなと思いました。露悪的というか、悪ぶっている様な内容は「障害者=かわいそうな人」と思われないためなのかなと思います。かわいそうと思うってちょっと馬鹿にしている所があ
今日は読書です。本日はこちらの本。コンビニ人間(文春文庫)Amazon(アマゾン)『コンビニ人間』村田沙耶香文春文庫古倉恵子は小さい頃から変わった人間だった。公園で遊んでる時小鳥の死骸をみつけたお友達は泣きながらお墓を作ってあげようと言ってるのを、恵子は小鳥を手に持ち母親に今晩のおかずにしよう。焼き鳥にしてたべようという。小学校でクラスの男子が喧嘩して、誰かが止めてと言ったら、恵子はスコップを持ってきて男子の頭をなぐる。クラス担任の若い女性教師がヒステリッ
第161回芥川賞受賞作“今村ワールド”なるほど。文庫本で読みました。収録されていた受賞記念エッセイが面白かったです。
自分は100%自分なのだろうかこの物語は、哲学的でもあり宗教的でもある。それは、主人公の生い立ちや境遇から、生と死についての答えを求めようとしたからだ。どのような境遇かはここでは語れない。この本を読み始めて少ししたところで、違和感や混乱を感じるだろう。頭に浮かんだことを文字で起こすなら「あれ?」「???」だろう。おそらく一度はページを後戻りするだろう。その感覚こそ、この物語にとって不可欠な要素なのだ。その違和感や混乱が、主人公の境遇について深く考える導線となる。私
第169回芥川賞(2023年上期)受賞作。そもそも純文学は苦手なので敬遠してきたけど、縁あって本作を手にした。重度障害者で人工呼吸器が手放せない医療的ケア者の作者が健常者優位主義の社会、その社会を築いている健常者の思考に猛烈な異議を突き付ける。作者曰く「プロテストノベル」ということだ。きっかけは朝日新聞に載った作者の寄稿。同社が毎年開催している国際会議の昨年のテーマが共生だったにもかかわらず、会議の企画内容や登壇者の人選、事務局の態勢など全てで作者のような障害者が視野に入っていないとして、
◆読書記録No.13◆コンビニ店員の時だけ私は普通の人で世界の歯車になれるコンビニ人間/村田沙耶香(文春文庫)第155回芥川賞受賞作。古倉恵子は36歳未婚女性で、コンビニでアルバイトをして18年になる。日々、コンビニ店員として「いらっしゃいませ!」と声を張り上げ、コンビニを清潔に保ち、コンビニ食を食べ、コンビニの音を想いながら眠りにつき、コンビニで働く夢を見る。全ては、“普通の人間”として、“世界の歯車”になるため…。ある日、彼女が働くコンビニに、婚活目的の男性・白
鈴木結生『ゲーテはすべてを言った』(2024)を読みました。第172回芥川賞受賞作朝日新聞出版最新刊行物:書籍:ゲーテはすべてを言った高名なゲーテ学者、博把統一は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。ティー・バッグのタグに書かれたその言葉を求めて、膨大な原典を読み漁り、...publications.asahi.comゲーテはすべてを言った鈴木結生著ISBN:9784022520395定価:1760円(税込)発売日:2025年1月15日四六判
図書館で借りた本の中に他の人が借りた時の貸出票が挟まってあり最近読む本に迷っていたのでこの人と同じ本を読んでみよう(誰か知らないけど)と思い読んでみた本が絲山秋子さんの「沖で待つ」芥川賞受賞作とのことでちょっと難しい内容なのかもと思ってたのですが読んでみるとサクサクと進む進むいろんな意見があると思いますが私は面白かったですタイトルだけを見るとちょっと年寄り向け?(じゃぁピッタリじゃん)な感じがしたのですが私にはピッタリでした(作家さんと同世代です)本
お疲れさまです、こんばんは。今日は「読書感想文」を書こうと思います。1日1分間、毎日インプットの時間を設けておりまして。キリのいいところまで読むので1分間より長くなることが多いんですが先日まで毎日読んでいた、若竹千佐子さんの芥川賞受賞作『おらおらでひとりいぐも』を読了しました。おらおらでひとりいぐも(河出文庫)Amazon(アマゾン)ドイツでも文学賞を受賞されたと知った……確か令和4年か。令和3年ですかね?購入して、積読しておりました。いや、若干メンタルがやられていた
今回の芥川賞は候補作なしでしたが、前回の芥川賞受賞作である「DTOPIA」を読みました。芥川賞受賞作は、「コンビニ人間」「むらさきのスカートの女」「おいしいごはんが食べられますように」に続いて4作目です。DTOPIA[安堂ホセ]楽天市場${EVENT_LABEL_01_TEXT}楽天市場で詳細を見る${EVENT_LABEL_02_TEXT}Amazon(アマゾン)で詳細を見る恋愛リアリティショー「DTOPIA」新シリーズの舞台はボラ・ボラ島。ミスユニバー
『乳と卵』川上未映子文春文庫2022年第19刷2007年下期の第138回芥川賞受賞作です。選考委員がどのように評価したかを読むと、逆にその委員たちの、ことばや小説に対する考えが垣間見えて面白い、で、選評もちょっと覗いてみました。慎ちゃんが認めなかろうと、私は面白く読みました。図書館には単行本もあったのですが、文庫本を見つけたので解説に期待して借りました。でも、解説はなかった!ザンネン。文庫は2010年第1刷で、ずいぶん版を重ねています。表紙からしてなかなかイン
まかななこ様、いつもありがとうございます!昨日は彼岸明けでしたね。『土曜日の首掻きにくる曼珠沙華』(;´Д`)ヒィィィィィィー!今日は土曜日、坪内稔典さんの句に((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルしてしまう……!山口百恵曼珠沙華(マンジュシャカ)歌詞&動画視聴-歌ネット山口百恵の「曼珠沙華(マンジュシャカ)」動画視聴ページです。歌詞と動画を見ることができます。(歌いだし)涙にならない悲しみのある事を歌ネットは無料の歌詞検索サービスです。share.goo
永遠子は夢をみる。貴子は夢をみない。から始まる、2011年、芥川賞受賞作。一気に読み終えました。こんなに美しい日本語を読んだのは本当に久しぶりです。執筆当時はまだ新鋭作家だったのに、既に文豪の域に達している文章だと思いました。貴子(きこ)と永遠子(とわこ)で「きことわ」。25年前の葉山での記憶。別荘主の娘、貴子当時8歳→33歳管理人の娘、永遠子当時15歳→40歳毎年夏になると二人はまるで仲の良い姉妹のように遊び耽ります。貴子の母が早逝して、貴
イキって本を読んでみようと思い124冊目に入りました。今回読んでみたのは「乳と卵」(川上未映子作)。牛乳と卵…?ミルクセーキの材料みたいなタイトルですね……。どんな内容なのか全然想像がつきません。芥川賞受賞作らしいですよ。いったいどんな話なんでしょうか?それでは感想を書き散らかしていこうと思います。適当なあらすじ「乳と卵」東京に住む『わたし』のもとに、シングルマザーの姉が娘を連れてやってくる。ホステスをしている姉の巻子は豊胸手術をすることを考えていて、そのために東京に来たと
こんばんは~日が短くなってきましたが、昼間はまだまだ猛暑です~さてさて、読んだ小説の事を~朝比奈秋さんの「サンショウウオの四十九日」~芥川賞受賞作で、元医師の作家さん~結合双生児の姉妹が主人公、1つの体に2つの人格~語り手が姉妹で章ごとでなく、突然入れ替わり~読んでいくと、姉か妹か遅れて理解できる感じ~文章自体は読みやすいのですが~いろいろと理解するのが大変でした~芥川賞なので、純文学というのでしょうか~朝比奈さんの他の小
■「スクラップ・アンド・ビルド」50代男性へのおすすめ度★★★☆☆←50代男性が読むと新しい発見があるはず■あらすじ内容紹介(「BOOK」データベースより)「早う死にたか」毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。日々の筋トレ、転職活動。肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して…。閉塞感の中に可笑しみ漂う、新しい家族小説の誕生!第153回芥川賞受賞作。■キーワード高齢者介護、再就職
■「ニムロッド」50代男性へのおすすめ度☆☆☆☆☆←50代男性は読まなくていい■あらすじ内容紹介(「BOOK」データベースより)それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。あらゆるものが情報化する不穏な社会をどう生きるか。新時代の仮想通貨(ビットコイン)小説!第160回芥川賞受賞!■キーワード駄目な飛行機■感想・ごろりとここにあるだけの小説つまらなくて、途中からとばしとばし。3分の2くらいまではちゃんと読んだんだけど、何のワクワクもないし、
イキって本を読んでみようと思い98冊目に入りました。今回読んでみたのは「コンビニ人間」(村田沙耶香作)。コンビニで働いてみたい!小学生の頃からコンビニのレジの人に憧れてました。でも最近のコンビニはやることが多すぎるので、マルチタスクができないアホの私は雇ってもらえないかもしれません…荷物も送れるし公共料金の支払いもできます。そのうえキャッシュレス決済のアプリだけで何個種類あんねんって感じです。大変そうですね。それでは感想を書き散らかしていこうと思います。適当なあらすじコンビ
純文学、大衆文学の違いというものがわからないので調べてみたら、どうやら芥川賞受賞作は純文学らしい。そういうわけで芥川賞受賞作を数作読んで見た。自分の心には刺さらなかった。読んで見た結果、作品全ての主人公はクズだった。芥川賞を取るには主人公はクズでは無いといけないらしい。純文学を調べている内に純文学を説明している人は「純文学って意味なし、落ちなしの作品でしょ」と良く聞かれるらしい。そう言われた説明者は苦笑いするか、切れるかの2通りだったので多分図星なのだろう。芥川賞を取るには主人公は