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「よく読みなさい。」「よく考えなさい。」「ちゃんとやりなさい。」こんなことを他人から言われたら、いい感じはしません。よく読んでいない。よく考えていない。ちゃんとやっていない。ということ、そして、それらが「できることなのにやっていない。」ことが前提になっているわけですから。つまり、そのような指摘を他人から受けていることになります。気分がよくなくなるのも無理はない。昨日、おそらくいろいろなことが重なったせいで、日中かなり気分がよくありませんでし
前回の続き。自分にあてはまらない考えを支持する内容を考える練習です。試験問題を処理する際、マーカーや3色や4色のボールペンを使う受験者がいます。一方で、鉛筆(シャープペン)のみの受験者もいる。あなたもどちらかでしょう。仮に前者(使う派)だとしましょう。それなりの理由があると思います。説明して、と言われればいくつも理由をあげることができるでしょう。では、「鉛筆(シャープペン)以外は使わない派」になり、それを支持する内容を考えてみましょう。使わない派
2次試験では出題者の意図を読み、それに沿った解答を再現することが求められます。つまり、“自分(受験者)の考え“ではなく、“相手(出題者)の考え“で解答を組み立てる。この難しさは、他人の考えであることにあります。しかし、それだけではありません。自分と違う考えであること。(すべて違うわけではありませんが)他人であっても、自分と同じ考えなら、解答しやすいです。自分と違うと、よく知っている相手であっても、理解できない、同意できない。そうなりやすいです
2次対策で磨きをかける“対比“。自分で比較対象を作り出して比べる技です。何年も教えているので、すっかり癖になっているというか、試験と無関係な場面でもやってしまいます。昨日、ピアノのレッスン前にジュンク堂(本屋)に寄りました。何冊か「これいいかも」と思いました。その際、「本を買う」は「本を買わない」と比較しているのか?という疑問が生じました。買う←→買わない買うの反対としては、買う←→売るもあるわけですが、この場合はあてはまりません。(ブ
政治家やお役所関連の皆さんのコメントに、「スピード感をもってしっかりと対処したい。」というのがあります。“しっかりと“もうんざりですが、“スピード感“も相当怪しい。2次対策をやっているので、すぐに対比するわけです。“感“を削除したらどうなるのか?(ついでに、“しっかりと“も)「スピードをもって対処したい。」こちらになると、「スピードって具体的にどれくらい?」「どれくらいの速さ?」というツッコミが生じる可能性が出てきます。一方、「スピー
あなたが、少し離れたところにいる知り合いに、「それ取って」と言ったとします。その知り合いの対応として望ましいのはどれでしょう?あ何もしない。い「どれ?」っと質問する。う“それ“じゃないものを渡す。え「ちょっと待って」と対応を保留する。お「自分でとりなよ」と断る。あなたとしては、どれも望ましくないですね。5つとも、“それ“があなたに渡ってきませんから。もし採点するなら、❌をつけるでしょう。指示に従ってくれないから。適切に応答してくれないから。
今日は、午前中に2次対策のガイダンスの収録をします。TACのカリキュラムの紹介がメインです。カリキュラムを見ると、インプットとアウトプットという印がついていることに気づきます。たとえば、合格要件講義インプット実力養成演習アウトプットという具合。講義は視聴するのでインプット。演習は答案を作成し提出するのでアウトプット。カリキュラムじゃなくても、知識をインプットする(詰め込む)とか、問題を使ってアウトプットしてみる、といった使い方をします。この表
「目から鱗が落ちる」ということは、鱗(ウロコ)がついていることが前提。滅多に鱗が落ちないのは、鱗の存在に気づかないせいでしょう。聖書だと鱗どころか、自分の目に丸太が入っていることになっています。丸太が入っていて、鱗がついていれば、ろくに見えません。気づく能力を発揮するには、よく見ることより、自分を整えることが必要なようです。自分は目(だけ)で見ているのではなく、脳(頭と心)で見ているわけですから。見たいものを見る。見えるものを見る。見たいもの
問題文を解釈する。この場合の解釈は、問題文の意味を考えるとか、出題者の意図を捉える、といったことです。2次試験の難しいところのひとつでもあります。困ったことに、自分の解釈が合っているのかどうかがわかりにくい。少なくとも、解釈した時点では。解釈できないわけではない。解釈できる。困るのは、解釈が妥当ではないものだとしても、気づきにくいこと。たとえば、「どの商品を販売するか、答えよ。」という問題指示があったとして、どう解釈しますか?これを
事例において、共有化は簡単です。「共有化する。」と書けばいい。たとえば、「営業担当者間で顧客情報を共有する。」ただし、これが成り立つためには、前提があります。【前提】すべての営業担当者は同様に顧客情報を扱うことができること。端的にいえば、営業活動が同様にできる状態。営業部の大半が新人で営業活動がまともにできないのであれば、情報があっても使えません。つまり、情報はあっても共有はできない。この場合、情報共有とともに別の対応策が必要となります。
2次試験の事例においては、“共有(化)“は望ましいことの一つです。経営理念であったり、顧客情報であったり、設計情報であったり。R7の事例2では、経営者がヒアリングした顧客の不安(心の状態)を蓄積し、それを従業員と共有することで従業員も利用可能にし、“心もほぐす“というB社の強みを全員が活かせるようにする、というかたちで出題されていました。顧客の不安は、情報といえば情報です。しかし、名前、住所、年齢、性別、利用開始日、・・・といったものとは異なります。“心
今年もあと半月ほどで終了です。どんな1年だったでしょう?2次試験を受験した方は、その対策、試験当日、いまを含めたその後・・・とかなり2次試験関連のことが大きな位置付けになっていると思います。2次試験に振り回された年?2次試験で大変だった年?2次試験で充実した年?はっきりしない場合、どうするか?“比較対象を作る“そういえば、今年は、比較対象をたくさん作り出した年でもあったはずです。(対策をまともにやっていれば)「2次試験の受験がない2025年だった
来期の講義の収録が今月からスタートするので、準備を進めています。昨日は、2次試験対策のカリキュラムの最初となる合格要件講義のアウトラインを考えていました。学習経験者向けコースですから、「2次試験のことをある程度知っている受講生」が前提になります。“ある程度“というのは、受験経験がある方もいれば、多少2次対策をやった程度の方もいるという意味です。試験対策は、受験者と試験の関係を変えていくことですから、講師の方も、“ある程度“しか知りません。試験のことは詳しくても、個々の
前回、努力という言葉が嫌いだったという話をしました。その理由の一つは、「やりたいわけではないけれどやる」という困難なことにチャレンジする、みたいな雰囲気を漂わせているから。やりたいことをただ興味にまかせてガンガンやっていても、努力とは呼ばない。やりたくはないけど、今後のために重要だからやる、やり続けることが努力。この考えだと、いまはちっとも楽しくないことで埋まってしまう。いまは常に今後(目標)のための犠牲になる。というわけで、個人的には、“目標“という言葉も
【努力】目標を実現するために、心や身体を使ってつとめること。子供のころから、”努力”という言葉が苦手というか、嫌いでした。いまはそうでもないですが、好んで使うことはありません。辞書的な意味では、「やりたいわけではないけどやる」感がはっきりしませんが、実際の使用では、ありますよね。言い方を変えると、「好きなことをやる」「やりたいことをやる」場面では、努力という表現を使わない。だから、「自分では努力しているつもりはない。」とか、「努力を努力と思っていて
あなたは、職場の同僚や後輩、あるいは知人から、相談を受けました。「診断士の取得をしようと思うのだけど、どう思う?」さて、この相談にどう対応します?すぐに“答え“ようとしてはいけませんね。(ドキッとしました?)上記の相談を2次試験問題風に変換すると、こんな感じになります。「相談者は、診断士の取得を前向きに検討している。これについて100字以内で助言せよ。」問の内容はともかく、問題文(指示)ですから、要求を具体化し、着眼点を設定しますね。
“あなた(受験者)と試験のよい関係づくりをお手伝い“これだと、安っぽい恋愛コンサルタントのようです。でも、まあ、資格試験対策の予備校ってそういうことなのだと思います。少なくとも、試験については詳しいだろう。それに、講師本人も試験を受けて合格したわけだし、受験者をたくさん相手にしているのだから、よく知っているのだろう。このような期待はしますよね。自分もそのような考えでTACを利用しました。いちいち試験のこと調べたり分析する手間を省きたかったし、「何をど
試験対策は、「受験者と試験の関係を変えていくこと」です。受験者は合格しやすい関係をつくりたい。ここでは単に”いい関係”と呼ぶことにしましょう。試験対策における関係の特徴は、“いい関係”にするために一方の当事者である試験の側は何もしないことです。よくも悪くも受験者に特別な感情はもっていないし、はたらきかけることもできません。”いい関係”にしたければ、受験者側が関係を変える必要があります。相当ぶっきらぼうな相手の好みを知り、それに対応することが求められます。
完全な道は、それを選ぼうとする者にとってのみ険しい。好き嫌いをしなければ、すべてが明らかになるだろう。髪の毛一本分の区別でも天と地は分かたれる。真理をはっきりと知りたければ、反対も賛成もしてはならない。「賛成」と「反対」の争いは、最悪の心の病だ。『信心銘』僧燦長ったらしい引用になりました。しかもかなり大袈裟な印象を受けます。でも、まあ、わかります。反対、賛成の手前に評価があるわけです。評価は理解が前提。平たく言えば、「よく知りもし
1日のブログでも取り上げたR7の事例2の第2問関連の記述「B社の基本施術コースは30分で4,000円、60分で8,000円である。」これがもし以下のような示し方だったら?「B社の基本施術コースは30分で4,000円である。」“基本施術コース“という同じサービス名ですし、60分だと価格が安くなるわけでもなし。単純に30分のサービスを2回利用するのも同じですから、こちらのように30分のコースだけでもいいように思います。だとしたら、どうして60分コースも示したのか
アップが遅くなりました。朝方までずっと眠れず、4時過ぎに起きようとして、そこから爆睡し、7時半に目が覚めました。こちらに戻ってもう何日も経つのに、時差ボケが続いているのか?それとも単にボケているのか?とにかく、びっくりしました。そしていまこうしてブログ書いているわけですが、目覚めてから、頭の中で生じている声は、「ゆっくりでいい。」この「ゆっくり」は、単にスピードをあらわしているわけではありません。質的なことというか、態度的なことです。
メッセージは問いかけである、という話をしてきました。試験の問題本文は、特定の問題の根拠か、事例を肉付けするための記述のどちらかです。前者は解答に使用するわけですから、メッセージを的確に読み取ることが求められます。たとえば、令和7年度の事例2では、次の一文がありました。B社の基本施術コースは30分で4,000円、60分で8,000円である。このメッセージは、どんな問いかけをしているのでしょう?B社の基本施術コースは30分で4,000円、60分で8,000円
「すべてのメッセージは問いかけである」これが前回のメッセージでした。このメッセージの自分としての解釈は、「そういうふうに取り扱っているか?」という問いかけです。前回、試験の問題指示もメッセージだから、問いかけとして扱う話をしました。では、受験者の解答は?これもメッセージです。職業柄、多くの方たちの解答に接してきました。解答をすべてメッセージとして扱っているか?問いかけとして扱っているか?特別意識はしていませんでしたし、とても“すべ
疑問文ばかりが問いかけなのではない。すべてのメッセージが問いかけなのである。『レトリック認識』佐藤信夫著昨日読んでいた本からの引用です。この文章もメッセージですから、“問いかけ“になっている、ということになります。どのような問いかけに変換されました?変換は、文章と読んだ自分との間で生じます。よって、人によって異なるし、同じ人でも状況により異なる。感覚的にもっとも多そうなのは、変換されず、何も生じない。問いかけにならないとそれはメッセージではない。
「手伝おうか?」「ありがとう。お願いします。」前回、このやりとりが、もっとも印象に残っているという話をしました。考えてみると、「手伝おうか?」「ありがとう。でも、だいじょうぶ。」となっていたかもしれない。というより、そっちになっていた確率の方が高いような気がします。でも、そうはならなかった。タイミング、相手との距離、相手とこちらの状況、といったことが少しでも違っていたら、「手伝おうか?」「ありがとう。でも、だいじょうぶ。」になってい
東京戻ってまいりました。今回、最も印象に残っているのは、“Youneedhelp?””Yes!Thankyou.”のやりとりです。最終日、空港まで地下鉄を利用しました。リスボンの地下鉄の駅で、エレベータが故障中だったので、スーツケースを2つと他の荷物とともに階段を降りようとしていた時のやりとりです。通りすがりの方で、素早く声をかけ、こちらの返事を確認すると、スーツケース1つを軽々と階段下まで運んでくれました。こちらがあらためて、お礼を言う間
自分は、ずいぶん前に診断士取得をしました。取得後、診断士の資格取得の講師を仕事として長いことやっています。問診断士の取得を他人におすすめするか?どの程度?仮にこのように問われたら、答えはどうなるか?「もちろんです。10段階で言えば10!」ということにはなりません。前々回、前回と店の評価を話をしましたが、店を探す状況や期待していることの違いはあるにせよ、“店を探している“という点は共通の土台です。外食しようとしていない人に、「あの店は4.8
前回、店の評価の話をしました。コメントもありますから、数値だけ、ということはないわけです。それでも、数値は目立つ。4.5だと候補になるけれど、3.1だとスルーする可能性が高い。評価は、期待とのギャップです。何をどう期待するかは、人それぞれ。同じ人でも、状況により異なる。(時間がない場合、大人数の場合など)。さらに、利用客がすべて評価するとは限らないし、利用客以外が評価している可能性もある。こういうことは誰もがわかっている。気づいているけれども、目
目標設定をして、取り組む。確かに、明確な目標があったほうがないより進めやすい。目標を達成したら、達成感、満足感が得られる。でも、それも一瞬なので、次の目標を設定する。店の評価って何?知らないところで、食べたり飲んだりする場合、ネットで店を調べますね。評価も気にする。3.2と4.4と4.7だと、3.2の店は、「ちょっとまずいところがあるのかも?」という印象になります。評価3.2が意味することは何?「3.2の店」。もともとは、個々人の主
事例1や事例3では、事例企業の課題の診断と助言が求められます。事例2も全体が売り上げの維持・拡大という課題への対応の助言と言えます。事例4も財務的な課題への対応がテーマです。事例企業には課題がある。余地がある。試験問題の処理としては、そういう前提というか見方になります。しかし、現実の企業として考えた場合、「課題など気にしている状況ではない」というところがたくさんあります。課題がある、というとまずい印象になります。しかし、それは一面的というか、はっき