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「不安製造機が停止した日」第一章世界が同じ話しかしなくなった朝その頃、世界は一つの話題しか口にしなくなっていた。朝のテレビも、昼のワイドショーも、夜のニュースも、同じ単語を、少しずつ言い換えながら流している。私はそれを、流し台の前で聞いていた。蛇口から出る水の音のほうが、よほど現実味があった。「毎日、新型ウイルスの話ばっかりですね」隣の部屋から、あの人——私が心の中で〈師匠〉と呼んでいる人の声がした。「予防とか行動制限とか、そういうの以外に、私たちにできることってないんで
★書き上げた非公開短編説のあらすじを紹介したいと思います。《ミルキーウェイって、何色?~原稿用紙30枚》書き出し※♪さよならが言えないで何処までも歩いたね、この歌を歌っていた弘毅は、きっと今年も約束の場所に来ることはないだろう。沙羅は今年も独りで卒業した高校の文化祭に来ていた。4年前沙羅が見つめている体育館のステージで、弘毅がギターを弾き語りしながら歌った曲だった。弘毅がこの歌を選曲したのは、吉田拓郎が鹿児島出身だったからだった。正直4年前沙羅と恋人同士とクラスの中でも公認だった弘毅
それでも結論は一緒で、容易に虚しさに決別することは出来なかった。それほど夢を手放したのと引き換えに背負い込んだ虚しさは、その取扱いに高校生だった本間は本当に苦労した。勿論そんな内面的なことなど口にしないだけなのかもしれないが、本間から見ると夢を手放した子供たちはあっけらかんと直ぐに次の目標に向かって元気よく歩み始めているように見えた。何も強制的に虚しさを感じなければならないなんて言うつもりも無いが、虚しさとどう対峙するべきか考える絶好の機会だろうと本間は思う。本間は時間が掛かったが、虚しさを自
打ち込んだ介入式が、敵の構築した完璧な幾何学へ亀裂を広げていく。狂った因果のベクトルが失速し、空間を侵食していた歪みが自壊を始めた。論理の破綻を前に、私の口元に一筋の冷徹な笑みが浮かぶ。傲慢な計算に溺れた覇者よ。数学の深淵は、お前の想像よりも遥かに深い。私は解放する。脳内に保持していた極限の魔術数理、超越数の展開式を。因果律の逆写像を描きだし、敵の放った魔力をそのまま牙へと変える。打ち込まれた楔を起点として、時空の特異点を敵の座標系に生成した。防御のフェーズは終わった。ここからは、
どこから来たのだろう。雨上がりの教室、僕以外に誰も居ない夕暮れの教室。「な、なんですか?」少女はそう言って、困った表情を浮かべていた。見覚えのない制服を身にまとったその体は、打たれたであろう雨でずぶ濡れになっている。なんですかって、それはこっちのセリフだ。でもどうせこれは夢だろう、そうに違いない。だからわざわざ聞くこともないだろう。そんなことを思いながらも、滴る水で足元に水たまりができている少女を見て見ぬふりすることが出来なかった。仕方無く、なにか体を拭くも
https://note.com/sunmoonearth/n/n7e796cf08599灼熱の甲子園(1分間ショートショート)|SHEDSHED(シェッドシェッド)夏の甲子園、決勝戦。3ー0で帝東高校リード、9回裏二死満塁、アル・ムスリム学院の攻撃。ラマダーン(断食月)で、日没まで飲食できないアル・ムスリム学院のナインは、脱水症状を引き起こし、ベースを踏む足元すらおぼつかない。しかし、肩にデッドボールを受けた三番打者ハミルは、目には目をの精神(?)からか、日頃、移民に向けられる不
「きょうからこの人がお前の母親だ。仲良くするように」智志の父親、大山はいう。「そんなの納得できない!」いきなりの言葉に、智志は反発する。「ゴチャゴチャいうな。お前はオレのいうとおりにすればいいんだ」大山は高慢にいい放つ。あいだに立った理恵子は、うつむき加減にたたずんでいた。「チッ!」智志は舌打ちをして、リビングから出る。「コラ!どこへ行くんだ」「部屋に行くんだよ」「まだ、紹介は終わっていない」「オヤジがなんといおうと、オレは認めないからな!」智志はそのまま
新しい電子書籍を出版しました!『違うから、好きになった』――五十代、初めて恋をした著者:学舟新しい電子書籍を出版しました。今回の作品は、五十代になって初めて恋をする二人の物語です。五十三歳の修司。五十一歳の真由美。二人とも、これまで恋愛経験がありませんでした。ある街歩きイベントで知り合った二人は、性格も考え方も正反対。修司は待ち合わせの十五分前に来る几帳面な人。真由美は時間ぎりぎりに走ってきて、「間に合いましたよね?」と笑う人。普通なら「合わない」はずな
皆さん、こんばんは。峯山正士(みねやままさし)です。いつもブログを読んでいただき、そして温かい応援を本当にありがとうございます。僕の公式ホームページや各種リンクはちょこちょこ更新しているのですが、「最近、峯山はどんな活動をしているの?」と思ってくださる方に向けて、今回は直近のクリエイティブ活動や日々の変化をギュッとまとめてお届けしたいと思います。少し長くなりますが、僕の「今」が詰まった内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いいただけると嬉しいです。📘1.執筆活動:新しい物語
♡五つ目の愛の物語♡金色の午後みんな金色に光ってる!陽子ちゃんと愛ちゃんとさとみ先生が金色に輝いていた午後。毎月第2、第4土曜日の午後1時半から、学びっこの学習会。学びっこの学習会には、小学校4年生から中学3年生までのお友達が来ます。色々あって学校に行けない子、日系2世や3世や4世の子で、日本語がほとんど話せない子、お父さんがいなかったり、お母さんがいなかったり、お父さんもお母
みなさん、こんばんは🌟婚活パーティーが当選しました初参加なので、心配でたまりませんとりあえず、頑張って来ます昨日は連勤明けで、帰宅後ご飯を食べた後の記憶が2時間くらいありませんでしたまさかの爆睡してたみたいです明日からまた連勤なので、すでにヘロヘロですが頑張って参ります初めてシャカシャカレジンを作ってみましたもっと色々なシャカシャカに挑戦してみたいなと思いますそれでは、またお会いしましょうみなさんが幸せでありますようにー是非遊びに来てくださいね♡minneゆるイラ
NaNa(長門美侑)のブログにお越しいただきありがとうございます。外の世界が荒れていても、心の中には必ずやわらかな場所があるそう信じて。心の中の優しい風強い日差しや激しい風雨が私の大切なものたちを奪っていく。こんなときは誰かの心をほどくやわらかな風や誰かをあたためる日だまりが私たちの心の中に確かにあることを思い出してみよう<前回の短文次回の短文>恋愛妄想短文、もし気に
短編小説「楽園」のストーリーボード、10/1に最終回を公開します。ストーリーボードについてはこちら。●モンタージュ大きなフキのある場所。ホロンがまわりのフキの葉を鉈で刈り、ミメルに渡す。ミメルが葉を重ねて雨が降ってもしのげるテントを作る。ホロンが今度は野イチゴを刈る。テントの前で来た方を見ているミメル。その後ろにホロンが来る。テントの中で野イチゴを食べるふたり。●月すっかり日は落ちている。●フキのテントの中落葉で寝床を作っているふ
夕顔の花と静かな約束焼き魚の香ばしい余韻に浸っていると、庭の垣根のあたりから、かすかに甘い香りが漂ってきた。「葵君、見てごらん。花が開いたよ」青葉さんがランタンの光をそっと向けると、そこには大ぶりの真っ白な花が、ぽっかりと暗闇の中に浮かび上がるように咲いていた。「夕顔……?」「そう。昼間は固く蕾を閉じているのに、夜になるとこうして静かに白い花を咲かせるの。神条さんが『夜の川べりを照らす灯りみたいだ』って、とても大切に育てていたのよ」月光とランタンの優しい光を浴びて咲く夕顔は
すがすがしかくなるものか猛暑後の雨の降る日の更に翌朝絵は原画をAIで補正現代短歌、一行詩かつぶやきみたいなものですが、漫画ぽいイラストをつけています。萌短歌、オタク短歌みたいで申し訳ないです。・・・・・・・・・・今まで書いたもの、いつか漫画の原作にできればと思います・・・・・・・・・・・・・入選、佳作は本文が掲載されました。選外佳作は投稿者の名前が載ります。書下ろしはアメブロに掲載するために創作したものです。作品右横年月日はブログ掲載時期。・・・・・・
二杯の紅茶と、ささやかな告白私たちは、言葉にして何かを口にすることはなかった。どうやってそうなったのかと尋ねる人たちに説明するのが難しいのは、まさにその点だ。私たちが「何か」になることを決めた会話などなかった。宣言する瞬間もなければ、どちらかが相手を見つめて「これは単なる偶然以上のものだと思う」と告げるような夜もなかった。それは季節の移ろいのように訪れた。あまりに緩やかで、気づかないうちに過ぎてしまうような変化。ある日ふと周りを見渡すと、世界は以前とは全く違うものになっていて、その転換点とな
坂道の多い小さな街の路地裏に、こねこのルタが住んでいました。ルタは胸のなかに伝えたい気持ちがたくさんあるのに、どうしても上手な声が出せません。嬉しいときも、悲しいときも、声をだそうとすると喉がキュッと縮んでしまい、漏れるのはかすかな吐息だけ。「ルタは何を考えているか分からないね」ほかの野良猫たちが楽しそうにおしゃべりしながら魚をもらっているときも、ルタは遠くの屋根の上から、ただじっとみんなを見つめることしかできませんでした。伝えられないもどかしさと孤独で、ルタの心はいつも冷たく縮こ
★書き上げた非公開短編説のあらすじを紹介したいと思います。《永遠のチャイルドフッド・フレンド~原稿用紙30枚》書き出し※長い高校3年生の夏休みが終わろうとしていた。中学から大学まで一貫教育の女子高へ通っていた莉乃は、この夏休みの間一歩も自分の部屋から出ることが出来なかった。理由は明らかだった。莉乃は夏休み前大好きだった祖母を老衰で見送っていた。それまで身近な人が亡くなることのなかった莉乃にとって、祖母の死に関する葬儀等へ参加は初めての経験だった。莉乃が自分の気持ちを上手にコントロール
それを守らなかった場合には、最悪日常生活に支障が出るほどの障害を背負い込む危険があるとのことだった。生まれて初めて高校生になって自分の将来についてサッカーを軸にした進路を思い描いた途端、本間はその夢を手放さなければならなくなった。いっそのことあの時サッカーと決別しておけば、その後の中途半端なサッカーとの関係性が続くことも無かった。本間は激しい練習が出来なくなった後もサッカー部に在籍した。高校2年生から卒業までの2年間、本間はずっと練習のサポートなど裏方の用事全般に取り組んだ。結果的に高校時代
台所の蛍光灯は、点けてすぐ何度か明滅してから白く安定する。俺はその明滅を、薬を飲む前の合図のように待っている。電気をつけ、コップを出し、薬を並べ、酒を注ぐ。順番は決まっている。変えると何か起こる気がするからだ。シートを押すと、プチ、と音がする。飲む前の薬には、飲んだあとより存在感がある。酒の量は見なくてもわかる。多いか少ないかは、翌朝の身体の重さで答え合わせをする。水で飲めばいいことは知っている。わかっていることと、やめられることは別の場所にある。酒がない夜は眠れない。
「虚数の覇者」が仕掛けたトラップが、私の周囲の空間を侵食し始める。大気が歪み、多次元幾何学の反転により次元の位相がズれを起こす。魔力密度は極限値に達し、接触した物質をことごとく崩壊させていた。しかし、私の鼓動に乱れはない。眼前の脅威を冷徹な眼差しで観察する。敵が構築した式は完璧に見えたが、論理の極致には必ず隙が生じる。非線形な因果を解体し、敵の計算過程を脳内で高速演算していく。見つかった。絶対の論理の中に存在する、わずか0.0001%の計算差分。虚数を過信した敵が犯した、あまりにも
雑誌を読む振りをしながら僕は、君の横顔を密かに観察している。この変てこりんな女の子に、いつしか釘付けになっていた。僕が君の真似をしているのか。君が僕の真似をしているのか。いつも君が僕と同じ事をしている印象があり、親しみを感じていた。やがて、この美容室に通い始めて数ヶ月後、心境に変化が訪れる。壁に貼られた一枚の随筆があり、それは高校生の君が認めたもの。その文章を何度も読んでいた僕は感想を君の母親に話した事があり、文調から滲み出てくる感性なり心象風景が、まるで僕に似ていた。文末には君
episode.1続き朝から降り続く雨が激しさを増して、レースのカーテン越しからでも伝わるほどに風と雨の音が時折、激しく窓を叩いている。道路を挟んだ反対側の歩道に並ぶ街路樹が風を受けて新緑の葉を上下左右と、踊るように揺らしている。太陽の気配がない部屋と雨の淀みに耐えかねた彼女はレースのカーテンの隙間から外を眺めた。その光景は、まるで全速力で走った後の肺が勢いよく酸素を取り込むようだった。仕事を終えて帰路につく車が数台、静かな住宅地に水しぶきをあげて走り過ぎてゆく。彼女は夕方の、この時
☆☆☆☆これはジャンプ・ルーキーに投稿した作品の小説版です。漫画版ではあえて語らなかった心の奥を形にしてみました。楽しめてもらえたら嬉しいです。☆☆☆☆「日本人の1分間の平均黙読文字数は400~600文字」だそうです、現代人はタイムパフォーマンス(タイパ)が重視される傾向にあり、自分自身、長い文章を読むのが苦手なため、3分くらいで読めるなら自分でも読めそうだそう思い1話完結のスキマ時間コンテンツ「2〜3分で
塩焼きの煙と夏の夜宴釣れたヤマメをバケツに入れて屋敷へ戻ると、青葉さんは慣れた手つきで庭の七輪に炭を興し始めた。パチパチと小さな音を立てて炭が赤く熾り、香ばしい煙が川風に乗って庭いっぱいに広がる。竹串に刺したヤマメにたっぷりと塩を振り、七輪のフチに並べてじっくりと焼き上げていく。「そろそろいい焼き加減かな」きつね色に焦げ目がついた皮から、ジューシーな脂が炭に落ちてジュッと音を立てた。すっかり日が落ち、縁側に七輪を寄せて腰を下ろす。香ばしい塩焼きにかぶりつくと、パリッ
こんにちは!この度は短編小説「予定調和」をご覧いただきありがとうございます。ここではこの作品の制作秘話や裏話などをネタバレ全開で紹介します。そのため先に本編をご覧いただくことで、より深く作品について知ることができます。作品本編はこちらから↓↓『【短編小説】61作目:予定調和――予定を自由自在にリスケできちゃう力を手に入れた』暖かな日差しも届かないビル。その3階のオフィスに俺はいた。「田所。例の資料は金曜にはできそうか?」俺は佐藤先輩の声で、モニターから顔を上げた。「はい?何のこ
今日もジム活です。お盆のせいか、いつもより人が少なめです。ジムも物価高騰のため10月から会費を値上げするそうです。そして、エアコンの温度設定が高めなのか熱い🔥ユーバウンドをやった後は、お風呂に入った位に髪も汗で濡れています。引き続きパワーとファイトをやって今日のジム活は終了。家に帰って少し身体を休めながら読書。コロナ禍の話があります。短編小説なので読みやすいです。運動も好きですが、読書も好きです。図書館にたくさん予約しているのが、順番に届きます。しばらくは読書を楽しめそうで
葉桜と魔笛(はざくらとまてき)』は、1939年(昭和14年)6月に雑誌『新潮』で発表された、太宰治による日本の短編小説です。ある老婦人が若い頃(35年前の初夏)に経験した、病弱な妹との切なくも美しい秘密の思い出を、女性の独白体(語り)で描いた名作です。コピペ【朗読】葉桜と魔笛太宰治/「青春というものは、ずいぶん大事なものなのよ...」あらすじ・虚構の手紙:病気で余命わずかな妹が、自分宛に「架空の青年からのラブレター」を自作自演で書き、それを姉に見つかるところから話が始まります。・妹
八月は八十一年空は青また後(のち)の年空を見ていく絵は原画をAIで補正現代短歌、一行詩かつぶやきみたいなものですが、漫画ぽいイラストをつけています。萌短歌、オタク短歌みたいで申し訳ないです。・・・・・・・・・・今まで書いたもの、いつか漫画の原作にできればと思います・・・・・・・・・・・・・入選、佳作は本文が掲載されました。選外佳作は投稿者の名前が載ります。書下ろしはアメブロに掲載するために創作したものです。作品右横年月日はブログ掲載時期。・・・・・・・・・
昼食は、冷凍の「きつねうどん」と「いなり寿司」3個をいただいた。レンチンする方法と鍋で調理する方法の二択があったが、迷うことなく、鍋で調理する方法を選んで食べた。大阪で、おいしいきつねうどんを度々口にしているせいか、感動するほどのものではなかったがまずまずおいしかった。いなり寿司共々完食した。何も予定のない今日は、朝からのんびり過ごしている。午後もまた、のんびりだ。昼食後、外に出るが小一時間ほどで自宅に戻る。風こそあるが、やっぱり暑い盛りの時間だ。暑気に圧倒される。長い時間の散歩は危険だ。