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臨床婦人科産科2023年12月号のテーマは「AIがもたらす産婦人科医療の変革」ということで、江夏徳寿医師(英ウィメンズクリニック・英メンズクリニック)が執筆した記事が掲載されました。そのタイトルは「AIを用いた胚画像認識と臨床データ解析の融合による妊娠予測」ごく簡単に言うと、これまでは医師や胚培養士が行っていた胚の評価・妊娠率の予測をAIに学習させて、AIが行ったらどうなるかというものです。本稿では、当院が開発に携わったAIシステムFiTTE(Fert
私たちの生殖補助医療は日本生殖医学会が定める生殖医療ガイドラインに基づいて行われています。体外受精が保険適用となるにあたり、厚生労働省の依頼で日本生殖医学会が編纂したものです。生殖補助医療で行う様々な治療や技術について書かれています。日本のガイドラインが海外と違う大きな点は、日本のガイドラインでは、それぞれの技術について推奨度の強さに応じておおまかに、A.強く推奨する、B.推奨する、C.考慮するの3段階に分けられています。海外のガイドラインでは、項目により”推奨されない”と評
こんばんはちょっとけだるさはありますが、予定通り病院へ行ってきました。無事胎嚢は確認できたものの、バイアスピリンを生産期まで飲むことに不妊治療で一時期通っていた病院なので当然の処方なのですが…実は今回、この病院へ連絡するか、一般の産婦人科へ連絡するか悩みました。今までの流れを思い返すと…初妊娠…産婦人科(9週あたりで稽留流産)2度目…産婦人科(胎嚢確認できないまま流産)不育症の疑いがあるため、生殖医療があるA病院へ紹介される。A病院…検査するも原因は不明。強いて言うならプロテイ
この記事の続きです。卵子凍結する!と決めてから、怒涛の情報収集→決断の繰り返しが始まりました。(私は短期で決めて短期で実行する必要があったので、こうなりましたが、決してみんながドタバタする訳ではないので、ご安心を)私の場合、まず最初に決めなければならないのは、「どの国でやるか?」でした。(今住んでいる)フィンランド(ずっと拠点の一つであり続ける)日本(技術や経済面のメリットがあれば)他の第三国・・・といったところ。この3つの選択肢について、メリット・デメ
卵子凍結、結構長い間、迷っていました。10年近く迷っていたかも。具体的な事を調べもしないのに、高額な事とか、体への負担とか、する場所とか(今は海外に住んでいるので、海外か日本か)・・・いろいろいろいろ迷い、心配しその間に、結婚を考える恋愛を2回位したり、迷っているうちにコロナ時代が始まってしまい、日本から足が遠のいてしまったりでも、卵子凍結にもタイムリミットがある。もうこれ以上足踏みしていたら、できなくなってしまう(というか、するのがより大変になってしまう
大学院に行くためにスウェーデンに引っ越したとき、私は初めて、「養子として育った!」という子に出会い、ちょっとした衝撃を受けました。それまで、知識としては養子という制度を知っていたし、多分テレビや新聞で目にしたこともあったけれど、生身で、目の前で、養子の子に出会うのは、初めだったのです。何というか、おそらく日本では何となく目を背けられているものが、目前にバーンと体現され、びっくりしたのだと思います。その子は私よりもいくつか年上のオーサという小柄な女の子で、当時の私の恋
米国での卵子提供プログラムで重要な団体は、アメリカ医薬品局と米国生殖医療学会です。アメリカ医薬品局では患者さまを守り、米国生殖医療学会では卵子提供プログラムの質をあげるのが目的で活動しています。卵子提供プログラムは、第三者を介する治療です。卵子提供プログラムは、国や学会がしっかりと規定やガイドラインをつくり、規定やガイドラインを守っているか常に監視し、抜き打ち検査も頻繁におこなうべき分野です。私たちは、アメリカを拠点にしていて、学会にも登録していますので、アメリカ医薬品局や米国生殖医療学
採卵を終えて受精卵を5つゲットした私は、胚移植までに「今しか出来ないことをやろう!」ということでワクチン接種や乳がん検査のほか、朝ヨガ&バレエに通ったりハイブランドのイベントに出かけたりあとは派遣の短期の仕事もしていたのでスケジュール帳がほぼ毎日埋まっている状況でした。病院の先生には「夏生まれの子供が欲しいので、移植するのは11月ごろにしようと思います!」と無邪気に告げた私。すると先生、
とてもお勧めの映画は「ヒキタさん!ご懐妊ですよ」です。実に色々な事を考えさせられる映画です。男性の治療への関わり、夫婦のあり方、子供に対する価値観、親の治療への介入、医療者の関わり、夫婦として何が一番大切なのかなど挙げればきりがありません。特筆すべきは主人公のヒキタさんが奥様のために何ふり構わず努力する姿です。ここが最も素晴らしいので是非見て欲しいと思います。今度のセミナーでは「男性の治療への考え方」を説明しますが、当院でもヒキタさんの様に素晴らしいご主人が多くいます。12月1
新しく出版されました書籍をご紹介したいと思います。11月に出版されました、「はじめての精子学」です。当院でも診療されている兵庫医科大学医学部産科婦人科学講座主任教授の柴原浩章先生が編著された本になります。精子学を学ぶことは、生命のスタート地点を知ることです。(書籍の帯より)生殖医療の場で活躍されている様々な職種の方に役立つ、精子学に関する幅広い知識を整理し、精子学に対する理解を最大限に深めることができる書籍となっています。英ウィメンズクリニックの塩谷雅
本山聖子「受精卵ワールド」話題になっていた本「受精卵ワールド」を読んだ。主人公の女性は東京の不妊治療クリニックに勤務する「胚培養士」である。就職後彼女は、父母から「九州に戻って来い。」と会うたびに言われて喧嘩状態になる中で、母親の突然の告白により自分が第三者の精子提供によって生まれたことを知る。父親(精子提供者)に関する情報は、「九州地方の国立大学の医学生」ということしかない。あるとき、彼女が勤務する病院に20歳ほど年上の医師が転勤してきた。彼
生殖医療の分野における技術の進歩は目覚ましい。一方で、「子どもが欲しければ何をしても良いのか?」みたいな批判的な意見も漏れ聞こえてきたりする。しかし考えてみれば、自然妊娠であれ生殖医療の利用であれ、子どもを持つという行為は常に当の子どもの意思とは関係なく行われるものである。だからそれらの間に本質的な差異はないとも言え、極論すれば、子どもを持つことは常に親(大人)のエゴであるとも言えるのである。それゆえ、この議論で重要なのは「親のエゴはどこまで許されるか?」ではなく、「
良い胚を複数回移植しても授からない体外受精反復不成功の方に対して腹腔鏡手術をしその後移植をすると半数の方が妊娠するためとても強力な治療方法です。しかし更に凄いのはオペをした後、移植をする前に自然妊娠をする方がいることです。これらの方は「移植は数ヶ月待ちたい」と申し出てその間に自然妊娠をします。私が強烈に覚えているケースとして2年間の体外受精の治療でも結果が出ないご夫婦が腹腔鏡手術をしたその周期にあっけなく自然妊娠をし出産をしたことです。体外受精を担当している医師として申し訳なく
肉体交流…(こんな言葉を使う私も妙ですが…)バーチャルやAIは素晴らしい技術革新だと思います。しかし、生身の人間、生き物を触る、触れる、機会がないと触れ合い方、相手はどうすれば心地良いと思うか、何が痛くて不快か、鈍感になっていくでしょう。最近、動物や生き物が苦手な人に遭遇します。素敵な良い感じの方ですが、意外にも動物などが苦手でした。犬、猫、鳥、撫で方、扱い方で彼らは本当に気持ち良さそうな表情をします。タッチの力加減体の部位でも、料理や楽器演奏、職人の手
11月9日・10日第68回日本生殖学会が金沢市で開催されています。当院からも複数の発表予定があり、羽原院長をはじめ胚培養士や不妊症認定不妊看護師(生殖医療コーディネーター)の複数名が参加しています。今回の現地開催に参加できない医師等も11月22日~12月11日のオンデマンデ配信で参加予定です。発表演題については、また報告します!
こんにちは(^^)/孕医生殖医療センターです以前当院で卵子凍結を行ったインフルエンサーの雀斑さんをご紹介します卵子凍結経験シェア@雀斑mizfreckleインフルエンサーの雀斑さんが孕医で卵子凍結を行いました。治療過程はおよそ2週間で卵子を順調に凍結することが出き、未来の一つの保険となったでしょう。友人たちからこの経験はシェアしたほうがいいと勧められ、皆さんに卵子凍結までの道のりを紹介しに来ました実際2021年に一
皆さんこんにちは久しぶりのブログになります。今回日本IVF学会を私が大会長として、大阪国際会議場で11月3日から11月4日の2日間開催いたしました。また、同時開催として第21回世界体外受精会議を、森本義晴先生が大会長として11月2日から11月4日に開催されています。今回の日本IVF学会のテーマは、ApproachtosustainableARTです。体外受精が保険化されて、不妊症の社会的な認知度が高まり、経済的なハードルが低くなったことで、多くの方が体外受精にアクセスするこ
医療レベルが高い国はどこか最先端医療を提供できる国はどこか世界医療ランキングなどなど医療レベルの格付けなどをよくみかけますが実際は医療レベルを計測するのは難しいです。特に不妊治療の場合、国の医療レベルを判断するのは難しいです。不妊治療の場合、ベッド数では医療レベルをはかれないし、平均入院日数なども関係ありません。不妊治療の場合、採卵や移植日は直前で変わることもあるので、どの曜日も対応できる施設というのは重要です。どの日も採卵できる施
毎回最新の論文を多数紹介しています。今後の説明会でも毎回必ず最新の論文紹介を続けます。どんなに偉い先生が言ったとしても全てはエビデンスです。しかも最新でないといけません。正解は質の高い最新の英語の論文にあります。今度のセミナーでもたくさん紹介したいのですが余りにも多すぎるので最重要論文に絞り紹介します。お申し込みはこちらから11月18日(土)14:00~オンラインセミナー参加登録フォーム両角レディースクリニックのオンライン治療説明会に参加ご希望の方
医療では信頼感が非常に重要だと思います。特に、生殖医療では患者様が医師もしくは医療者を信頼できないと、診療が円滑に運ばなくなります。一般の医療であれば、悪いものを取り除くとか、傷ついた部分を修復するなど原状復帰の色合いが強いのですが、生殖医療では”新しい命をつくりだす”という全く違った医療になります。医療者は未来に対しても責任を感じますし、患者様は未来をあずけるという医療を受けることになります。先ずは妊娠がゴールなのですが、次に妊娠継続から出産へと長い道のりがあります。私たちは妊娠
11月9日(木曜日)は休鍼となります。理由は日本生殖医学会学術講演会・総会に参加するためです。第68回日本生殖医学会学術講演会・総会2023年11月9日(木)・10日(金)に石川県立音楽堂、ホテル日航金沢、金沢市アートホールで開催される第68回日本生殖医学会学術講演会・総会のWebサイトです。www.congre.co.jpこの学会は生殖医療関係では一番大きい学会ですので日本全国から生殖医療に携わる医師などが来県されます。私は鍼灸師として参加します。木曜日のみ参加で金曜日の講演はオ
昨日、4回目の凍結胚移植をしてきました。移植直後にブログで書かないつもりだったのですが、予想外のことが生じて気持ちの整理がつかず書かせていただきます。私はAA3個、AB2個、BB3個の計8個の胚を凍結しました。これまでAAを3回移植し、1回目:陽性→心拍確認後に7週目で稽留流産2回目:陽性→7週目で染色体異常による早期流産(中身なし、心拍確認できず)3回目:陰性という結果だったため、4回目は2個移植についても検討し、その場合はABとBBの組み合わせを希望していました。
2023年11月9日(木)~10日(金)は金沢で生殖医学会が開催されます。金沢に行くのは前回のH21年の生殖医学会以来なのでとても久しぶりです。生殖医学会は毎年参加していますが、今回はオーラルで発表もしてきます。演題タイトルは「体外受精反復不成功例に対して腹腔鏡手術は出産率を向上させる」です。全国の生殖医療の専門医が集まる日本で一番大きい学会なので大勢の先生方とも会えるし新しいことをたくさん学んで来たいと思います。開催概要|第68回日本生殖医学会学術講演会・総会2023年1
生殖医療を開始してからホルモンの影響なのかストレスなのか体が睡眠を欲しています毎晩22時までには就寝し、朝は6時に起床しています。以前は8時間以上眠ると寝過ぎで頭が痛くなっていましたが今はそれくらい眠らないと体が持たなくなりました。以前は明け方まで起きて体にムチを打って活動することもありましたが、年齢のせいも十分あると思いますが、今は朝までオールなんて絶対ムリ夜の会食に出かけることも無理になりました。夜20時には帰宅したいので、友人と会うのも専ら日中です。夜出かけられないと、人
むちです。またまたお久しぶりです(一部、記事変更いたしました)あっという間に10月で、今年もあと、2ヶ月半で終わり。信じられないくらいの早さです。この間まで暑かったのに、あっという間に秋になりましたし、体も追いついていかないですね最近は他SNS(Instagram)に出没していて、あまりこちらに来れていませんでしたが、SNSにとらわれすぎると生活が疎かになることに気づきまして。相変わらず仕事も忙しいので、ほどほどにしないといけないなぁーと反省しております10月に最低賃金改定
やることがないから更新多くてごめんなさい。適当にスルーしてくださいね。しかもアメ限記事が多くて_(._.)_ごめんなさい。通院の時の待ち時間や電車移動のときに、チビチビ読んでいて、今回の入院で読み切った本。生殖医療はヒトを幸せにするのか生命倫理から考える(光文社新書)Amazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}幸せにする!or幸せにしないどちらか一択を書いてある本ではない。それぞれが、それぞれの価値観でそれぞれに答えを見つければよいのだと思う
当院では流産を2回以上繰り返すカップルを対象に、原因を検索するため各種検査(一部自費の検査あり)を行なっています原因で最も頻度の多いものは胎児染色体異常ですこれについては、流産後の胎児組織や絨毛などからNGS(次世代シーケンサー)を用いた染色体解析を行なっていますそれ以外の原因には、抗リン脂質抗体、血液凝固異常、子宮形態異常、甲状腺機能異常、夫婦染色体変異・異常などがあり、検査をしても明らかな原因がわからない方もいます不育症の原因を探る基本的な保険適用検査です1.
10月はわたしのミスで不発に終わりw10月28日に生理が来ました。11月こそは!!と、再び人工授精にチャレンジ。ところがですね、やる気になった月ほど、思うように結果は出ないわけです。薬を飲んでも、注射をしても卵胞は大きくならず病院へ行くたびに「う~ん、まだ小さいですね」と言われることが続きました。ようやく排卵するぐらい大きく成長したのが11月27日。生理から31日も経っていました。少しでも妊娠でき
祐季先生が日本不育症学会認定医資格を取得しました全国で少数名の医師しか有さない資格になります祐季先生が診療を担当する水曜日、土曜日の午前中に診察枠を設けます。Webからの診療予約枠がいっぱいでも、お電話いただければご予約をお取りできます。祐季先生はじっくり話を聞いてくれる優しい医師ですので、お気軽にご相談いただけると思いますまた遺伝専門医の資格も有しており、着床前診断のカウンセリング等も行なっております東海地区においてクリニックで不育症を診ている施設は非常に少
今週月曜日頃より当院HPがサーバーの不具合により閲覧できない状態となっております早期の復旧に努めておりますが、しばらく時間がかかる見込みとなっております予約に関しましては、チェックオン当院サイトより通常通りご予約していただくことが可能ですので、ご利用くださいまた新規患者様に至りましては、当院の治療内容などのご紹介ができず、大変申し訳なく存じます。当院では3人の生殖専門医が、できるだけ自然妊娠を目指していただくことを理念として、子宮卵管造影、精液検査などの原因検索、タイミン