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御迎への人びと参りて、おこたりたまへる喜び聞こえ、内裏よりも御とぶらひあり。ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】御迎への人びと参りて、訳)お迎えの従者たちが参上して、おこたりたまへる喜び聞こえ、訳)病気が治りなさったお祝いを申し上げ、内裏よりも御とぶらひあり。訳)宮中からもお見舞いがある。【古文】御迎への人びと参りて、おこたりたまへる喜び聞こえ、内裏よりも御とぶらひあり。【訳】お迎えの従者たちが参上して、病気が治りな
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代の語義でわかる連語☆【今回の源氏物語】聖、動きもえせねど、とかうして護身参らせたまふ。かれたる声の、いといたうすきひがめるも、あはれに功づきて、陀羅尼誦みたり。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【聖’ひじり)】…高僧。光源氏が祈祷を頼んだ聖人■
聖、動きもえせねど、とかうして護身参らせたまふ。かれたる声の、いといたうすきひがめるも、あはれに功づきて、陀羅尼誦みたり。ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】聖、動きもえせねど、訳)高僧が、身動きもすることがままならないけれど、とかうして護身参らせたまふ。訳)なんとかして護身法をして差し上げなさる。かれたる声の、いといたうすきひがめるも、訳)しわがれた声で、とてもひどく歯の隙間から息が洩れて聞きにくい状態であるのも、あはれ
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代の語義でわかる連語☆【今回の源氏物語】錦を敷けると見ゆるに、鹿のたたずみ歩くも、めづらしく見たまふに、悩ましさも紛れ果てぬ。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【錦(にしき)】…色彩ゆたかで美しいものをたとえていう語■【を】…対象の格助詞■【敷
錦を敷けると見ゆるに、鹿のたたずみ歩くも、めづらしく見たまふに、悩ましさも紛れ果てぬ。ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】錦を敷けると見ゆるに、鹿のたたずみ歩くも、訳)錦を敷いていると見える所に、鹿があちこちと立ち止まっては歩いてゆくのも、めづらしく見たまふに、訳)新鮮な感じでご覧になると、悩ましさも紛れ果てぬ。訳)気分の悪いのもすっかり紛れてしまった。【古文】錦を敷けると見ゆるに、鹿のたたずみ歩くも、めづらしく見たまふに
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代の語義でわかる連語☆【今回の源氏物語】「さしぐみに袖ぬらしける山水に澄める心は騒ぎやはする耳馴れはべりにけりや」と聞こえたまふ。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【明けゆく】…夜が明けてゆく■【は】…とりたての係助詞■【いと】…とても
明けゆく空は、いといたう霞みて、山の鳥どもそこはかとなうさへづりあひたり。名も知らぬ木草の花どもも、いろいろに散りまじり、ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】明けゆく空は、いといたう霞みて、訳)明けて行く空は、とてもひどくかすんで、山の鳥どもそこはかとなうさへづりあひたり。訳)山鳥たちがどこかしことなく囀り合っている。名も知らぬ木草の花どもも、いろいろに散りまじり、訳)名前も知らない木や草の花々も、色とりどりに散り混じり、
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代の語義でわかる連語☆【今回の源氏物語】「さしぐみに袖ぬらしける山水に澄める心は騒ぎやはする耳馴れはべりにけりや」と聞こえたまふ。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【さしぐみに】…深い用意もないままに。いきなり※【さしぐむ】…(涙が)わき
「さしぐみに袖ぬらしける山水に澄める心は騒ぎやはする耳馴れはべりにけりや」と聞こえたまふ。ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】「さしぐみに袖ぬらしける山水に訳)「いきなり沸いてきた涙に袖を濡らした山水に澄める心は騒ぎやはする訳)心を澄まして住んでいるわたしの心は動揺しようか、いやするまい。耳馴れはべりにけりや」と聞こえたまふ。訳)耳慣れてしまいましたなあ」と申し上げなさる。【古文】「さしぐみに袖ぬらしける
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代の語義でわかる古語☆【今回の源氏物語】「吹きまよふ深山おろしに夢さめて涙もよほす滝の音かな」今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【吹きまよふ】…吹き乱れる■【深山(みやま)おろし】…深い山奥から吹く風■【に】…原因の格助詞■【夢】…夢。夢
「吹きまよふ深山おろしに夢さめて涙もよほす滝の音かな」ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】「吹きまよふ深山おろしに訳)「吹き乱れる深山の山風(に乗ってくる懺法の声)に夢さめて訳)夢から覚めて涙もよほす滝の音かな」訳)感涙を引き起こす滝の音だなあ」【古文】「吹きまよふ深山おろしに夢さめて涙もよほす滝の音かな」【訳】「吹き乱れる深山の山風(に乗ってくる懺法の声)に夢から覚めて感涙を引き起こす滝の音だな
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、漢字を想定して掌握できる古語☆【今回の源氏物語】暁方になりにければ、法華三昧行ふ堂の懺法の声、山おろしにつきて聞こえくる、いと尊く、滝の音に響きあひたり。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【暁方(あかつきがた)】…夜明け方■【に】…時を表す格助詞
暁方になりにければ、法華三昧行ふ堂の懺法の声、山おろしにつきて聞こえくる、いと尊く、滝の音に響きあひたり。ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】暁方になりにければ、訳)夜明け方になったので、法華三昧行ふ堂の懺法の声、山おろしにつきて聞こえくる、訳)法華経をひたすら読誦する「法華三昧」を勤めるお堂の懺法(罪を懺悔する修法)の声が、山から吹き下ろす激しい風に乗って聞こえて来るのが、いと尊く、滝の音に響きあひたり。訳)とても尊く、滝の音に響き合
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、漢字を想定して掌握できる古語☆【今回の源氏物語】僧都おはしぬれば、「よし、かう聞こえそめはべりぬれば、いと頼もしうなむ」とて、おし立てたまひつ。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【僧都(そうづ)】…尼君の兄。高層■【おはし】…サ行四段動詞「おはす
僧都おはしぬれば、「よし、かう聞こえそめはべりぬれば、いと頼もしうなむ」とて、おし立てたまひつ。ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】僧都おはしぬれば、訳)僧都がいらっしゃったので、「よし、かう聞こえそめはべりぬれば、訳)「仕方がない、このように初めてお話し申し上げましたので、いと頼もしうなむ」とて、おし立てたまひつ。訳)とても心強くございます」と言って、(屏風を)立てて閉めなさった。【古文】僧都おはしぬれば、「よし、かう
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代語よりも幅広の古語☆【今回の源氏物語】いと似げなきことを、さも知らでのたまふ、と思して、心解けたる御答へもなし。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【いと】…とても■【似げなき】…ク活用形容詞「似げなし」連体形※【似げなし】…ふさわしくない■
いと似げなきことを、さも知らでのたまふ、と思して、心解けたる御答へもなし。ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】いと似げなきことを、訳)とてもふさわしくないことを、さも知らでのたまふ、と思して、訳)そうとも知らないでおっしゃる、とお思いになって、心解けたる御答へもなし。訳)気を許したお返事もない。【古文】いと似げなきことを、さも知らでのたまふ、と思して、心解けたる御答へもなし。【訳】とてもふさわしくないことを、そうとも
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代語よりも幅広の古語☆【今回の源氏物語】「みな、おぼつかなからずうけたまはるものを、所狭う思し憚らで、思ひたまへ寄るさまことなる心のほどを、御覧ぜよ」と聞こえたまへど、今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【みな】…みんな。全部■【おぼつかなから】
「みな、おぼつかなからずうけたまはるものを、所狭う思し憚らで、思ひたまへ寄るさまことなる心のほどを、御覧ぜよ」と聞こえたまへど、ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】「みな、おぼつかなからずうけたまはるものを、訳)「全部、気がかりでなくうかがっているのに所狭う思し憚らで、訳)窮屈に遠慮なさらないで、思ひたまへ寄るさまことなる心のほどを、御覧ぜよ」と聞こえたまへど、訳)思いを寄せております格別な心の程度を、ご覧ください」と申し上げなさるけ
若紫①【北山へ加持祈祷】*これより以前の「夕顔」第9章はこちら*はじめから読む場合はこちら*「若紫」第1章はこちら・・・・・・・・・・・・・・・「あはれなる人を見つるかな。かかれば、この好き者どもは、かかる歩きをのみして、よくさるまじき人をも見つくるなりけり。たまさかに立ち出づるだに、かく思ひのほかなることを見るよ」と、をかしう思す。「さても、いとうつくしかりつる児かな。何人ならむ。かの人の御代はりに、明け暮れの慰めにも見ばや」と思ふ心、深うつきぬ。うち臥したまへるに、僧都の御弟子
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代語よりも幅広の古語☆【今回の源氏物語】「…あやしき身一つを頼もし人にする人なむはべれど、いとまだ言ふかひなきほどにて、御覧じ許さるる方もはべりがたげなれば、えなむうけたまはりとどめられざりける」とのたまふ。今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【あや
「…あやしき身一つを頼もし人にする人なむはべれど、いとまだ言ふかひなきほどにて、御覧じ許さるる方もはべりがたげなれば、えなむうけたまはりとどめられざりける」とのたまふ。ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】「…あやしき身一つを頼もし人にする人なむはべれど、訳)「…みっともない年寄りの私一人を頼る者にしている孫はございますけれど、いとまだ言ふかひなきほどにて、訳)とてもまだ言いようもなく幼い年頃であって、御覧じ許さるる方もはべりがたげなれば、
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代語よりも幅広の古語☆【今回の源氏物語】「いとうれしう思ひたまへぬべき御ことながらも、聞こしめしひがめたることなどやはべらむと、つつましうなむ。…」今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【いと】…とても■【うれしう】…シク活用形容詞「うれし」連用形ウ
「いとうれしう思ひたまへぬべき御ことながらも、聞こしめしひがめたることなどやはべらむと、つつましうなむ。…」ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】「いとうれしう思ひたまへぬべき御ことながらも、訳)「とても嬉しくお思い申し上げてしまいそうなお言葉であるけれども、聞こしめしひがめたることなどやはべらむと、訳)事実と違うようにお聞きになっていることなどがあるのではないでしょうかと、つつましうなむ。…」訳)遠慮されて。…」【古文】「
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代語よりも幅広の古語☆【今回の源氏物語】「…同じさまにものしたまふなるを、たぐひになさせたまへと、いと聞こえまほしきを、かかる折はべりがたくてなむ、思されむところをも憚らず、うち出ではべりぬる」と聞こえたまへば、今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【
「…同じさまにものしたまふなるを、たぐひになさせたまへと、いと聞こえまほしきを、かかる折はべりがたくてなむ、思されむところをも憚らず、うち出ではべりぬる」と聞こえたまへば、ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】「…同じさまにものしたまふなるを、訳)「…同じような境遇でいらっしゃるというので、たぐひになさせたまへと、いと聞こえまほしきを、訳)仲間にしてくださいと、とても申し上げたいのだが、かかる折はべりがたくてなむ、思されむところをも憚らず、
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代語よりも幅広の古語☆【今回の源氏物語】「…言ふかひなきほどの齢にて、むつましかるべき人にも立ち後れはべりにければ、あやしう浮きたるやうにて、年月をこそ重ねはべれ。…」今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【言ふかひなき】…ク活用形容詞「言ふかひなし」
「…言ふかひなきほどの齢にて、むつましかるべき人にも立ち後れはべりにければ、あやしう浮きたるやうにて、年月をこそ重ねはべれ。…」ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】「…言ふかひなきほどの齢にて、訳)「…(私も)言いようもないほど幼い頃の年齢で、むつましかるべき人にも立ち後れはべりにければ、訳)慕わしくしてくれるはずの人(母親)にも先立たれてしまいましたので、あやしう浮きたるやうにて、年月をこそ重ねはべれ。…」訳)妙に落ち着きをなくし
イラスト訳を初めから読む古文単語には、1.とにかく丸暗記して覚える2.漢字やイメージで覚える3.文脈判断で決めるなどの覚え方があります。今回は、現代語のイメージでわかる古語☆【今回の源氏物語】「あはれにうけたまはる御ありさまを、かの過ぎたまひにけむ御かはりに、思しないてむや。…」今回のイラスト訳はこちら――――――――――――今回出てきた古文単語――――――――――――■【あはれに】…ナリ活用形容動詞「あはれなり」連用形※【あはれなり】…気の毒だ
「あはれにうけたまはる御ありさまを、かの過ぎたまひにけむ御かはりに、思しないてむや。…」ーーーーーーーーーーーーーーー【源氏物語イラスト訳】「あはれにうけたまはる御ありさまを、訳)「気の毒な身の上とお聞きするご境遇を、かの過ぎたまひにけむ御かはりに、訳)あの亡くなりなさったとかいう方のお代わりとして、思しないてむや。…」訳)私をお思いになって下さらないだろうか。…」【古文】「あはれにうけたまはる御ありさまを、かの過ぎたまひにけむ御かはりに、