南北朝の時代は、日本史の中でも複雑怪奇であり、誰が誰と組んで、対立の中で敵と味方が入れ代わり立ち代わり、北条氏による独裁が、特異な天皇の存在がきっかけとなり地方勢力によりひっくり返された歴史である。建武の新政以降は、京都の「北朝」と吉野の「南朝」二つの朝廷が対立し、裏切りあり、内ゲバあり、骨肉の争いありと、約半世紀にわたり繰り広げられた南北朝の争乱だった。東北から九州まで日本全土を巻き込んだ史上初の全国的大乱は、やがて「応仁の乱」の萌芽となり、戦国時代へと連なる一大変革期となった。本書では、この