ダウントン・アビーを観た。テレビシリーズを全く知らないが、欧州貴族界を描いた本作を見ると、なぜ米国がヨーロッパに対してあれほどの強い憧れと批判を持つかが分かる。米国には全く無いものだ。劇中絶対にしてはならない"給仕自らが会食中の貴族に話しかけてしまう"失敗の緊張感は圧巻だ。貴族に対して、下僕(劇中何度も出てきて、日本人は驚くワードだ)たちが抱く、一般的な感情の起伏や揺れ驚き喜びの描写も良い。それにしても、あの建物の伝統感は半端ない。日本の朽ちていく木造建築と違って、劣化の少ないはずの土と石の城が