雪原の黒い鳥雪の原の上を、お腹をすかせたカラスが一羽、飛んでいました。空は鉛のように重く、風は刃のように冷たかった。カラスはもう三日もまともにえさを口にしていませんでした。黒い羽は霜で白く凍り、翼を広げるたびに、ぽろぽろと氷の粉が落ちます。「もうだめかもしれない……」カラスはつぶやきながら、雪の中を探しました。でも雪は深く、何も隠れていません。ねずみも、虫も、落ちた木の実さえも、みんな雪の下に眠ってしまっているのです。そのとき、遠くに小さな光が見えました。雪の上に、ぽつんと置かれた一枚のパン。焼