ブログ記事276件
来る6月17日は原節子の生誕104周年です。(1920年6月17日生誕-2015年9月5日死去)それを記念して原節子の作品を紹介します。『山の音』(1954)監督成瀬巳喜男撮影玉井正夫共演上原謙、山村聡、長岡輝子、杉葉子、中北千枝子【あらすじ】信吾は息子夫婦と同居しているが、息子には愛人がいて、妻を省みようとしない。やさしい嫁を不憫に思う義父は、夫婦の関係を何とか修復しようと誠意を尽くすが、やがて義父は嫁から夫と別れると打ち明けられる・・・■成瀬巳喜男が演
来る6月17日は原節子の生誕104周年です。(1920年6月17日生誕-2015年9月5日死去)それを記念して原節子の作品を紹介します。『めし』(1951)監督成瀬巳喜男撮影玉井正夫共演上原謙、島崎雪子、杉葉子、小林桂樹、杉村春子、二本柳寛【あらすじ】大阪でささやかに暮らす、岡本初之輔と三千代の仲良し夫婦。周囲の反対を押し切り、大恋愛の末に晴れて結ばれた2人だったが、結婚して既に5年が経ち、夫と妻の間には微妙な隙間風が吹くようになっていた。そんなある日、初之輔の
成瀬巳喜男の映画ですが、この映画はちょっと頭抱えるほどに演技がひどい。原作小説があるようですが、おそらくその文体をそのまま映画にした、というか人の話すセリフが仮に時代を考慮しても不自然極まりない。「唾棄すべき」とか話し言葉じゃないじゃん。「唾棄すべき」って書き言葉として有効なモンじゃん。字面と意味が合致してて。でも、一応、生身の人間が喋るセリフとして何かと口ほこばったいというか、難しい単語で喋るので、参ってしまう。さらにこの映画は俳優の演技がひどい。全員が全員、棒読みなのだ。これっ
放浪記★★★★放浪記Amazon(アマゾン)1962年9月29日/モノクロシネスコ/123分/宝塚映画製作・東宝配給/製作藤本真澄、成瀬巳喜男、寺本忠弘原作林芙美子、菊田一夫の戯曲より脚本井手俊郎、田中澄江監督成瀬巳喜男撮影安本淳音楽:古関裕而美術:中古智出演-高峰秀子・宝田明・草笛光子・加東大介・伊藤雄之助・仲谷昇・田中絹代・小林桂樹・織田政雄・文野朋子・多々良純・菅井きん・加藤武・中北千枝子・伊藤久哉前作「女の座」から9ヶ月後に公開された成瀬の新作
成瀬巳喜男作品。なんとも気風の良い女主人公の物語。男勝りというか、男に奉仕して満足、という女ではなく、男は頼りにならないから自分で稼ぐ的な女。で、これ公開当時、成人指定の映画になったらしい。なにもエログロ描写があるわけでもなく、ただただ「女性が強気に描かれているため」というのが理由らしい。これはヒドイ。ようは、女が生意気な口きいて、男に依存しない自立的なふるまいをするので、社会良俗に害すると思われたのだろう。つまり、こういう女主人公に感化されて「女が男の言うことを聞かなくなる」ことを恐
成瀬巳喜男の遺作らしい。夫をひき殺された女と、ひき殺した男の話。なんかよく似た映画を聴いたことある気がしないでもない。ひき殺した男は過失なしということで無罪となった。でも、殺された側の遺族からしたら無罪か有罪かなんて関係ないですよね。で、もちろん女は男を殺したいほど憎むわけですが、やがて惹かれていくわけです。現実的にそんなことねーだろと思いますが、成瀬の演出が神なので、自然と感情移入できるんですよ。これはすごいですね。これ腕の無い監督だったら、マジで見るに堪えない映画
女の座★★★女の座Amazon(アマゾン)1962年1月14日公開/モノクロシネスコ/111分/東宝/製作:藤本真澄、菅英久脚本:井手俊郎、松山善三監督:成瀬巳喜男撮影:安本淳音楽:斎藤一郎美術:中古智出演-高峰秀子・笠智衆・杉村春子・草笛光子・小林桂樹・司葉子・三益愛子・宝田明・丹阿弥谷津子・大沢健三郎・淡路恵子・三橋達也・星由里子・夏木陽介・加東大介成瀬巳喜男は1960年10月に「秋立ちぬ」が公開され、1961年5月に高峰秀子主演「妻として女として」が公開、そ
戸田学の映画ごたく#68銀座化粧監督成瀬巳喜男作家・映画コラムニスト戸田学私が好きな映画に関係するあらゆるエピソード、俳優や監督、カメラマンなどなどさまざまな観点から切り取ったお話をくどくどと言いたてたいと思います。ブログ:戸田学の映画誌https://ameblo.jp/toda-eiga/Twitter:戸田学の映画誌@todaeigashiお仕...youtu.behttps://youtu.be/VZjj16v5isE#戸田学#映画ごたく#白石忠義#銀座化
「秋立ちぬ」★★★秋立ちぬAmazon(アマゾン)1960年10月1日公開/モノクロシネスコ/80分/東宝/製作成瀬巳喜男脚本笠原良三監督成瀬巳喜男撮影安本淳音楽斎藤一郎美術北辰雄出演-大沢健三郎・一木双葉・乙羽信子・藤間紫・藤原釜足・賀原夏子・夏木陽介・加東大介・菅井きん・河津清三郎前作「夜の流れ」から3ヶ月後に公開された成瀬監督作。同時上映は黒澤明の「悪い奴ほどよく眠る」。脚本は同時期に「社長」シリーズを書いてい
4月30日(火)(その2)私は何度も東京タワーに来ているので、見学時間に1Fでやっている「高峰秀子生誕100年プロジェクト」の展示を見に行こうと意気込んで行ったら11時からとのことで、写真のみ写す(この催しは5月6日までなので、それまでにもう一度東京タワーに行く予定)。私、高峰秀子って好きなんですぅ(以前、東京に行った時に彼女の家を見に行くというミーハー的なことをしたことあり。白いお宅でまだそのままの状態で残っていました)。以前、京都の文化博物館で「没後50年映画監督・成瀬巳喜
秋立ちぬ監督/製作:成瀬巳喜男。脚本:笠原良三。劇場公開日:1960(昭和35)年10月1日。配給:東宝。乙羽信子、藤間紫、原千佐子、夏木陽介、大沢健三郎、一木双葉、河津清三郎、藤原釜足、菅井きん、賀原夏子、加東大介ほか出演。
「夜の流れ」夜の流れAmazon(アマゾン)1960年7月12日公開/カラーシネスコ/111分/東宝/製作藤本真澄、成瀬巳喜男脚本井手俊郎、松山善三監督成瀬巳喜男、川島雄三撮影安本淳、飯村正音楽斎藤一郎美術松山崇、北辰雄出演-司葉子・山田五十鈴・三橋達也・水谷良重・白川由美・宝田明・草笛光子・三益愛子・志村喬・北村和夫・市原悦子・越路吹雪・星由里子・横山道代・岡田真澄前作「娘・妻・母」から1ヶ月半後に封切られた、成瀬巳喜男と川島雄三の共同
「娘・妻・母」★★★娘・妻・母Amazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}1960年5月21日公開/カラーシネスコ/122分/東宝/製作藤本真澄脚本井手俊郎・松山善三監督成瀬巳喜男撮影安本淳美術中古智音楽斎藤一郎出演-原節子・高峰秀子・森雅之・宝田明・淡路恵子・団令子・三益愛子・仲代達矢・草笛光子・小泉博・杉村春子・中北千枝子・加東大介・上原謙・太刀川寛前作「女が階段を上る時」から4ヶ月後に公開された成瀬監
「女が階段を上る時」★★★女が階段を上る時Amazon(アマゾン)1960年1月15日公開/モノクロシネスコ/111分/東宝/製作菊島隆三脚本菊島隆三監督成瀬巳喜男撮影玉井正夫音楽黛敏郎美術中古智出演-高峰秀子・森雅之・仲代達矢・加東大介・団令子・中村雁治郎・小沢栄太郎・淡路恵子・中北千枝子・横山道代・塩沢とき・賀原夏子・織田政雄・沢村貞子・山茶花究・細川ちか子・菅井きん・多々良純・千石規子成瀬は「鰯雲」(1958)のあと
あらくれ★★★★あらくれAmazon(アマゾン)1957年(昭32)5月22日公開/モノクロスタンダード/121分/東宝/製作田中友幸原作徳田秋声脚本水木洋子監督成瀬巳喜男撮影玉井正夫音楽斎藤一郎美術河東安英出演-高峰秀子・上原謙・森雅之・加東大介・三浦光子・東野英治郎・宮口精二・志村喬・清川玉枝・中北千枝子・千石規子・高堂国典・賀原夏子・丹阿弥谷津子・仲代達矢・左卜全・田中春男・沢村貞子・坂本武・岸輝子・中村是好
流れる★★★★流れるAmazon(アマゾン)1956年11月20日公開/モノクロスタンダード/117分/東宝/製作藤本真澄原作幸田文脚本田中澄江、井手俊郎監督成瀬巳喜男撮影玉井正夫音楽斎藤一郎美術中古智出演-田中絹代・山田五十鈴・高峰秀子・岡田茉莉子・杉村春子・中北千枝子・栗原すみ子・賀原夏子・宮口精二・仲谷昇・加東大介前作「妻の心」から半年後に公開された成瀬監督作。この年、1956年は1月「驟雨」、5月「妻の心」、
妻の心★★★★妻の心<東宝DVD名作セレクション>Amazon(アマゾン)1956年5月3日公開/モノクロスタンダード/101分/東宝/製作藤本真澄、金子正且脚本井手俊郎監督成瀬巳喜男撮影玉井正夫音楽斎藤一郎美術中古智出演-高峰秀子・小林桂樹・三船敏郎・三好栄子・千秋実・中北千枝子・杉葉子・根岸明美・田中春男・花園蘭子・加東大介・沢村貞子・塩沢登代路前作「驟雨」から4ヶ月後に公開された成瀬監督作。この時期、監督として絶好調の時
『女が階段を上る時』映画トーキー111分白黒昭和三十五年(1960年)一月十五日封切製作国日本製作言語日本語製作会社東宝配給東宝製作・脚本菊島隆三撮影玉井正夫美術中古智録音藤好昌生録音下永尚照明石井長四郎猪原一郎音楽黛敏郎監督助手広沢栄編集大井英史特殊技術東宝技術部現像キヌタ・ラボラトリー衣裳高峰秀子製作担当者森田信配役矢代圭子高峰秀子純子団令子小松仲代達矢関根
「驟雨」★★★★★驟雨Amazon(アマゾン)1956年1月14日/モノクロスタンダード/91分/東宝/製作藤本真澄、掛下慶吉原作岸田国士脚本水木洋子監督成瀬巳喜男撮影玉井正夫音楽斎藤一郎美術中古智出演-原節子・佐野周二・小林桂樹・根岸明美・香川京子・加東大介・長岡輝子・中北千枝子・伊豆肇・塩沢登代路ちょうど一年前に成瀬はキネ旬一位となった「浮雲」を監督後、9月に三話構成のオムニバス「くちづけ」を監督。そして
2024年-令和6年2月29日シネ・ヌーヴォ昭和38年作品高峰秀子特集、監督は成瀬巳喜男。本作品は10年6月に録画で観ていて記録には好印象なのを記していますが、記憶からは殆ど消えています。昭和12年頃から制作年の昭和38年迄の激動の日本に生きた1人の女性を通し世の移り変わりを描いています。戦後の平和な時代に生まれた私には波瀾万丈過ぎる感も有りますが、冷静に見ればどのエピソードも当時、当たり前だった事ばかりなんですね、今回は高峰秀子特集ですが、昭和37年、38年の成瀬巳喜男、高峰秀子コンビ
2024年-令和6年2月23日シネ・ヌーヴォ昭和30年作品高峰秀子特集、本作品は3編のオムニバス。第1話「くちづけ」監督=筧正典第2話「霧の中の少女」監督=鈴木英夫第3話「女同士」監督=成瀬巳喜男内容は記しませんが、3話とも忘れかていた“初々しさ”に胸が躍ります。くちづけ<東宝DVD名作セレクション>Amazon(アマゾン)
2024年-令和6年2月22日シネ・ヌーヴォ昭和37年作品高峰秀子特集、本作品は8年8月に録画で、22年11月に劇場で観ています。原作者の林芙美子を演じた高峰秀子の、あの恨めしそうな目がとても印象に残っていますが、改めて確認し凄いと唸ってしまいます。演技はMAXでレッドゾーンを振り切っています。女学校での若い時から、大作家としての時代の変遷も上手く、彼女を取り巻く俳優たちも素晴らしいね、監督の成瀬巳喜男の名作で有り、日本映画の宝ですね!放浪記【東宝DVD名作セレクション】Amazon
今年、2024年は日本映画史に数々の名作・傑作を残された名女優・高峰秀子さんの生誕100年にあたります。5歳で子役として映画デビュー、その後デコちゃんという愛称で親しまれ、55歳で俳優業を引退されるまでの半世紀もの間、常にトップスターとして俳優の王道を歩いてこられました。300本以上の出演作を残した俳優としての功績、そして文筆家としての活躍に限らず、人として、女性としての生き方、美学、何を大事にし、何を失ったのかなどを、現代の若い世代にも知ってもらいたいとの想いから、「高峰秀子生
2024年-令和6年2月14日シネ・ヌーヴォ昭和35年作品高峰秀子特集、本作品は12年8月に録画で観ていて、その完成度に感動しています。監督は成瀬巳喜男、脚本は菊島隆三で制作も兼ねている。日本が高度経済成長に突入している銀座のバーで繰り広げられる群像劇。一見華やかに見えるバーの雇われマダム圭子(高峰秀子)だが、他の従業員たちも、羽振の良いお客たちも実は、、、ここで人生の縮図が繰り広げられる。そんな中、圭子の人生も紆余曲折、現実と戦わなければならない日々が続く。各場面に登場する俳優たちを
ランクAの下~Bの上父親の違う三姉妹と長男、母親という歪な家族間の確執や嫉妬が渦巻く中で三女が自分と家族を見詰め直す。原作・林芙美子、脚本・田中澄江ですので女性映画です。この映画に登場する男たちはどうしようもなくて、だらしない、いい加減な人間ばかりです。くだらない男たちの中で女性たちが苦労しながら逞しく生き抜く映画です。特に、高峰秀子演じる三女が家族の柵(しがらみ)や頸木(くびき)を断ち
「乱れる」の成瀬巳喜男監督と高峰秀子のコンビによる1952年の作品です。観光バスのバスガイドをしている清子には全員父が異なるという三人の兄姉がいた。長姉の縫子が、清子に両国のパン屋綱吉との縁談を持って来た裏には金儲けのうまい綱吉を利用しようという腹が見えすいていた。身内の醜さにうんざりし下宿して自立生活をはじめた清子を、癒しは、隣に住む国宗周三とその妹つぼみとの交流だけで…二女の夫が死んでその保険金にあやかろうと近づいてくる親族と二女の夫の愛人とが入り乱れ、ヒロインの縁談とかもからみ
今年になってまだ7本しか映画を見ていない。その中で、ベストは『PERFECTDAYS』次点は『枯れ葉』。名匠ヴィム・ヴェンダース監督とカウリスマキ監督の作品の中でもそれぞれわりと入っていきやすい作ではないかと思う。『PERFECTDAYS』は主演の役所広司以外にも石川さゆりや三浦友和が出ているし、異次元の色彩に眼は釘付けになってしまうが、内容はいつも暗いカウリスマキ作品だが、ハッピーエンドだし。しかし、正直な話、一番気楽に楽しめたのはウッディ・アレンの『サン・セバスチャンへ、
「浮雲」★★★★浮雲Amazon(アマゾン)1955年1月15日公開/モノクロスタンダード/124分/東宝/製作藤本真澄原作林芙美子脚本水木洋子監督成瀬巳喜男撮影玉井正夫音楽斎藤一郎美術:中古智出演-高峰秀子・森雅之・岡田茉莉子・山形勲・加東大介・中北千枝子・金子信雄・大川平八郎・千石規子・木匠マユリ前作「残菊物語」より約7ヶ月後に公開された成瀬監督作。成瀬作品の中では最高傑作とされている。一言で言えば"究極の
日本映画の巨匠、成瀬巳喜男の1933年「夜ごとの夢」。成瀬巳喜男は25歳、1930年に監督デビュー。戦前、戦中、戦後、67年の遺作まで日本映画の黄金期を飾った監督。「夜ごとの夢」は監督デビュー3年目。28歳の作品。しかし、このひとのキャラなのか、大人の恋愛話になっている。主演は当時の大スター、栗島すみ子。彼女が演じるのはカフェの女給。幼い子供を抱えて女給をしているのは亭主に甲斐性がないから。そんな亭主が戻ってくる。そこで起こる騒動が描かれる。ファーストシーンからなかなか印象的。横
「晩菊」★★★★★晩菊Amazon(アマゾン)1954年6月15日公開/モノクロスタンダード/101分/東宝/製作:藤本真澄原作:林芙美子脚本:田中澄江、井手俊郎監督:成瀬巳喜男撮影:玉井正夫音楽:斎藤一郎美術:中古智出演:杉村春子・細川ちか子・望月優子・上原謙・沢村貞子・沢村宗之助・小泉博・有馬稲子・見明凡太郎・加東大介前作「山の音」から5ヶ月後に公開された成瀬作品。林芙美子の3つの短編小説『晩菊』『水仙』『白鷺』を一つにまとめたもの。主演が杉村春子で