松丸先生の挨拶が始まるとジャーナリストは(今日)参加している同期の顔ぶれを一人、また一人、ゆっくりと見まわしてみた。当時、授業で見たことのある同期は数名いる、だが肝心の「毎日つるんでいた親友」達が誰一人、来ていなかった。この現実にジャーナリストは大きなショックを覚えた。大学時代の親友たちとは卒業後、数年間は頻繁にお酒を飲みに行ったり、旅行したりしていた。そのうち親友が結婚式を挙げると皆で大喝采した。また親友の誰かの親族が亡くなった時はそばについていてあげた……。なのにいつの間に「音信不通」になり