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時代劇が退潮に向かい、大映が市川雷蔵主演で製作した任侠アクションが“若親分”シリーズ(全8作)です。主人公は、父の死によって二代目を襲名した元海軍士官。日露戦争が終了した時期から大正末期にかけて、任侠の世界に入った青年将校の情熱が、悪徳ヤクザや彼らを利用する権力者に対して正義のドスにかえて爆発。主人公が時代のエリートである元軍人という設定と、雷蔵のヤクザっぽさを感じさせない端正な魅力とが相俟って、東映任侠映画と違う大映独特の新しい任侠映画になりました。『若親分』(1965年・大映/監督:池広一
「安珍と清姫」(1960)クソマジメな坊さんと勝ち気なお姫さまの悲恋物語をAmazonプライムビデオで観ました。初見。監督は島耕二。予告編はありません。舞台は紀州。ある日、真砂の里の庄司清継(見明凡太郎)の娘清姫(若尾文子)がキツネ狩りに興じていた時、清姫の弓矢が道成寺への参籠に出かける道中だった修行僧安珍(市川雷蔵)の左腕に命中。清姫は安珍たちを屋敷へ連れて帰ります。安珍と同行していた道覚(小堀阿吉雄)が女中に色目を使う俗物であるのに対して、負傷した安珍は介抱しようと近づ
「新書・忍びの者」1966年12月10日公開。忍びの者シリーズ第8作(最終作品)。脚本:高岩肇監督:池広一夫出演者:市川雷蔵、安田道代、富士真奈美、伊藤雄之助、石山健二郎、五味龍太郎、井上昭文、島田竜三、須賀不二男、内藤武敏あらすじ:武田勢と徳川勢が反目を続けている頃、霞小次郎(市川雷蔵)は甲斐の黒戸左太夫(伊藤雄之助)の許に急いでいた。一通り身につけた忍術を、更に磨くためである。それは、二十年前、三人の忍者に惨殺された父の仇を討つた
blogno.752タイトル:炎上(1958)を観て観た日:251206土放映日:251120木放送局:BS101その他の情報:モノクロ、原作:三島由紀夫(「金閣寺」)。監督:市川崑。出演:市川雷蔵・中村鴈治郎・仲代達矢・新珠三千代・浜村純・北林谷栄・信欣三。1958。上映時間99分。評価:★★☆☆三島由紀夫作「金閣寺」の映画化。しかし“金閣寺”という名称を使うことが許されず、劇中では“驟閣寺”(しゅうかくじ)という名前に変更された。主演の市川雷蔵は、現代劇初
来る12月11日は、山本富士子の生誕94周年です。(1931年12月11日大阪生まれ)それを記念して山本富士子の作品を紹介しています。『歌行燈』(1960)監督衣笠貞之助撮影渡辺公夫共演市川雷蔵【あらすじ】明治30年代、観世流家元恩地源三郎を父に持つ喜多八は、すっかり天狗となった盲目の謡曲師匠宗山の鼻を折り、結果的に彼を死に追い詰めてしまう。喜多八は宗山の娘お袖に心奪われるが、事の真相を知った源三郎に破門され、門付しながら諸国を歩くことになった。芸妓に身を落としたお
ひとつ前の当ブログで、2006年に「キネカ大森」で行われた「三島由紀夫映画祭」において『憂国』(1966三島由紀夫監督)とともに、市川雷蔵さん主演の『剣』(1964三隅研次監督)を観たことを書きました。この『剣』という作品で市川雷蔵さんが演じた国分次郎という人物は、大学の剣道部の主将です。単なるサークルではなく、ガチの運動部としての剣道部で厳しい練習を行っています。中でも、国分主将は剣道一筋にうちこんでおり、常に自分を律しており、武士という感じです。新入部員の長谷川明男さんなどは国分主将
『初春狸御殿』と『花くらべ狸道中』は、大映の御家芸だった狸ミュージカルを市川雷蔵と勝新太郎の共演で作った作品。そして、これが最後の狸ミュージカルになりました。『初春狸御殿』(1959年・大映/監督:木村恵吾)狸の国・カチカチ山の村娘・お黒(若尾文子)は、薬売りの栗助(勝新太郎)と仲良し。お黒の父親・泥右衛門(菅井一郎)は兎に受けた火傷の古傷の手当に栗助の薬を買っていたんです。ある日、猟師に追われて森の中に逃げ込んだお黒と泥右衛門は蛇の目傘に化けます。雨に降られた狸御殿の腰元たちがこの傘をさし
ひとつ前の当ブログで、三島由紀夫さんがご自身の原作を自ら監督・主演した『憂国』(1966三島由紀夫監督)を取り上げました。僕がこの映画を観たのは2006年5月10日(水)、「キネカ大森」でした。4月8日(土)~5月12日(金)にかけて「三島由紀夫映画祭」を開催しており、長く封印されていた『憂国』製作40年目ということで上映されるとあって話題になっていました。僕は何とかギリギリ10日に観に行ったのですが、かなりの観客が集まっていました。連日『憂国』が上映され、他の三島由紀夫さん原作映画も日替
時代劇が大好きな舟木さん。その思いの出所は、興行師をしていた父上の関係で、映画館ではフリーパスで入れたことだそうだ。昭和20年代から30年代まで、映画界が全盛の時代。その後テレビの出現で、衰退していく映画界だが、邦画は新東宝も含めて六社。毎週のように新作が各映画社が2本製作されていた時期で、年間600本近くの映画が製作されていた事になる。洋画もアメリカ映画が中心ではなく、フランス映画、イタリア映画
「ひとり狼」(1968)雷蔵主演の正統派股旅映画をAmazonプライムビデオで観ました。監督は池広一夫。予告編はコチラ。渡世人の孫八(長門勇)が"追分の伊三蔵"という伝説のヤクザ者の武勇伝を語り始めます。最初に出くわした信州の塩尻峠で3人の追っ手に迫られているところに助太刀を申し出たところ、手出しは無用と言い放って一瞬で3人をやっつけた伊三蔵(市川雷蔵)。親分も子分も持たずにヤクザの出入りの助っ人をしながら渡り歩く兇状持ちの一匹狼で、噂通りの"人斬り伊三"であることを実感し
こんにちは~一時低迷していたブログアクセスですが、最近盛り返して来ました本当にありがとうございますここから本題SNS時代、すっかり軽い言葉になってしまった炎上ですが、本来の意味の意味しかなかった時代の「炎上」あまりにも重かったです…モノクロ映画でありながら、燃え上がる様がすごすぎて、逆に、助かった…そう思いました。炎上ウィキNHKPR公式Xより【BSシネマ情報】きょう午後1時からは「炎上4Kデジタル修復版」(1958)。名匠・市川崑
愛甲石田花屋食堂このお店は、小田急線の厚木にある愛甲石田駅北口から歩いて4分程度のところにあります。愛甲石田駅周辺は、小田急線と246号線が並行しています。このお店も、246号線沿いにあります。ところでドライブイン。かつて日本中にありながら、ファミレス等の台頭により現在絶滅危惧種になってしまいました。そのドライブインのメルクマールとは。①幹線道路沿いにある。②駐車場の完備。③豊富メニューといったところでしょうか。このお店、246号線沿いにあり、駐車場完備、下記に見
Theater𝑹𝒆𝒏𝒅𝒆𝒛𝒗𝒐𝒖𝒔【2025-No.54】𝐇𝐞𝐫𝐇𝐢𝐝𝐝𝐞𝐧𝐏𝐚𝐬𝐭婦系図日本99分1962年(Photo:viaIMDb)婦系図と書いて「おんなけいず」と読む。泉鏡花の原作を名手・依田義賢が脚色し、市川雷蔵主演で描いた悲恋物語だ。雷蔵演じる早瀬主悦(ちから)と芸者お蔦の関係を軸に彼らを取り巻く女たちの様々な思いが交錯する内容はまさにこのタイトル通りである。英題の直訳は「彼女の隠された過去」となるが、ヒロインのお蔦だけでなく登場する女たちそれぞれが何ら
炎上名匠・市川崑監督が、三島由紀夫の小説「金閣寺」を映画化。市川雷蔵の初の現代劇で、国宝の寺に放火した青年僧の苦悩と葛藤を美しいモノクロ映像で描く映画史上の名作。プレミアムシネマハラハラドキドキのエンターテインメント、涙の感動作、コメディー、洋画・邦画、映画史上の名作から話題作まで、映画の魅力をご堪能いただける作品を放送しています。名匠・市川崑監督が三島由紀夫の小説「金閣寺」を映画化。市川雷蔵の初の現代劇で、国宝の寺に放火した青年僧の苦悩
↑↑↑これが最初の主演作だったそうでございます。私、今年は年明けから、本当に時間に追われる生活をしておりまして、今年、まだお悔やみを申し上げていない方々がおられましたので、ちょっとずつ思い出しながら取り上げたく存じます。で、私が一番忙しくしておりました6月に、藤村志保がお亡くなりになりましたのね。なんと、安井かずみと、フェリス女学院でご一緒だったというではございませんか。してみると、同級生の安井かずみは、いかんせん、早く逝き過ぎましたわね。映画「破壊」
ある殺し屋-1967-この映画はYouTubeの無料配信で観ました1967年4月29日公開解説藤原審爾の小説『前夜』を映画化、市川雷蔵が渋くニヒルな殺し屋に扮した和製フィルム・ノワール。周到な計画と正確無比なテクニックで依頼を成功させる殺し屋を描いた。野川由美子、成田三樹夫との三つ巴の駆け引きをめぐる面白さに加え、小池朝雄、渚まゆみらのが脇を固める。増村保造と石松愛弘の脚本を得て森一生監督が存分に腕を振るい、名手・宮川一夫の撮影も未明の墓地での対決シーンをはじめ名場面を生んだ。ストー
よもやま話皆さん、市川雷蔵さんをご存知でしょうか。一言で言いますと稀有な俳優さんです。昭和44年に亡くなられ死後56年経ちますが、今でも3~5年置き位に映画祭が開かれていて、映画祭がある時は彼の作品を最低でも10本見ることにしています。彼を田村正和さんがきっかけで知るようになりました。田村正和さんのファンになったのが1972年の1月でした。その年の10月から放送された「眠狂四郎」で正和さんはスターダムにのし上がりました。それ以降は彼の作品を見てきましたが、30年位前に
note連載、更新しました!今回は宍戸大全のインタビュー第4回。リアルな忍者アクションをいかに作ったかのお話実際に多くの名城の石垣を登られた唯一の方による「石垣攻略」についての証言でもありますので、城郭ファンも必見ですよ史上初!リアルな忍者アクションを創るために本物の末裔に学び、レンジャー隊に入隊!/登りにくい石垣とは?~『忍びの者』宍戸大全さんインタビュー#4https://note.com/tkasuga1977/n/nba61fe1f059d史上初!リアルな忍者アクショ
今回鑑賞したのは、1955年の大映映画「怪盗と判官」。市川雷蔵さんと勝慎太郎さんのダブル主演作品だ。遠山金四郎(雷蔵さん)が料理屋で女性を従え、ひょっとこ面をつけて踊っている中、盗みを働いて逃げる最中、その部屋に乗り込んでしまった鼠小僧次郎吉(勝さん)。その場は顔も見ずに別れたが、後日ひょんなことから弥次喜多道中よろしく一緒に京へ向かうこととなる。泊まった宿で、騒ぎに紛れて財布をすられてしまった二人は、旅芸人甚兵衛の一座に潜り込み、二人で馬の役をやりなが
日曜日、ではなくて月曜日...文化の日だそうで。ありがたいことに私もその祝日にお休みをいただき、のんびりと。ていうかね、土曜日にいろいろとバタバタとしてしまって、いつもの日曜日をついついダラダラと過ごしてしまって、いつもの映画もパス...って、先週も何か似たような話だったな...ま、いっか。という訳で一日遅れでウチで映画を。今日は昨年末に録画してほったらかしにしてあった1961年、大映の「新源氏物語」をチョイス。今にして思うと昨年の大河ドラマ「光る君へ」
『ある殺し屋』(1967年・大映/監督:森一生)小料理屋の主人・塩沢(市川雷蔵)は凄腕の殺し屋。ヤクザの建設屋木村組の組長(小池朝雄)から同業の大物ヤクザ大和田(松下達夫)の暗殺を2千万円で引き受けます。大和田を難なく始末した塩沢の腕に惚れた木村組の幹部・前田(成田三樹夫)は弟子入りを懇願。塩沢は、けんもほろろに拒絶。前田は、塩沢に助けてもらって塩沢の店の押しかけ女中となった圭子(野川由美子)と関係を持ち、圭子に塩沢の正体をバラします。圭子は塩沢を強請りますが相手にされず、前田に塩沢を殺して彼
アメリカからの日本刀の返還その42020年、コロナ禍で世界中が大変な事になってしまい、自分も刀の返還の事を忘れかけていましたが、2022年に今度の担当の責任者から連絡を頂き、9月に刀を取りに行く事になりましたとお聞きして、このミッションは死んでいなかった!と驚き、また備前長船刀剣博物館に寄贈の許可を頂けるよう交渉しました。今度の博物館の学芸員さんも快く引き受けて下さり、遂にその刀を9月24日に成田税関から受領して、10月に東京都教育庁で審査され、晴れて「登録証」と共に担当者の元に来
今朝の最低気温は8,2度、最高気温予想は17度、天気予報は晴れ一時曇りです。今日は2024年11月24日にTV録画保存した『ラブ&ドラッグ』と同28日にTV録画保存した『剣鬼』を視聴しました。『ラブ&ドラッグ』予告編動画https://youtu.be/ncRB691KjI4解説、https://ja.wikipedia.org/wiki/ラブ_%26_ドラッグより『ラブ&ドラッグ』(原題:LoveandOtherDrugs)は、2010年のアメリカの
【監督】三隅研次【原作】三島由紀夫「剣」【制作年】1964年3月14日【制作国】日本【上映時間】95分【配給】大映【出演】市川雷蔵(国分次郎)藤由紀子(伊丹恵理)川津祐介(賀川)長谷川明男(壬生)【公式サイト】【剣4Kデジタル修復版】|第38回東京国際映画祭(2025)懸命に剣の世界に打ち込む剣道部主将・国分は、部員にも自身と同じ熱心さを求めるが、相容れない部員たちの反抗が予想外の結末をもたらす――。雷蔵のストイックな演技が、剣道に邁進する主人公
今朝の最低気温は11,2度、最高気温予想は18度、天気予報は晴れです。今日も寝落ち済です(笑)映画視聴前にディーガ(レコーダー)不調で、復帰までに45分かかりました。購入期日は2022年4月でした。既に五回くらい不調になりました(笑)今日は2024年11月21日にTV録画保存した『剣』を視聴しました。予告編動画https://youtu.be/r8sHvPeVBpk解説、https://ja.wikipedia.org/wiki/剣_(小説)より『剣』(けん)
「陸軍中野学校」陸軍中野学校プレビュー1966年6月4日公開。実在した大日本帝国陸軍のスパイ養成機関・陸軍中野学校での一青年将校を描いた異色作。陸軍中野学校シリーズ第1作。脚本:星川清司監督:増村保造キャスト:市川雷蔵-三好(椎名)次郎小川真由美-布引雪子(次郎の恋人)加東大介(東宝)-草薙中佐E・H・エリック-オスカー・デビットソン待田京介-前田大尉(陸軍参謀本部)ピーター・ウィリアムス-ラルフ・ベントリイ早川雄三
「若親分」(1965)雷蔵主演の任侠映画シリーズ1作目をYouTubeで観ました。初見。監督は池広一夫。予告編はありません。現在、無料配信中。日露戦争の勝利に沸いていた明治末期。南条組の親分辰五郎が夜道を襲われて暗殺されます。車引の三吉(山田吾一)の証言では、南条組に対抗する滝沢組の客分による犯行とのこと。全国の親分が集まる盛大な葬儀では、跡目の噂話で持ち切り。滝沢組組長巳之助(石黒達也)が現れて緊迫する瞬間もある中、辰五郎の元を離れていた息子の武(市川雷蔵)が海軍士官
今回鑑賞したのは、この作品。1958年に大映京都で製作、公開された「命を賭ける男」。主演は長谷川一夫さんで、市川雷蔵さんは旗本役で出演している。白井権八は、旗本の連中に喧嘩を売られたところを幡随院長兵衛に救われる。権八を気に入った長兵衛は自宅に迎え入れた。長兵衛の子分に連れられ吉原に出向いた権八は、初恋の相手に瓜二つの小柴と出会う。折悪しく、吉原に来ていた旗本が小柴を指名、争いごとになりそうになった時、長兵衛が登場、旗本の水野十郎左衛門と対峙する。その後、権八が起
みんなの助けで肺がんを乗り越えた強運の50代おっさん!精神疾患と闘病中♥ヘルプマーク♥の家族を救うため😤世界の平和を守るため🏍️💨ゴーゴーレッツゴー!おもしろおかしく☺️活きます!みなさん、おはようございます😢レアボイルドです。バラエティで人気だった中村玉緒さん。表舞台から姿を消して、悠々自適の暮らしをされていると思いきや、認知症と闘病してらっしゃるとの報道。悲しいですね。市川雷蔵さんや夫の勝新太郎さんがご存命の頃の、大映映画でのお美しい姿が目に浮か
大佛次郎(おさらぎ・じろう)本名野尻清彦画像左の男性。右は映画監督・脚本家伊藤大輔。大佛次郎は明治三十年(1897年)十月九日に生まれた。昭和四十八年(1973年)四月三十日に死去した。七十五歳。小説家・童話作家・舞台演出家・脚本家・戯曲作家・翻訳家として活躍した。別名義由比浜人阪下五郎安里礼次郎流山龍太郎八木春泥白馬亭去来須田紋太郎浪子燕青元野黙阿弥瓢亭白馬清本北洲田村宏三並喜太郎吉岡大策