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(径)honeymoonってはちみつ月って書く。月での俺と和史には甘い甘い記憶が残った。和史は俺のカラダにいつも自分の何処かを触れさせて甘えっぱなし覚えたキスを何度もねだった。俺も和史との性のふれあいに夢中だった。甘く濡れ合う抱擁に蕩けるキス。・・・だけど・・・まだ和史に俺の雄の部分を見せつけてはいなかった。怖がらないように、優しく優しく和史はまだ子どもだと自分に言い聞かせぐっと堪えていた。だからまだ和史は俺を知らない。いよいよ地球に向かって飛ぶことになった。俺は
(智)俺たちの怪我や病気を治せていたのに径の目が治らないことにショックを受けて和は一日中祈るように径の瞼に優しく触れるようになっていた。和史がいつでも径にくっついて上手に指示を出していたから目が悪いなんてわからないほど径は自然に動けていた。明日は阿部と共に地球へ行く。和と佐久間に径と和史を任せて住むところや径の病院を下調べするんだ。落ち着いたら一度大江山へも行きたい。私達が住んでいたところに径が居たとは偶然ではなく必然だったのか・・・🌼もえこさんの絵です💛和は泣き
(和史)初めてのワープは径と一緒がよかった。ワープの手前でジージが抱っこをしてくれると言ったけれど、径がよかった。和「径。和史をぎゅっと抱いていられますか?」径「はい」僕は嬉々として径の首に腕を回して足を径の腰に絡めた。ワープにはまず阿部ちゃん先生が入った。和史「あと二歩だよ」径は僕を抱いたままワープに入ってくれた。わわわっ!スゴイスゴイ!!無数の星が過ぎていく。闇に浮かぶ銀河の海を泳ぐみたいにしてどんどん進む。・・・径の目が治りますように・・・その無数の流れ星に
(径)敵を確実に撃ち落として近付いていた。和史と佐久間はワープからさらに東へどんどん追い詰められてブラックホールの手前に居た。宇宙のダークマター。ブラックホールのとてつもない重力にはとても太刀打ちできない。俺は佐久間を避けて火を噴いた。そして思い切り手を伸ばし和史の腕を掴んだ!(カズナリ)トモナリとお義父さんが先陣を切って怪物ランドの腕に覚えのある者達が救出援軍に次々と飛び立った。真実の鏡に写る和史をパパ和と皇太后さま大魔王さまと見守っていた。ブラックホールに呑
*ララァさんのお写真です*草木も眠る12時を少し過ぎる頃満月の夜地球を飛び出した俺は宇宙空間に出ても苦しくもなんともなかった。和さんにそっくりな人たちが優しく声を掛けてくれる。手を握って隕石やブラックホールから守ってくれる・・・こんな俺を大切に大切にしてくれる・・・父さんや母さんがいたらこんな風に子ども時代を送れたかな。大切にしてもらって心が温かくなってお月さまで泣いた・・・不思議なことに爺さんの声が聞こえてきた。「よかったよかった」月からさらに遠く。怪物星と
🌼もえこさんの絵です💛優しかった爺ちゃんが亡くなって俺は自分の年までも操れることに気付いた。子どもの格好だと虐められる。よかれと思って人助けをしても手が伸びると怖がられた。口から火を吹けば、皆飛んで逃げた。・・・子どもの姿を借りていよう。それで見かけを高校生くらいにしてなるべく人と関わらないようにしていた。爺さんの家が取り壊されることになりおまわりさんがやってきた。行くところもなく家族も居なくてひとりぼっちの俺は生まれた時に包まれていたという衣と爺さんの形見でもあ
今は昔。竹取の翁といふものありけり。野山にまじりて竹を取りつつよろづのことにつかひけり。名をば、讃岐造となむ言ひける。その竹の中にもと光る竹なむ一筋ありける。怪しがりて寄りて見るに三寸ばかりなる人いとうつくしうて居たり。私は讃岐造(さぬきのみやつこ)の子孫既に年老いてひとりぼっちで桜を愛でておりました。ある宵のこと。美しい天上人がおふたり綺麗な羽が生えて、漆黒の髪、顎に黒子。その肌は天女のように真っ白な神さま方が我が家でお休みになられました。美しい羽を広げて飛び去ら
(翔)SFC(慶應湘南キャンパス)AO入試のため俺はめちゃくちゃハードな日々をこなしていた。もう勉強で行った方が楽!だって俺は評定平均5.0、偏差値70を持つ。だけど、ま。やるか。俺の高校生活をポートフォリオにまとめる。俺ってこんな人ねって紹介。生徒会長して、管弦楽部の部長をして。甲子園に弾丸応援ツアー行ったことやそうだな・・・数学オリンピックに挑戦したことそれから野球部の人達とボランティア河原の清掃や町の美化に貢献したこと海外・・・語学研修は入れていいのかな?い
(和)智と甲子園へ行ける。その嬉しい知らせは既に親達に届いていた。智母「おかえりぃ」和母「今日は大野さん家でパーティーよ」俺たちの親は年中パーティーしてる。俺の誕生日だって四人で酒盛りしてた。そして・・・そういう日は、そうスル日。既にビールを飲みながら母親達は大野家の台所で餃子を包んでいた。智「晩飯、何時?」智母「んー。一時間後」和「その頃戻って来まーす」カラダをぶつけながら隣へ駆け込む。*ララァさんのお写真です*智とふたりで隣の風呂へ直行した。和「・・・んふ・・
(和)智の指は絶妙な動きをする。俺のすぐ前には顧問とかれん先生が座りさらにその前に部員とマネージャーが並んでた。一枚のベンチコートをふたりで羽織る。腰の筋をつーっとなぞるから声が出ないように口をムーっと閉じて我慢してた。背筋が伸びたところで前に回った指はまず太ももを散歩してそれから・・・太ももと太ももの間に入ってきた・・・ドクン血液の集まる音がする。*ララァさんのお写真です*和「ヤ・・・ヤダ・・・ヤダ・・・!」声にならない声で抗議するけれど智「黙って感じてろ」
(潤)俺は自分の中で葛藤していた。スポーツマンシップとは、何か。俺の悩みの種は専ら大宮バッテリーだ。・・・あいつら。野球で身を立てようと思ってないのか。智さんは和くんの球しか受けようとしない。あの人はそれに対してなんら矛盾も感じていなければデカい雄玉を見せつけるようにふんぞりかえっている。・・・今思えば。あの人、前キャプテンのクセにチーム全体のことなんかよりも一番に和くんだ。あっぱれなほどに。・・・きっと和くんを守るためだけにキャプテンも引き受けたんだ・・・顧
(智)東京大会を勝ち進んでいた。俺の夏は負けたところで終わる。一戦一戦が最後かもしれないという覚悟で臨んでいた。それは・・・和もよくわかっていた。俺たちはこっそり指を絡めあい耳元で愛を囁きながらベンチに座りいざ守備のターンになるとスゴイ球数をこなし続けていた。⚾️肩、大丈夫か?⚾️うん⚾️一年に投げさせようか?⚾️・・・うん・・・今年入った中には、野球経験者が多くてピッチャーもそれなりのがいた。和の肩や腰を俺は何より気にしていた。(和)一年生にピッチャーがいる
(潤)すげー多くの一年生が仮入部に来た。潤「はい。校庭を軽く20周。それからウサギ飛び」一年生A「ウサギ飛びってなんですか?」・・・まじか。潤「やってみせるから、真似ろ」俺がぴょんと飛べば一年生もぴょんと飛ぶ。何事もそんな感じで・・・俺、揶揄われている?・・・いやいや。そんな筈はない。*ララァさんのお写真です*あの日、顧問に諭されたまま俺は部活内恋愛だって目を瞑っているし大宮バッテリーが互いしか見えなくてもショートの俺に和くんの球を受ける練習がなくても俺、松本
(雅紀)四月になった。応援団も元気なニューフェイスを入れようと入学式は勧誘に燃えていた。あおたん先輩「よっ。元気?」内部進学したあおたん先輩は隣の敷地(大学)から空き時間のたびに見に来てくれていた。雅紀「うっす!」10人は入るかな。もうちょっと欲しいな。あおたん先輩「野球部、ヤバイね」そうなの、そうなの。甲子園って、やっぱすごいんだね。入部希望者が列を作っていた。女の子達もマネージャー志望でどんどん野球部に並んでいく。ミト先輩「はい。入部希望者さん、こっち」華
(和)ほんの七ヶ月。ここから離れていたのはほんの七ヶ月なのに何故だかすごく懐かしく感じた。グラウンドにも大浴場にもこの部屋にも全てに甘い記憶が残っていた。あの日、大きな木の下で互いを慰めあった。あの時は・・・抱いてもらえなくて・・・和「あの時は切なかった」智「俺も」もうすっかりスルことが当たり前になっておばさんの高級なオイルを借りなくてもできるようになっていた。智がいつだったか習った整体の要領でマッサージもしてくれたしなるべく腰に負担のない体位にしてくれた。うちの
(智)3月の終わり。俺たちはバスに乗って西へ向かった。新しいキャプテンが全部やってくれるから俺はバスの後部座席で和を奥に座らせ身体を冷やすといけないからと一枚のベンチコートをふたりで被ってこっそりキスしたり太ももを触ったり東京から甲子園までの約8時間をイチャイチャして過ごした。同行者は、顧問の先生、保健のかれん先生それにオネエの校務員さん。ミトちゃん「マネージャー業はキツイです」新入生が入ってくれると、いいな。春合宿のすぐ後の入学式では野球部の勧誘を頑張らないとい
(和)春合宿の少し前。卒業式があった。俺たちは野球部の先輩達に花を贈る。俺はちょこ先輩担当。いつも黄色いハチマキで応援してくれたから贈る花も黄色にした。ちょこ先輩「和くんが投げる時には、必ず応援に行くからね♡」和「ありがとうございます」ちょこ先輩「卒業したくないよー💧」*ララァさんのお写真です*国立大学を受けた先輩はまだ後期試験の発表があるらしく最終的な進路は分からないって言ってた。・・・来年は智が・・・こういう関係になってますます朝から晩までずっと一緒だから物
(智)秋季大会も終わり春の選抜出場校発表を待つばかりの冬。新しいキャプテンを決める時期がきた。引退した三年生も、幹部学年の二年生も一年生も、マネージャーも、顧問も等しくひとり一票を持つ。智「立候補する者はいるか?」潤「はい」智「他には?」個人的に、和にはやらせたくなかった。ピッチャーの負担はとても大きい。キャッチャーの位置は全体が見られる。潤の責任感、負けん気、努力家なところ主将の適性として十分だった。俺の引退は三年の夏だけど主将の引き継ぎは春までにおこなう。全
(和)さっき喧嘩したからちゃんと仲直りしようと思ってた。だって今日は智の誕生日で素敵な日にしたかった。だけど、そんなことは無用だった。いつの間にかいつもの俺たちに戻って部屋に入るまでの長い廊下をコツンコツンとカラダを当てているうちにもう奥が疼いてしまってた。濡れてきたら・・・どうしよう・・・だってさ。指と指を絡めあってるのにもう片方の手や足でこの人隙あらば前とか後ろを触ってくる。誰かに見られたらどうすんの。俺はドキドキしっぱなしだった。*ララァさんのお写真です*
(和)交流試合が終わって顧問の先生達が帰った。応援に来てくれた人達も帰った。俺らは帽子を脱いでお礼を言って見送った。夕飯に全員でカレーを作ることになり買い出し班、調理器具を準備する班に別れる為にグっとパーで別れましょ、した。智は買い出し班。俺は調理器具を準備する班。勝手の分からない調理室で俺達は先輩OBの指示に従って大鍋を3つ用意した。中を綺麗に洗っていると先輩OB「手際がいいね」和「そんなこと、ないっす」先輩OB「野球の練習でなかなかバイトもできないでしょ」和「
(智)美しい人だ。肌のきめ細かさは極上で感度も抜群。育ちの良さ、気品、そして・・・匂うばかりの美しさは薔薇に及ぶとも劣らない・・・俺はもう虜になっていた。*ララァさんのお写真です*智「もうずっとここにいろよ・・・」お前の家なんだからさ。智「・・・なんか、言えよ」俺の腕を枕にして寄り添って甘えていたお前が上半身を起こして俺を見つめた。和「・・・ひとりでここにいるのは、いや」智「俺がいる間だけでも」和「・・・そうだね・・・」唇が降りてくる。俺は顎の黒子を押して薄
(和)智の17歳の誕生日に、俺は智を貰った。俺もプレゼント🎁考えた。いろいろ。ミットはすぐにダメになるからそれを贈りたかった。小遣い、たんねーし。それで母ちゃんに言ってみた。智の誕生日にミット贈りたいって。そしたらさ。和母「あら!それはイイわね♡父さんと母さんからの贈り物にするからあんたはあんたで考えなさい」・・・え?俺のアイデアじゃん・・・和母「身の丈にあったもんにしなさいよ」・・・どーすりゃいいんだよ。そのまま、まず11月25日になっちゃった。昨日のことね
(智)社会人チームとの交流試合は俺に少し先の人生を考えさせた。十年先のこと。何かして働いてないと。俺は今日17歳になったばかりで小学校の次は中学校中学校の次は高校この次は何となく大学かなぁ・・・なんて思っていた。もちろん目先のことも、ある。春の選抜に選ばれたいし三年の夏も甲子園へ行きたい。いや、もっと差し迫った未来としては。期末テストで欠点を取りたくない。だけど十年先の未来でも和と歩む為に、今の俺に出来ること。🌼もえこさんの絵です💛俺はそんなことを考え始めてい
(viola)11月26日。快晴。もえこさん、ナツさんと駅で待ち合わせ。大きな楽器をそれぞれ担いで地図を見ながらグラウンドを目指した。ちょこ先輩「おはよう♡」あ!三年生も来てる。「おはようございます」ミト後輩「応援ありがとうございます」管弦楽部だけでなく応援団も来ていた。viola「櫻井くん。もう音出していいの?」翔「どうぞ!」チューニングをそれぞれ始めていると外周を走っていたうちの野球部員がグラウンドに入ってきた。智「おはようございます」野球部の人たちが一列に並
(和)それは持久走を走り切ったみたいなバタ・バック・平・クロールを泳ぎ切ったみたいなそんな倦怠感と息遣い・・・智「・・・ごめん・・・俺、まだ」その甘美な往復運動は俺のをあの長くて美しい指が包み込んで智は無意識かもしれないけれどかなりの摩擦運動で俺は既に智の腹を汚していた。夏から今までに既に開発された性の感覚が俺を確実に絶頂へと導いた。鍛え抜かれた筋肉が俺の上で上下に揺れるだけで目眩がする。美しい眉をひそめてその唇から吐息が洩れるだけで俺の心のヒダに愛が溢れる。
(和)僕はあなたのチェロになれるかな長くて美しい指が足をさわさわと往復するこの身の感覚を集中させて感じるままに僕は声をあげた・・・和「・・・ん・・・ぁあ・・・」弦を弾くみたいに俺のカラダを弾きその指はやがて胸の一点に辿り着きまるで音階を定めるかのようにお調弦をするかのように時に力強く時に繊細に僕をタップする・・・まるで潮の満ち引きのような月の雫のような甘美な指の調べは優しくて終わりを知らない輪舞(ロンド)のよう*ララァさんのお写真です*僕の肌を
(和)ものごとの必然には必ずそこへいきつく因がある。俺たちは互いが強く求めあっていた。はじめのうちは浴槽の中に浸かったままだけど途中で自分から洗い場へ出て夢中で熱い智を受け止めた。耳まで痛くなりながら必死だった。智が俺の頭をシャンプーしてその長くて美しい指で俺の肌に泡を乗せクルクルクルクルタップするのを全身に感じながら・・・カラダの隅々までそして中にもその長くて美しい指を感じながら・・・額から汗がポタポタ落ちて俺のカラダからいろんなものが出て智「ん・・・一度、
(和)軽々と俺を抱き上げた智の筋肉に頬擦りをするといつもの智の匂いがした。大好きな男の匂い・・・いつだったか、鼻を擦り付けて智のベッドで微睡んだことがまるで昨日のようだ。軽い掛け湯のあと、浴槽に入れられて放ったらかしにされた俺は捨て犬みたいに心細くなった。・・・・・・・・まだ怒っているの・・・?・・・・・・・・じっとおりこうに待っていると智が何かを持ってきた。和「・・・それ、家から持ってきたの?」智「うん。母ちゃんの」高そうな瓶だな・・・智の母ちゃんの大
(智)バーベキューの網を洗うのにこの熱を利用して洗うといいんだ。後輩A「キャプテン、手の皮厚いっすね」手の皮薄いと和の豪速球受けれねーもん。丁寧に片付けをしていたら後輩B「あ、和くんが」え?和が、何?・・・襲われてるじゃねーか・・・俺は無言で網を後輩に渡すと羽交い締めにしている男に近付いていった。ふたりいるのか?上等じゃねーか。俺は怒りを沸いてくるままにさせて自分をコントロールすることを放棄した。智「何やってんの?」🌼もえこさんの絵です💛和がペコペコと先輩OBに
(和)11月も終わりに近付いていた。例の、野球部OBからの提案で強化合宿に皆で参加した。連休を使っての二泊三日。智の誕生日もある。そして・・・俺と智はふたり部屋だった。いつもそういうのに難癖つける潤くんが今回は何も言わなくて助かった。顧問の先生は昼間見に来たけれど顧問「楽しんで」バーベキューのお肉を差し入れしてさっさと帰っちゃった。きっとおうちのこともあるんだろう。夜はバーベキューをしてお肉を食べて俺たちはまだ子どもだからお茶とジュース。OBの人達はビールを飲んで