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明けましておめでとうございます。2024年は大変お世話になりました。ガイド山行にご参加頂いたお客様におかれましては心より御礼申し上げます。ガイド仲間や諸先輩方、アウトドアメーカー様、山小屋の皆様にも大変お世話になりました。2024年は年明けから様々なことがありましたが、多くの方に支えられて乗り切ることが出来ました。2025年も皆様にとって素晴らしい年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。昨年登ったヨーロッパアルプス、シャモニーでの1コマ。以下は2024年のガイド山行やプライベート
いよいよ2024年も残りわずかになりました。今年最後のガイドで広河原沢左俣のアイスクライミングをご案内してきました。年末の八ヶ岳は混雑することが多いですが、阿弥陀岳南稜と広河原沢周辺は割と静かな山行が楽しめます。入っていたのは合計で10パーティー程度でしょうか。左俣には3〜4パーティーほど入っていました。今年の広河原沢左俣は積雪は少なめですが、滝の結氷は悪くないです。広河原沢左俣の大滝15m。左ラインが一番簡単、中央は上部が意外とバーチカル、右は水が滴るコンディション。そ
以前にブログで紹介したブラックダイヤモンドのハイドラですが、12月に入って黄蓮谷左俣や八ヶ岳などで使ってきました。一言で言えば、素晴らしいアックスです。様々なメーカーさんの展示会に伺わせて頂くことが多いのですが、一目惚れというか、直感というか、言葉で説明するのが難しいのですが見た瞬間に「これだ!」と感じる製品に出会うことがあります。そうした製品は美しいのです。コンセプトが明確で洗練された製品というのは、どこか美しさを感じるものです。このハイドラも、美しさを感じた製品の一つです。左はハ
12月に入ってから富士山、甲斐駒ケ岳の黄蓮谷左俣などのガイドが続き、ようやく八ヶ岳のガイドもスタートしました。まずは赤岳へ。この日は風は10m/s程度でしたが、とにかく寒かったです。写真を撮ったらすぐに下山。こういう時は休憩は少なめで、立ち止まる頻度も少なくしなければいけません。ある日は阿弥陀岳北稜へ。今日は穏やかで快適そのもの。赤岳鉱泉は夕食はステーキが有名ですが、平日だとトロアジと鶏鍋の日もあります。
この時期にしか行けない上に、コンディションが良い時も限られる黄蓮谷左俣へ行ってきました。朝4時に七丈小屋を出て行動開始。ヘッドランプで黄蓮谷の沢底に下っている時は、視界が制限されて何とも言えない圧迫感を常に感じていますが、夜が明けると急に登攀意欲が高まります。バックには来週から入り浸る八ヶ岳。左俣の大滝。1週間前の情報では氷が薄くて難しいとのことでしたが、あれから少し発達したのか悪くないコンディション。右ラインは先行の方がいたので、左から登って追い抜かさせて頂きました。この上の奥の滝
今シーズン初めての冬山は富士山からスタート。半年振りに冬靴を履いて靴紐を丁寧に引き締めるこの感触、自然と気合いが入ります。夜明け前の静寂、そしてこの景色。1日の始まりを感じる瞬間です。富士吉田市、忍野村、山中湖、遠くには東京の街明かり。美しいですね。日中の日射と、夜間の気温低下を繰り返して積雪表面は非常に硬い状態。転倒はもちろん絶対にNGですが、この斜面にうっかりしゃがんだり、座ったりしたら簡単に滑落します。佐藤小屋を出て6時間で吉田口の山頂に到着。下降は3時間少々で佐藤
11月は表妙義縦走、裏妙義縦走、星穴岳縦走、そして子持岩獅子岩など群馬県でガイドする日々です。今年の妙義周辺では例年よりも紅葉が遅れているので、11月中〜下旬が見頃でした。表妙義縦走の背ビレ岩。裏妙義縦走のハイライト、丁須の頭。ここの鎖は設置位置が絶妙に悪く、緊張します。味噌カツ丼ではありません。パスタの上に味噌カツが載っています。高崎はパスタのお店が多いと、群馬県出身のお客様から伺っていたので行ってみました。市内にある「シャンゴ」というお店。味噌カツとパスタという初め
週末は明星山フリースピリッツを2日連続でガイド。両日とも良いお天気に恵まれました。フリースピリッツの終盤、パノラマトラバース。ここのトラバースはさほど難しくはありません。後ろに見えるのは海谷山塊、焼山。うっすら雪が積もっています。高浪の池と明星山。小滝川沿いの林道は工事で通行止めなので、高浪の池を回らなくてはなりません。時間は余分に掛かりますが、この景色を眺めながら糸魚川まで帰るのも悪くないですね。いつも泊まるルートイン糸魚川の裏にあるお寿司屋さん「すし廣」奴奈川姫産所丼
忙しい夏の時期は仕事中心の生活です。厳密に言えば夏以外でも仕事中心の生活ですが、秋になると少し時間が作れます。自分のプライベートでクライミングをするのも良いですが、ガイドが集まって仲間同士でクライミングの研修をするのも色々な気付きがあります。私が所属している八ヶ岳山岳ガイド協会のクライミング研修。色々なバックグラウンドを持ったメンバーがいるので、色々な視点で物事を見ることが出来ます。クライミング研修の参加メンバー。奥で偉そうにしているのが私です。日を改めてファーストエイドの研修
毎年この時期になると妙義山周辺を頻繁にガイドしています。今シーズンも妙義の時期が始まりました。表妙義縦走。まだ紅葉の時期が少し早かったのか、週末でも意外と空いていました。お客様を駅にお送りしたら自分のトレーニング。前橋市のクライミングジム「ウォールストリート前橋」へ。星穴岳縦走。雨の後だったので、少し泥っぽい・・・毎年のように妙義では重大事故が起きていますが、今回は表妙義縦走の最中に鷹戻しで登山者の滑落事故。幸いにも30分ほど早く先行していたガイド仲間が現場での処置と通報
ずっと気になっていたブラックダイヤモンドの新型アックス、ハイドラ。展示会で実物を握ってみた瞬間に、何かビビッときたものを感じました。まだ冬の気配は感じませんが、早く手にしたいので早速購入。購入した状態だとこんな感じです。ピックはアイスクライミング向けのI.C.Eピック。ヘビーヘッドスペーサーにマイクロスパイク、グリップスペーサーは1つ噛ませた状態(Mサイズ相当)です。付属品。六角レンチ2種類とグリップスペーサー、ライトヘッドスペーサー。別途、アルパインスパイクを購入。山
今年も赤岳鉱泉のアイスキャンディー建設に行ってきました。2015年から携わっているので今年で9年目です。恒例の集合写真。建設作業に従事しているのはガイドと赤岳鉱泉のスタッフの皆さん。普段は単独でガイド業務を行なっている者が多いので、こうして一堂に会する機会は貴重と言えます。西側は緩斜面。東側は急斜面。シンプルな形状の方が作りやすく、管理もしやすく、トップロープを多く張ることが出来ます。
北アルプスシーズンが終わったら谷川岳へ。マチガ沢東南稜へ行ってきました。夜明けのマチガ沢。これからの時期は太陽が登るだけでテンションも高くなります。東南稜1ピッチ目。美しい景色をバックに東南稜を攀じ登ります。そしてオキの耳へ。お疲れ様でした!
今シーズン最後の大キレット縦走をご案内してきました。長谷川ピークで元気なお客様。毎年恒例、秋の涸沢名物、テント1000張コース。ちなみにこの日はテント場の受付カウントでは980張だったそう。小屋泊の方も含めれば数千人規模の人がこの涸沢にひしめいていることになります。もはや1つの街のような雰囲気です。今回は穂高の初雪に遭遇しました。前日夕方から降り始めた雪は1〜2cm程度でしたが、登山道のコンディションを考慮して白出沢を下降するのをやめて、涸沢経由で上高地に下山しました。涸沢〜
日増しに紅葉が色濃くなってくる北アルプス。今回は北鎌尾根をご案内してきました。通常は1日目は北鎌沢出合にテントを張るのですが、今回はヒュッテ大槍に泊まって水俣乗越〜北鎌沢〜北鎌尾根〜槍ヶ岳〜槍ヶ岳山荘のロングコースで挑戦です。1日目に泊まったヒュッテ大槍。今回の北鎌尾根はYouTuberのかほさんを案内。休暇で遊びにきていた燕山荘や槍ヶ岳山荘のスタッフさんもいて話が盛り上がりました。今シーズン最高のお天気に恵まれた北鎌尾根。槍クッキー。槍ヶ岳山荘から見た大槍と小槍がモチーフに
突然ですが、このパーツは何でしょうか?ヒントはクライミングシューズに使われている、アレです。正解はスカルパのクライミングシューズ、フューリアエアーの「シャンク」と呼ばれるパーツです。シャンクはクライミングシューズの靴底(特につま先部分)の剛性を出すために必要なパーツです。メーカーによって素材は違いますが、スカルパの場合は不織布を何層か接着剤で固めたような薄いものが入っています。外からは見えませんが、クライミングシューズのこの部分に入っています。なるべく細かく分解する
今シーズンの穂高方面のガイドも終盤へ。秋雨前線の合間を見てジャンダルム縦走をご案内してきました。朝4時に西穂山荘を出た直後に雨が降りましたが、それほど悪い予報は出ていないので一時的な雨と判断して、西穂高岳までは行ってみようと考えました。結果的に西穂高岳に着く前には雨が上がり、ガス時々晴れのお天気になったのでジャンダルムを目指しました。逆層スラブ。岩は割と乾いています。3代目の天使。そして14時には穂高岳山荘到着。3日目は午前中を中心に雨予報なので、白出沢ではなく上高地へ下
9月最初の週末、今シーズン最初の北鎌尾根に行ってきました。例年、台風や秋雨で催行率の低い北鎌尾根ですが、今のところ1勝1敗です。北鎌独標。今回は直登ルートを選択。ここまで来れば山頂は近し。北鎌は体力勝負。後半でも余裕を感じるお客様。3日目は明神近くの宿「山のひだや」のカフェへ。キャラメルチーズケーキ。苦味と甘さが上手くミックスして美味しいです。北鎌のコルを過ぎた先で折り畳み傘を日傘代わりにしながら座っている男性に出会いました。ただ休んでいるだけかと思い、挨拶を
久しぶりに瑞牆山のマルチピッチクライミング。十一面岩左岩壁の錦秋カナトコルートと山賊黄昏ルートを繋げたカナトコ〜山賊黄昏ルートをご案内してきました。アプローチは少し長めの1時間20分程度ですが、それに見合う素晴らしいマルチピッチルートです。1ピッチ目はフレークからスラブ。ウォーミングアップにちょうど良いです。カナトコの2ピッチ目。浅いフィンガークラックをレイバック混じりで登りますが、今日はクラックが湿っていたので普段よりも難しく感じます。果敢に挑戦するお客様。最終ピッチは
夏の終わり、秋の始まりのような空気の穂高連峰。今回は前穂高岳北尾根をご案内してきました。雲海を眺めながら順調に高度を稼ぎます。晴れ渡る稜線と朝日を浴びる奥穂高岳。ついこの前に夏山シーズンが始まったと思っていましたが、穂高に来るのもあと1ヶ月半ですね。
一時は雨後の筍のようにクライミングジムが新規オープンしていましたが、ここ数年は出店ブームは落ち着いています。新規オープンしたという話を聞いても、元々クライミングジムがあったところの居抜き物件を使ったり、内装はそのままで経営者が変わったりというのが多いので、クライミングジムの数自体は増えていなかったりします。今回は久しぶりに静岡県静岡市に新しいクライミングが出来たので行ってみました。クライミングジム「アソボル」駐車場は14台程度あるので平日の昼間ならまず空いているでしょう。スラブから
2024年春に新しく発売されたスカルパのクライミングシューズ「MAGO」を購入。久々にレースアップタイプ(紐締め)のクライミングシューズに手を出しました。日本で展開されているスカルパのクライミングシューズはキッズ用も含めて26モデル。その中でレースアップタイプは「マーゴ」「キメラ」「インスティンクト」「ジェネレーターMID」「ヴェローチェL」の5つしかありません。全モデルの中でレースアップモデルが占める割合は約19%程度です。ちなみに他社メーカーでも似たような傾向で、スポルティバ
赤木沢を予定していましたが、台風の影響が読みづらいので日帰りで行ける立山の一ノ谷に沢登りに行ってきました。弥陀ヶ原から木道を通って一ノ谷へ。前半は滑め床が連続する美しい渓相。そして適度な大きさの小滝が続き・・・アルペンルートの道路下を潜り抜けて・・・圧迫感を感じつつも這いながらトンネルを抜けます。ちなみに狭いところが苦手な方は上の道路を横ぎればOK。遡行終了して天狗平山荘に到着。ここに来るのは久しぶりです。ちょうどお昼時だったので、天狗平山荘で牛皿定食を
お盆が明ければ秋の紅葉シーズンまでは山も落ち着きを取り戻す時期で、平日は登山者も少なく静かです。そんな中で今シーズン最初の大キレット縦走へ行ってきました。新穂高から入山して、1日目は槍平小屋へ。今年もお世話になります。ご主人の沖田さん。冬の赤岳鉱泉以来ですね。ご主人こだわりのスープカレー。様々なスパイスを小屋に常備しており、日によって組み合わせを変えているので味が違います。翌日は南岳新道を登って大キレットへ。獅子鼻から眺める北穂高岳と荒々しい表情の滝谷。今回は滝谷を登る訳
今シーズン2回目の赤木沢をご案内してきました。赤木沢の時にお世話になっている薬師沢小屋。いつもありがとうございます。魚の目線。エメラルドグリーンの水が綺麗ですね。赤木沢出合。前日の夕方に雨が強く降ったので増水の影響を心配しました。ダメなら登山道を折立まで引き返すか、薬師沢を考えましたが水量は大きな変化は無かったので良かったです。最後の草原。午後から大気が不安定なので早め早めの行動を心掛け、14時過ぎには折立に下山しました。
今年最初の赤木沢へ行ってきました。黒部の源流域に位置する赤木沢。何度来ても飽きることが無く美しい沢ですね。薬師沢小屋前を流れる黒部川。何日もまとまった雨が降っていないので水量は少なめです。薬師沢小屋の夕食。朝5時に薬師沢小屋を出発。太陽が当たれば暖かい赤木沢。最後は草原を登って9時に中俣乗越の登山道へ。今シーズンは何度かここに来る予定です。
今シーズン3回目のジャンダルム縦走をご案内してきました。今回はお客様が4名様に増えたので、白馬在住の伊藤勇介ガイドにサブガイドをお願いしました。ジャンダルムの上で記念撮影。ナイフリッジを楽しむお客様安定感のある伊藤ガイド。下山したら新穂高の「ひがくの湯」へ。下山したら、こういうものが食べたいですね。
夏の劔シーズンが始まりました。今回は八ツ峰6峰Dフェース富山大ルート&Cフェース剣稜会ルートをご案内してきました。真砂沢ロッジを3時に出発して6時過ぎにDフェース富山大ルートへ取り付きました。隣のCフェース剣稜会ルートを登っていたYガイドが撮ってくれた我々の写真。富山大ルートをトップアウトした時点でまだ9時。劔沢へ帰るにはまだ早い時間だったので、5・6のコル経由でCフェース剣稜会ルートも登ってから長次郎谷を下降して劔沢へ帰りました。ある程度の体力とクライミング技術があれば1日に
梅雨明け直後に谷川連峰の白毛門沢で沢登り。冷たい水が気持ちよく感じる季節になりました。以前よりも倒木が少し増えた気もしますが、全体的に渓相は綺麗です。お客様も水と戯れながら、順調なペースで登ってきます。7時に白毛門駐車場を歩き出して、12時30分には山頂に到着。下山後は水上の温泉に浸かり、汗を流しました。沢登りの後の温泉は格別です。
最終日は朝まで雨・・・標高を下げてLaFayetの岩場に行こうかと思いましたが、昼頃から雨が上がったので「Clocher-ClochetonsTraverse」を登ってきました。クライミングは簡単です。クライミングを求めていくなら、正直物足りないくらいです。しかし、このルートの最大の目玉は岩峰のチロリアンブリッジの横断です。フィックスロープは無いので、自分のロープを投げて杭に引っ掛けます。倍力システムでロープに張力を掛けて・・・あとは渡るだけです。渡るだけなら簡単。