昔からある為政者の手法は、自分の味方か敵を黒白はっきりさせることだ。そうすると歯切れよろしく、颯爽と見えるから浅慮を憚らない多勢がええじゃないかとばかりに引っ付いてゆくわけである。われわれは意志とてなき、砂鉄なのかね?現実の生活は、階調も複雑怪奇なにんげん関係に四苦八苦しているからな。職場も家族関係も、漱石が書いたように片付かないことだらけで、これを柵〈しがらみ〉という。鎖人するのが心身にいいとおもうし、世代が下がるごとに鎖人に長けてゆくが、鎖人は個絶することであるから、それはそれで正気の均衡を