ある日、母の守護霊さんから、「近いうちにあなたの母さんについて富士登山をするから、あなたも御一緒になすっては」との通信がありました。僕は生前に、一度も富士登山ができずに、こちらの世界へ引っ越してしまった人間なので、この勧誘には、少なからず感興を催しましたが、自分でもいろいろ考え、また僕の守護霊とも篤と相談した結果、母の一行とは別に、僕達二人きりで出掛けることに話がまとまりました。人間の体に憑って登山すれば、俗界の事情はよくわかるかも知れないが、それでは自然幽界の事情にはうとくなり、これもあまり感