人類の歴史を振り返ると、そこには常に宗祖と呼ばれる存在が立ち現れている。しかし不可思議なのは、それが世界にただ一人の絶対的存在としてではなく、時代や地域を越えて複数同時に現れているという事実である。なぜ唯一の神ではなく、複数の宗祖が必要とされたのかを考えるとき、それは人間という存在が自らの認識を拡張し続ける過程そのものに起因しているように思われる。人は生きる過程で、既存の世界観や宇宙観に対して疑問を抱き、自らの内側に新たな秩序を構築しようとする。その行為は単なる信仰ではなく、むしろ極めて知的な自