ブログ記事173件
現行英文法のデザインは時制という文法性を示す時に、「語の形」を重視する古典語の文法を「あるべき姿」とする。「語の形」is、wasをtenseformとし、それぞれをpresent、pastというtimeと一対一で対応することを基本として創作。だからtense時制をtime時間という一次元の直線上に並べる。結果としてisがpresenttime以外のことを述べる、wasがpasttime以外のことを述べるtense≠timeは「例外」として時制から排除しようという発想になる。伝統的
言語は地域によって多様で時代とともに変化します。これが言語の「あるがままの姿」です。標準語は本来多様な表現を制限し固定化することではじめて成り立ちます。学習用の辞書や文法書は標準語の言葉使いを基本としているので「あるべき姿」です。「あるべき姿」は変わりゆく「あるがままの姿」の一部を切り取ったもの。現代が伝わる仕組みを描くには、「あるがままの姿」の視点で「あるべき姿」を取り込めばいい。英語の本格的な標準化は、「正しい言葉使い」「語義の統一」を求める社会的機運が高まった18世紀中ごろに
この記事では「wouldhave+過去分詞」を未来で使う用例を扱っています。この用例について生成AIに尋ねると、次のように回答しました。「通常、“wouldhave+過去分詞”は未来には使わない。ただし、未来の時点を仮想的に「過去」として扱う仮定文では、結果として未来のイベントを指すように見える用例がある。Thecommitteewouldhavereachedadecisionbynow,butthemeetingwaspostponed.
Xで「That’sonme」を検索すると日本のアカウントで拡散しています。このような新たな表現が知られること自体はいいと思います。ただ一方で「I’mliking」を検索すると海外のアカウントでふつうに使われているのに日本のアカウントでは「使えない」とする規則が拡散しているのです。この情報化社会に……どちらも新興表現なのに、日本では一方は広がり他方は誤りとされる。likeの進行形は海外の文法学習書では正用と認められているのに。MartinHewings『Advan
「状態動詞は進行形にしない」という規則はVendlerという人が1957年に創作したもの。それは当時、使用が広がっていた進行形を「言葉の変化」をきらう規範的立場から使用制限しただけのこと。2025年現在も旧い規則が残っているの受験英語くらいのものです。
言葉は文脈によって意味が変わることがありますが、これはその一例。「特許英語において,anumberof+複数形はしばしば使用される表現である。この表現に関しては,2つの問題がある。一つは,anumberof+複数形が文法的に単数か複数かということである。apluralityof+複数形と同様に,anumberof+複数形も複数あるものを一つにまとめる言い方だったのが,いつの間にか本来の意味を離れて「複数の」という意味が先行してしまって,現在では複数扱いが一般的になっている
【生成AIの回答】●we話し手自身を含むグループを指します。you聞き手を指します。単数(あなた)にも複数(あなたたち)にも使います。they話し手にも聞き手にも含まれない第三者を指します。――ChatGPT※そこで「they」は話し手を含むことは無いのか尋ねると「通常、「they」は話し手(自分自身)を含みません。」(ChatGPT)と回答。文法説明の「通常」というのは曲者で、「通常ではないこと」つまり例外があるということ。そこで、さらに「一般論なら話し手を含むときにtheyを使
「英文法」は基本的に公的な場で使う書き言葉の規則です。一方で、母語話者が使うくだけた会話は「現代語が伝わる仕組み」に基づいています。英語ネイティブが会話で使う言葉が「英文法」には沿っていなくても「伝わる仕組み」には沿っていることが多々あるのです。「英文法」は標準語の規範をベースとして、そこにESL,EFL用の規則、漢学を真似た訳読法が混在しています。標準語の規範はラテン語文法を手本に「語の形」をスタンダードとして創作されました。ところが英語ネイティブが幼少期に身に着ける現代語のスタンダードは
和製の学習用英文法書は、入試過去問を基準に書かれています。その正誤の基準は標準語の規範として英米も辞書や文法書の大勢を占めているかどうかです。英米の規範が大勢を占めて、入試で取り上げられて、その後学参が取り入れるという順になります。タイムラグが生じるため和製の文法書の記述が数十年遅れるのはしかたないのです。しかし情報環境が整った今は個人で調べて情報更新することができます。単数のtheyは14世紀頃から使用されていたことが分かっています。論文の記述を翻訳して引用します。「1386年
『BenandHolly'sLittleKingdom』の「TheVeryImportantPerson」(後編)です。Nanny:“We’rewaitingforaveryimportantperson.”Gnome:“Ohyes.Who’sthatthen?”Queen:“KingLeopold.”Gnome:“That’sme.”Nanny:“Areyouanactualking?”Gnome:“Ohyes.”OldElf
『BenandHolly'sLittleKingdom』「TheVeryImportantPerson」の回にある用例を「伝わる仕組み」の観点から解説しています。今回は前半5分ほどの中から。“Haveyouheardthenewsakingiscomingtovisit?”――BenandHolly'sLittleKingdom,TheVeryImportantPerson「ニュースを聞いた?王様が訪ねてくるんだって。」【202
『BenandHolly'sLittleKingdom』の中の「MissCookie'sNatureTrail」の後編です。Gnome“Toadstools,insectstadpoles?Butthere’sloadsmorestuff.”AChild“Really?”Gnome“There’stheelvesandthefairies.”――MissCookie'sNatureTrailノーム(小人):「キノコに、虫に、おたまじ
《実践編は、これまでブログで検証してきた文法事項を実践的な事例研究です。》『BenandHolly'sLittleKingdom』はイギリスの幼児向けのアニメ。小さな妖精たちとエルフたちが人間の目に触れないように暮らしています。今回は、散策に来た人間の先生と幼児たちから王国の存在を隠そうとするお話(前編)です。Lucyは人(王国の住人はBigPeopleと呼ぶ)ですが、BenとHollyのお友達で王国の存在を知っています。Ben“Thatwasclose.”Luc
【生成AIの回答】willは今その場で決めたこと・確信のある予測・意志的な未来I’llhelpyouwiththat.(それ手伝うよ。)今決めたIthinkitwillraintomorrow.(たぶん明日雨が降るだろう。)直感や予測goingtoはすでに決まっている予定・準備済みのこと・証拠のある予測I’mgoingtovisitKyotonextweek.(来週、京都に行く予定です。)前から決まってるLookatthoseclouds!It
【生成AIの回答】Mustは話し手の内的・主観的義務を表し、havetoは外的・客観的義務を表します。肯定文Youmustwearahelmet.(話し手の強い主張)「ヘルメットを着用すべきだよ!」Youhavetowearahelmet.(ルール・法律に基づく)「ヘルメットを着用しないといけない(決まりだから)」否定文(意味が変わる点に注意)Youmustnotsmokehere.→「ここでタバコを吸ってはいけません」(禁止)Youdon
【生成AIの回答】●lookは「見る」という動作(実際に目を使って何かを見ている)時のときは、OKです。Sheislookingforherkeys.「〜に見える」「〜のようだ」という印象・様子を述べる(状態動詞)ときは、通常、現在進行形にはしない(進行中の動作ではないため)Youlooktired.(正しい)Youarelookingtired.(自然な文ではない。)――ChatGPTlookは文脈によっては進行形にできます。Sheislooking
【生成AIの回答】●動詞seeは基本的には「状態動詞(stativeverb)」として扱われ、「知覚」や「理解」の意味では進行形(beseeing)にしません。意味が「見える」以外になるときは、進行形で使える場合もあります。「見える・目に入る」使用不可Iseeabird.「会っている/付き合っている」使用可I'mseeingsomeone.「会いに行く/見に行く」使用可I'mseeingamovietonight.――Cha
【GIUの記述】someは、何かを依頼したり申し出たりするときの疑問文で使うCanIhavesomesugar,please?砂糖を少しいただけますか?(おそらくもらえる砂糖があることを前提にしている)Wouldyoulikesomethingtoeat?何か食べたいですか?(食べ物があることを前提にしている)Murphy『EnglishGrammarInUseFifthEdition』2019(しんじ訳)※この説明は、someは肯
。面白いご指摘ですね。使用率はlittleとそう変わらない。「注意して実例集めてみるリスト」に入れようと思います。
【用例分析】[anyの語感]I’llcallyouifanythingchanges.――Tulsa(2020)「どんな小さなことでも異変があれば、必ず連絡しますよ。」交通事故にあって入院した娘につっきりの父親に、休むように促す看護師がかけた言葉。「ちょっとでも」という語感のanythingを使うことで、しっかり見ているからという意図を伝えている。Somethingを使うと「何かあれば」と漠然としたニュアンスになる。“Wouldyouspeakal
現代英語の特徴は、基本語の多くが「意味内容を表す役割と文法的働きを示す役割を兼用」することです。どちらの役割にどの程度比重を置くかを柔軟に変えます。基本語の中でも指示詞類はthat、the、there、they、you「それ」「その」「あれ」「あの」「そこ」「それら」「あなた」に相当する意味を表す「特定する」用法と、意味内容をほぼ失って「特定しない」用法をもつという共通点があります。中でも、thatはとりわけ自在に比重を変える現代英語の申し子と言っていいでしょう。thatの用法を俯瞰してみる
生成AIの発達はこれまで以上に紙媒体の文法書の有り様を問うことになります。正しい答え探しは生成AIが瞬時にやってしまいます。havebeentoとhavegonetoの使い分けは現在完了形の定番です。生成AIに尋ねると次のように回答します。「havebeento」意味:「〜に行ったことがある」「〜に行ってきたところだ」例文:IhavebeentoParis.(パリに行ったことがあります)Ihavejustbeentothesupermarke
【規範は変化を止めるもの】「英文法には例外が多い」とか、「ネイティブスピーカーは「文法的誤り」を実際には使っている」とか言われることがあります。文法規則の真相を探りだしたころは、ほんとにそうだと半ばあきれていました。そのうちに、このような見方自体が誤っていることに気づきました。言語はもともと地域や世代で異なり多様なものです。規範は類似した意味の複数の表現があれば、正用を決めて文法規則を創作します。正用を標準語として定着させるためには、非標準の表現は矯正することが必要なのです。19世紀の英語
【言葉は変化するもの】英文法の規則は、実際に伝わる表現が2つあれば一方を正用とし他方を誤用とします。正用はたまたま選ばれただけなので、理由は後付けに過ぎません。好例の1つが冠詞theの‘説明’です。曰く、固有名詞にはtheを付けない。曰く、earthは世の中に1つのものだからtheを付ける。知人を一人思い起こしましょう。私の場合親友の「橋口」は世の中に唯一無二です。固有名も地球も世の中に1つですが、theを付ける場合も付けない場合もあることになります。「1つに特定できる
【規範は多様性を排除するもの】現代英語の過去形にはdidしかなく語形変化によって数を示すことは不可能だと書きました。でも、be動詞のなら過去形でもIwas…とかTheywereのように数に応じて変化するのでは?と疑問に思う人はいるでしょう。それはもっともなことです。ただし、was、wereと使い分けるのは標準変種に限ればの話です。それは規範として決めたことであって、現代語の伝わる仕組みではありません。アメリカの文学作品にある地方変種のbe動詞の用例をいくつか紹介しましょう。“
序章英文法以前【言葉は本来多様なもの】言葉はやり取りする人の間で通じる表現をその場にあわせて選んで使うものです。同じ地方で生まれ育った人の間ではその地方独特の表現でも伝わります。一方、そこを離れて会社の面接を受けるときには共通語を使うでしょう。また、会社のプレゼンで使う言葉は、気の置けない友人と交わす日常語と同じではありません。ここで考えてみます。仮に、外国語の話者が日本の方言について次のように言ったらどうでしょう?「その言葉使いは日本語文法にはない誤った表現だ」方言は
【はじめに】現代英語が伝わる仕組みとは、母語話者が幼児期に身に着ける文法感覚です。それは標準語の規範的規則をあつめた英文法とは違います。英文法はすでにしゃべれるようなになった人の言葉使いを矯正するためのもの。学習者がまず学ぶべきなのは、英語が伝わる基本的な仕組みの方ではないかと思います。英語を母語とする人は普段の会話ではくだけた表現を使います。中には「英文法」では誤りとされるような表現を使うこともあります。しかし、母語話者が標準から外れた表現を使うのは、必ずしも「文法にいい加減」なのでは
学校教育の英文法に対する位置付けがよくわかる文章があります。大学教授が大学の新入生対象の初講義や予備校・進学塾での講演で話す内容について書いたものです。その中から一部を引用します。「大学入学までの『英語』と大学で学ぶ『英語』」とは違うんだよ。…高校英語の参考書には書けないこともあるんだよね。なぜか、わかる?高校英語の内容は文部科学省の学習指導要領に則ったものでないといけないからね。」と言って、大学入学までの英語=学校文法に基づく英語と、大学での英語=記述文法・説明文法に基づく英語の違いの
口語についての研究が質的に大きく変化したのは19世紀の終わりごろです。画期となったのは1877年にトーマス・エジソンが発明した蓄音機(フォノグラフ)によって音声を記録・再生することが可能になったことです。蓄音機は、音声の詳細な分析を可能にし、特に音声学(phonetics)や音韻論(phonology)の研究において、異なる言語や方言の音声データを正確に記録し、比較分析できるようになりました。文法の研究にも影響を与えます。HenrySweetが口語特有の文法的仕組みを明らかにしたのはこの
英文法の規則には例外が多いとよく言われます。例外を生み出した原因は、学校文法の規則の多くは現代英語本来の言葉が伝わる仕組みには関係なく、人為的に創作されたものだからです。これらを検証することを通して、その原因を分析することは、新たに構築する学習文法の記述に活かすことができます。これまでに検証してきた規則を、創作された時代ごとに分類すると、現行文法はには次の3つのルールが混在していることが分かりました。(1)古典文法を元にした英語話者対象の規範的ルール(2)漢学の手法を援用した訓読法(