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4.樋口一葉を現代語で読むということノーベル文学賞発表されましたね。村上さんでも多和田さんでもなかった。受賞者ヨン・フォッセ氏は、10月2日の読売新聞(WEB版)の受賞予想者の中に入っていた人。その中には当然、村上春樹と多和田葉子も入っていたから、ご両人が来年以降に受賞しても何の不思議もない。まあ、私は多和田さんが受賞しようがしまいが、彼女の大ファンであり続ける。***************「たけくらべ」の有名な、余りに有名な書き出し。「廻れば大門(おお
新宿、紀伊国屋本店よりただ今、開催中書店員といっしょにその瞬間に立ち会いませんか!?「ノーベル文学賞2023」10/5(木)発表!!2023年10月5日(木)日時2023年10月5日(木)19:45〜場所紀伊國屋書店新宿本店書店員といっしょにその瞬間に立ち会いませんか!?「ノーベル文学賞2023」10/5(木)発表!!紀伊國屋書店-本の「今」に会いに行こうstore.kinokuniya.co.jp当店では、今年も「ノーベル文学賞」発表の模様をパブリックビュー
最近読んだ本です。「白鶴亮翅(はっかくりょうし)多和田葉子朝日新聞社新刊を見かけたらすぐに買うのは、多和田さんの本だけです。2022年2月から8月まで朝日新聞に連載されていたものに加筆修正したそうです。ベルリンで一人暮らしの女性が太極拳教室に通うのが軸になった話ですが、タイトルが読めなかった。ネットで検索したら、鶴が羽を広げるように、手をふわりと伸ばす太極拳の技の名前だそうです。新聞小説を意識したのか、いつもと少しテイストが違って、面白かったです。白鶴亮翅Am
3.女性と結婚について一応、他人様にも公開している文章なので「結婚」という表現しかできないのだけれど、「結婚」とは「そういう」こと。引き続き、多和田洋子作品について。今回対象としているタイトルと発表年は次の通り。「白鶴亮翅」2022年発表朝日新聞出版(2023年5月刊)白鶴亮翅世界文学を切りひらく著者による、はじめての朝日新聞連載小説の書籍化。ベルリンで一人暮らしをする美砂。隣人Mさんは東プロイセンで生まれ、終戦前にドイツに引きあげてきた。美砂はプルーセン人の来し方
吉原手引草"松井今朝子著本日は涼し気良い日で候。まだまだこれより読むのでありんす。ノーベル賞2023受賞者本日よりノーベル財団ノーベル生理医学賞から順次発表されるのでござろう。医学賞mRNAカタリン・カリコ女史超電導・カーボンナノチューブ日本科学者どでしょ?そして毎度おなじみ村上春樹氏?多和田葉子氏ヨン・フォッセ氏残雪氏?人類に貢献され栄光名誉あれ!!吉原大門内においては、葛城様は情報得にくのであるが女性応援してくんなまし。
2.東プロイセンと満州:白鶴亮翅のテーマの一つ現在でも書店で平積みになっていることもある昨年のベストセラー「同志少女よ敵を撃て」逢坂冬馬著(早川書房2021年刊)同志少女よ、敵を撃て-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp2,090円商品を見るわたしも読書記のような拙文を本ブログに掲載した。『海の日、書店へ行った(1)』海の日、書店へ行った。自宅最寄り駅に直結した商業ビルの2階にある書店。行きつけといって良い店だが、最近はこの店に置い
多和田葉子の作品を立て続けに読んだ。最新作の「白鶴亮翅(はっかくりょうし)」をきっかけとして。最新作とはいえ、購入してから読むまで随分時間を食った。それは、別の作家を読んでいたから。佐伯泰英。連れが、【佐伯泰英作品全読破】なる無謀な試みに挑戦し始めたため、わたしも少しばかりそれに付き合っている・・・(かなり付き合わされている・・・)。時代小説には藤沢周平で慣れている(多分、時代小説は全作品を読んでいる)わたしには、大変読みやすく、面白い。苦にならない。しかし、シリーズ
先週金曜日(9月22日)の雨を境に気温が下がり、猛暑は過ぎ去った首都圏。朝晩は涼しくて楽になったのだが、昼間は相変わらず暑い。一日の寒暖差が大きく、なかなか体調が良くならない。私にも増して良くないのがJ2ツエーゲン金沢。勝点を取れないどころか得点も取れない試合が続き、もう何連敗しているのか、無得点試合が何試合続いているのか、数えるのも嫌になっていた。昨日水曜日(9月27日)、雷雨のため途中で中止となった8月20日の群馬VS金沢の継続試合が行われ、何とか1対1で引き分け。連敗と連続無得点
コロナがあって、ロックダウンという現象が起き、国境という壁の存在が濃く感じたのは最近のこと。今回読んだ『地球にちりばめられて』は、そんな国境という壁を取っ払ってくれたように感じる。以前、多和田葉子の『聖女伝説』を読み、その独特なことば遊びの感覚を楽しみながら読了、続いて『献灯使』を読んだところで、当時はそういう気分でなかったのか途中でやめてしまった(念のため『献灯使』は評価高い作品なので私の勝手な気分の問題)。『『聖女伝説』多和田葉子』クリスマスなので、なんとなくビーフシチューを作り
多和田葉子は、過去に何冊か読んでいて、好きな作家のはずなのに、最近ご無沙汰していた・・・手元に持っているのは『容疑者の夜行列車』(20年前の本だ)。スリルがあって、とても面白かった。どこかの!?本屋でトークショーがあって、多和田葉子の話を聞き、本にサインと、ドイツ語で、『一緒に列車に乗って旅に出ましょう』というメッセージを書いてもらった。私が、「次女がドイツ文学を学んでいるので、娘にも何か書いていただけませんか」とお願いしたら、確か「螺旋階段」という意味のドイツ語を書
『献灯使』多和田葉子初めての多和田葉子さんの著書で、いちおうディストピア小説といわれているようだけど、それを知らなかったわたしは、奇妙ではあるけど東日本大震災後のある意味理想的な世界の話だと思って読みました(江戸時代の生活は不便だけどecoだ、みたいな感覚)。今までこれはディストピアですといわれるものを読んできてるけど、結局どんなものがディストピア小説なのか、いまだに定義みたいなものをまったくつかみきれていません(「ユートピアとディストピアは表裏一体」ということを聞いたこともあります)
エレクトリックAmazon(アマゾン)1,485円三島由紀夫賞。この受賞作や候補作には、以前から痛い目を見ている。難解だ。理解不能。あるいは、チャレンジ作風?多分、本家本元の作家をベースに、華麗且つ過敏な作風を重んじているのだろうか。気になって、選考委員を調べてみた。川上未映子、高橋源一郎、多和田葉子、中村文則、松家仁之氏と連なる。なるほど納得した。人が人を選考するのだから、致し方がないのだが。「エレクトリック」:千葉雅也氏を読んでいる。https://note.com/sa
多和田葉子「星に仄めかされて」読了しました。先月読んだ「地球にちりばめられて」の続編、三部作の二作目です。前作でアルルに集結した面々が、今度はコペンハーゲンの病院に向かう。移動の過程もスリルがあって面白い。病院では新たな登場人物たちが。またまた大変個性的。そして驚きのつながりも。言葉遊びも相変わらずの面白さです。今作では登場人物たちの痛みや弱みが明らかになり、ドキドキと読み進めました。各国の仲間たちは、考え方も生き方もバラバラだけど、ゆるく優しく、そして
先日、毎日新聞朝刊の書評欄に、「白鶴亮翅」なる文字を目にして太極拳?と反応する自分がいました。池澤夏樹評(作家)白鶴亮翅多和田葉子著(朝日新聞出版・1980円)その書評を読むことにしました。冒頭に、「はっかくりょうし、と読む。」とありました。太極拳に親しんでいる身としては、なぜ日本語なの?という疑問を引きずりながら、先に進みました。物語は、「主人公の一人語りで進
みなさん!私のブログにようこそ\(^o^)/さあ7月ですよ!今年も後半戦です🌟🌟夏です!夏の楽しみ方は追々かんがえるとしてまず今年の目標の練り直しをしています(・∇・)毎月本を3冊読むはクリアしているんですがダイエットのほうが(´;Д;`)あとの目標はよくよく考えて設定し直しますでは6月に読んだ本その1ですイーディス・ウォートン著「エイジ・オブ・いのせんす」ピューリッツァー賞受賞作1870年代のニューヨーク、格式や富の大小で、はっきり階級の定まった社交会に、長年ヨーロッパで
夫:早瀬の留学に同行しフライブルグにやってきたが、大学に就職が決まった彼の帰国を機に離婚し、一人ベルリンに残ったわたしは、高津目美佐というペンネームで翻訳の仕事をしている。いつか小説を翻訳するのが夢で、こつこつとクライストの短編小説『ロカルドの女乞食』を訳している。引っ越し先の隣人:Mさんから、太極拳学校へ行かないかと誘われ……。さまざまな文化的背景を持つ人々と交わりながら、彼らと馴染んで、どんどん受け入れていくミサのキャパシティの大きさが羨ましくて、心地よい読
ドイツに住みながらドイツ語の小説だけでなく日本語の小説も書いている作者の新作長編です。朝日新聞に連載されていたものなので、刺激的な要素はほとんどありません。作者自身かもと思う要素も多い主人公のミサはドイツに住んでいます。もともと大学は日本だったのですが、卒業後に講師だった早瀬と結婚し、ドイツに渡ったのです。ただ早瀬は海外生活になじむことなくただ日本の延長にいたのに対して、ミサはドイツでの生活を楽しく過ごし始めました。ドイツの大学に入学してみたり、映画のエキストラをしたりと活動の幅を広げ
多和田葉子『地球にちりばめられて』を読み終わった。二日で読めた。細部に対する感想はいろいろあるんだけども、話全体で見ると、よくわからなかった。好みでいうとやはり村上春樹なんかのほうが好きだな。今日届いたテーブルが活躍している。コーヒーカップなんかも置けるから便利。部屋の中で落ち着ける場所ができた感じ。今小型スピーカーでベートーヴェンのチェロソナタ第3番を聴いているけども、とてもいい。ロストロポーヴィチとリヒテル。このあとはまた鈴木大拙を読むかも。そういえば今日は家から一歩も出て
図書館に行って多和田葉子の「地球にちりばめられて」という小説を借りるついでに、池澤夏樹編の河出日本文学全集の「日本語のために」という本を借りた。これがとてもおもしろい。家に帰って横になりながら読み始めたら読み耽ってしまった。30分くらい読んでいた。たまたまなんだけども、今日借りた多和田葉子の本の解説も池澤夏樹が書いている。いま「地球にちりばめられて」も28ページまで読んだ。文章も読みやすいしとてもおもしろい。30分くらいぶっとおしで読めた。言語学を専攻するデンマークの大学院生と自分で作った
多和田葉子著「地球にちりばめられて」読了しました。母国(日本であると暗示される)と母語を失った主人公が、同じ母語を話す人を探そうと、ヨーロッパを旅する物語。なぜ日本は滅びたのか?原発事故??北欧から始まり、ドイツ、フランスと続く旅。途中で各国の人々が仲間に加わる。その中にはインド人やエスキモーも。主人公はもちろん、個性的な登場人物たちのそれぞれの物語もすごく面白いのです。各国の言語が入り乱れ、主人公にいたっては自身で独自の言語を作ってしまうのよ。これは言語
日本語で書かかれたエッセイを集め、一九九九年に上梓された本の二度目の新版です。内容は、二つ目のあとがき(あとがきは三つ有)にあるように、クンターブント。ドイツ語で、いろいろなものがごちゃごちゃ混ざっているといういう意味だそうです。「なるほど」だったり、「ようワカラン」かったり。創作活動の周辺についてや、ドイツ語や日本語について、そして、パウル・ツェランやハイナー・ミュラーについて。正に、ごちゃごちゃ。そして、「うわごとテキスト」と称される大きな活字のシ
多和田葉子『白鶴亮翅』(朝日新聞出版)を読みました。この小説には途中で隣人には同性のパートナーがいたりバリアフリーについて等と言った現代的な問題を描いた部分もありますが、夫と分かれて10年以上ドイツに住む主人公の女性と隣人、彼に付き添いを頼まれ向かった太極拳学校で出会った人々との交流の描写が多く描かれており、太極拳関連の内容も含めて全体的に親しみやすく、何だかジワジワと面白かったです。また、細かい事ですが、主人公が小説の中でクライストの小説「ロカルノの女乞食」を訳しており、終盤でその小
24水四条烏丸実施しました。人数減申し訳ありません。今回は責任を感じております。和山やまさん作品の人気は止まりません。岸辺露伴も止まりません。果たして、ノンストップな地獄の環境から冤罪を晴らすことが出来るのか。涯から目が離せません。絵本はシリーズものでしたが、共通して語れる作家さんがいるのは嬉しいですね。どうぞ輪行お気をつけてお帰りください。紹介された本です・無頼伝涯/福本伸行・階段途中のビッグ・ノイズ/越谷オサム亀屋樹・白鶴亮翅/多和田葉子・夢中さきみに/和山やま
GWに札幌に帰省中、新しく開店した古書店の円錐書店に行って、本を4冊買ってきました。1冊目は、多和田葉子著「献灯使」(講談社文庫)です。ちょっと前から気になっていた作家で、今一番読んでみたい作品です。献灯使(講談社文庫)/多和田葉子2冊目は、大佛次郎著「冬の紳士」(講談社大衆文学館)です。著者の作品はいくつか読んで面白かったので買ってみました。冬の紳士(大衆文学館)/大佛次郎3冊目は、アレクサンドル・プーシキン著「スペー
「太陽諸島」多和田葉子(講談社、2022年10月発行)「地球にちりばめられて」「星に仄めかされて」の続編、三部作の完結編です。今回は、コペンハーゲンから出港、バルト海を船で6人が旅します。読んでいるうちに、前二作よりもさらにシュールな感じが強く、なんだか夢の中にいるようだなあと思っていたら、最後の章で「今いるのは夢の中?」という心の呟きが出てきました。もちろん、小説は夢落ちではないし、むしろどこにも落ちない終わり方です。話の中に国旗が出てくるので、「世界の国旗全
読み方は書影でカクニン#架空書店230421⑥🦩白鶴亮翅多和田葉子白鶴亮翅Amazon(アマゾン)2,090円${SHOP_LINKS}#予約受付中#新刊#読書好きな人と繋がりたい#本#予約#読書垢#架空書店の本棚#230508on#白鶴亮翅#多和田葉子#朝日新聞出版【架空書店本店】https://kakuushoten.com/各種SNSでもチェック➡️架空書店Twitterhttps://twitter.com/kakuush
コペンハーゲンの港から、わたしたち六人:Hiruko、クヌート、アカッシュ、ナヌーク、ノラ、Susanooは、バルト海を巡る船:「バルトの光」に乗り込み、わたしの母国目指し東へと向かった。しかし、「バルトの光」は、普通の客船ではなく、民営の運送会社が、荷物の積み下ろしをしながら、少数の観光客を乗せて小さな港を巡る船だった。みんなが私の船旅につき合ってくれるのは心強いが、本当に東へ行けるのか不安。『地球に散りばめられて』、『星に仄めかされて』に続く三部作のラストは、『
北欧に留学している間に、故郷の列島が沈んで消えたらしいと聞いたHirukoは、様々な背景をもつ5人の仲間とともに母国の現況をその目で確かめようとデンマークのコペンハーゲン港からバルト海を北上します。列島のあるはずの場所へのルートをどのように相談したか記憶が定かでないままでの出航です。6人は郵便貨客船の客となり、バルト3国のラトビアとエストニアや、ロシアの飛び地カリーニングラードなどソ連時代の痕跡を残す地に寄港し、あとは船上という国境の外で揺られています。ドイツ在住の十和田葉子による『地
最近読んだ本です。読むのは3回目。間をおいて、内容を忘れた頃に、電車の中で読むものが欲しいと持っていきます。「言葉と歩く日記」多和田葉子岩波新書小説ではなく、仕事で各地を旅する日常の中で多和田さんが考えたことを書いた日記です。言葉に関心が高いだけに、言葉について引っかかったことなどを書いていて面白い。私も言葉が好きで、毎日色々考えては忘れてしまうので、もう少しちゃんとメモしておくと、後で自分で読み返してみて面白いだろうなと思います。言葉と歩く日記(岩波新書)
『カタコトのうわごと』多和田葉子青土社2022年初版これは1999年に刊行され、新装版として2007年に再刊、そして新版として2022年に再度出版されたエッセイ集です。新版は「書物復権」と題して11の出版社が共同して復刊したシリーズの1冊です。11社は岩波書店・紀伊国屋書店・勁草書房・青土社・創元社・東京大学出版会・白水社・法政大学出版局・みすず書房・未来社・吉川弘文館です。書物復権は1996年に第1回が企画され、2022年で26回になります。各章はエッセイ+短編創作と