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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2・問1(3)図5(左下)の6日9時と図6(左下)の2日9時の500hPa面における九州北部の風はどちらが強いか、ということで比較しますと、一般知識の大気の力学の地衡風で学習しましたように、等高度線の間隔が狭いほど地衡風速が大きく、風が強いといえます。したがって、風速の大きい日は相対的に等高度線の間隔が狭い6日となります。また、問題文では、「ただし、ここでは地衡風が吹いているものとする。」としていることから風向
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・一般知識まず、地衡風について、簡単に触れておきたいと思います。地衡風とは、水平気圧傾度力とコリオリ力が釣り合っている時に等圧線に平行に吹く風の吹くことをいいます。北半球では気圧の低い方を左に見て、南半球ではコリオリ力向きが北半球とは逆ですので、気圧の低い方を右に見て吹きます。コリオリパラメータ(f)はφを緯度としますと2Ωsinφ、風速をvとしますと、コリオリ力は2Ωsinφ・v=fv一方の水平気圧傾度力(Pn
こんばんは。今回の一般知識は、大気の力学から、(a)~(d)の条件の下で地衡風が吹いているときの地衡風速の大小関係はどのようになるか、という問題です。初めに地衡風とは何かについての概要に触れたのち、各条件を計算して、大小関係を求めてみましょう。次回、一緒に考えてみたいと思います。第61回試験・一般知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。3日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。第60回試験・一般知識まず、図において、「破線は等温位面」であることに着目します。対流圏における一般的な温位の鉛直分布は高度につれて高くなります。もしも、上空に冷たく乾燥した空気が入り込む、もしくは、下層に暖かく湿った空気が入り込むといった理由で、下層において高温・湿潤な空気、上層で低温・乾燥な空気となって、温位が高度とともに低くなる気層の場合、その気層は不安定(対流不安定)な気層となります。すなわち、この問題の冒頭に「安定」とある
こんばんは。今回の記事は10月4日分ですが、今回採り上げる問題、「第60回試験・一般知識・問8」について、(一財)気象業務支援センターHPからのリリースにおいて解答の訂正がありました。詳細につきましては、(一財)気象業務支援センターHP「令和5年度第1回(通算第60回)気象予報士試験学科試験(一般知識)問3及び問8について」をご覧ください。その上で、この問題の考え方について、次回、一緒に考えてみたいと思います。なお、9月15日の一般知識・問3(考察編)につきましては追記させていただいて
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第8回試験・一般知識まず、この問題を解くにあたって三角比の知識が必要になってきますが、難しく考える必要はなく、sin(サイン)、cos(コサイン)、tan(タンジェント)とは何かが理解できればOKです。ある直角三角形があり、その直角三角形の辺の長さの比のことを三角比といいます。図のような辺a・b・cで構成される直角三角形があったとします。直角以外の2つうちの1つの角をθとおきますと、この角θに対して定義される3つの三角比は次のよ
こんばんは。今回の一般知識は、第8回試験から大気中の力の釣り合いについての問題です。図にあるような等圧線に対して角度αをなす方向の風が吹いている場合における摩擦力の大きさを表す式を求めてみましょう。次回、一緒に考えてみたいとおもいます。第8回試験・一般知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。29日分の考察編は次回更新の予定です。11日1:59まで!楽天市場お買い物マラソン開催中
僕が、大学受験するときに考えたのは医師か大好きだった海洋関連の仕事に就ける大学に進学することでした。1年浪人しているときに、たまたま、手術を見学する機会を得て、その時自分がケガしたら、その傷をこじ開けて、皮膚の構造を見たくなるのに、人のケガは、その痛みを想像して、何もできなくなる自分に気づかされ、最終的に、医師になる事をあきらめ、海洋関連の仕事に就ける大学に進学することにし、1970年後半に、国立大学で、海洋工学科は、日本に2つしかなく、その1つだった〇〇大学工学部
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第38回試験・一般知識ある等圧面間における平均気温の分布と、気圧P1の等高度線の分布が模式的に示されている図が与えられていて、この問題が求めているのは気圧P2の等圧面上の風向であることから、この問題は温度風の問題であることがわかります。与えられている図を基に、問題の状況を加筆してみました。なお、問題文では、気圧についてP1<P2としていますが、わかりにくいと感じた場合は、例えば、P1を500hPa、P2を850hPaなど
こんばんは。今回の一般知識は、大気の力学からの問題です。気圧をP1<P2としたときの等圧面間の気層の平均気温とP1の等高度線が模式図のように与えられている場合、自由大気中では地衡風が吹くとしたときの気圧P2の等圧面上の風向を導き出す内容です。この問題を解くための大事な知識は何か、次回一緒に考えてみたいと思います。第38回試験・一般知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。12日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・一般知識今回は、1月における平均気温の緯度高度分布の図を基に、図中に示されたア~エの箇所における東西風の西風成分の鉛直方向の変化が正か負かの組み合わせを判断する内容の問題です。はじめに、問題の文中にある、「温度風の関係」について、簡単に触れておきたいと思います。「一般気象学」p145の図6.4、「南北方向の温度傾度により東向き(西より)の地衡風速が高度とともに増大する模式図」を見ながら考えてみます。簡単のた
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・一般知識まず初めに、「地衡風」の概要から触れておきたいと思います。地衡風とは、気圧傾度力とコリオリ力が釣り合っているときに吹く風のことをいいます。北半球では風は右に曲げられ等圧線に平行となる形で吹きます。気圧傾度力をPn、コリオリ力をf、風速をvとしますと、すなわち、Pn=fv…(1)と表わされます。さらにコリオリ力fは、コリオリパラメータ×風速で表されます。地球の自転角速度をΩ、緯度をφと
こんばんは。今回の一般知識は、大気の力学から地衡風の式についての問題です。北緯30°と北緯45°の2つの地点があり、いずれも東向きの風速100m/sの地衡風が吹いているとき、2地点における水平気圧差が4hPaとなる南北方向の距離の比を求めよ、という内容です。地衡風の式とは何かを踏まえた上で次回一緒に考えてみたいと思います。第56回試験・一般知識※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。22日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第10回試験・一般知識(受験時代のノートより)(a)地衡風とは気圧傾度力とコリオリ力が釣り合っているときに吹く風のことをいいます。すなわち、気圧傾度力をPn、コリオリ力はコリオリパラメータ×風速で表されますので、コリオリパラメータをf、風速をVとしますと、Pn=fV…(1)で表すことができます。(1)式において左辺のPnが変化しますと、この等式を維持するためには右辺のコリオリ力も同じ割合で変化することに
前回の続きで、飛行機と気象についてのお話です。小型機は風や雲により飛行が左右されるので、気象を知る事がとても大切だという事でした。では、それをどう予測すればよいのかなどを聞いてみました。悠「高気圧や低気圧ってどういうう風に出来るんですか?」飛「それはハッキリは分からん。ただ、地球大気の大きな動きによって空気の流れが変わり、局地的な渦が出来るんだな。日本付近では季節によって、西高東低の冬型気圧配置等々大きな傾向はある。気圧は地面の上にある空気の密度が他より濃ければ
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問1(3)(前問の解答例)昨日、この問題に対する解答のための要素として、前問の解答結果の見たままの内容の他に、「風向の特徴」と、「等高度線の走向」の2つのワードから、学科試験で学習した内容について何か気づきませんか?と書きました。そこで、学科試験で学習した地衡風について思い出してみます。300hPa面では地表面摩擦の影響を受けませんので地衡風平衡に近似し、北半球では高度の高いほうを右手に見て等高度
こんばんは。いまあつです。今回から、「気象がわかる数と式」という書籍の内容を説明していきます。今回は、1章の「大気の運動」についてです。1章の内容は次の通りです。1.1運動方程式1.2仕事と運動エネルギー1.3重力加速度とポテンシャル(位置)エネルギー1.4遠心力とコリオリの力1.5極座標系の運動方程式1.6角運動量と角運動量の保存則1.7運動方程式と気圧傾度力1.8時間変化のオイラー的表現1.9地球の引力と重力1.10流線と流跡線1.1
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・一般知識(a)(b)気圧傾度力とコリオリ力が釣り合っているときに吹く風のことを「地衡風」とよんでいます。北半球では気圧の低い極側に向かって気圧傾度力、その逆向きのにコリオリ力が働き、西風すなわち西から東に向かって地衡風が吹いています。また地衡風は等圧線の走向に沿って吹きますので等圧線の走向は東西方向となります。したがって、(a)は「東西方向」で正しく、(b)は「北から南に向かって吹く」となりますので誤りということにな
こんばんは。今回の一般知識は、大気の力学から、北半球における地衡風についての問題です。設問では、地衡風についての基本的な知識について問われていますので、しっかり押さえておきましょう。次回一緒に考えてみたいと思います。第53回試験・一般知識※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。3日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・一般知識(a)南側に行くにしたがって、850hPa面における等高度線の間隔が狭くなっており、気圧傾度が大きくなっていることを示しています。したがって、風速の絶対値は南側ほど大きくなり、本文の内容は正しいということになります。(b)(c)問題の冒頭にある内容について、模式図を描いてみました。大気下層の850hPaでは西の風、上層の500hPaでは南の風になっていますので、下層から上層の矢印の先端を結んだ地衡風
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・一般知識(a)本文に沿って(a)から順に考えてみます。等圧線が等間隔で低気圧の中心の周りを同心円状に囲んでいる場合を考える。ということで、この状況を模式図にしてみました。図にありますように、低気圧周辺のある地点における傾度風の風向は、地衡風と同様に等圧線に沿った方向に吹きます。北半球では反時計回りになります。したがって、下線部の内容は正しいということになります。(b)一方、傾度風の風速は、同じ地点の地衡風に比
こんばんは。今回の一般知識は大気の力学の問題から、低気圧周辺の地衡風と傾度風について述べた文の下線部の正誤について次回一緒に考えてみたいと思います。第52回試験・一般知識※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。16日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第50回試験・一般知識(a)空気塊が移動、すなわち風が吹くことによって、ある地点の温度が変化することを温度移流といいます。水平方向の距離に対する気温差のことを水平温度傾度といいますが、これが大きいほど温度移流が強く、また等温線に対して大きな角度で交差する風速の成分が大きいほど、温度移流が強くなります。したがって、(a)は「水平温度傾度」が入ります。(b)問題文では、「地点Pにおける温度移流は暖気移流」とありま
こんばんは。今回は大気の力学から、中緯度地方における地衡風による温度移流についての問題です。初期の頃の気象予報士試験を中心によく出題された気温変化率の計算問題が登場しましたね。温度移流とはどんな考え方かも含めて次回一緒に考えてみたいと思います。第50回試験・一般知識※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの許可を頂いて使用しています。考察編は8日23時更新予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第50回試験・一般知識(a)(受験時代のノートより第24回試験・一般知識・問6)本文の内容を、毎度下手で恐縮の受験時代のノートの図で示してみました。地衡風とは、本文にあります通り、気圧傾度力(Pn)とコリオリ力(fv)が釣り合っているときに吹く風(V)のことをいいます。Lは低気圧側、Hは高気圧側としています。上空では、左側の図のように、地衡風が卓越した状態になっていますが、地表付近になりますと、右の
こんばんは。10月に入りましたが、今週5日(金)は第50回試験の合格発表ですね。志をもって努力を重ねて試験に臨まれた方のお一人でも多くが合格できますようお祈り申し上げます。さて、今回は、大気の力学から、大気に働く力と風、特に地衡風と傾度風についての知識を問う問題を次回、一緒に考えてみたいと思います。第50回試験・一般知識※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの許可を頂いて使用しています。考察編は2日23時更新の予定です。
平日毎日更新の【気象専門STREAM.】無料学習動画「気象予報士だいたい3分ラーニング」再生リストをお気に入りに登録すると過去の動画が観やすくなりますhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLt6he0lqMquSBRc7f88KlU3_PQLI4VNXd火曜日更新に変更。約3分で気象予報士の試験勉強ができる学習動画。今回はTeamSABOTENスクール講師・佐々木恭子先生の解説です。通勤通学途中にスマホでもお手軽に勉強できますよ!気象予報士
こんばんは。今回の試験で合格された方で、「てるてる風雲録」をご覧いただいて合格された方のコメントをお寄せいただきました。いやぁ~、本当にうれしいですね。もちろん、努力を積み重ねられてこられてきたことが第一で、その中で「てるてる風雲録」をお役立ていただいたということで、このブログを始めて本当によかったです。この度合格された方のこれからのご活躍をお祈り申し上げます。もちろん合格しても「てるてる風雲録」見て下さいね。♪と、なんとなく厚かましいお願いを申し上げたところで問題を
こんばんは。いま時刻は6日19時をまわったところで書き始めたんですが、(一財)気象業務支援センターHPを見てみたいと思います。⇒http://www.jmbsc.or.jp/jp/index.html第48回試験の実施状況を見てみますと、今回の合格者数は145名で合格率が第47回と同じの4.9%となっていますね。あと、Yahooニュースも見てるんですが、それにしても最年少記録11歳11か月の小学校6年生の方はスゴイですね。ということで、今回の試験で合格された方、合格おめでと
こんばんは。早速ですが考えてみたいと思います。問題文を読み解きながら見ていきます。まず高度Z0、高度Z1とあります。Z0は地表面に近い低い高度、Z1はそれよりも高い高度であることが前提になっていると考えてください。その低い方のZ0では「一様な西から東に向かう風速Uの地衡風が吹いていた。」とあります。なので単純にこんな感じで図示してみました。次に、この時点ではZ1の風向がわかりませんが、本文を読みすすめてみますと、「その上空の高度Z1と高度Z0の間の平均的な気温は,