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鬼門の里雪茜の山を通り抜けると鬼門にあたる里へ出る石をぶつけられたところから止血してもらったが血が滲む妖といえど痛みは感じるとぼとぼと家路へと続く道を歩くいろは涙が出てくるが必死に袖でぬぐって歩くどん、と何かにぶつかる「わ…ごめんなさ…」顔をあげて少年に謝り、はっとして青ざめた人の子供とぶつかってしまったまた…石をぶつけられちゃう…っいや…霊力が格段に違う人間…もうだめかもしれない…ぎゅっと目をつむり、涙を流すいろは「ひどい怪我してるね…痛いの治すから泣かない
雪茜の山夕暮れ時日が傾いて提灯に火が灯る「出たな!鬼め!」鬼は悪さをするものと大人から教わっている里の子ども数人に石を投げつけられる「痛い…やめて」石が当たり血が滲む痛みに耐えながら近道のある路地へと入るいろは「鬼が逃げたぞ!悪鬼悪霊を退治した!」喜ぶ里の子どもたち…早く帰らないと!近道として雪茜の山を通る山の中なので道が険しい「いろは」途中で誰かに名を呼ばれ振り向く「あ、風花!」水色の髪の少女が立っている彼女は、風花雪茜の山に暮らす雪ん子私の
神供物祭やけに賑やかな道お祭りだぁ~♪妖と人間の子供が元気よく走っていく…いいなぁ。私もお祭りにいってみたい子ども達の姿をみて羨ましく思ういろは「今日は、神様の供物が届くそうだよ」「ありがたや」「これで里も安泰じゃ〜」里人たちが口々に言っている供物?今の時期に?不思議に思いながら神社への道のりを歩くお祭りによってたら帰宅時間がおくれて両親から折檻されちゃう急がなきゃそう思い商店へと足を向ける「いろは、ワシの嫁子可愛いおめぇからワシに会いに来てくれたん
『いろはの許婚』俺は、紅鏡暁忍びを生業とする鬼の一族でいろはの兄火遁忍術が得意だ俺達の両親は忍術を使えない妹を無能といつも罵っていた俺は、いろはを存外に扱う両親があまり得意ではなかった早く嫁にやってしまえ無能なのだからせめて金持ちに嫁ぎ裕福にしておくれ無能なのだから…役に立つことをしろあまりにも不憫だったある時、父がいろはを高く売るためにと勝手に金を持った妖と契約をした商人がいろはの許婚となった名は、夕凪入道という妖で体格は大柄であった年は、父や母の
『鬼の兄妹』私は、いろは鬼であり忍を生業とした一族のくノ一私には、兄がいる名前は、紅鏡暁火遁忍術の使い手で最近まで修行の旅に出ていた兄が旅路で出会った妖狐幻燈お喋りできる人懐っこい子よく兄の肩に乗っている両親はとても厳しく能力のない私は虐げられていた「いつこの無能を神の供物にしてやろうか」「おつかいすらできないのかしら」「無能、はやく買い出しにいきなさい」よく両親から言われ悲しかった私も忍術が使えるようになったらこんなこと言われなくてもいいのかな「いって
『序章』その昔、人間は神仏や妖と共存して生きていた時代があった里には、自然と共存するため里を統治している神々に生贄を捧げる風習があった人間や妖が生贄になるかは霊力によって定められていた里を統治する神の補佐として霊力が高く神に近い力を持った人間は神の神社の一画のお屋敷に幽閉されていた霊力の高い人間を負かして喰らえば妖の力が格段に上がり危険ということで神から結界のはられた屋敷に1人幽閉されたのだ生贄になりたくない一心で神社までくる妖も絶えず神社の周りには結界にやら
日向ぼっこここは、夢の通い路あたりには、螢火美しい黒蝶がひらひらと舞っている現世と黄泉比良坂の境にある妖の住まう隠れ里稀に未練を残した魂が迷い込んできてしまうことがある妖の黒猫、あずきちゃんも迷い『魂』であったが里のいっかくにひっとりとあるお屋敷に朧という青年と一緒に住んでいる「朧、日向ぼっこにゃ♪」お屋敷の縁側に座っている青年に話しかける「おいで」朧と呼ばれた青年は穏やかに微笑み優しく手招きをする嬉しくして彼の膝に乗り喉をゴロゴロ鳴らすあずきちゃん朧は、迷
ようこそ、いらっしゃいました浮世離れの語り草『今宵の主役は…夢の通い路の謎めいた青年朧に密かな思いを寄せる桃色の髪の鬼娘、いろは』どのような不可思議がとびだすのやら…聞くも聞かぬもおこころしだい…どうぞ、ごゆっくりなさってください
『あずき』ここは、見覚えがある…いろはがいて「ここは、夢の通い路。宝玉なくなっちゃってお喋りできないのね。あずきしかたないわね、私の宝玉貸してあげる」あずきちゃんの首に優しくリボンをつけるお喋りするためと色々な世界に、少しの時間だけ行くことができるようにといろはから「現世渡りの勾玉」を貸してもらった「いろはは、鬼だけど優しいのにゃ」「誰が鬼ですって?」「やっぱり、鬼にゃ」「こら、待ちなさい」「鬼さんこちらなのにゃ♪」「朧さまは、お疲れなのよ!お部屋から出な
見覚えのないリボン桜の花が舞い散る中、夜の帳がおりあずきちゃんの姿は夕闇に溶け込むように消えていった僕は、気がつくと病院にいた何時間経ったかわからないカーテンの隙間から見えた窓の外はまだ暗かった不良たちに絡まれて暴行を受けたと主治医の先生から聞いたが奇跡的に無傷だったそうだ警察から不良たちから絡まれた経緯を聞かれたが今回は、勉強の息抜きに船着き場に景色を眺めにきていたところ不意打ちだったと説明した不良の中に昔から僕をよく思わない同級生数名がいた高校生にな
リボンを口にくわえようとしたところを狙われあずきちゃん目がけて大きな薙刀が振り下ろされる宝玉にヒビが入るぁ…間に合わなかったのにゃ朧の大切な宝玉を傷つけてしまったのにゃごめんなさいもう…お喋りもできないただの猫になってしまったのにゃ…宝玉から煙のようなものが揺らめいて現れる「なんだ?!お前?!」「着物とかいつの時代だよ」「コスプレ??」「不審者がいまーす」「ムカつくから、お前から痛ぶることにする」大きな薙刀をもったおぞましい鬼が現れた煙に向かって攻撃をする触
突然、あたりが暗転し、悲鳴と共に突風が吹き荒れるその人間は、もうすぐ絶える。お前は守れなかったな。無力な猫めお前もろとも消し去ってやるよ黒い影が不良たちに纏わり付き大きな薙刀を持ったおぞましい鬼の姿となるこの世の形相に足がすくむ朝陽くんがいない世界なんて…私もいないのと同じにゃ!首を横に張り勇気を奮い立たせ毛を逆立て威嚇するあずきちゃん鬼の持つ大きな薙刀が容赦なくあずきちゃんに振り下ろされる辺りの轟音でふいに朝陽君が目を覚ますあずきちゃんが大きな怪物と対峙
NHK総合で、いよいよ今夜から和風ファンタジーアニメ「烏は主を選ばない」が、放送スタートします。4月6日(土)放送スタート毎週土曜総合午後11:45~午前0:10https://steranet.jp/articles/-/3014和風大河ファンタジーの傑作誕生!?アニメ「烏は主を選ばない」いよいよ放送スタート!人の姿をした八咫烏の一族が支配する異世界・山内を舞台に、皇太子の后の座をめぐる姫たちの思惑や権謀術数渦巻く貴族たちの闘争を描いた「烏は主を選ばない」。待望のアニメ化と
『逢魔が刻』日が暮れてきた海岸沿いをとぼとぼ歩くあずきちゃん朝陽くんの大きな声に驚いて逃げてしまったけど…あんなに沢山の人間に囲まれてあずきちゃんの隣を黒い影がよぎる背筋に冷ややかなものを感じる嫌な予感がするのにゃ…日が暮れるにつれて身体も以前のように重だるくなってきたこのまま逃げるのは駄目にゃ!!意を決して朝陽くんに向かって走って行く痛ましい姿で倒れている朝陽くんを見つける遅かったのにゃまだ蹴りつけようとする不良たち「おい、動かなくなっちまったぜ?」
束の間の再会水で濡れていたがこの声は…朝陽くんにゃぽろぽろと涙が出て止まらない「僕は、朝陽。昔、君に似た黒猫を守ってあげられなかったんだ」優しく頭を撫でてくれる手が心地よい「黒猫の名前は、ぶち丸みんなは、あずきちゃんと呼んでたぶち丸は…さっきいた不良に学校でいじめられて…守れなかった僕に対して祟り神となったんだ」祟り神??「僕への戒めだよ。でも、猫1匹も救えないのに獣医さんにはなれないからね。ぶち丸はそれを僕に教えてくれたんだ。いまでも感謝してるし、大好き
波打ち際のHERO初めてみる海波が怖くて身体が動かないあずきちゃん「おい、あれ見ろよ」「わぁ、黒猫だ…不吉…」「動けないみたいだぜ?」数人の少年少女があずきちゃんに近づいてくる「前の猫みたいに祟るといけないから海に浄化してもらおうぜ」「あれ?リボンしてるなーんだ、飼い猫??」「飼い猫?飼い主の知らない所でいなくなる猫の話聞いたことあんだろ??」「落としちゃおうよ」せーのっ!!掛け声と一緒に青年の1人が私を海へと放り投げた波しぶきと共に私は海の水に包ま
海とあずきちゃん森を抜け住宅街の家の屋根の上に登るあずきちゃん「ここからなら、見渡せるのにゃ〜♪」春の温かな日差しがなんとも心地よい「大きな水溜りがあるのにゃ行ってみるのにゃ」屋根の上から見えた海に冒険心をくすぐられ海岸に向かうあずきちゃん船着き場の波打ち際初めて覗く海驚くあずきちゃん「にゃー!水が生きてるのにゃ!!怖いのにゃー」体をこわばらせ震えてその場から動けなくなってしまうあずきちゃん
一筋の光の方向へ走り光を通り抜けるあずきちゃん辺りは、森お供えされていたらしき花が枯れ果て粉々になった墓標があったんー、身体が重いのにゃ…思うように動けないのにゃ…伸びをする「ここは…何だか怖いのにゃ…」荒廃したお墓をあとにし、歩き始めるあずきちゃん『朝陽くんを夕暮れまでに探すのにゃ』タイムリミットの夕暮れまであと6時間…
こんにちは、茸です。クリエイティブRPGプライベートシナリオ大災禍からの来訪者第四章のリアクションが公開されました!この度も多くのご参加ありがとうございました。次回はいよいよ最終章です。是非奮ってご参加ください!クリエイティブRPG-大災禍からの来訪者第四章封じられし記憶。過去を追走する先にあるモノとは――。s-avatar.jp
現世渡りあずきちゃんが眠る縁側には暖かな日差しが差し込んでいたふぁ〜、よく眠ったのにゃ〜伸びをして起きるあずきちゃんいろは〜どこにゃ??すたすたと色んなお部屋をまわりいろはを探す所々にある障子に猫の本能がうずうずするんー、我慢にゃ…いろはー手で手当たり次第の部屋の障子を開けるとある部屋で朧が穏やかな寝息を立てて眠っていたあ、お兄さんが寝てるのにゃ彼の寝顔を見つめるあずきちゃん大人になった朝陽くんにしか見えないのにゃ私も一緒にねるのにゃ彼の布団の上にの
クラスメイトと祟り神『ぼくは、猫が好きだ猫が困ってたら助けたいぶち丸…守りきれなくてごめん僕が家に帰ったあといじめられてたって先生から聞いた何もできなかった僕のこと恨んで祟りになっちゃったんだよね』ぼくは、ぶち丸がいなくなってから教室に入るのが怖くなった「おい、朝陽!お前まだいたの?」「どんよりしてて暗くなる〜」「何せ祟り神だもんな!朝陽は」クラスの人から心無い言葉をかけられる「やめなよ!そういうこと言うの!」中には、あずきちゃんを一緒に可愛がってくれてぼくを
星空の下の女子会縁側で丸くなり、毛づくろいをはじめるあずきちゃん「星がきれいだにゃ…朝陽くんにも見せてあげたいにゃ」見上げた夜空にぽつりと呟く「朝陽くん?あなたの飼い主?」いろはの問いかけに寂しそうにうなづくあずきちゃん「そうね、あなたの飼い主は、ここにはいないわ」縫い物をしながら、答えるいろは「えぇ?!てっきり、お兄さんは大人になった朝陽くんだと思ってたにゃ」残念そうにうなだれるあずきちゃん「朧さまのこと、勘違いしちゃったのね。無理もないわ。とても優しいお方だもの
いろはと朧綺麗な勾玉にゃ〜たしたし前足で遊びはじめるあずきちゃん「ひゃー、爪たてちゃだめ!宝玉に傷がついちゃうわ!化け猫!」いろはがおもむろにあずきちゃんを抱き上げる「化け猫ではないにゃ!私の名前は、あずきにゃ!お姉さん離すのにゃ!」身をよじって逃げようとするあずきちゃん「あ、ごめんなさい。あなた、お喋りできるようになったのね?!」あずきちゃんを離してあげるいろは「いろは、あずきちゃんにこの布で宝玉をつけるための蝶を縫ってほしい」いろはに、布を渡す朧『はっ!朧さま
朧とあずきちゃんお屋敷に連れてきてもらったあずきちゃんわぁ、立派なお家だにゃぁ…「ここはね、朧さまのお屋敷なのよ」お屋敷の中に入ると沢山のお部屋があった所々のお部屋にある障子に猫の本能がうずうずする奥にある部屋に入り庭園が見渡せる縁側にあずきちゃんを優しくおろす朧「ゆっくり旅の疲れを癒すといいよ」優しいのにゃ〜私もお話ができたらいいのににゃ朧の瞳を見つめ、ゴロゴロと喉をならすあずきちゃんあずきちゃんの様子から何かを察知した朧はおもむろに首から下げていた首飾りから
登場人物紹介いろは生前の朧に命を救ってもらった鬼の娘いまも恩を朧に返すため日々修練に励んでいる朧に対して儚い恋心を抱いている現世に行けない朧のかわりに、情報を集めたり人を助けたりしている鬼のツノは隠している鬼だが、豆大福が好き朧夢の通い路で出会った謎の青年いろはと行動を共にしている
あずきちゃんが目を開けると見知らぬ場所におりました『夢の通い路』あたりには、螢火美しい黒蝶がひらひらと舞っておりました綺麗なところだにゃわぁ、何だか身体が、軽いのにゃ元気になったのにゃここがどこか探検するのにゃ!あずきちゃんは、嬉しくなって見知らぬ場所を探検しはじめましたしばらく歩いみても人間にも動物にも会うことはありませんでしたおかしいにゃ…誰もいないにゃ??違和感を感じて立ち止まってしまいます朝陽くん、ぶち丸はここにゃ!迷子になっちゃったのにゃあずきちゃん
数日後…今日も雨上がり水溜りが太陽に照らされキラキラと輝いていました朝陽くんがいつも通りキャットフードを片手に登校してきました「おはよ、ぶち丸!」「朝陽…!」先生に呼び止められ、タオルに包まれた黒猫を渡されました…先生の手は…ゴツゴツしてて痛いのにゃ「あ…ぶち丸…どうしてこんなに衰弱してるの??」朝陽くんと会えたのにゃ、そうにゃ、ぶち丸にゃぁ…「動物病院にも連れて行ってみたんだが…身体が弱い子だったらしく限界だったみたいだ…」いつもより…身体が重たいのにゃお返事できそ
私は、朝陽くんに拾われ学校で保護されました「ホームルーム始まるぞ!席座れよ」先生が段ボール箱をもって教室に入ってきたわぁ、抜き打ちテストだ先生、鬼だなぁクラスメイトが苦い顔をする段ボールを教壇におく先生「今日は、お前らに新しいクラスの仲間を紹介するぞ!少し弱ってるが仲良くしてやってくれ」段ボールの中からタオルに包まれた黒猫を抱き上げる「わぁ、可愛い」「えー、野良猫?変な病気じゃないの?」「こいつも必死で生きてるんだ。命あるものを差別するんじゃねぇ!先生も世話するから
朝陽くん猫好きの小学生の少年学校に猫を連れてきて先生からよく指導されているリュックの中にも白猫がいる将来の夢は、獣医さん
黒猫あずきちゃん編今宵のお話は怪しげな黒猫について少しだけ妖どもの世界を垣間見るのも一興でございましょう…身体が丈夫でないこと他の猫よりもお金がかかること飼い主は、私を置いて行ってしまった時期は、粉雪舞う12月のことでありました身体の弱い仔猫は、凍えるような寒さの中ただ、ただ…飼い主さまのお迎えをまっておりました…みぞれ雪に濡れた身体は冷え切って体力を奪われた仔猫は、静かに哀しみ瞳を閉じましたその時、微かにぬくもりを感じた